曲芸商法

登録日:2009/11/04(水) 20:45:30
更新日:2024/03/20 Wed 16:04:59
所要時間:約 5 分で読めます




曲芸商法とは、ひとつの作品に追加シナリオ、ヒロイン、別パッケージでひとつの作品なのに大量の商品を売り出す商法である。

CIRCUSが得意としてたため曲芸商法と呼ばれるようになった。
双璧をなす商法に「F&C商法」というものがある。というか、こっちが大先輩。


○主な曲芸商法
  • 無印→ヒロインを追加し全年齢で移植→追加ヒロインにえくすたしーなシーン追加で逆移植→ファンディスク→続編…………。
  • CD-ROM→DVD-ROMなど違うメディアで売り出す
  • 通常版でも何種類かの別パッケージで売り出す
  • FDを移植したり、FDのFDなども売り出す
  • 分割して売り出す
  • アニメ化に応じた声優を変えて売り出す


初回限定版にはやっつけ特典がついたり、また通常版でもパッケージの絵が気に入ったりする事で、曲芸商法だと分かっていてもとついつい買ってしまう人も多いらしい。


最近ではCIRCUS以外のブランドでもファンディスク、追加ヒロインやシナリオなどで新しく発売するブランドは増えてきた。
ただし、それらは移植や新作開発の繋ぎとして理解される範疇であることが多く*1、数や商法の多彩さなど他の追従を全く許していない。
下手に曲芸商法だとは言わない方が良い。

また、最初からこのように広く薄く延ばして売り出す気だったことや、D.C.初回作以後は当時のスタッフが抜けていること、他作品の出来が振るわないことなども背景にあるため批判されやすい。


○例
現在発売されたD.C.シリーズのパッケージ一覧

  • D.C.
CD-ROM 初回版 通常版2種
DVD-ROM 初回版 通常版2種
感謝パック CD-ROM版 DVD-ROM版
マウスパッド付き CD-ROM版 DVD-ROM版
  • D.C.the origin
初回版 通常版
  • D.C.P.S.
初回版 通常版 KADOKAWA THE BEST版
  • D.C.F.S
初回限定版 通常版
  • D.C.P.C.
CD-ROM 初回版 通常版
DVD-ROM 初回版 通常版
感謝パック CD-ROM版 DVD-ROM版
vista対応版
マウスパッド付き CD-ROM版 DVD-ROM版
  • D.C.W.S.
クリスマス限定版
通常版 CD-ROM DVD-ROM
リニューアルパッケージ版
  • D.C.S.V.
初回版 通常版
マウスパッド付きDVD-ROM
  • D.C.A.S.
  • D.C.コラボレーションストーリーズ
厳密にはファンブック 付録のCD-ROMにサイドストーリー ミニゲーム
  • アルキメデスのわすれもの
  • D.C.II
初回版 限定版 限定生産CD版
vista対応版 感謝パック
  • D.C.II S.C.
初回版 通常版
  • D.C.II P.S.
初回版 通常版 廉価版
  • D.C.II P.C.
初回版 通常版 ファンクラブ限定版
  • D.C.II T.Y.
初回版 通常版
  • D.C.II F.L.
初回版 通常版
  • D.C.II ご入学ご卒業パック
  • C.D.C.D.
初回版 通常版
  • C.D.C.D.2
初回版 通常版
  • D.C.P.K.
初回版 通常版
  • CircusLand
初回版 通常版
  • DVD Players Game版 初回版 通常版
ことり編 さくら編 音夢編
  • D.C.I.F.
初回版 通常版
  • D.C.G.S.
初回版 通常版


(抜けている所や間違っている所があれば修正お願いします)


D.C.III、D.C.ZEROが制作決定した。
まだまだ続く、続くったら続く。

さすがとしかいいようがないぜ曲芸商法。



…………が、
ここに来て多少だが変化が生じた。
誰もがするとわかっていたであろう、D.C.I.F.の逆移植版であることりLOVE E×Pが2010年4月に発売されたのだが…。

通常版や初回版などがない。


何があった、CIRCUS……。
ま、まさか曲芸商法は終わり…?













なんてことは微塵もなかった♪
どうやら本来は通常版の他に、ことりグッズをこれでもかと封入した限定版を発売するつもりが、
封入しすぎて値段が高くなり逆に売れないとなってしまったため、限定版無しで通常版のみの発売となった。
後々に曲芸信者………もとい、ことりファンのためにグッズのみ発売するとのこと。

やはり曲芸商法は終わらない。
FFシリーズが作品の多さでギネス認定されたが、本作のパッケージを全て合わせるとそれを普通に超えていたりする(※FFより作品が多いというわけではない)。





ちなみに2019年末のインタビューでtororo団長から直々に曲芸商法に至った理由が明かされた。
要約すると、
  • D.C.発売当時の平成10年代半ばには大量のエロゲがリリースされていた(ちなみに平成14年のソフ倫審査タイトルは2000本以上)。
  • その中で埋もれないために『常に店頭に商品がある状態』を維持しようと考えた。
  • 出し続けることでショップにも「これならまだ売れる」と販促してもらえるし、ユーザーも買うという選択ができる(そもそも商品がなければ買うことができない)。
  • 美少女ゲーム取り扱い店が昨今よりも多いエロゲ全盛期だったからこそできた商法。
とのこと。

DL販売という『絶対に品切れが起きない販売形式』が主流になった現在において、曲芸商法は本来の役割を終えたと言えるだろう。



〇D.C.シリーズ以外の曲芸商法に近い作品
  • リトルバスターズ(これはエクスタシーの話であり、それ以降は購買意欲を煽ってもいないただの移植に過ぎない)
  • Navel作品(の中でそれなり以上に人気の出た作品)
  • その他結構売れたギャルゲー・エロゲー
  • FFシリーズ(特にFF7・13)
  • 無双シリーズ
  • ガンダムOOのプラモ全般(トランザムというざっくり言うと色が違うバージョンや最終決戦仕様が多い。特にHG)

〇曲芸商法では?と言われる作品
バージョン商法と併せ指摘されることがある。
が、他のプレイヤーとの通信要素(特にPvP要素が強い対人戦)が作品のコンセプトで、これがシリーズの人気を支えているというのもあるし、新要素を追加したバージョンも各「世代」毎に精々1つか2つ程度であることと、コンシューマで簡単にアップデート出来るようになる前の時代からある作品なので、ゲーム作品を曲芸商法と言うには決め手に欠ける。
またFRLG、HGSS、ORASについてはハードも違い、大部分が発売当時の「世代」の仕様に合わせて新造されている「リメイク」であるため、これまた曲芸商法と思われることはあまり無い。
その分配布関係でまた別の「商法」と捉えられる場合もあるのだが

  • 一部の格闘ゲー
  • モンスターハンターシリーズ
作品を重ねるにつれて、1作品がかなり盛り沢山である上に、作品によっては引き継ぎもあるので、曲芸商法と言うには少し方向性が違う。
超大型拡張コンテンツも出すぐらいだし

○曲芸商法とは似て非なるもの





全部発売日に買った漢の方へ。追記・修正よろしく。

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最終更新:2024年03月20日 16:04

*1 通常のエロゲーブランドは1年に1作程度作品を出すことが基準となるが(大手だと数年の余裕があることもあるが、出せるなら出せた方が企業的には当然良い)、期待度の高いブランドはプレイヤーから相応以上の質を求められるので1年程度では十分な作品は中々作れない。もちろん期待度の薄いブランドもFDを出したりしているが、こちらはこちらで影が薄いのであまり気にされない。