ビクトリーム

登録日:2010/08/07 Sat 22:10:55
更新日:2024/02/06 Tue 22:57:27
所要時間:約 10 分で読めます






私の名前はビクトリーム!

華麗なるビクトリーム様だ!!


金色のガッシュ!!の登場人物。
前回の魔界の王を決める戦い石のゴーレンに敗れ、石板に封じられた千年前の魔物の一人。
子供だけどCV:若本規夫*1

現代でのパートナーはモヒカン・エース(CV:永野善一)。


端的にいえば、Vと メ ロ ンをこよなく愛するハイテンションでおバカな魔物。

とにかく大好きでメロンを見るなりかぶりつく。
原作では巻末のおまけ漫画でメロンを嗜む様子が描かれただけだったが、アニメ版ではそのシーンを戦闘開始前に挟む形でメロンを味わうことになった。これでガッシュたちと意気投合するかと思いきやそこは原作と異なる展開になってしまうので、結局のところ戦闘にはなってしまう。

頭と体がVの字形をしており、本人もV字の姿勢に並々ならぬ執着を持っている。
だが、ふざけた外見とは裏腹に術の破壊力は凄まじい。千年前における優勝候補と称するだけあってその実力と戦闘力は確かであり、決して侮ることはできない。消耗していたとはいえガッシュティオキャンチョメとそれぞれのパートナー(あとウマゴン)を相手に圧倒してみせた。

Vとメロンに思考を支配されているといっても過言ではないが、洞察力はそれなりにある。ガッシュ一行との戦闘の終盤では(結果的に読みは外れてしまったが)清磨の作戦をある程度見抜いて見せた。

「金色のガッシュ!!」では、このビクトリームを筆頭に、おバカなギャグキャラだがもの凄い戦闘力を持つ強敵が一種の名物となっている。

千年前における本来のパートナーはまさかの歴史的偉人である紫式部。つまりモヒカン・エースは紫式部の子孫ということになる(ただし彼はアイルランド人らしい。)

千年前からの友達であったレイラが言うには美人で話が面白いロマンチストな方だったらしい。
ちなみにレイラとは一緒にベリーメロンを踊る程に仲が良かったらしく、ガッシュとその仲間達の様な関係だった様子。

ゴーレンへ戦いを挑んだのも石にされた彼女の仇討ちの為でもあった。結構いいやつじゃねぇか。
原作では特に絡みはなかったが、アニメ版ではベルギム・E・Oとはライバル関係にあることが分かる*2


【能力】


頭部と胴体が分離しており、頭部のみ宙に浮かせることができる。これはビクトリームが元々持っている能力で、呪文は必要ない。

また、この時に胴体はVの体勢で待機させるが、単なる本人のこだわりであって特に意味はない

分離中も感覚は共有しており、胴体を攻撃されれば頭部にもダメージが通る。劇中の様子から察するに分離中は胴体を移動させられないのかもしれない。


【呪文】




  • <<マグルガ>>

荘厳回転(グロリアスレヴォリューション)!! 3・6・O(スリー・シックス・オー)!!
加速(アクセル)・加速・加速・加速・加速!!」

頭部からVの字型のビームを発射する呪文。
胴体と合体した状態でも撃てる他、分離能力を活かして頭部のみを浮遊させて空中から撃つことで上下左右の様々な場所を攻撃可能。
空中から頭部を縦横無尽に回転させながら放てば無差別かつ強力なMAP兵器と化す。
これこそが荘厳回転3・6・0である。

だが、本気で無差別なので待機中の胴体やパートナーにも命中する可能性がある。というか実際に直撃し、本人の胴体を撃沈した。強力な攻撃を放ったと思えば直後に勝手に自滅するというこの衝撃的なシーンには、大勢の読者・視聴者が爆笑したことだろう。

例その1

「部屋の壁、大破!!」


「テラス、粉砕!!」

「支柱、撃破!!」*3

「く…、もう…」「まずい、セウシルが破れる!」


「我が体、撃沈!!! ブルアァアアアア!!!」


例その2

「私の体をいじめるな―――!!!」「マグルガァ!!!」


「ハハハッ、逃げおったか!?」
「! しまったぁあああ!!!」


「我が体、撃沈!!! ブルァアアアアア!!!」



  • <<マグル・ヨーヨー>>


両腕をスパイク付きヨーヨーに変える呪文。ヨーヨーは自在に動かせる。
劇中ではチャーグル・イミスドンのチャージ中に突撃してきたガッシュを返り討ちにする際に使用。
某有名巨大ロボットの超電磁ヨーヨーに似てる。何の因果かベルギム・E・Oも類似した呪文を習得している。

近寄るんじゃねぇっ!!
ワン・ツー!!ワン・ツー!!



  • <<チャーグル>>


唱えるとビクトリームの体の球(右腕、右肩、股間、左肩、左腕)が1回につき1つずつ光っていく。発動中、他の呪文を使用しても光は消えない。
チャーグル・イミスドン(後述)の発動に必要な特殊な呪文。



  • <<チャーグル・イミスドン>>


「怒りのパワーを右腕に!!」


「我が強さを右肩に!!」


「我が美しさを股間の紳士に!!」


「誇り高き心を左肩に!!」


Vの華麗な力を頂点に!!!」

Vの体勢から巨大なビームを放つ、ビクトリームの最大呪文。
威力がチャーグルを唱えた回数に左右され、3回チャージした場合は『\』のような形で発射。5回分フルチャージした場合は巨大なVとなって放たれる。
劇中では3回チャージの時点でガッシュの最大呪文『バオウ・ザケルガ』をあっさり打ち負かした。
バオウに対し「この術の半分の威力も無かった」と馬鹿にしている。この術のどの段階の威力と比較していたかは不明だが、少なく見積もってフルチャージ状態からの比較であっても、ファウード編の強豪魔物の多くのディオガ級の術と同等以上の威力を誇る事になる。

アニメ版では順番と回数に違いが見られ、原作には存在しない「憎しみのパワーを左腕に!!」の台詞が登場した。
一度目は右腕→左腕→右肩→左肩→股間の紳士の順に5回のチャーグルが行われ、二度目は右腕→右肩→左腕→左肩→股間の紳士に加えVの華麗な力を頂点に」6回のチャーグルが行われた。
なお、これはアニメ版特有の物で、ゲーム作品では原作準拠の順番・回数・台詞で発動される。



ガッシュ達を苦しめたが、彼らの残り少ない力を最大限に引き出すコンビネーションと心理トラップの数々に敗北、千年振りに魔界へ送還された。

消える際には、「Vの体勢で消えさせてくれーー!」と懇願している。
因みにアニメでは、ベリーメロンを歌いながら「おさらばだぁっ!!」とノリノリで帰っていった。

しかし敵ながら華麗なるビクトリーム様が読者に与えたインパクトは余りに大きく、退場後のオリジナル魔物の公募にはビクトリームの変形魔物が多数送られるほどだった。
そこで、単行本の巻末で作者が「復活希望の葉書が1000通以上で復活させる」と宣言しところ、すぐさま3000通以上の復活希望が届き、彼が主役を務める番外編が執筆された。

コミック完全版でもまさかのモブ同然であったモヒカンエースと共に6巻の表紙を飾っている。
作者曰く「ビクトリームとモヒカンエース」か「ゾフィスとココ」で、ものすごく迷ったらしく、ココゾフィスのカラーを描きたくて仕方なかったようだが、ファンはビクトリームの方が喜ぶだろうと採用されたらしい。


【パートナーとの関係】


パートナーであるモヒカン・エースは他の千年前の魔物のパートナー同様ゾフィスに洗脳されており、単なる『心の力の電池』も同然の存在でしかなく、ほとんど自分の意志で行動することができなかった。

それ故、通常の意志を持ったパートナー同士の関係性を構築できていればまず防げたであろう清麿の策*4にまんまとハマってパートナーを足蹴にしてしまい、清麿が指摘したようにそれが敗因となってしまっていた*5

しかし、現代のパートナーを単なる『心の力の電池』と称して非常にぞんざいに扱う千年前の魔物が多い中、ビクトリームは幾度もモヒカン・エースを気遣う態度が見受けられた。

先述のように荘厳回転360で自爆した際に「しかし不幸中の幸い、モヒカン・エースは無事だった!!」と彼の無事に安堵したり、
ザケルガで弾かれた自身の頭部がモヒカン・エースに直撃した際には痛みのあまり叫ぶ彼に「耐えるんだ、モヒカン・エース!!」と激励したり、
他にも何かと事あるごとにモヒカン・エースの名を呼んでいたりと、珍しくパートナーを尊重している描写が見受けられる。

また、13巻の扉絵を見る限り、モヒカン・エースの髪型をモヒカンにして額と腹部に『1』の字を書いたのはビクトリームが勝手にやったことのようだが*6、モヒカン・エース自身もこのファッションが気に入ったらしく、ビクトリーム送還後かなり経ってから*7もこのファッションを続けている模様。

洗脳されていたパートナーは基本的に洗脳されていた間の事は覚えていないので、彼にとってすれば数ヶ月の記憶喪失の間になぜかモヒカンになって顔に落書きされていたという意味不明もいいところの状況でしかないのだが……
もしかしたら洗脳されることがなくともビクトリームと意気投合できていたかもしれない。

千年前の魔物とそのパートナーは月の光で体力を回復したり心の力を回復できるのだが、劇中での様子を見る限りだとモヒカン・エースは月の光に頼っている描写がない。
それでいてビクトリームが自滅するまでマグルガの発射を維持し続け、その後もチャーグル・イミスドンを2発連続で打てている辺り、実は結構強大な心の力を持っていると思われる。


以下ネタバレ注意




クリアにガッシュ&清麿とブラゴ&シェリーが共闘して臨む最終決戦。
絶体絶命となったガッシュと清麿の元に、王を決めるための戦いの中で友となった魔物たちが魔界から力を貸していく。

さらには千年前の魔物であるレイラ、パムーンも協力し、月と星のビットを発生させる。


続けて『アーンド・荘厳回転(グロリアスレヴォリューション)!!3・6・O(スリー・シックス・オー)!!』の声が辺りに響き、

『Vの体勢をとれ!!ガッシュ!!!』


何故か最後まで敵だったこいつまで登場。
少なく見積もって全国に3000人はいると思われるビクトリーム様のファンを歓喜させた。

ガッシュにVの体勢を取らせると、新呪文<<シン・チャーグル・イミスドン>>を発動。
レイラとパムーンの術で生み出された無数の月と星を360°回転させながら発射し、クリアがばら撒いた角ミサイルを一掃した。

『ハッハッハッハッハ!!』
『ハッハッハッハッハッハッ』
『ハッハッハッハッハッハッハッ!!!』

ミサイルを落としつくすと「いいVだ、ガッシュ。」とその姿を称え、
魔界に帰る時はメロンの種を持ってくるようにガッシュに言い、やりたい放題のまま最終決戦のシリアスな空気をぶち壊して去っていった。
なお、レイラとパムーンの登場には涙を流していたガッシュであるが、ビクトリームに気付いた際は「何故お主がいるのだ!?」と言わんばかりの困惑顔であった。まあ2人と違って共闘するほど仲良くなってなかったしねえ。
しかしながらガッシュがクリアに対し説得を試みる際、ガッシュの背後に映った「魔界に還った仲間達」の中になぜかビクトリームが混ざっていたりするので、ガッシュの目線からしてもビクトリームは敵というよりライバル的な存在だったのかもしれない。


その後、最終回には幸せそうな顔でメロン畑を見つめるビクトリーム様の姿が……
ガッシュは約束を守ってくれたようだ。
作者によると、その後はそれに飽き足らず V字型のメロン を作れないかと奔走しているそうな…。


【余談】

キャラソン『ベリーメロン~私の心をつかんだ良いメロン~』も好評発売中。
ガッシュとティオがバックコーラスを務める通常バージョンのほか、清麿がバックコーラスをやらされる務める別バージョン『ベリーメロン~パートナーにおかわりだ!バージョン~』もある。
パートナーバージョンではV様とパートナー2人のテンションの落差を楽しめて、こちらも腹筋崩壊必至。聴いた事が無い人は是非聴いてみてほしい。
そして令和のコトダマンコラボにて若本氏による新録『ベリーメロン♬コトダマンバージョン』がコトダマン公式にて公開された。令和になってもV様の人気は衰えを知らない。
ヴァリアブルアクションヒーローズより可動フィギュアも発売されているのでファンの方々には是非とも触れてもらいたい。

それに関連して先に魔界に還ったベルギム・E・Oに華麗なる歌を伝授するという名の中の人同士の掛け合いを収録した『Vのサインでおしおきよ!!』も発売中。特にベルギムは完全に中の人と化している。

体の色は漫画とアニメでは白だったが、「THE CARD BATTLE」では当初メロンのような黄緑色だった。後に漫画やアニメと合わせる形でか白に変更されている。

また、ビクトリームの魔物カードは何種類か登場したが、能力の名前が「バカだが強い!」となっているものがある。

荘厳回転3・6・0の名前の由来は、BUMP OF CHICKENの曲や松田聖子のアルバムも考えられるが、おそらく名誉革命(Glorious Revolution)だろう。フェルマーの最終定理といい、本作において雑学ネタはたびたび見られる。

千年前のパートナーが判明した後ではこっちと絡めたネタがネットでは出てきた。
実際に
 ・宝具とスキルでの魔性特効
 ・スキルでの宝具封印、弱体無効
とゴーレンメタな性能から「ビクトリームを失った悔しさから聖杯戦争での力に目覚めた」と言われたりしている。



いいか…アニヲタ…


魔界に帰る時は追記修正をして帰るんだ…


「一つの編集は100万の項目を生む。」


これを忘れるんじゃないぞ…


そして…メロンを…ブルァァァッ!!

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最終更新:2024年02月06日 22:57

*1 余談だが、氏が魔物の子を演じたのはビクトリームで2人目である。1人目のフェインはオカマ口調の外道キャラであり、これはこれでかなりのインパクトがある。

*2 あくまで劇中劇という設定だが、バカだが強いキャラという共通点があるためか、はたまた中の人がどちらもギャグ・悪役共に強烈なインパクトを醸し出せるベテランだからか、妙にライバル役としてハマっている。

*3 アニメ版で地味に追加されたセリフ。よく天井が落ちてこなかったな……。

*4 キャンチョメがどさくさに紛れてモヒカン・エースの腹部に自分の顔を描き、更にキャンチョメ本人が彼の本に化けて地面に横たわる事で「パートナーが勝手に本を手放し、それを奪おうとキャンチョメがパートナーに化けた」と誤解させた。ビクトリームは「そんなあからさまな変身など馬鹿でも見抜くわ!」とドヤ顔でパートナーを蹴り飛ばして本を手放させ、それを本に化けていたキャンチョメが正体を現して本を奪うという作戦。

*5 ゾフィスの洗脳は非常に強力で自力で打ち破るのは困難であり、自分で完全に打ち破れたのはレイラのパートナーであるアルベールのみである

*6 それ故、おそらくモヒカン・エースという名前そのものがビクトリームの命名である可能性もある

*7 クリアとの最終決戦時なので、おそらく作中で1年以上は経過している。