パイプ(喫煙具)

登録日:2010/09/20(月) 14:11:13
更新日:2024/03/26 Tue 00:51:45
所要時間:約 4 分で読めます






当記事は非喫煙者に喫煙を勧める物ではありません!!
また、20歳未満の喫煙は法律で禁じられています。


パイプ(喫煙具)とは、喫煙具のひとつである。以降は単にパイプとして記述する。


◆歴史と素材

パイプの歴史は古く、コルテスが出会った当時のアステカ人がパイプを使用した喫煙をしており、おそらく火を用いた最初期の喫煙から使用されていると見られる。
またアメリカでのインディアンが誓いを立てるためにパイプで煙草を回し吸いするイメージがあるように、中央アメリカを中心に普及していたようだ。
後にスペインから広く欧州に広まり、現地の石パイプから粘土、海泡石、ブライアなどの素材が多く用いられるようになる。
現在我々が一般にイメージするパイプはブライア製のものであり、ヒース(ツツジ科の植物)の根茎を利用したものが殆どである。
素材には他にもコーン*1、陶器、桜材や瓢箪などもある。この中ではコーンが有名。



◆部位と形状

パイプにはそれぞれの部位に名前が付いている。紙幅の限りがあるためここでは簡略して紹介する。

○ボウルとシャンク
材質によるが、つまりは木製の部分。
ボウルとは煙草を詰める場所で、シャンクとは煙が通る部分。かなり端折ってある上に厳密には違う。
この形状で呼び方の半分が決まる。一般的なのはアップル、ブルドッグなど。

○マウスピース
木製ではない部分、吸い口。
基本的にはエボナイトと呼ばれる硬質ゴム製だったり、アクリルであったりする。
この形状でもう半分の呼び方が決まる。ストレート、ベントなど。というか、基本的にこの二つとその派生くらいしかない。


◆吸い方

まずは煙草の葉を用意する。そして、吸うためには詰める必要がある。
主に二つほど詰め方があるが、より普遍的な詰め方を紹介する。

まず、よく揉み解した葉を満杯になるまで詰めて、軽く指で押さえる。
次に、また満杯に葉を詰めて、先程よりももう少し強く押さえる。
最後に、また詰めたら今度は強く押さえつけてから表面を平らにする。この際、タンパーという道具(吸う際にも必須)を使うと便利。

タンパー



こんな道具。下の平らな部分で均す。

ムラなく詰めたら、今度は着火する。この場合はマッチを使うことにする。
まずはボウルの上で、ゆっくりとマッチで表面を炙る。その際、こちらもゆっくりと息を吸い込みながら火を回す。空気は口の中で溜めておかないとむせる。
次に、タンパーで表面を均す。
均したら、またマッチを使って火をつける。今度は素早く、瞬間的に息を吸い込みながら火をつける。

火がついたら、あとはゆっくりと吸う。あまり強く吸うと火傷をしたりパイプが焦げてしまったりするのでよろしくない。

フィルター付きの紙巻きに比べてニコチンやタールの量が半端なく多いため(正確な計測はなされない)、
葉巻や煙管同様に、煙を肺に入れずに口腔喫煙(ふかし)で楽しむのが基本とされる。

上手くなると一服で一時間程は吸える様になる。筆者はそれほど上手くない。
吸った後の手入れも怠らないようにしないと、ある時急に味が悪くなったりもする。

葉巻同様に時間をかけて香りを楽しむ側面が強く、着香の物、タバコ葉本来の香りを押し出した物など様々な銘柄がある。
そこで余裕ができたあなたは、ポイ捨てをするような輩を見かけたらそっと優しく注意してやろう。
「お前らみたいなののせいで迷惑してるんだよ馬鹿野郎」
と。

何より初心者の火傷や手入れの面倒さなどで簡単に断念する人も多い。ついでにパイプの出来にも個体差があったりと博打要素も孕んでいる。
確かにパイプは喫煙にスキルが必要で、また初期投資も必要なために趣味的な要素が強いとされる。
しかし煙草の銘柄も多く、うまくはまれば投資分を回収できるだけの価値がある上、
長い目で見ると紙巻を無為に消費するよりもずっと安上がりに済む。
この点、実はかなり庶民派の煙草である。煙管には及ばないが。
紙巻と比べて税金の比率もほんの少し優しかったりする。

時間がかかる上に匂いが独特であり、喫煙所などで吸うと目立つ(喫煙する剛の者もいるが)。
一方で紙の燃える臭いが無く、そもそも見かける機会が少ない事から、
紙巻と比較して嫌煙の方にあまり騒がれないのも特徴である。

この機会に、少しだけ興味を持ってみてはいかがだろうか。
あと、吸い方も適当に書いてあったりするので、興味を持ったら自分で調べるとベネ。煙草屋の店員さんに聞くのもベネ。
最後に、タバコは20歳になってから。


追記・修正は節度とマナーも持った方のみお願い(゚Д゚)ー┛??モハァ

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • パイプ
  • 煙草
  • たばこ
  • タバコ
  • ブライア
  • ブライヤー
  • コーン
  • メシャム
  • クレイ
  • ヴァージニア
  • バーレー
  • オリエント
  • ラタキア
  • ケンタッキー
  • ペリク
  • キャベンディッシュ
  • シャーロック・ホームズ
  • 喫煙は20歳になってから
  • 喫煙具
  • 嗜好品

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月26日 00:51

*1 正確には「コーン・コブ」、トウモロコシの実をむしった後の軸。マッカーサー元帥が写真で咥えているアレがコーンコブパイプである。