2期(アニメ)

登録日:2012/11/15 Thu 22:20:08
更新日:2024/03/08 Fri 22:35:30
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アニメ業界において2期とはアニメが放送終了を迎えた際に以下の行為が起きた場合に視聴者からよく言われる用語である。


1…番組名称の変更のみで休止を挟まずに新シリーズ・続編開始

2…しばらく期間を開けて新シリーズ・続編が開幕

大まかな分類は2つ。
前者の場合は古くから少年誌原作アニメや子供向けアニメに多いパターン。

後者は深夜アニメの場合によくあるケース。
大概は高い人気を得たことにより続編が放送中に決まるケースが多く、原作ありきの作品はストック次第でブランクの期間が決まる場合が多い。
しかし、近年は分割2クールという手法があったり、5~6年後に2期等が決まるケースもある。



○1のパターンでよくあること

  • 2期ではあるが○○(2期)等の略称ではあまり呼ばれず、変更した番組名そのままで呼ばれるケースが多い*1


  • シリーズによって作風や世界観が異なる場合や世界観が同じだが作品の歴史などで2期と呼ばれることが無くなるケースもある。
具体例には
プリキュア
ZOIDSシリーズ
トランスフォーマーシリーズ
デジモン*2
ガンダムシリーズ*3
シリーズ
遊戯王*4
ジュエルペット
等。

ゲーム原作アニメに関してはゲーム新作の発売に伴い新シリーズができるため番組改編時期以外の時期に開始するパターンが起きる。
その際『イナズマイレブン*5や『ポケットモンスター*6のように1つのタイトルでありながらゲーム版の続編発売によるストーリーの変更に伴い2期や3期と呼ばれたケースがある。


また、長期アニメに関しては1年毎にシーズン1などの名称がつけられる。こちらは2期に含まれない見方が強い。

具体例は
銀魂
ケロロ軍曹
おじゃる丸など。

ただし、
メジャー
ギャラクシーエンジェル
ラブライブ!
のようにタイトル変更がなくても一旦終了→再開という流れの作品は普通に1期2期と呼ばれる。



○2のパターンでよくあること

前述の通り深夜アニメによくみられる。
  • 人気が出たために続編が決まった
この場合は大概が期間を挟まずに放送するケースが多く、ファンと製作者から見たら嬉しいことこのうえない。
しかし、ストックの具合によって放送中断期間が決まったり、映像作品など関連商品の売上が上がるケースもあればその逆もあるので油断は出来ない。
ストックがあって早く再開したパターンでは『とある魔術の禁書目録』や『ひだまりスケッチ』。
逆に『銀魂』のように完全にストック切れを起こし中断したケースもある(ちなみに、銀魂はストックがないのにもかかわらず制作会社の事情で放送が再開した)
他にも『けいおん!』の様にストックギリギリで再開しアニメと原作最終回を合わせた例もある。

  • スタッフや制作会社が変わる
スタッフが関係者と揉めたり、他の仕事に追われてしまい関われなくなったことにより起こるケース。

具体例は
涼宮ハルヒの憂鬱
WORKING!!
DOG DAYSなど。
こちらのパターンに関しては深夜アニメ以外もある。

制作会社変更に関しては会社の事情により版権が無くなったなどにより起こる。

具体例は、
フルメタル・パニック!(GONZO京都アニメーション(ふもっふ・TSR)→XEBEC(Invisible Victory))
ストライクウィッチーズ(同上→AICスピリッツ→Acca effe・戯画プロダクション(501部隊発進しますっ!))
魔法先生ネギま!(XEBEC→シャフト)
一騎当千(J.C.STAFF→アームス(DD・GG)→ティー・エヌ・ケー(XX))
ハヤテのごとく!(シナジーSP→J.C.STAFF→マングローブ)
ゆるゆり(動画工房(無印・♪♪)→TYOアニメーションズ(さん☆ハイ!))
鬼灯の冷徹(WIT STUDIO→スタジオディーン)
BanG Dream!(ISSEN・XEBEC→サンジゲン)など。

特殊なケースとして元から1期と2期とは制作会社や作風などを変える予定だったパターンもある。
具体例は
みなみけ(童夢→アスリード(おかわり)→feel.(おかえり・ただいま))
など。

  • 分割2クール
近年見られるようになったパターン。
人気を受けて続編が作られるのではなく、初めから2期にわたって発表されることが決まっているもの。
なので実際には1つの作品をインターバルを挟んで放送したといったほうが近く、1期時点では物語が終わっていない場合が多い。
ただし2期でタイトルが変わったり、物語上でも前後編で区切られているケースもある。
1クール+1クールの分割2クールが最も一般的だが、1・1・1の分割3クールや2・2の分割4クールの例もある。

大抵の場合1期終了時に2期の予告が入るため、視聴者には分割予定だったということが分かる。

メリットとしては製作期間の確保や、関係者が休暇や別の仕事に回れる、
再放送や映像作品の販売やイベントがしやすく作品人気の熱が冷めない、
デメリットではヒットしなかった場合に挽回が難しいことや新規アニメ放送枠を使ってしまうことが挙げられる。

分割2クール形式で、話数が続いているアニメは、
BLACK LAGOON
Fate/Zero
WHITE ALBUM
戦勇。
など。

逆に2期になると話数が1から仕切りなおしになるものは、
輪廻のラグランジェ
境界線上のホライゾン
君と僕。
荒川アンダー ザ ブリッジ
など。
これらの場合前期・後期と呼ばれることもある。

タイトルまで変わった例は
selector infected WIXOSS/selector spread WIXOSS
などがあり、
1期、2期と呼ばれたり各タイトルで呼ばれたりとまちまち。

吉永さん家のガーゴイルは分割2クールで制作するハズだったのに、売上が悪く2クール目が作られなかった珍例。
打ち切りの一種といえる。
なおこれらよりも遥か昔、キャッツ・アイが分割6クールで放送された。

近年では鬼灯の冷徹の2期や進撃の巨人の3期のように、1作品が数シーズンに分けられ、さらにそのシーズン自体が分割2クールで放送された例もある。

  • 放送局が変わる
深夜アニメのほとんどは製作委員会が放送局から番組枠を買って放送しており、
局の事情やコストの都合などにより起こるケース。00年代前半に結構あった。

具体例としては
GIRLSブラボー(フジ→WOWOW)
THEビッグオー(WOWOW→独立局)
超重神グラヴィオン(フジ→独立局)
魔法陣グルグル(ABC発テレ朝→テレ東)
To LOVEる -とらぶる-(TBS→独立局)
僕のヒーローアカデミア(MBS発TBS→ytv発日テレ)
進撃の巨人(MBS→NHK、分割2クールでもある)など。

特にGIRLSブラボーはWOWOWでR-15指定され、To LOVEるは独立局に行った結果規制が緩くなり、進撃の巨人は深夜枠ながらNHK移籍で全国放送が実現した。

また、一部地域の放送局が変わるというパターンもある。
具体例
探偵オペラ ミルキィホームズ(CBC→テレビ愛知、MBS→サンテレビ)
ソードアート・オンライン(RKB→TVQ、HBC→TVh)
など。

稀に響け! ユーフォニアム*7鬼滅の刃*8など、同じ地域の系列局が追加され、独立局と並行して放送するパターンもある。


○その他のパターン

  • 同じストーリーを2回やる
極稀にあるパターン。
正確にはリメイクに当たり、あまり1期2期という分け方では呼ばれず、制作会社名や年度で区別されることが多い。
原作ストックが足りず最初のアニメをほぼ別作品として製作した『鋼の錬金術師』や、
原作ストックが溜まるまで時間がかかった『HUNTER×HUNTER』など、長期連載原作で長く人気が継続している場合に起きることがある(両者ともストックが溜まったため再アニメ化)。
ハガレンは制作会社や放送局が同じのため1期2期と呼ばれるケースがある。
短い尺に収めるために話のカットや原作改変をしたものの不評で、
その後別会社の手で原作準拠で作り直した『Kanon』や『夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~』のような例もある。
遊戯王デュエルモンスターズ』のように、別会社の手で 全く違う目的を持って 作り直されたものもある。

  • 10年~それ以上の期間を経て同じタイトルの新シリーズとして放送される
以下の作品が該当する。この場合は「○○年版」と呼ばれる。
鉄腕アトム(1963・1980・2003(ASTRO BOY))
鉄人28号(1963・2004)*9
ゲゲゲの鬼太郎(1968・1971・1985・1996・2007・2018)*10
サイボーグ009(1968・1979・2001(THE CYBORG SOLDIER))
ひみつのアッコちゃん(1969・1988・1998)
オバケのQ太郎(1965・1985)*11
パーマン(1967・1983)
怪物くん(1968・1980)
カリメロ(1974・1992・2013)
キャプテン翼(1983・2001・2018)*12

  • 2期以降を作らないと原作のラストまで作れない
漫画やゲーム原作アニメに起きるケース。
原作のラストまで作りたいが1~2クールでは終わらないため行われる処置。
CLANNAD』がその例。
『藍より青し』は2期まで作りながら原作のラストまでいかなかった稀有な例*13
近年では『バクマン。』が同様の処置を取った。
ジョジョに関しては関係者が「映像作品が売れれば続きが作れます」と言っちゃうケースも…*14

  • 期間がものすごく空いた
2010年代前半辺りから起きた現象。
例として
最遊記RELOAD BLAST(13年3ヶ月)
ラストエグザイル -銀翼のファム-(8年6ヶ月)
ローゼンメイデン(ヤングジャンプ版)(7年6ヶ月)*15
エウレカセブンAO(7年)
アクエリオンEVOL(6年9ヶ月)
ひぐらしのなく頃に業(12年9ヶ月)
D.Gray-man(7年9ヶ月)
など
もっともこれらは単純な続編・新作と区別がつきにくい。

本編の続きの代わりに原作の外伝をアニメ化するというパターン。スピンオフについてはリンク先参照。
具体例は
とある科学の超電磁砲
咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A
緋弾のアリアAA
ソード・オラトリア ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝
など

  • 原作二期が始まったからアニメ二期が始まった
金田一少年の事件簿
13年7ヶ月後にアニメ新シリーズ。
1期は原作の連載終了に伴いアニメが終了。その後連載が再開してストックが溜まったところでアニメ化。
作画がやや変わったが、全体的な演出を含めた作風は旧シリーズと同じ。
本作に関しては不動の人気を誇る上に2期の期間が短くストックが余りすぎるため、原作を元にした単発アニメ2篇とOVA1篇も制作された。


ちなみに、日本のアニメは2期以降のタイトル名に凝ったサブタイトルをつけることが多い。海外ドラマのように「シーズン2」「シーズン3」で済ませることは少ない。



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最終更新:2024年03月08日 22:35

*1 この場合1期は「無印」または「初代」と呼称される

*2 クロスウォーズでの第2期の副題は「悪のデスジェネラルと七つの王国」、第3期の副題は「時を駆ける少年ハンターたち」

*3 世界観そのものが違う場合から数年後の話まで様々。ただし後述の分割二クールのために二期と呼ばれる作品も

*4 DMとGX、ARC-V、VRAINSは章ごと、5D'sはOPごとに二期など呼ばれる。ZEXALはOPごと+IIが存在するのでときどき二期二期OPとか言われる。最近では無印二期やII二期とも

*5 『イナズマイレブン』はゲーム版1・2・3を通して同タイトルだったが、『イナズマイレブンGO』はGO2のストーリーに入ると『イナズマイレブンGO クロノ・ストーン』にタイトルが変わった。

*6 第1~第2世代(無印カントー&オレンジ諸島編~ジョウト編)は番組名が一緒、第3世代(アドバンスジェネレーション)・第4世代(ダイヤモンド&パール)は世代ごとに変わったが、第5世代(ベストウイッシュ)はマイナーチェンジ版発売で初めて途中で番組名が変わり、第6世代(XY)では番組名は変わったもののマイナーチェンジ版は発売されず、逆に第7世代(サン&ムーン)はマイナーチェンジ版は発売されたものの番組名は変わらなかった。

*7 サンテレビ(兵庫県)/KBS京都(京都府)→ABC(近畿広域圏)/KBS京都

*8 TOKYO MX(東京都)/群馬テレビ(群馬県)/とちぎテレビ(栃木県)→フジテレビ(関東広域圏)/TOKYO MX/群馬テレビ/とちぎテレビ

*9 ※1980(太陽の使者)・FX・ガオ!は便宜上除く

*10 ※ただしこの作品はよく1期2期で分類される。2008(墓場)は便宜上除く

*11 ※1971(新)は便宜上除く

*12 ※1994(J)は便宜上除く。

*13 ただしこの作品は1期のラストで原作のラストを完全否定したため、その流れを引き継いだ2期はオリジナルといっても差し支えないものだった。

*14 実際に3部は分割4クール、4・5部は3クール、6部は分割3クールで製作された(5部は期間が間に合わず別枠で特番を組んで最終2話を放送、6部はNetfrixで先行配信の後に地上波放送した)。しかし各章のスパンが長いためそれ以降の放送期間がどうなるかは不明だが…

*15 一応オーベルテューレを除く旧シリーズ終了から数えての場合。ただし、シリーズが途中からオリジナルになったため繋がりはなく、制作会社・スタッフも変わった。