北斗無双

登録日:2010/08/23 (月) 21:44:10
更新日:2022/09/20 Tue 20:00:06
所要時間:約 4 分で読めます




コーエーが開発したPS3XBOX360用アクションゲーム。

人気漫画「北斗の拳」とのタイアップで話題を呼んだ。
コーエーは無双でありながら無双路線を捨てる方向で開発していたが、北斗の拳の原作再現が困難になってしまい、ある日原哲夫から送られてきたFAXに書いてあった「コーエーさんらしいゲームを期待しています」を受けて無双路線に戻っている。
おかげで原作後期のようなオーラで戦うような描写が多くなり、オリジナル技が登場、ジャギはバズーカを背負ってしまっていて、批判もある。(ただし、原作者には好評)
まぁ北斗の拳と無双の融合に無理がある感は否めない。
一方で爆死などの残酷描写、断末魔などはリアルに描かれており概ね好評。
ただし日本版では後に発売されたインターナショナル版ともども一部表現が規制されている。

制作発表の段階から既に危惧されていたことなのだが、案の定、主要キャラが基本的に素手で戦う(=リーチが短く一対多の戦闘に向いていない)題材なため、幻闘編であっても一度に大勢の雑魚をなぎ倒すという無双らしい爽快感が生まれにくかった。
実際の製品では各種体術で攻撃する際に闘気のようなオーラが発生し攻撃範囲が広がるといった方法で解消していたが、それもある程度キャラを育てる必要があったり、南斗タイプであれば見切り状態限定であったりと条件が付く。
そのため、全体の傾向として「(北斗の拳なのに)優秀な飛び道具をもっていたりそもそも武器を駆使して戦うのでリーチが長いキャラが強キャラ(ラオウ、マミヤ、トキ、ジャギ、サウザー)、その逆が弱キャラ(シン、レイ、ケンシロウ)」という、なんとも言いがたいゲーム性に落ち着いてしまったのは残念なところ。
被ダメージに応じてキャラの服がボロボロになっていくが、紅一点であるマミヤの服がボロボロになると下着が露わになる為、多くの男性プレイヤーの注目を集めた。DLCのコスチュームではさらに凄い事になっている。

【操作キャラクター】
操作キャラクターは8人(DLCで+2人)でどのキャラも北斗、南斗、特殊のいずれかのタイプに属する。どのタイプも得意不得意があり、差別化が図られている。

北斗タイプ
ケンシロウトキ、ラオウの3人。他のタイプと比べタイマンに強く、集団戦を苦手とする傾向がある。

南斗タイプ
レイ、シン、サウザーの3人。集団戦での殲滅力に優れる。安定感がなく、タイマンには弱い。

特殊タイプ
マミヤ、ジャギ、DLCのハート、無法者がこのタイプ。マミヤとジャギは遠距離攻撃に優れ、接近戦が不得手。ハート、無法者はユニークさが売り。

【伝説編】
従来の無双シリーズとは違いアクションアドベンチャー形式。基本的に原作準拠でストーリーが進行し、ケンシロウ、トキ、ラオウ、レイ、マミヤの5人にストーリーが用意されている。1話につき7つのミッションがあり、中にはミッション発生に条件があるものもありコンプリートするのは困難。

そして最も特筆すべきは「無双闘舞」である。各話のボスの止めの演出として発生するQTEでこれを一度でも失敗するとボスは復活し、ライフが半分ないし1/3まで回復する。この無双闘舞にはかなり批判的な声が多い。特にクリア後の再プレイ時、ミッションを全て完遂するとボスが格段に強化される「死闘の予兆」が発生し、締めのQTEは8×8まで増加。ただでさえ強力なボスを倒すのが難しいのに、締めにこれが待っている。ミッションコンプリートでのクリアは困難になる。まぁ慣れれば大丈夫だが…。
上記のミッション発生の隠れた条件や無双闘舞のおかげでアンチが増えた。

【幻闘編】
ゲームオリジナルのストーリー。分かり易く言えば『if』ルート
従来の無双シリーズのようなタクティカルアクションとなっている。無双闘舞はない。良かった。
こちらのモードなら、後半のストーリーで文字通りの一騎当千も可能にできる。

【挑戦編】
北斗4連戦、南斗5連戦などのボスとの連戦。DLCも豊富。クリアタイムはランキングされる。

【問題点】
声優がアニメ版とは違う。アニメ版に思い入れが有る人達にとっては、「アニメ版の声優が良かった。」との声もある。
例えばケンシロウの声優は、テレビアニメ版では神谷明氏が担当していたが、本作では小西克幸氏が担当していた。
それ故、無双での神谷さんボイスを期待していた人も多かった。
とはいえ、神谷明氏を初めとしたアニメ版の声優陣は軒並み高齢である為、当時の様な演技は今となっては困難だからといった事情もある。

また、アニメ版の声優陣の中には、既に鬼籍に入られている塩沢兼人氏(レイ役)や戸谷公次氏(ジャギ役)、郷里大輔氏(ウイグル獄長)等も居る為、完全なアニメ版でのキャスティングは今日では不可能で有る。

また、コーエーテクモのゲームの例に漏れず、青二プロダクションがキャスティング協力を手掛けている関係で、同社所属の声優が多数起用されており、三国・戦国無双シリーズにも出演しているキャストも少なくないため、無双シリーズの声優を使い回ししているとも言われている。

ゲーム面に関しては動きがもっさりしてることが挙げられる。もっともこれはキャラ差があり、ラオウやレイ等爽快感があったり、速いキャラもいるが、肝心の主人公であるケンシロウがもっさり。
他にもアーマー持ち中ボスがウザかったり、キャラクターが少なかったり、DLCが高かったり、ボスを倒すときにQTEが起きて失敗するとHPが半分近く回復したりと不満点は中々多い。

なお、インターナショナル版では様々な点が改善されており、ケンシロウどころか全員がおおよそ1.2倍速ほどスピードアップ。
ジャンプ攻撃で敵のガード(盾マークが出るもの)を確実に割る事が可能になった他、奥義も「天破活殺」などは演出速度があがっていたり、「鉄の暴風」は性能事態が大きく上昇してたりと、使い勝手が向上している物が多い。
柱などの武器も上方修正されており、下手に殴るより遥かに強いため、アーマー持ち中ボスを倒すのが容易となった。また、QTE失敗時の敵の回復量も目に見えて減少した。
さらに衣服の耐久力も低下し、脱衣状態になりやすくなった。

そしてインターナショナル発売後に、DLCの値段が軒並み見直されている。
もしも現在で買うならこのインターナショナル版がベターだろう。

キャラゲーとしては中々の完成度であり、とびっきりの地雷が多い北斗の拳のゲームとしてはかなりまともな方である。
あくまで「北斗の拳」のゲームとしては…だが。





続編については真・北斗無双を参照。


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最終更新:2022年09月20日 20:00