プテラス(ゾイド)

登録日:2010/02/02 Tue 19:50:38
更新日:2023/02/25 Sat 14:33:29
所要時間:約 3 分で読めます





トミー(現:タカラトミー)の展開するゾイドに登場する小型ゾイドの内の一体。

番号:RMZ-21(旧) RZ-010(新)
所属:ヘリック共和国
分類:翼竜
全長:10.3m
全高:8.2m
全幅:3.7m
重量:21.6t
最高速度:マッハ2
乗員人数:1名

武装・装備

(旧)
20mmバルカン砲×2
空対空ミサイル×2
機関砲

(新)
16mmバルカン砲
空対空2連装自動追尾ミサイル
空対地2連装ミサイルポッド×2


プテラスとは、ヘリック共和国の空軍における主力戦闘ゾイドの一つ。
数を支える小型ゾイドとしては、配備数と戦闘能力のバランスがもっともいい。


【開発経緯】

まだヘリック共和国がゼネバス帝国と分裂する以前、空軍ゾイドとしては水鳥型の「グライドラー」が主力だった。
これが旧式化し、直系の後継機である猛禽類型「ペガサロス」が開発された。
対するゼネバス帝国にはこれといった空戦ゾイドがなく、共和国の独壇場となっていたが、やがてゼネバス帝国がシンカーを開発・投入する*1
シンカーは速力こそ控えめだが装甲が厚く、グライドラーやペガサロスの火器では通用しなかった。対して、シンカーのビームはグライドラー・ペガサロスを一撃で落としてしまう。

この状況を覆すべく開発された「対シンカー用」飛行ゾイドがプテラスなのである。


【性能】

旧来のコックピットに対して細身な頭部、そして中抜き型の翼が特徴。
この翼は折りたたむことができ、状況に応じて変形させることで高速移動から滞空まで、幅広い運動を可能とする
(アニメ「/0」でビットが搭乗した際、翼を畳んでロールし、翼を開いて安定飛行に戻る、というシーンがある)
加えて、滑走路がない場所でも飛びたてる、優れた離着陸能力を有していたため、使い勝手が非常によかった。

火力面でも、狙いをつけやすいコックピット下部のバルカンと、シンカーにもダメージを与えて撃ち落とせる威力のミサイルを装備。
特に空対空ミサイルの装備が画期的で、重装甲のシンカーを圧倒できた
また立派な脚部は接近しての蹴り技が可能で、これもまた運動性に劣るシンカーの脅威となった。

もっとも、シンカーの奇襲性能や汎用性は依然として驚異的なことに変わりがなく、共和国が完全な対抗策を打ち出すのは半世紀かかるが……


中央大陸戦争中期のプテラスは専ら戦闘機ゾイドとしての役割を充てられたのだが、サラマンダー支援機や、時にはその代替用として爆撃仕様が導入されることもあった。


【活躍】

中央大陸戦争中期では主力戦闘機ゾイドとしてさまざまな戦場で活躍。
ゼネバス帝国が開発した、始祖鳥型ゾイドシュトルヒは、その対抗馬ともされている*2

ところが、ゼネバス帝国がニクス大陸のガイロス帝国と提携し、ドラゴン型ゾイドレドラーを開発したことで風向きが変わる。
プテラスを大きく上回る体格とスピードを誇るレドラーにはあらゆる面でかなわず、一気に旧式化
レドラーは基本スペックでは火器を搭載しないのだが、実際にはレーザー機銃や各種ミサイルを搭載することが可能なので、実質火力面でも格差が発生。

加えてフロレシオ海戦においては、迎撃に上がったプテラス部隊が、爆装していたレドラー部隊に一方的に切り刻まれて敗北するという事態が発生。
軽快な装備をしていたはずのプテラスが、爆撃装備で重くなっていたはずのレドラーに敗れたこの戦いは、プテラスの性能がレドラーにまったく追いつけていないことの証明となってしまう。


その後、共和国はレドラー並みの体格を誇るプテラノドン型ゾイドとしてレイノスを開発し、以後はこちらが空軍の主力となる。
ただ、それでも空を飛べてかつ数の多いプテラスの存在意義は薄れておらず、偵察や支援、制空権下における爆撃など、わりと多くの面で活躍を続けていた。



やがて、惑星大異変からの再軍備時代においては、サラマンダーとレイノスがほぼ絶滅寸前となったため、一時的に空軍主力機として返り咲く。
しかしガイロス帝国はレドラーの確保に成功していたため、のっけから暗雲が立ち込めた。

実際、共和国側としてもプテラスを主力戦闘機として運用するつもりはなかったようで、レイノスの後継機としてストームソーダーの開発を急ぐ一方、
プテラスは開戦当初から爆撃機としての運用を進めていた。
中盤からはより爆撃機としての性格を強めていき、主力戦闘機としてはストームソーダーや復活したレイノスへと譲っている。


【アニメでの活躍】

アニメ第一期より登場。
レドラーと交戦する場面こそなかったが、バトスト同様にすでに戦力としては心許ないのか、主に偵察に使われているようだ。
ロブ・ハーマンやオコーネルがよく搭乗しているが、どういうわけだかほとんど撃墜されており、ハマシュートとして度々ネタにされる。
また、一機は帝国軍に流出し、さらに盗賊団に流されて謀略に使われるなどしていた。


二期の/0ではプテラスボマーが登場。
ジェミーの愛機であり、「僕のプテラスぅ〜」と頬ずりするほど溺愛していた。キモイ
だが、暴走した爆弾娘リノン・トロスに強奪されたり手荒に扱われたり、偵察のため出撃したと思ったら撃墜されたり、
挙句の果てに、より高性能なレイノス購入の資金繰りのために無断で売却されたりと、持ち主の偏愛に反比例するかのごとく散々な扱いを受けた。


【機体バリエーション】


  • プテラスボマー
プテラスに、専用の爆撃用ユニット「ボマーユニット」を装備した状態。
運動性能はやや落ちるものの、対地爆撃能力が大幅にパワーアップ。対空ミサイルも搭載し、空中における制圧力も上がった。見た目もなかなかスタイリッシュ。
戦闘爆撃機としてプテラスの存在意義を復活させた傑作ユニット。
ストームソーダーがレドラーを駆逐し、プテラスボマーが爆撃を行うという組み合わせは強烈の一言で、帝国の補給線をズタズタに寸断。
この補給部隊に参加していたムンベイによると、彼女のグスタフを除いてほぼ全滅したらしい。
その昔、帝国こそが空爆で猛威を振るったことを思うと、陰謀ありとはいえ先帝陛下はさぞかしお怒りであろう……

  • 偵察型プテラス
旧バトルストーリーで登場した改造機。背中にレドームを搭載した白い機体で、その名の通り偵察任務に従事する。
この機体から向こう「プテラスの背中にレドームを載せてみた」「偵察仕様やってみた」は割かし定番改造となっている。

  • プテラス偵察用レドーム仕様
アニメ一作目に登場。プテラスにレドームを乗っけた哨戒機。ノーマル機ともども出たそばから撃墜されることが多かった。

  • プテラスレドームスペシャル
共和国軍デストロイヤー兵団所属の改造プテラス。
ほとんどの武装を外して、代わりにドーム状の3Dレーダーを装備した機体。
上空から状況を把握し、ウルトラザウルス・ザ・デストロイヤーに正確な砲撃目標の位置を知らせる。
ガンスナイパー用のワイルドウィーゼルユニットを加工するだけで作れるため、プテラス改造機の中では再現が容易な部類に位置する

  • プテラスジェミニィ
漫画「機獣新世紀ゾイド」に登場するオリジナル機体。
プテラスを二機並べて合体させたような姿をしている。「比翼連理」が元ネタだろうか。
主に偵察等の情報収集用で、戦闘能力はほぼ皆無と思われる。初登場は二巻。


  • シルバープテラス
アニメ版に登場。
両翼にガトリング砲を搭載し、爆撃や迎撃などに使われる。機体色はその名の通りシルバー……ではなく、黒っぽいグレー。どこがシルバーなのかは一切不明。
というかそもそも劇中では普通にプテラスとしか呼ばれなかった。
ガトリング砲はプテラスに乗せるには大きすぎるようで、バランスも命中率もあまりよくないらしい。
加えて、それだけして搭載しておいて火力面もたいしたことがないようだ。


【ゲームでの活躍】

「ゾイド2 ゼネバスの逆襲」ではウラニスクの町の隠し部屋に隠されており、入手すると階級が1上がる。
しかし戦闘能力が低く、偵察もそれほど使う機会がなく、何よりそれなりに高い値段で売れるためすぐにゾイドショップに売り払われ、カノントータス(300G。初期装備のキャノン砲を外して別々に売ればお金稼ぎになる。ただし序盤限定)購入の資金にされる事も多々。



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最終更新:2023年02月25日 14:33

*1 このシンカーがゼネバス帝国軍初の航空戦ゾイドとなるのだが、コトブキヤのHMMシリーズでは経過がやや改変され、ゼネバス帝国独立時にグライドラーを含む骨ゾイドを導入していた設定となっている

*2 ただしシュトルヒは主に首都の防空任務に従事しており、導入も一度目のゼネバス帝国敗戦間際となった。また、プテラスとの戦力比は設定面で安定しておらず、両者の力関係は不透明なところがある。