ダーツ(遊戯王)

登録日:2012/03/03(土) 22:40:29
更新日:2024/03/10 Sun 17:12:18
所要時間:約 4 分で読めます




アニメ『遊戯王デュエルモンスターズ』のアニメオリジナルキャラクター。

CV:絵麻緒ゆう


秘密結社ドーマの長であり、ドーマ編のラスボスであり、全ての元凶でもある。

表向きは一国の大統領すら動かせる程の力を持つ企業、パラディウス社総帥。
が、その正体はかつてのアトランティスの王であり、オレイカルコスの力によって様々な特殊能力を備えている。
一度世界を滅ぼし、新しい世界を作り出す事を目的としており、それを阻止せんとする伝説の竜達とデュエルモンスターズと敵対している。

また、オレイカルコスの神を復活させる為に心の闇と生け贄が必要であった為、忠実な手駒であるドーマの三銃士を使って生け贄を集めていた。
しかしながら、彼にとっては三銃士すらやがて神に捧げるべき生け贄であり、
三銃士がダーツに忠誠を誓うきっかけとなった悲劇も、全てダーツ自身が引き起こしたもの、つまり自作自演であった。

名も無きファラオの魂が蘇るのを長い時を掛けて待ち、蘇ったアテムとデュエルを行う。
アテムという強き決闘者の魂が必要であったためか、オレイカルコスの結界が発動した時の彼の殺気は半端なものではなく、素人のモクバ・杏子・本田すらハッキリと感じられ、歴戦の決闘者である遊戯・海馬が戦慄するほどであった。

オレイカルコスの力を手に入れてからはエメラルドグリーンと黄色のオッドアイをしている。
中性的な外見をしており、声優も女性の為性別が判りにくいが、れっきとした男性であり妻も居る。



歴代のボスキャラの中でも極めてデュエルの実力が高い。
海馬と遊戯2人を同時に相手するも、なんと先攻を譲った上でライフや手札などのハンデは一切無し。どっかのリアリストにも見習ってほしいものである。さらにターン進行は海馬→遊戯→ダーツの順であり、普通に考えれば無茶苦茶不利。しかも最初のターンで自己再生モンスターを出した代わりにセルフドローロックをかましている。
しかもこの時の2人は神のカードこそ無いものの、代わりに伝説の竜とレジェンド・オブ・ハートがあるため、デッキパワーはバトルシティ時から大幅に上がっている。

その上で、

・カオス・ソルジャーと究極嫁を瞬殺
・オレイカルコスの三重結界
・残りライフ僅かな海馬に17200のオーバーキルダメージ
・ライフポイント20000
・攻撃力20000のエース
・攻撃力∞の切り札
・ライフが0になろうが敗北しない*1


など、やりたい放題でもあった。

また、天候を操る力で船を沈めたり、何千キロも離れた地域の人間めがけて雷を落としたり、
オレイカルコスの神との融合で超パワーアップして怪獣大決戦をやってのけたりと、リアルファイトも強い。おい、デュエルしろよ。いやデュエルで負けたからこうなったのだが。

海馬が倒れ孤軍奮闘を強いられたアテムをセルフマインドクラッシュに追い込む等、心理フェイズもこなせる。
そこ、王様が豆腐メンタルなだけとか言わない。



デッキは「オレイカルコス」と名のついたカードを多用し、《オレイカルコスの結界》の効果を最大限に利用した戦術を取る。

主な使用カード

  • オレイカルコス・ギガース
攻撃力400と低ステータスだが、どのように破壊されても瞬時に墓地から蘇生され、攻撃力を500ずつ上昇させるという強力な効果を持つ。
その反面、自分の場に存在しているとドローができないデメリット付き。

  • オレイカルコス・キュトラー
相手からのあらゆるダメージを全て吸収し、
ライフダメージを0にするというチート(あくまで『プレイヤーへの』ダメージを0にする効果であり、モンスター同士の戦闘ダメージを0にすることはできない)。
この吸収したダメージの合計数値が、このカードが破壊された後に出現するシュノロスの攻撃値となる。

  • ミラーナイト・コーリング
儀式モンスター。儀式召喚に成功した時、「ミラーナイト・トークン」を4体も生み出す。
ミラーナイト・トークンの盾を何度でも再生させる能力も併せ持ち、コーリングが破壊されるとミラーナイトは盾を再生できなくなる。

  • ミラーナイト・トークン
上記のミラーナイト・コーリングによって生み出されるトークン。
戦闘時に戦闘相手モンスターの攻撃力と同じ攻撃力を持つが、破壊される場合に盾を破棄することで一度だけ破壊を無効にする。
この盾が非常に鬼畜で、取り除いても取り除いてもコーリングが存在する限り何度でも復活し、身代わりとなる。
つまり、トークンを破壊するためにはコーリングを破壊しなければならないのである。
アニメでは、コーリングはオレイカルコスの結界の効果によって後衛のゾーンに鎮座していたため、戦闘の対象にはならなかった。
なお、コーリングが破壊されると兜が割れて…

  • タイム・イーター
戦闘破壊が成功すれば、相手のメインフェイズ1をスキップさせるという、ルールに干渉した強力な効果。
だがしかしデュエル中で使われることはなく、ミラーナイト・コーリングの生贄になった。
ちなみに、ダーツが使用したカードの中で当時唯一のOCG。

  • オレイカルコス・ディアボロス
攻撃力1500。相手の守備モンスターを攻撃表示に変更する効果をもつ。
守備表示で戦闘ダメージから逃げようとしてる相手モンスターには有効。
肝心のディアボロスの攻撃力は低いため、オレイカルコスがなければかなり普通のモンスターである。

  • オレイカルコス・シュノロス
キュトラーの効果で特殊召喚される。攻撃力はキュトラーが吸収したダメージの合計値となる。
普通のデュエルなら精々頑張って吸収しても10000程度だが、キュトラーの効果を細部まで知らない遊戯&海馬は
究極竜騎士などで大ダメージを複数回狙ったり、またその攻撃値を利用されたりしたため、最終的には20000にもなった。
ていうか大半の吸収値は究極竜騎士によるダメージ数値である…
そして、その攻撃力で海馬のライフを0にした。
シュノロスが本当に恐ろしいのは本体ではなく、シュノロスによって特殊召喚される左腕(アリステロス)と右腕(デクシア)。
また、このカードや両腕が相手モンスターと戦闘すると、攻撃値がみるみるとダウンするというデメリットをもつ。
このデメリットは次なる切り札の布石なのだが、攻撃力が低くなったこのカードを標的にされると、次に大きな影響がでてしまうため、ずっと後衛にいた。
攻撃力0のこのカードが破壊されると、10000以上のライフポイントと自らの手札全てを引き換えに、蛇神ゲーを降臨させる。

+ OCG化もされたのだが……
《オレイカルコス・シュノロス》
特殊召喚・効果モンスター
星10/闇属性/機械族/攻 ?/守 0
このカードは通常召喚できない。
このカードの(1)の効果で特殊召喚できる。
(1):自分の通常モンスターが戦闘で破壊された場合、
ダメージステップ終了時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードの攻撃力は相手フィールドのモンスターの数×1000アップする。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
フィールドのレベル4通常モンスターは効果では破壊されない。

なぜか原作とは全く関係のない、通常モンスターサポートになってしまった。
恐らく収録パックの直近に発売されていたウォリアーズ・ストライクでデュアルが強化されたことを受け、そちらとのシナジーを優先したと思われる。だからってなぜアニメ出身のカードに白羽の矢を立てたし。
しかも裁定の関係で、再度召喚し効果を得たデュアルモンスターが戦闘破壊された場合は特殊召喚できない。

攻撃力が不安定過ぎる上に破壊耐性付与はレベル4のバニラという各種素材の筆頭格が対象。
はっきり言って単体で使えるカードでは全くないが、闇属性で機械族で守備力は0、とステータスそのものは割と恵まれている上、蘇生制限をクリアすれば使いまわしも可能。
なのでこいつ自体も各種素材として使い回すのが最適解だったりする。

一応「オレイカルコスの結界」との相性はまずまず。


  • オレイカルコス・アリステロス
シュノロスによって特殊召喚される左腕。
シュノロスがいればあらゆる手段を持っても破壊できないという、強力な耐性を持つ。
戦闘を行う場合、その戦闘相手モンスターの攻撃力に300プラスした数値になるという、シュノロス最強の盾。
効果を使えば使うほど、本体の攻撃力は戦闘した相手モンスターの攻撃値だけダウンしていく。

  • オレイカルコス・デクシア
シュノロスによって特殊召喚される右腕。アリステロスと同じ破壊耐性とデメリットをもつ。
戦闘を行う場合、その戦闘対象モンスターの攻撃力+300の攻撃値になるという、シュノロス最強の矛。

  • 蛇神ゲー
遊戯王界のチート筆頭とも呼ばれるカード。
なんと攻撃力の固定値が∞(無限大)な上に、「このカードが自分フィールド上に存在する限りライフポイントが0になっても自分はデュエルに敗北しない」
というルール自体に干渉する反則効果を持つ。
しかしその分デメリットも大きい。

1.全ての手札、全てのライフをコストとして支払うという、極めて厳しい召喚条件。しかも支払うライフは「10000以上」という、通常のプレイングではほぼ不可能な数値。
2.攻撃時にデッキの上からカードを10枚墓地に送る。10枚墓地へ送れなければ攻撃できない。
3.重すぎる召喚条件と攻撃コストによって、ゲーの攻撃以外の戦術を選択することがほぼ不可能。
4.ゲーがフィールドから離れてしまうと敗北する。

効果・破壊耐性に関してはダーツによっては語られていないため、あるかどうかは不明。
だが伝説の三騎士の能力をもろに受けた挙句、俺ルールで攻撃力∞となった合神竜ティマイオスと相打ちとなり、敗北を喫している。
ちなみに、その攻撃力から戦闘破壊耐性はもちろんないため、一方的に戦闘破壊する幻影の騎士-ミラージュ・ナイト-などは天敵中の天敵。
またドーマが奪い去った三幻神の内、効果で攻撃力を∞にできるオベリスクの巨神兵にも弱い。
ラーの翼神竜は除去が通じるか否か次第だろう。何?もう一体はどうしたって? 察してください。
ドーマ編の実質的ラスボスで凄まじい力を持つモンスターの割に、見た目があまりにもシンプル、というかただのでっかい蛇なのも特徴。

+ 2016年、まさかのOCG化が決定。したのだが……
《蛇神ゲー》
特殊召喚・効果モンスター
星12/闇属性/爬虫類族/攻 ?/守 0
このカードは通常召喚できず、このカードの効果でのみ特殊召喚できる。
(1):自分フィールドのモンスターが相手の攻撃・効果で破壊された場合、LPを半分払って発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードは効果の対象にならない。
(3):このカードが相手モンスターを攻撃するダメージステップの間、そのモンスターの効果は無効化され、攻撃力は元々の攻撃力の半分になる。
(4):このカードが戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。
このカードの攻撃力は、フィールドのモンスターの一番高い元々の攻撃力と同じになる。

だしラスボスだしでみんな察していたように弱体化。
……なんだけど、なんていうか……こう……コメントに困る。

攻撃力無限は当然だがカットされ、相手モンスターの弱体化能力と攻撃力のコピー効果を持つ。
弱体化は攻撃時のみで、攻撃を受ける場合は相打ちには持ち込める。
ただし『元々の攻撃力』なので、装備魔法等であっさり殴り倒されてしまう。逆に言えば相手を弱体化させるカードとは相性がいい。
コピー効果は任意なので、一回コピーしたらそれより弱いモンスターが出て来ても攻撃力を下げる必要はない。

ちなみに、今のところ自身の効果で得られる最高攻撃力は5,000。無限とは何だったのか……

攻撃時のコストと特殊敗北条件もカット。

攻撃する時はあらゆるモンスターを殴り倒せるが、返しではわりと簡単に死ぬ。
瞬間的に高攻撃力を叩き出すカードには警戒が必要。ライトニングとかライトニングとか、あとライトニングとか。

召喚条件は、ライフコストこそ大きいが『相手に破壊された時』と緩い。ただ、能動的に召喚は狙えないということでもある。
爬虫類族なのでキングレムリンでもサーチ可能で、闇属性・守備力0なので『悪夢再び』で墓地回収も可能。
同名カード縛りはないため、破壊されても二枚目のゲーがいればそいつを特殊召喚することも可能。

まとめると決して使えないカードではない。少なくとも公式からも死体蹴りされてる子よりは遥かにマシ。
じゃあ強いかと言われるとそんなに強くもない。

簡単に出せて、そこそこの耐性と攻撃力は確保できるが、単体で勝負を決めるほどのスペックはなく、死ぬ時はあっさり死ぬ。
そんな感じ。

要するに弱くはないが強くもない、普通のモンスターになってしまった。
歴代遊戯王でも群を抜くチートカードとしては物足りないが、もっと酷いことになったモンスター達に比べれば恵まれた扱いといったところ。
……すごく反応に困る。

一部ではその出しやすさとほどほどの強さから「これ切り札というよりエースモンスター」とか言われてしまっている。

ちなみに劇中通りブラマジガールがいる状況で合神竜ティマイオスに攻撃されれば相打ちになり場に3体の「伝説の騎士」が並ぶため、
ほどほどのスペックながら原作再現は可能となっている。……やっぱり若干恵まれててすごく反応に困る。



いずれにせよ、当時としては確実にどれもこれも反則ギリギリのチートカードで、遊戯・海馬を最後まで追い詰めた。
しかしその更に上を行く俺ルールを持つ王様こと闇遊戯には敵わなかった様で、遊戯王ではよくあることによって負けてしまった。

また、
  • 《オレイカルコス・キュトラー》がやられる→攻撃力20000の《オレイカルコス・シュノロス》召喚。
  • 《オレイカルコス・シュノロス》がやられる→攻撃力∞の蛇神ゲーを召喚。
  • 蛇神ゲーを倒されてデュエルに負ける→オレイカルコスの神と融合してリアルファイト。
  • 三幻神にオレイカルコスの神がやられる→地球の心の闇と融合して遊戯に挑む。
という往生際の悪さ…もといしぶとさも最強クラス。

実はオレイカルコスの神に操られていた事が判明し、遊戯が地球の心の闇を受け止め封印した事により正気を取り戻し、
父親と娘と共に今度こそ永遠の眠りについた。この時は目の色が両方黄色になっていた。

王の記憶編の光景(アテムによるバクラ追撃)を映すという重大なネタバレをしでかすなど、
ドーマ編は存在そのものがネタにされる事が多く、彼も攻撃力無☆限☆大などのチートカードの数々故にネタにされる事も多い。

しかし、彼の発言は、王という立場や数千年のあいだ人類を見続けてきたがゆえの重い言葉も多く、エピソード終了時には杏子も「考えさせられる」と言い残している。
シリーズ原作者である高橋和希も同じようなコメントを出したという噂もあるが、ソースが不明であるため真相は謎である。



父上、良くお考え下さい…なぜ人だけがこれだけの追記力を、修正力を与えられたのです?

それは人こそが、項目を救う存在となる為ですよ。そして私は、その為の力を授かった…

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 遊戯王
  • 遊戯王DM
  • ドーマ編
  • 絵麻緒ゆう
  • ラスボス
  • チート
  • 最強
  • オッドアイ
  • 遊戯王登場人物項目
  • オレイカルコス
  • 元凶
  • だいたいこいつのせい
  • アトランティスの亡霊
  • ダーツ
  • ドーマ
  • 遊戯王ボスキャラ
  • 黒幕
  • アニメオリジナルキャラクター

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月10日 17:12

*1 ただし戦闘ダメージによってライフが0になったわけではなく、あくまでもゲーの召喚コストとして全ライフを支払っただけである