バトンタッチ(ポケモン)

登録日:2010/11/07(日) 09:58:49
更新日:2023/09/04 Mon 02:28:19
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おーっと バトンタッチ!
バトルは 別のポケモンに 引き継がれます!
───ポケモンスタジアム金銀の実況より

バトンタッチ
タイプ:ノーマル
ぶんるい:へんか
いりょく:―
めいちゅう:―
PP:40

ひかえの ポケモンと いれかわる。
のうりょく へんかは かわった ポケモンが そのまま うけつぐ。


ポケモンシリーズに登場するわざのひとつで、能力の上昇・「みがわり」や「アクアリング」の状態を引き継ぎながら交代のポケモンを繰り出す事が出来る変化技。
また、「かげふみ」や「じりょく」「くろいまなざし」状態でも交代する事が出来、「おいうち」にも引っ掛からない。
(似た技の「とんぼがえり」「ボルトチェンジ」は引っ掛かる)

対戦時にはコマンドの「こうたい」は素早さにほぼ関係なく行われるのに対し、「バトンタッチ」は素早さ依存でタイミングが決まるため、
相手の交代を見てから自分はポケモンを繰り出す事が出来る利点もある。
また、バトンタッチ系統の技は先攻もしくは後攻優先に偏らないので、これらの技の使い手には、苦手な敵から早々と撤退しチャンスを窺う先攻バトンと、
後続に安全に繋ぐためにダメージを受け撤退する後攻バトンの二種類がいる。

メリットは、能力は高いが積み技がないのでここ一番で突破力が欲しいのに得られないというポケモンの欠点を補ったり、先手を取られがちで使いにくいポケモンを先手を取りやすくして出撃させられる事。
デメリットとしてはこんらん状態やどりぎのタネ、能力低下も引き継いでしまう点、「ちょうはつ」や「アンコール」、スカーフトリック等の行動の縛り技、
「ふきとばし」や「ほえる」、場合によっては「ドラゴンテール」等の強制交代技・「レッドカード」に弱いという点。

また、この技を駆使したパーティーをバトンパといい、主にバトン要員が「こうそくいどう」や「つるぎのまい」などでステータスを底上げしてやった後に、
エース級のポケモンにバトンタッチして究極召喚という流れをとる。
能力は高い・技は強いが積み技を覚えていないポケモンや、積めば積むほど強くなる「アシストパワー」持ちや、そのパーティの本当のエース(ブラフ付き)を降臨させるのがメジャーか。

ただし、この戦法は「バトンタッチ」しか使えない奴を見切られ「ちょうはつ」されたり、
後続のアタッカーが何も出来なかった場合実質2匹のポケモンが機能停止するというハイリスクハイリターンな戦法。
そのため、調子に乗ってると痛い目を見るので、究極召喚するポケモンのどのステータスを補強してやるかをよく考え、
2~3匹で行うのがコンパクトでいいかもしれない。

これだけいろいろ手を尽くしても「てんねん」持ちとご対面すると苦労が水の泡になりかねないので、使い勝手は対戦環境に大きく左右される。

第八世代、第九世代ではわざマシンでバトンタッチを覚えられるため大変便利……といいたいところだが、第九世代ではバトンタッチの需要は落ち込んでいる。

パルデア地方では従来のバトンタッチ要員の欠席が多い。その中には「かそく」持ちの有力候補が2種もおり、それ以外で決めるケースが少なくなっていた所へのおいうちである。
次に大きな理由は、パルデア地方の対戦環境では初手全力を出す戦術がメジャーであるため、積み技が下火であること。
特に、バトンタッチの場合は「積んでから次に引き継ぐ」とステップが多いため、悠長にそんなことをしている暇がないのだ。
また、第九世代の第一線では先述した通りてんねん持ちのヘイラッシャドオーが猛威を振るっており、バトンタッチが空振りしがちというのもマイナス点。

ちなみに、わざマシンのほうも「バトンタッチを使いたいポケモンはだいたい自力でバトンタッチを覚える」ので、需要がイマイチである。
強いてあげるなら、クエスパトラはわざマシンでしかバトンタッチを覚えないので、かそくバトンをさせたいのであればわざマシンが役に立つだろう。
ちなみに、イッカネズミタマゴわざでバトンタッチを覚えるが、わざマシンでは覚えないので注意。


わざマシン・わざレコード

第二世代から登場する由緒ある技のひとつであるが、第八世代のわざレコード29、第九世代ではわざマシン132として登場とこの辺の歴史は新しい。
(第八世代からわざレコードで覚えられるようになっている。その役割を引き継いだ第九世代のわざマシンでもバトンタッチが続投したため、わざマシンとしての初登場は第九世代、という少しややこしいことになっている)

ノーマルタイプの戦術的な技のわざマシンというだけあって、使用できるポケモンは多い。

入手方法

ソード・シールドでの入手方法は以下の通り。
  • ノーマルタイプのマックスレイドバトルで勝つ
  • ワットショップで2000Wで購入する。
  • ウッウロボの合成機能で、ノーマルタイプ寄りの結果になるようアイテムを4つ入れる
★1のバトルから手に入るため、使う使わないは兎も角、序盤の段階から手に入る。

スカーレット・バイオレットでの入手手段は以下の通り。
  • フィールド上に配置されたバトンタッチのわざマシンを拾う
    • フリッジタウン西部、湖を見下ろす高い崖の上
    • ロースト砂漠西端、海に面する崖際
    • チャンプルタウン、ジム受付の隣の建物の屋上
    • ポケモンリーグの裏
  • わざマシンを拾った後で、わざマシンマシンに作成を依頼
  • スター団のほのお組を倒した後で、わざマシンマシンに作成を依頼
フィールド上では主に北西に点在しているため、時計回りの攻略ならわざマシンを拾って入手、反時計回りならスター団の攻略で解禁されることが多いだろう。
わざマシンマシンに作成を頼む場合、必要な素材は3000LPと「イーブイのけ」と「キリンリキのけ」を3つずつ。
イーブイの毛はどのブイズを倒しても手に入るが、そもそもブイズは出現率が低いため、意識して大量に集めるとなるとそこそこ面倒。

外伝作品におけるバトンタッチ

ポケダンシリーズの救助隊探検隊の頃は部屋全体のポケモンの位置をシャッフルする効果で、モンスターハウスで使われると絶望的な技の一つだった。
マグナゲートからは位置替えしつつほかの対象の能力を上げるという、原作再現度の高いものになった。
どちらも「常に数匹で行動できる」ゲームの性質上、プレイヤーで使うことは少なめ。


主な採用ポケモン

もはやバトンタッチのために生まれたポケモンと言っても過言ではないくらい有名なポケモン。
素早さ種族値160を生かし、先攻身代わりや守るでターンを稼ぐだけでも素早さが増加する特性「かそく」と「つるぎのまい」を両立させられるため、
バトパの先鋒に据えられることが多い。
また、意外にも攻撃種族値が90あるので、紙耐久の狩りもいけたりする。
読まれやすい為、高確率で「ちょうはつ」が飛んでくる。また、第五世代から「ロックブラスト」や「つららばり」の強化等でかなり逆境。

加速バトン使いその2。
第四世代からバトンタッチを覚え、第五世代から新特性かそくを手に入れたが、
第六世代からやっとかそくとバトンタッチが両立可能になった。
剣舞や身代わりの他に、こいつは「つめとぎ」「きあいだめ」をバトンすることも出来る。
攻撃と特攻を同時に上げる「ふるいたてる」を覚えるので、両刀型へのバトン役としても優秀。
普通に殴って来るのか、メガシンカで殴って来るのか、はたまたバトンタッチをして来るのか読みづらい。
ただしファイアローが出て来たら詰む。

高速バトン使いその3。第六世代からかそくの特性を手に入れたメガムカデ。
剣舞や「てっぺき」をバトンで後続に託すことが出来る。
ただしファイアローが来たらやはり詰む。

  • ブイズ
イーブイもしくはその進化形。
イーブイ専用のZワザ「ナインエボルブースト」やポケモンセンターでの配布限定だがZ「おいわい」等、強力な積み技を持つ。
シャワーズブラッキーのように後攻バトンに適した奴から、
サンダースエーフィリーフィアのように先攻バトンに適した奴まで様々。
通常の積み技も「のろい」「めいそう」「こうそくいどう」「とける」など多彩。
VC版黄か金銀の個体なら「きあいだめ」も覚えられるが、金銀では肝心の「バトンタッチ」を覚えない。
VC版での「きあいだめ」「バトンタッチ」の両立はめんどくさいので、「きあいだめ」を覚えさせたらポケムーバーで転送してから進化させよう。
また、バトンをしないでもそれなりに戦えるスペックを持つ。
ただしブラッキーは第五世代でくろまなバトン没収と格闘のインフレ等、第六世代で虫格闘減少の代わりに新天敵フェアリーの登場などで苦境に立たされている。
逆にエーフィはチート特性「マジックミラー」を習得。「ちょうはつ」だろうが「ほえる」だろうが妨害されないバトン役、あるいはアシストパワーを活かしたナインエボルブバトン先のエースとして地位を上げた。

ご存知ドーブル。
「ちょうのまい」「からをやぶる」なんでもござれの全く読めない組み合わせのバトンタッチをしてくる。
そもそも、形が読めないポケモンなので、初見で何されるか…。
ただしどの型でも「ちょうはつ」安定なので「ちょうはつ」持ちは勘弁な!
隠れ特性では毎ターン何かの能力が2段up1段downの「ムラっけ」を手に入れて他バトン要員とは違った使い方も出来るように。

「バレットパンチ」を中心にしたアタッカーとしての運用が多いが、レベルで「つるぎのまい」「てっぺき」「こうそくいどう」の各種2段階上昇技を覚え、技マシンで天候変化技を習得可能。
遅めの素早さからの後攻バトンで後続を無償降臨させたりバトン要員としてもなかなかの実力。
第二世代でのデビュー当時は攻撃技が貧弱だったため、耐性を買われてサポート役にするケースが多かった。
第五世代からナットレイエアームド、そしてこいつ自身のせいでほのお技持ちが大量に増えたためバトンはしにくくなった。

テッカニンに続く高速バトン使い。汚いな流石忍(ry粘着持ちで拘りトリック等で機能停止しない面は優秀。アンコ溶ける高速身代わり辺りが候補。

「からをやぶる」→「しろいハーブ」→「バトンタッチ」で無双。高めの特攻から自分で殴りにいけることも。
お友達のハン何とかさんも出来るが、技の威力やバリエーション等の理由で採用のほどは…哀れ。
後にポットデスというポケモンも同じことができるようになった。

「めいそう」「きあいだめ」「ちいさくなる」「たくわえる」等の豊富な積み技を持つ。
特に小さくなるバトンは鬼畜。
そこそこの耐久と特性かるわざにより、確定をずらす「オボンのみ」との相性がいい。
エレキシード、サイコシードとかるわざを組み合わせる型も(シードは浮いているポケモンに持たせても大丈夫)。
アタッカーもあり得るので、型が読みづらい。

唯一の「コットンガード」→「バトンタッチ」が可能なポケモン。
それだけでなく「こうそくいどう」「つるぎのまい」と物理アタッカー向けの積み技を豊富に覚えられる。
これらの技と特性を活かした居座り要員、と思わせておいて成功させるとおいしい。

隠れ特性で加速バトン可能なエスパータイプのポケモン。
「めいそう」による積みを繋げる要員として使える。
「ルミナコリジョン」で相手の特防を下げて特殊アタッカーに繋ぐ動きが可能。

シングルでは「テクニシャン」、ダブルでは「フレンドガード」の強みで知られるポケモン。
攻撃技「ネズミざん」によるノーマルの一貫が出来た時の制圧力に話題を持ってかれがちだが、
ここに「りゅうのまい」の上位互換である「おかたづけ」からのバトンという二択を迫れる点も評価を集めている。

禁止級。「つるぎのまい」「バリアー」「わるだくみ」「ドわすれ」「ロックカット」「ビルドアップ」「めいそう」「つめとぎ」「かげぶんしん」と、
攻撃・防御・特攻・特防・素早さ・命中・回避率の全てに対する積みの手段を持つ。
積み技の組み合わせバリエーションの豊富さがウリで、素の耐久や素早さも高いので、バトン要員としての性能は全ポケモン中トップ。

番外編。二種ともバトンタッチは覚えない。
しかし、バトンタッチの変種のような技「しっぽきり」により、ワンチャンスで後続にみがわりバトンをすることが可能。
代わりにHPのコストが大きい為、特性による回復効果で補ったり、耐久力に優れたポケモンに後を託してやる必要がある。

他にも、「ねこだまし」でひるませた後、速攻で撤退する猫バトンやステロ・まきびしを撒いて逃げる撒き型バトンなど、
能力引き継ぎは重視せず安全に交代する手段としてのバトン型も確認されている。
一見すると「とんぼがえり」や「ボルトチェンジ」の下位互換だが、相手の「おいうち」のダメージが増加しないため、決して無駄ではない。

SMZワザとして使った際の追加効果は「低下した自分の能力を元に戻す」というもの。
能力の弱体化を受けても後続に受け継がせずに済む。

余談

スカーレット・バイオレットにおけるわざマシンの位置から生まれた考察・都市伝説

+ ※いろいろ許容できる人向け
SVの舞台であるパルデア地方では上述通り、各地にわざマシンが点在している。
その内、バトンタッチのわざマシンが拾える場所(のひとつ)は、なんとポケモンリーグの裏手である。

ここで、『チャンピオンロード』にて、チャンピオンの称号を得た際のオモダカの賞賛の言葉を思い出していただきたい。
パルデア地方に また一人
偉大なトレーナーが 誕生しましたね

おめでとうございます
新たな チャンピオン ****

貴方たち ポケモントレーナーは
このパルデア地方の 宝物……

チャンピオンは その中でも
ひときわ かがやく存在 です

チャンピオン ****

パルデアの トレーナーたちを
その背中で 導いてくださいね

今作のポケモンリーグは「最強のチャンピオンが君臨する場」ではなく「トレーナーを試す試験の場」であるため少し忘れられがちだが
ポケモンリーグを制することで、主人公はパルデア地方にとっての ひときわ輝く宝物 となり、新世代のチャンピオンとして活躍していく役割を担うことになるのである。

そんな中で、ポケモンリーグの裏手にバトンタッチのわざマシンが落ちている。
これが「チャンピオントレーナーというバトンを受け取る場」というニュアンスとして配置されている……というのは、果たして考えすぎであろうか?

ただし、パルデアのチャンピオンに限っては認定制であり、他の地方と違いオモダカはチャンピオンのままで世代交代をしたわけではなく、チャンピオントレーナー自体もネモ含めて複数人いるため、むしろバトンタッチというのはミスマッチではないかという意見も。



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最終更新:2023年09月04日 02:28

*1 フリッジタウン西部の湖を見下ろす高い崖の上、ロースト砂漠西端の海に面する崖際、チャンプルタウンのジム受付の隣の建物の屋上