セラヴィーガンダム

登録日:2009/06/07(日) 04:31:00
更新日:2024/03/20 Wed 18:50:15
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譲れないものはこちらにもある!!





SERAVEE GUNDAM


セラヴィーガンダムとは『機動戦士ガンダム00』に登場するモビルスーツ(MS)。
本編は2ndシーズンから登場する。




機体緒元

型式番号:GN-008
所属:ソレスタルビーイング(チームプトレマイオス)
頭頂高:18.2m
本体重量:67.2t
装甲材質:Eカーボン
動力機関:GNドライヴ(太陽炉)

武装



機体概要

西暦2312年にソレスタルビーイングが開発した新型ガンダムの一機。
白と黒をメインカラーとした太く角ばったボディと頭部の左右・前方に一対ずつ伸びた四本のクラビカルアンテナが特徴。
機体名の「セラヴィー」は熾天使に由来する。


組織の再始動に伴い新造された4機のガンダムの中で最初に実戦稼働可能状態になった機体。
なお、新世代と呼べる技術を投入している機体は「ツインドライヴ」のダブルオーガンダムのみであり、
本機を含めた他のガンダムは言うなれば「第3.5世代」、つまり、ガンダムデュナメス等の1stシーズンに登場した第3世代の機能を強化したガンダムである。
武装等を除いた機体自体の基本性能は、第3世代の1.5倍。因みにアヘッドは1.4倍であり、そこまで差は無い。


本機体はガンダムヴァーチェの発展機であり、同機の対艦・要塞用のコンセプトを継承し大型砲を多数装備。
また内蔵されたコンデンサーによる強固なGNフィールドによる防御力や本体の高い馬力と計6本の腕を活かした格闘能力も特色となっている。

機能・デザイン上の特徴として背部にオーガンダムの頭部を模したガンダムフェイスが隠されており、フルパワー時に各部装甲が変形し「巨大な顔」が展開される。
この展開形態はフェイスバーストモードと呼ばれ、高濃度の圧縮粒子を解放し、砲撃やGNフィールド等の性能を向上させる。
このフェイスの大型アンテナはクラビカルアンテナであり、展開時は粒子コントロール能力も上昇する。
わざわざガンダムの顔をしているのは、これが元々粒子制御用のセンサーユニットとしては最良の構造である為。
脆くなる弱点を度外視して粒子制御能力を高めたが故の兵装である。

また、そのインパクトの強い外観には「ソレスタルビーイングの復活をアピールする」といった意図も含まれており、他のガンダムには無いセラヴィー独自の機構となっている。
ちなみに初期こそフェイスバーストモードは「背中に顔www」などの反応が多かったが、視聴者も次第に馴れていき親しまれていった。

3つの顔、6つの腕、阿修羅な機体である。


そして、本機にはもう一機、セラフィムガンダムがバックパックとして隠匿されている。
前述の背面のフェイスバーストモードはセラフィムのボディーパーツが変形したもの
セラフィムが分離する場合、セラヴィーの胸部にあるコクピットからマイスターを乗せたシートがセラフィムの腹部に移動、180゜回転しセラフィムのコクピットに入る。
太陽炉はセラフィム側にあり、分離後のセラヴィーは各部に内蔵した大型コンデンサで一定時間単独戦闘可能な無人攻撃機となる。



武装

  • GNバズーカⅡ
本機の主兵装となる携行式大型ビーム砲。ヴァーチェのGNバズーカの発展型。
上下に分割して二挺でも運用できる構造となっており、威力を抑えた代わりに連射性能が向上している。
分割した状態は「シングルバズーカ」、2基を合体させた状態は「ダブルバズーカ」と呼ばれる。
また、ダブルバズーカの状態で砲身を上下に展開すると「バーストモード」となる。
ヴァーチェのバーストモードが断続照射だったのに対し、セラヴィーのそれは球体状に圧縮されたビームを投射する形となる。
撃ちっぱなしだったヴァーチェの物と違い、撃った後即座に移動できる等、対応力は大きく改善されている。

  • GNキャノン
両肩、両膝に2門ずつ、計4門を装備されたビーム砲。ヴァーチェのGNキャノンの発展型。
連射性能はそれほど高くないが、一斉射すればMS数機を纏めて消し飛ばす威力を誇る。
両肩の2門はセラフィムの両腕が変形したもの。また、膝のものもユニット自体は肩とほぼ同型であり、肩と膝の双方の砲門部分を変形させることでマニピュレーターを展開し、所謂「隠し腕」として使用するトリッキーな戦法も可能。

それぞれGNバズーカⅡと合体させたり、粒子制御によるビームの収束と砲身の組み合わせを変更することで以下の様々な攻撃法が可能となる。

クアッドキャノン
機体前方に小さめのGNフィールドを展開し、GNキャノンの一斉掃射を一つの巨大なビームに収束して発射する。

バスターキャノン
肩のGNキャノンにシングルモードのGNバズーカⅡを装着し、直列で強力な粒子ビームを発射する。
両肩に装着した状態は「ツインバスターキャノン」と呼ばれる。

ダブルバズーカキャノン
肩のGNキャノンにダブルバズーカモードのGNバズーカⅡを装着する形態。
バーストモード時は「ダブルバズーカバーストキャノン」と呼ばれる。

ハイパーバースト
トランザム状態でのダブルバズーカ・バーストモードにクアッドキャノンの効果を重ねることで巨大な粒子ビームの砲弾を放つ。

  • GNビームサーベル
両前腕部に1基ずつ、GNキャノン内に4基の合計6基が装備されている。
GNキャノンの「隠し腕」としての機能での奇襲のほか、全て展開すれば六刀流が可能となる。
本来想定されていないとはいえ、セラヴィー自体のパワーも相俟って近接戦闘にも十分に対応可能となっている。
但し、フレームの柔軟性等は明らかに欠けている、どころか存在しないに等しいので、本格的な近接戦闘専用機との格闘戦は流石に無理がある。

  • GNフィールド
大型のサイドスカート裏面に発生装置が内蔵されている。
ヴァーチェに搭載されたものと比べると、GNフィールド発生までの時間が短縮された他、
GNバズーカⅡやGNキャノンの粒子圧縮をサポートし、より強力な攻撃を可能にする機能も追加された。




何としてもヴェーダを取り戻す…。僕を導いてくれ、ロックオン……。





SERAVEE GUNDAM GNHW/B



◆GN-008GNHW/B セラヴィーガンダムGNHW/B


  • GNバズーカⅡ×2
  • GNキャノン×4+2
  • GNビームサーベル×6
  • GNフィールド

GNヘビーウェポンを装備した、セラヴィーガンダムの最終決戦仕様。
型番にある「GNHW/B」の「B」は「ビーム」を意味する。
両腰部のGNフィールド発生器を取り外しGNキャノンを増設。
代替のGNフィールド発生機を両肩、両脚部に新たに設置。
肩や脚部の横幅が広がったことで、より一層ヴァーチェを彷彿とさせるシルエットを構築している。
更に肩のGNキャノンにGNバーニアを追加した事で、攻・守の強化をしつつ機動力も向上させたバランスの良い装備。
この装備の一斉射でイノベイドガガ部隊を一掃した。

因みに、増設されたGNキャノンはヴァーチェのGNバズーカと同じく砲身下部がスライド展開する。
後述のMSVでこの装備が第二プランであった事が明かされた。



劇中での活躍

初登場は2ndシーズン第1話からで、さっそくGN-XⅢを容易く撃墜する等高い性能を見せつける。

ダブルオーの起動時にはアロウズの部隊相手に単機で出撃、プトレマイオス2とダブルオーを守るべく奮戦。
アルケーガンダムとの戦闘では隠し腕を使用して視聴者を驚かせた。が、攻撃を回避され逆に斬りつけられる等、
アリー・アル・サーシェスの能力の高さを際立たせる結果となってしまった。

ガラッゾとの戦闘では高速近接戦闘機という相性の悪さ故に圧倒されるも、
敵の斬撃をGNフィールドで受けると見せ掛けたフェイントを駆使してガラッゾを拘束。
その状態で初めてセラフィムガンダムを解放し、ガラッゾのGNフィールドを両手で貫通し、GNキャノンで撃墜した。
背面デザインやプラモデルの公開後、一部の視聴者からは「背中変形するだろ」と予想されていたが、
ガラッゾ戦でセラフィムとなった際にはやはり視聴者の度肝を抜いた。

イノベイター捕獲作戦ではガデッサ相手に六刀流を披露し圧倒。離脱するコアファイターもセラフィムが捕獲に成功した。

最終決戦ではGNHW/B装備となるが、ビーム兵器主体の本機はアロウズの粒子拡散策で苦戦を強いられる。特に他が多少なりとも実弾装備を有する中で唯一ビームのみの装備だったので対抗手段が無いのが厳しかったが、仲間のサポートで無事突破し艦隊戦に持ち込み勝利した。

その後はガガ部隊を蹴散らし敵母艦ソレスタルビーイング号に迫るも、ガデッサ、ガラッゾと遭遇。
トランザムを発動した二機に対してセラヴィーもトランザムを発動し対抗しようとしたが高機動戦闘にはとても付いて行けず、瞬く間に腕を両断されソレスタルビーイング号表面の地表に墜落し行動不能となった。
スペシャルエディションではTV版と違い瞬殺はされずに奮戦するものの、やはり二機相手には手傷を負わせる事も叶わずガデッサのGNメガランチャーの一撃で岩壁に叩き落された。

ガラッゾとの初戦闘で押し負けたり、レグナントには最大火力のハイパーバーストも通用しなかったりと、パワータイプの宿命なのか若干かませ的な役回りも少なくなかった。


イノベイドとの決戦が終結した後、残骸はヴェーダを介してティエリアに回収されており、ラファエルガンダムの武装ユニット「セラヴィーガンダムⅡ」として生まれ変わる。



バリエーション

◆GN-008GNHW/3G セラヴィーガンダムGNHW/3G

セム合体重量:121.2t
  • GNバズーカⅡ×2
  • GNキャノン×8
  • GNビームサーベル×10
  • GNビームマシンガン×2
  • GNシールド×2

◆GN-00902 SEM[セム]

頭頂高:16.6m
本体重量:27.0t
  • GNキャノン×2
  • GNビームサーベル×2
  • GNビームマシンガン
  • GNシールド

機体概要(3G)

『00V』で登場したセラヴィー用GNヘビーウェポンの一プラン。
セラフィム1機と新造された無人型セラフィム「セム」2機を使い、トライアルシステムを広域展開してヴェーダとリンクする太陽炉搭載機を無力化する装備。
セラヴィー本体は黒、セム2機は白く塗装されている。

セムはセラフィムを簡略化したようなデザインで、頭部はアストレアタイプFなどフェレシュテのガンダムで使用されたセンサーマスクの発展形を採用。
セラフィムの胸部に二本あったクラビカルアンテナは左右一本ずつになっている。
ちなみにアンテナが右にあるのが1号機、左にあるのが2号機である。

分離後のセラヴィー及びセム2機は量子通信によってセラフィムからコントロールされるが、
その遠隔操作対応距離は理論上無限であり、展開出来るトライアルシステムの領域には限界があるものの、それでも実に数百kmに及ぶエリアをカバーする事が可能。
即ち、事実上戦場の全てを覆い尽くす事が出来るのである。
また、セム自体にもサーベルやGNキャノン、独自のビームサブマシンガンやシールドが装備されており、ある程度の戦闘行動を熟すことも可能になっている。

対イノベイターの切り札として開発を急がれていたが、セム2機の製造が困難だった上、
マイスターであるティエリアがヴェーダとのリンクを取り戻していない状態では、セムは文字通りセラヴィーのお荷物でしかなく、
ヴェーダ奪還前に撃墜されてしまう懸念さえあった。
その為、最終決戦ではセカンドプランGNHW/Bを装備して出撃することとなった。



その他のバリエーション

セラヴィーガンダムシェヘラザード

ガンダムビルドダイバーズ』に登場するガンプラ。
HGセラヴィーガンダムをベースにした改造機。



関連機体

ガンダムヴァーチェ

セラヴィーの前身となった機体。

オーガンダム

背面のガンダムフェイスのモチーフ。

ラファエルガンダム

大破したセラヴィーのパーツを流用した無人機「セラヴィーガンダムⅡ」を武装として有している。



立体化

ガンプラ

HGでセラヴィー、GNHW/B装備が発売。
元々太ましいプロポーションだが膝のGNキャノンが上手い具合の接地するので片膝立ちなどのアクションも可能。
背面のセラフィムユニットは丸ごと取り外し可能で、代わりに別売りのセラフィムを変形させて取り付けることも可能。
セラヴィーとセラフィムの同梱版やトランザムカラー版も発売されている。

1/100でも発売されており、こちらは最初からバックパックがセラフィムに変形する。


ROBOT魂

<SIDE MS>からセラヴィー&セラフィム、セラヴィーガンダムGNHW/3G(セラヴィー&セラフィムセット)及びセム2体セットなどが発売されている。



ゲーム作品での扱い

SDガンダムGジェネレーションシリーズ

『ワールド』よりGNHW状態も含めて初登場。スペシャルエディションⅢ「リターン・ザ・ワールド」に登場したGNHW仕様のセラフィムも使用出来る。
燃費は悪いがエネルギーが無くなってもパージ出来る為、継戦能力はゲーム中最高クラスで圧倒的火力を堪能出来る。
『オーバーワールド』では逆に通常状態がなくGNHWのみ。
『クロスレイズ』では再び通常・GNHW両方が登場し、更に3Gもゲーム初登場。
最大射程は3Gの方が上だが、マップ兵器や特殊射撃を失ってしまうため汎用性では劣る。


ガンダム無双3

2011年2月23日に有料DLCとして配信された追加機体。
GNHW/Bではなくノーマル仕様で、火力と防御力は高いが動きが鈍重。
主に操作するのはセラヴィーの方で、一部の攻撃でセラフィムが分離して攻撃するという仕様になっている。
…のだが、チャージ攻撃でセラフィムを敵に向かって投げ飛ばす。

セラフィム「ちょ、おま(汗)」


EXVSシリーズ

初代からケルディムガンダムの覚醒技で登場。
メメント・モリ攻略戦の再現なのか、トランザム状態でハイパーバーストを前面に撃ち放つ。
性質はアシスト武装の扱いなので、ガンダムF91などのアシスト誘導武装にまんまと引っかかる。カメラ変更までして撃つ決め技にもかかわらず、明後日の方向に発射する姿はかなりシュール。

EXVSFBでは、更にダブルオーガンダムのアシストとして登場。
その場でGNバズーカⅡを照射してくれる。アリオスと同コマンドで弾数を共有しているが、アリオスが使いづらいのもあってか、大概こちらが使われる。

EXVSMBからはケルディムガンダムのサブ射撃のアシストでも登場。
GNキャノン三連射かGNバズーカⅡの照射をしてくれる。特殊射撃のGNライフルビットからキャンセルして降りるテクニックがかなり強かった。

ここまで登場しておいて、EXVS2に至るまでプレイアブル機体として参戦していない。
しかも容量削減のためなのか、ダブルオー及びケルディムのアシスト武装ですら削除されたので、セラヴィーの姿が確認できるのはREBIRTH(ステージ)の背景のみ。

EXVS2XBでは、なんと緊急参戦と称されてガラッゾ(ヒリング機)が参戦。多くのユーザーが、00枠で出すならセラヴィーが先だろとツッコミを入れていたのだが、同時にヴァーチェやラファエルとの差別化が難しいのでは?という考察も流れるようになった。



余談

デザイナーの柳瀬敬之氏は同人誌を作る程の『機動新世紀ガンダムX』のファンであり、
セラヴィーの「ツインバスターキャノン」はガンダムDXの「ツインサテライトキャノン」へのオマージュとの話がある。




アーデさん、追記・修正を期待するです!

了解。セラヴィー、ティエリア・アーデ…行きます!

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最終更新:2024年03月20日 18:50