第2世代ガンダム(機動戦士ガンダム00)

登録日:2010/03/14(日) 01:38:55
更新日:2022/04/23 Sat 12:25:18
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機動戦士ガンダム00の外伝(00P、00F、00I)に登場する機体群

私設武装組織 ソレスタルビーイング(以下CB)が開発したMS(モビルスーツ)であり、第3世代ガンダムのプロトタイプにあたる。

第1世代の時点でも当時のMSを大きく上回る性能はあったものの、GNコンデンサ技術や装甲をはじめとする基本兵装や機構に改善点が多く有り、半世紀以上の長期的な武力介入活動を前提とした運用に向けて実戦投入するには無理がある程度に留まっていた。

そのため、以下の第2世代ガンダムは、実戦仕様の第3世代を生み出す為のデータ収集等の試験用に開発された。

アブルホールを除く3機には第3世代に採用されたコーン型ドライヴではなく、スリースラスター型ドライヴを使用している。
この型は出力こそコーン型を超えるものの、エネルギー効率は悪く安定性にも欠けていた。

CBでテスト運用された後は、サポートチームであるフェレシュテに引き渡され改良、運用された。
CBの製造した機体以外にも、後継機開発の為に再度詳細な実地データを収集する目的でイノベイター(イノベイド)が製造、機体カラーを黒に変えたブラックシリーズも存在する。



ガンダムアストレア

型式番号:GNY-001→GNY-001F→GNY-001F2
頭頂高:18.3m
本体重量:55.1t
動力機関:GNドライヴ・GNドライヴ[T]
装甲材質:Eカーボン
所属:ソレスタルビーイング→フェレシュテ・イノベイター

武装:
GNビームライフル
GNビームサーベル×2
GNシールド
プロトGNソード
GNランチャー

搭乗者:
ルイード・レゾナンス
フォン・スパーク
エコ・カローネ
イノベイド

エクシアのプロト機にあたる機体。
格闘戦に特化しておらず、様々な装備案を試すために汎用機として設計された。
詳細は該当項参照。


・ガンダムアストレア タイプF

フェレシュテが使用。
基本性能に変化はないが、機体カラーがになり、ガンダムタイプであることを隠すためのフェイスガードを取り付けられている。
ただしこのフェイスガード、両目と口元周りという「顔の前面部のみ」を隠す 単なるお面 であり
GN粒子を吹き散らして戦う 額にV型アンテナを付けた機体 顔は隠れているからガンダムとは思わないだろう と思って極秘介入行動を始めるフェレシュテの豪胆さが窺える。


・ガンダムアストレア タイプF改

タイプFに改修を施した機体。
一部にエクシアの予備パーツと、消耗していた部品を最新のパーツに差し替え基本性能が底上げされた。頭部アンテナは粒子制御能力が付加され大型化している。



【ガンダムサダルスード】

型式番号:GNY-002→GNY-002F
頭頂高:18.2m
本体重量:49.9t
動力機関:GNドライヴ・GNドライヴ[T]
装甲材質:Eカーボン
所属:ソレスタルビーイング→フェレシュテ・イノベイター

武装:
GNリボルバーバズーカ
GNビームサーベル×2
大型センサーシールド

搭乗者:
ガンダムマイスター874
フォン・スパーク
ヒクサー・フェルミ
イノベイド

ガンダムデュナメスのプロト機にあたる機体。
射撃性能に特化させたデュナメスとは異なり、主に精密なセンサーを必要とするデュナメス開発の為の情報収集を目的としている。
武装は、数種類の弾を使い分けられるリボルバーバズーカとビームサーベル。左肩のシールドと全身にセンサーが内蔵されている。
あくまで情報収集用の機体な為に装甲薄く、上記の通り全身にセンサーが内蔵されているため、戦闘用として評価すると非常に脆い。
ただし、水中での運用を考慮されていたため、第二世代の中ではとりわけ耐水圧性能は高く、水中からの狙撃も難なくこなせる。

名称の由来はタロットカードの「星(水をくむ女神)」から。


○武装
•GNリボルバーバズーカ
本機の携行用射撃武器。六連装の回転式弾倉のバズーカで、銃身の長いグレネードランチャーに近い。
装填する銃弾によって攻撃の効用を変化させることが可能。

•GNビームサーベル
他の機体と同様の構造の近接戦闘用武装。腰部に2基マウントされている。

•大型センサーシールド
左肩に装着されているセンサー内蔵型のシールド。全体的に装甲の薄い本機にあって唯一まともに防御力を発揮する。


・ガンダムサダルスード タイプF

フェレシュテが使用。
右肩にセンサーシールドが増設され、センサー能力が大幅に向上した。
アストレア同様ガンダムであることを隠すためのフェイスガードを取り付けている。
後に粒子制御能力が格段に向上してGNフィールドを展開出来るようになったものの、許容粒子量の少なさは変わらなかった。
そのため、局所的に小規模なGNフィールドを展開する省エネ指向の運用思想になっており、ある程度離れた距離にも展開出来るがより高い操縦技術を求められる機体になった。
ヒクサーが搭乗した際はデュナメスのGNスナイパーライフルも使用した。



【ガンダムアブルホール】

型式番号:GNY-003→GNY-003F
頭頂高:18.2m
本体重量:39.3t
動力機関:GNドライヴ・GNドライヴ[T]
装甲材質:Eカーボン
所属:ソレスタルビーイング→フェレシュテ・イノベイター

武装:
GNバルカン×2
GNミサイルポッド
GNビームサーベル×2
テールユニット

搭乗者:
マレーネ・ブラディ
フォン・スパーク
イノベイド

ガンダムキュリオスのプロト機にあたる機体。
空戦に対応した変形機構を持ち、その姿は戦闘機に頭と両足が生えた目を疑うモノとなっている。
飛行用の形態と能力に重点をおいているため、キュリオスと同等以上の飛行能力を有するものの、
戦闘能力ではキュリオスを始め他の太陽炉搭載機には大きく劣る。

MS形態時に現れる頭部はダミーヘッドであり、本来の頭部ユニットは機首に隠されてある。推力はGNバーニアとプラズマジェットを切り替え可能であり、初めからガンダムであることを隠した運用が可能。
パッと見にバトロイドにならないバ〇キリー
主な武装は、頭部のGNバルカンとGNミサイルポッド。
また、飛行形態時の後部に各種コンテナブロックを装備可能。

名称の由来タロットカードの「戦車」に描かれるスフィンクスから。
ア○ルホールとか言わない。


○武装
•GNバルカン
頭部に固定装備された小型の粒子ビーム砲。
主にミサイル迎撃や牽制用の、連射性重視で低威力の火器。ただし、GN粒子を用いない旧世代の機体が相手であれば十二分の威力を発揮する。

•GNミサイルポッド
主翼に懸架されるオプション火器。圧縮されたGN粒子を内蔵し、推進剤と炸薬に利用するミサイルを射出する。
着弾した対象に粒子を送り込んで内側から破裂させるようにして破壊する。
上記GNバルカン同様、第3世代以降の機体にも多く配備される武装。

•GNビームサーベル
腰のフロントアーマー部にある作業用に等しいサブアームから展開出来る。一応。
機構の都合上、近接戦闘能力は極めて低い。

•テールユニット
巡航形態時の後部に装備される後付の武装コンテナ。
対空用GNミサイルや対地用爆雷等の任務に応じた武装が複数存在し、使用後にデッドウェイトとなるユニットはパージして軽量化を図る。
キュリオス等の後継機も後に使用した。



・ガンダムアブルホール タイプF

フェレシュテが使用。
型式番号と機体カラー以外に違いはない。なおこの2機はどちらかと言えば可変MAと呼んだ方がしっくり来るかもしれない。



【ガンダムプルトーネ】

型式番号:GNY-004
頭頂高:19.0m
本体重量:60.9t
動力機関:GNドライヴ・GNドライヴ[T]
装甲材質:Eカーボン
所属:ソレスタルビーイング→フェレシュテ・イノベイド

武装:
GNビームライフル
GNビームサーベル×2
GNシールド
GNフィールド発生装置

搭乗者:
シャル・アクスティカ
フォン・スパーク
ブリング・スタビティ
ヒクサー・フェルミ
イノベイド

ヴァーチェナドレ、アルテミー、ガルムのプロト機にあたる機体(ただし直系ではない)。
第2世代機の中では唯一、0ガンダムと同様にフェイス部にへの字スリットが空いている。
太陽炉とガンダムマイスターの脱出回収を最優先に開発されたため、内部にコアファイターを持つ。
ただし、常に多勢に無勢の戦いを要求されるガンダムマイスターが、コアファイターを使用せねばならない程に追い込まれた状況下で、無事脱出出来る可能性は極めて低い。
そのため、マイスター874は「パイロットを大切にしていると主張する意味はあるが、それだけ。気休め以上の機能ではない」と評価していた。
(ただし、数的に有利な状況で運用出来たガ系等に関しては、それなりに効果を発揮した。)

当初GNドライヴの2基搭載、ダブルドライヴを予定して開発されていたが、太陽炉同士が干渉しあって機体が機能不全を起こしかけたため取り止めとなった。
実はこの干渉こそが後のブレイクスルーのヒントだったが、当時の技術力ではほとんど原因不明に近いエラーとしか認識出来ず、ダブルドライヴすら実現困難なまま頓挫した。
太陽炉を複数搭載した機体は後に複機登場するが、プルトーネの紆余曲折は長年の研究に裏打ちされた高い技術力の産物であることを現している。

その代替案として大量の粒子を賄うために、腰に大型GNコンデンサーを装備した。
これによって一度に大量の粒子を使用可能にし、太陽炉搭載機では初の機体全体を覆う球状のGNフィールドを展開し得る粒子消費も賄える。
ただし、この時期は他の第二世代にしても、機体装甲全体程の広い面積にGNフィールド効果*1を持たせることは出来ておらず、空間に球状展開してもGNフィールドの拡散を阻止する段階には辿り着けていなかった。
初めてこの機体のバリエーションで球状のGNフィールドを扱うことが出来たのは、2308年にイノベイドらが用いたブラックプルトーネである。

そのため、この機体では上記の前身技術と言える二重装甲内部にGNフィールドを展開するGN複合装甲を試験的に採用している。これによって、耐久性能においてEカーボン製の装甲にのみ依存する他の第2世代よりも格段に高い防御力を実現した。

武装はナドレ用の原型モデルであり、ライフルは縦長の大口径マズル、シールドは細身の形状が後継モデルに引き継がれている。

かつてガンダムマイスターだったシャル・アクスティカのトラウマや、様々な任務への対応力が他3機に比べると大きく後れを取る点から、第2世代の中で唯一タイプFが存在しない。

名称の由来はタロットカードの「審判(冥王星)」から。



ガンプラ

プラモデルではアストレアが「電撃ホビーマガジン」の付録としてHG改造キットが発売。別売りのHGエクシアと組み合わせればアストレアが完成する構成になっていた。
もっとも武装は付属しないため改造なりスクラッチするなりして用意する必要があった。
雑誌の付録という展開上、長らく入手困難であったがアストレアTYPE-Fとして新規に立体化された。

キットはHGエクシアのランナーにキュリオスのミサイルランチャー、アヘッド、ジンクスⅢのバズーカなどの武器、アストレア本体の新規追加パーツが入っており、実質的に00武器セットといった感じである(と言うかタグに武器セットとある為自覚有り)。

HG00シリーズのプラモを集めている人なら外せないキットであるが、キュリオスのミサイルランチャーはこのキットに一つしか入ってないため、劇中を再現するなら二つ買うかパーツ注文が必要。
また、GNビームピストルのホルダーはそのままではデュナメスには取り付けられず小改造が必要だが、その場合アストレアに再装備出来なくなるので注意。
ともあれ、GNアームズ TYPE-Dを買うよりはよっぽど安上がりだが。

アストレアもTYPE-Fの顔バイザーがクリアパーツで成型される等アップグレードされており改造後のTYPE-F2として作ることも可能。
ちなみにアストレアの新規ランナーを使わずに作ると赤いエクシアに出来る(GNコードは調達してくる必要があるが)

7月には白いアストレアも販売された。
こちらには標準装備のみの付属となり、ドライヴはスリースラスターとコーン型の選択式になっている。

他の機体もガレージキットは売っていたりするが、非常にお高い。無念である。

そんな状況だったが、2020年にはなんとプルトーネのHGがプレミアムバンダイ限定で完全新規キット化された。



◆ゲームでの活躍

OVERWORLDからガンダムアストレアとF2が参戦。アストレアはフォン仕様ではない白色での参加となる。
耐久値と機動力が若干ステータス値が違うのと、F2はTRANS-AMが使用可能。

クロスレイズでは遂に全ての第2世代ガンダムが参戦。なんとイノベイター勢力が複製したブラックシリーズにも開発が可能。
先行で配布された体験版の時点でアブルホールとプルトーネは使用可能で、条件を満たせば自軍運用も可能だった。
設定通り、お世辞にも第3世代機と比べて第一線を張れる性能はしていないが、その第3世代機への開発系譜ではほぼ必ず辿る運命となるため、登竜門として運用するのも悪くない。
ブラックの方が基本性能は高めだが、疑似GNドライブなため毎ターンのEN回復数値は劣る。
またプルトーネを生産登録することで00P版のシャル・アクスティカがスカウト可能になるのだが、安いキャピタルながらも比較的優秀な戦闘能力かつ「ガンダムマイスター」持ちな上単純に可愛い上にBGMがかっこいい事から「体験版の女神」とか呼ばれていた。



追記・修正は運用データを集めてからお願いします

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最終更新:2022年04月23日 12:25

*1 薄くGNフィールドを張ってコーティングする技術。対象とする面積に比して巨大なフィールド発生装置を搭載出来るGNシールドやプロトGNソードといった装備では実現出来ていた