星のカービィ64

登録日:2009/07/26 Sun 22:04:27
更新日:2024/03/22 Fri 14:18:39
所要時間:約 7 分で読めます





「64のカービィはいつ発売するんじゃーっ!!!」
「それは大声で言ったらあかん―――!!」














星のカービィ64は2000年に発売されたテレビゲーム。
販売は任天堂、開発はハル研究所が担当。

●目次

●本作の特徴


ハードがNINTENDO64になり、『星のカービィシリーズ』で初の3Dポリゴンとなった。
そのため賛否は多少分かれるものの、『カービィ』の世界観そのものはよく表せている。あとワドルディが可愛い。

『カービィ』シリーズの中でもBGMの人気が高く、あの『スーパーデラックス』と首位を争うほど。
特にこうじょうけんがくリップルスターのステージセレクトは、以降のシリーズでも度々アレンジされている。
そして極めつけがラスボス・ゼロツー戦の曲。非常に激しいロック調の曲で「VS.マルク」と並ぶカービィシリーズ屈指の名曲となっている。
後の作品のアレンジもいいが、ぜひソフトを買って原曲を楽しんでほしい。
ちなみに無敵キャンディのBGMが他の作品とは全く異なる曲になっている珍しい作品。

『カービィ』シリーズの中でも全体的な難易度は低いとされているが、クリスタルコンプも相まって攻略本なしに完全クリアを目指すのはそれなりに厳しい。

また「とるとるバトル」「けんけんレース」「おちおちファイト」と3種のミニゲームが同梱されている。
全て4人まで対戦が可能で、中でも「おちおちファイト」はかなりの人気であり、後の『星のカービィWii デラックス』に再録された。

他にもクリアボーナスで手に入る、ボス含む敵キャラを描いたカードを見れるコレクションがある。
全81種だが後半はダブリ率が上がるのでめんどくさい。
回収の際はリップルスター1でバーニングバーニング連発がオススメ。

2022月5月20日から『NINTENDO64 Nintendo Switch Online』で配信開始。
同年3月25日に発売された『星のカービィ ディスカバリー』は本作を彷彿させる要素もいくつか散見されるので『ディスカバリー』で初めてカービィに触れた新規プレイヤーは興味があればこちらも遊んでみてはいかがだろう。


コピー能力ミックス

本作最大の特徴。
本作には基本となる能力としてバーニングアイスストーンスパークカッターニードルボムの7種類あり、ここから2つのコピー能力(同じ能力同士も可)を掛け合わせ、一風変わった能力に変化させることが出来る。
能力ミックス自体は他のカービィ作品にも存在するが、全ての能力がミックスできるのは本作だけである

(例)
ストーンバーニング=火山弾
スパークニードル =避雷針
バーニングカッター=炎剣

バーニングバーニング」のように重ねがけもできる(重ねると大概でかくなる)。
逆に使い勝手の非常に悪い地雷能力になることも。今作ではコピーに威力の概念が存在しないため、使い勝手の悪い能力は悲惨の一語。
たとえば「ボム+バーニング」(花火)や「ボム+カッター」(手裏剣)は使いやすく便利ともっぱらの評判だが、
逆に「バーニングアイス」(水蒸気)や「アイスカッター」(フィギュアスケート)はその使いづらさから弱コピーとされやすい。
一方であえて使いづらい能力を用意し、その使いづらい能力でステージクリアを強いるというミッションが存在するのでこの点も善し悪し。
強い能力だけ使えばいいなら絶対使わない能力とかあるもんね。
ちなみに、上記でコピー能力を色分けしているのは理由が無いわけではない。
特定のコピー能力で破壊できる物がある場合、それの色がコピー能力のカラーに対応してる場合が多いのだ。
たとえば、真っ黒な岩はボムやそれを含むミックス能力で、茶色とオレンジ色のブロックは「ストーンニードル」(ドリル)で破壊できるといった具合だ。


他にも、頬張った敵を飲み込まずにリフトアップ(頭上に掲げる)することが出来る。そのまま上や前へ投げることも可能。
敵によって掲げた時の反応は様々で、大人しくしてたり、攻撃してくれたり、消滅したり。
投げた時も、まっすぐ飛んでいったり、分裂したり、すぐ地面に潜っていったりと、敵によって様々な挙動をする。
移動や攻撃に使える敵もいるので、上手く利用すれば楽をすることも出来る。中には下手なコピー能力より強い攻撃手段になることもある。



●ストーリー

いつものようにプププランドで過ごしていたカービィ。すると空から妖精の女の子が落ちてきました。
どうやら彼女達の星「リップルスター」が黒い雲で覆われてしまったらしく、それを払う為には砕け散った「クリスタル」を集める必要があるとのこと。
話を聞いたカービィは妖精の「リボン」を手伝う為、一緒に旅に出ることにしました。



●登場人物

カービィ
CV:大本眞基子
言わずと知れたピンクの主人公。『スマブラ』に続きシリーズで初めて声が入った。
今回もあらゆるコピー能力を駆使して冒険に挑む。
ちなみに今作はホバリングに時間制限があるなど、シリーズでもやや異色な挙動なのが特徴。
後作と比べるとやや声が低い。

リボン
今作のヒロイン。
クリスタルを黒い雲に奪われないように、リップルスターから脱出してきた妖精の女の子。
しかし、追ってきた黒い雲の一味であるダーク・リムラ、リムロ、リムルに襲われてクリスタルが砕け散ってしまい、その後ポップスターに墜落したことでカービィと出会う。
黒い雲に気付いて真っ先にお城の様子を見に行き、女王様からも大事なクリスタルを迷わず託されるかなりのしっかり者。
もしかすると元々お城勤めで、しかも大臣クラスの結構な要職だったりするのかもしれない。
当の女王様があんな感じなので、尚更部下がしっかりしてないとマズイ訳だし。

ワドルディ
ご存知雑魚キャラにして、カービィとリボンの初めての仲間。
クリスタルの欠片を拾った際にダーク・リムルに憑依され、ワドルドゥに酷似した姿に変貌してカービィに襲いかかった。
敗北後は元に戻り、アイテムをくれたり乗り物を用意してくれたりする。
一人称はオイラ。

アドレーヌ
絵の修行の為にプププランドにやってきた、2人目の仲間。見た目は『3』のアドにそっくり。
絵描きの途中に偶然クリスタルの欠片を拾い、直後にキャンパスに潜んでいたダーク・リムラに操られてしまう。
キャンバスに絵を書き、アイテムを作り出したりクリスタルのヒントをくれたりする。
一人称はあたし。
カービィのことを「カーくん」、デデデのことを「デデのだんな」と呼ぶらしい。
リボンと共に以降のシリーズでは長らく登場しながったが、『スターアライズ』でドリームフレンズとして18年ぶりに登場した。

デデデ大王
CV:桜井政博
お馴染みカービィのライバルである青いペンギン(?)で、仲間になる順番は最後。
クリスタルの欠片を拾った際にダーク・リムロに憑依され、『3』同様の技でカービィを襲う。
今回はシリーズで初めて彼を操作できるシーンがあり(カービィは背中に乗る)、持ち前のパワーを活かして壁をハンマーでぶち壊しながら進む。
ちなみにやられると毎回カービィに帽子の飾りをもがれてしまう。
ムービーでの振る舞いがツンデレっぽい。通称・ツンデデ。

女王さま
リボンちゃんを送り出したリップルスターの女王。他の妖精より背が高い。
ドジッ子、萌え袖、ぶかぶか眼鏡、そばかす、闇堕ちと属性過多気味なお方。
とあるムービーでの一幕はトラウマになった人も多いだろう。なんかあんまりカービィキャラっぽくない

●ステージ

ポップスター
プププランドのある星。最初のステージなだけあって難易度は低い。
各面の初回プレイ時のみ、最後に黒い雲に操られた仲間達とのバトルがある。
ボスはお馴染み「ウィスピーウッズ」。今回は前半戦で子供の「ウィスピーJr.」3体とも戦う。

ホロビタスター
砂漠と遺跡のステージ。強制スクロールが多いのが特徴。
即死トラップなども本格的に登場し、いよいよ冒険も本番といった雰囲気である。
ボスは「ピクス」。赤・緑・青の3つの正八面体。青いのはどっかの使徒に見えるけど気のせい。
ボスステージの前半は相手に攻撃できず、円形のエレベーターに乗りながら相手の攻撃を避けていく物なのだがこのパートが大変長い。
具体的に言うと後半に入るまでマツケンサンバⅡのイントロ終わりとタイミングがほぼ一致する程度には長い。

ウルルンスター
水に覆われたステージ。水中操作を要求される場面が多いが、トラップ等はさほど多くない。
ただし4面は難易度が高いので注意。
2面で流れるBGMは前作『3』の最初のステージのアレンジ。
ボスは『3』でも登場したシャチの「アクロ」。後半戦では足場が崩れ、上へ上へと向かう強制スクロール面での戦いとなる。

コレカラスター
未開の地のステージ。ジャングル、洞窟、火山などバリエーション豊かな舞台を進む。
全体的に足場が不安定かつダメージギミックも多いため、人によってはブルブルスターより難しいかも。2面には本作屈指の取得難易度を誇るクリスタルもある。
ボスは生きている溶岩「ヨガン」。こちらも前半戦は足場が不安定。

ブルブルスター
雪と氷で覆われたステージ。だが一部の面では近代的な建物があるなど謎が多い星でもある。詳細は項目参照。
終盤なだけあり難易度は高いが、特にこうじょうけんがくこと工場面は本作でもトップクラスに難しいステージとして知られる。カービィシリーズとしては珍しくメタリックなBGMや、背景の培養液等も不気味な雰囲気を演出している。
ボスは巨大変形ロボ「HR-H」→「HR-E」。カービィシリーズ二体目のメカニカル。どっかの使徒に(ry
HR-Eは強制スクロールの中で戦うが、あまり奥に進みすぎると…。

リップルスター
最終ステージ。元はリボンちゃんの故郷だが、黒い雲らに蝕まれてしまった。
構成としては一本道だが全体的に敵キャラが多いのが特徴。仲間達と協力して進む演出が多く、いかにも最終決戦前といった雰囲気である。
1面の構造はポップスターの1面のものと瓜二つ。
2面のBGMの怖さと3面のBGMのかっこよさ、そしてステージセレクトBGMの勇ましさには定評がある。
ボスは正二十面体型の「ミラクルマター」。各コピー能力に呼応する厄介な耐性を持つ難敵。

ファイナルスター
クリスタルをコンプリートしたうえでミラクルマターを倒すと行ける真のラストステージ。
ステージセレクトはなく、ラスボスまで完全な一本道となる。
敵はエヌゼット(ワドルディポジの最弱敵)しか出てこず、道中の難易度はかなり低い。
ラスボスは「02(ゼロツー)」。この戦闘のみ3Dシューティングとなり、カービィはリボンと合体してクリスタルで戦う。妖晶。


ちなみにクリスタルをコンプリートしなくてもエンディングは見られるが、そちらは事実上のバッドエンド。
「バイバイ」というムービー名も普通に考えればお別れの挨拶だが、その実態を知った後はリップルスターの今後を暗示しているようで非常に怖い。
特に最後のシーンの不穏な音で唐突に終わるムービーはトラウマになった人も多いだろう…。



●ぼすぶっち

おやだまが ととうをくんでやってきた!
まるごしで かるくひねってやるぜ!!
真エンディング到達後に選べる隠しモードで、コピー不可の丸腰状態でウィスピーウッズからゼロツーまでの全ボスとの勝ち抜きバトルを行う。断じてぶすぼっちではない。
コピーはできないが能力星は作ることができ、きちんと貫通弾として扱える。
普通にクリアすると胴上げされるカービィのグラフィックが見られるが、ノーダメージでクリアすると……。
ちなみに、負けるか途中で諦めると「カイショウナシ(甲斐性なし。「快勝」じゃなかったんだ!)」という文字とともに仲間達から冷ややかな目で見られるカービィという図が表示される。地味に辛い。
他にも小ネタとして、このモードではポーズ画面の「でなおす」が「まけをみとめる」に変化する。


●小ネタ

『カービィ3』から登場している「マリエル」に続き、エヴァの使徒をモチーフにしたと思われる雑魚敵「ラミ」が登場している。
こんなの↓

  • ラミ
―* パシュ



項目冒頭の台詞はひかわ博一の漫画『星のカービィ デデデでプププなものがたり』が元ネタ。1996年に発売されて当時注目を浴びていたNINTENDO64で、カービィのゲームはいつ出るのかというひかわ版カービィの期待と願望がこもった迷言である。




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