劇場版カードキャプターさくら 封印されたカード

登録日:2011/12/16(金) 17:17:12
更新日:2024/02/04 Sun 20:57:00
所要時間:約 6 分で読めます




あなたに伝えたい、


本当の想い



2000年7月に公開された『カードキャプターさくら』の劇場版第2弾。

20世紀の最後を締めくくる、もしくはセル画アニメの集大成とも言うべき作品である。

同時上映『ケロちゃんにおまかせ!』

主題歌:明日へのメロディー/CHAKA


TV版最終回後、小学6年生の夏休みに起こった事件を描く。アニメシリーズ完結編に当たる物語で、TV版で張られていた伏線が回収され大団円を迎える。
かつてクロウカードと雪兎を巡り対立していた桜と小狼が自分たちの真実の愛の相手がすぐ近くにいたことに気づき、それぞれの想いに決着をつける恋愛模様と、以前の自分達と同じように強引な手段を使ってさくらカードを手に入れようとするラスボスとの戦いを描く。
実質制作期間3ヶ月、セル画絵コンテ7人という絶望的時間、人員で作り上げられ、最後まで視聴すると爽やかな虚無感に包まれる素晴らしい作品。

本作を最後に丹下桜は長い休業期間に入り、復帰は2009年まで待つことになる。



◆あらすじ
友枝小学校6年2組は、友枝町全体のお祭り「なでしこ祭」で演劇を発表する事になり夏休みの間も稽古に追われていた。

そんなある日、さくらは香港へ帰ったはずの小狼と偶然出会う。小狼の告白の返事をしていなかったさくらは気持ちを伝えようと奮闘するが失敗ばかり。
遊園地に遊びに行った際、遂に告白できると思った矢先に不思議な気配が…

それは全て封印したはずのクロウカードの気配だった。最強のカードを前に、カードキャプターさくら最後の戦いが始まる!


◆登場人物
時間が進んでいるため、全体的にTV版よりも等身や顔付きが成長している。


木之本桜
(CV:丹下桜)
ご存じ主人公。6年生になっても遅刻癖は相変わらず。演劇でお姫様役に選ばれたが練習に四苦八苦している。
頻繁に「名前のないカード」を眺めては、小狼に想いを馳せていた。再会後は告白しようと奮闘するが、毎度邪魔が入る。

◯ケルベロス
(CV:久川綾(仮の姿)、小野坂昌也(真の姿))
相変わらず大食いでゲーマー。
冒頭のビデオでは超ノリノリで参加。

◯大道寺知世
(CV:岩男潤子)
我らが知世さま。小狼と苺鈴を香港から呼び寄せる。
クロウカードやエリオルの事件後になっても、クリエイトで作り出した怪物とさくらを戦わせ、ビデオに納め編集していた。さすが知世さま、ブレない。
なでしこ祭では演劇とは別にソロ歌手を務める。

李 小狼
(CV:くまいもとこ)
ご存じリア充。苺鈴と一緒に来日。
TV版で告白したので、さくらの答えを待つ身。でも邪魔が入るので中々返事を貰えない。山崎負傷後に王子様役を引き継ぐ。

◯李苺鈴
(CV:ゆかな)
知世の提案を受け、小狼を引っ張って来日。
さくらと小狼を引っ付けようとする。
「私だけを見てくれる人じゃなきゃイヤ」と婚約解消の件は気にしていない模様。

◯木之本桃也
(CV:関智一)
ご存じシスコン。相変わらず妹を「怪獣」と呼んで弄る。小狼への警戒心も相変わらずで、告白チャンスを一度潰した。

◯月城雪兎/月(ユエ)
(CV:緒方恵美)
ご存じガチホモ。落ち込んでいるさくらを励ます。冒頭のビデオでは、ケロちゃん程ではないにしろ割とノリノリでクリエイトの怪物を撃破していた。
雪兎は月のことを「もう一人の僕」呼ぶようになっている。

◯柊沢エリオル
(CV:佐々木望)
元自宅は取り壊され、跡地には遊園地が立てられている。ナッシングの発動を察知し、さくらに警告を発する。

◯観月歌帆
(CV:篠原恵美)
ルビー、スッピーと共にエリオルの側にいる。エリオルに「結末を知っているか」と尋ねるが、答えはNOだった。

◯木之本藤隆
(CV:田中秀幸)
相変わらず良き父。

◯大道寺園美
(CV:伊藤美紀)
相変わらずガチ。
演劇撮影のため、本格的なカメラを投入する。

◯山崎貴史
(CV:宮崎一成)
演劇での王子様役だったが、ナッシングが友枝小に出現した際にスリープの影響で負傷。役を小狼へ引き継ぐ。

◯柳沢奈緒子
(CV:本井えみ)
演劇では脚本担当。

◯三原千春
(CV:松本美和)
山崎のホラ吹きを片っ端から潰していく。


◯ナッシング(THE NOTHING)「
(CV:坂本真綾)
+属性のクロウカード52枚と均衡を保つために作られた-属性のカード。あらゆる物を黒い球体に閉じ込め消滅させる力を持つ。
柊沢邸の地下に封印されていたが、クロウカード52枚がさくらカードに変化したこと、柊沢邸が取り壊されたことで復活。
ずっと1人で生きていた寂しさから「友達を取り戻す」為さくらカードを奪い、友枝町の各地を次々に消滅させていく。
1枚で52枚と同等の魔力を持ち、カードはおろか守護者すら一蹴するほど強力。
再封印するためには、最も高い魔力を持つ者が一番大切にしている想いを代償としなければならない。
アニメオリジナルキャラクターだが、以前の桜や小狼も幼い頃にそれぞれ片親を亡くしており、その寂しさから(主に雪兎絡みのことで)彼女と同じ傾向があったため、彼女は2人がもしケルベロスを筆頭とする自分達よりしっかりしている上に相手をよく見て考える周囲の面々と深く関わり彼らの気持ちに気づかなければ(そして雪兎の本心を知らなければ)周りを傷つけ貶めてでもカード(や雪兎)を強引に手に入れるような非情な性格に成り果てていたというIFを体現するキャラクターなのかもしれない。
桜は彼女にかつての自分たちを重ね見たのか、強引な手段を使ってでもカードを集める姿に「相手を一方的に自分のものにしようとするのがお友達だなんて、そんなの違う!」と断言した。
そしてカード達も強引な手段を使って自分たちを集めた彼女を嫌い、桜の元へと戻った。

そして…

















◯ホープ(THE HOPE)「希望」
(CV:坂本真綾&丹下桜)
ラストに登場。
正真正銘最後のさくらカード。「名前のないカード」とナッシングが合体して誕生。
ナッシング封印の代償として小狼*1の一番大切な想い(=さくらへの恋心)が消されそうになるが、その瞬間さくらの叫びと共に「名前のないカード」から小狼に向かって強い光が放たれる。
小狼の想いが消失したと思い泣きじゃくるさくらに「泣かないで、大丈夫よ」と声を掛け、その手の中に降りてきた。
そのことから自分の非をようやく認め、改心したことがうかがえる。


「小狼くんが私のことを何とも思ってなくても良い…!私は小狼くんが好き…私の一番は小狼くんだよ…!」


「……俺もだ」

「さくら」



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最終更新:2024年02月04日 20:57

*1 さくらが魔力をたくさん使ってしまい残りが少なかったため彼が選ばれた