イフリート(ガンダムシリーズ)

登録日:2012/03/17 Sat 20:08:46
更新日:2024/03/18 Mon 16:41:37
所要時間:約 23 分で読めます





イフリート(EFREET)とは『ガンダムシリーズ』に登場するモビルスーツ(MS)。
アニメではなくゲーム初出の機体だが、バリエーションを含め多くのメディアに登場しており比較的認知度の高い機体である。




緒元

型式番号:MS-08TX
所属:ジオン公国軍
生産形態:試作機
全高:18.1m
頭頂高:17.2m
重量:50.4t
出力:1,072kw
推力:67,000kg

武装:
専用ショットガン
専用ヒートソード
スモークディスチャージャー×4
頭部バルカン

搭乗者:ヘンリー・ブーン、ダグ・シュナイド


概要

一年戦争時にジオン公国軍が開発した試作機。
頭部正面の角ばった凸型のようなモノアイカバ―とそのすぐ上に生えたブレードアンテナ、丸いショルダーアーマーと籠手部分に備えた複数のスパイクが特徴。
また、ケンプファー同様機体名が当時のジオン系機体では珍しい有義語に由来したものになっている。


開発時期や技術的にはグフドムの中間に位置する機体。
ただし、同じく08ナンバーを持つYMS-08A高機動型試験機のように開発系図で両者の間にあるわけでない*1
主に公国軍の地球侵攻部隊が設計に関わっていたことから地上戦専用の機体となっており、本体の運動性能の高さに大推力スラスターによる機動力が加わり、中近距離戦向けの仕様となった。
この辺りはグフとドムの中間とされる所以でもあり、地上戦での瞬発力と機動力から生まれる制圧力は凄まじく、無類の強さを発揮したという。

しかし、グフやドムのように制式採用されるには至らず、試作された8機で製造は終了した。
制式採用されなかった原因としては
  • 地上戦用ということで宇宙主義が強いジオン本国からは開発優先順位を下の方にされてしまった。
  • 推力の高さは確かだがその分稼働時間に難が有った。
  • 製作工程からしてほぼカスタムメイドの機体だったので生産性が低かった。
など複数の理由が示唆されている。

実戦の記録としては試作機を改造した004号機、EXAMを搭載した「改」、狙撃能力と近接戦闘力を併せ持った「イェーガー」、夜間戦闘仕様の「ナハト」、さらに近接戦向けに改修した「シュナイド」がある。

ちなみに、カスタムメイドが激しく登場しているどの仕様が基本、プレーンな仕様のイフリートなのかはっきりしていない。
だが「試作機を改造した」という004号機(ヘンリー機)はシュナイド機(005号機)、改修前のヘレナ機の外見が共通しており、設定資料などでも設定画と共に「イフリート」として解説されているため、一応004号機はベースのイフリート(若しくはそれに最も近い仕様)であると考えられる。



武装

  • ヒートソード
本機の象徴。グフも「ヒートサーベル」という類似した武装を持つがあちらがやや幅広の刀身を持つのに対し、こちらは刀身が細長い日本刀型。
また、刀身がビームだったり形状記憶的な何かだったりといった複雑な設定は無く、非使用時には腰部サイドアーマーのホルスターを使い懸架する。
設定上は一振りのみだが、ZEONOGRAPHY以降だとニ振り装備していることもある。
というか、1本しか使わなかったのは初出の『CROSS DIMENSION』くらいで近年では大体2刀流である。

  • ショットガン
これも専用武装。
実はデザイン画が公表されておらずケンプファーの物を装備した玩具もある。

  • 頭部バルカン
一応あるが、原作ゲームで使わないので知らない人は多数。

  • ヒートランス
シュナイド機の専用武装。長柄のハルバードに酷似した武器で、一振りで陸戦型ジムの首をもぎ取ってしまう威力を有している。

  • 3連装35mmガトリング砲
グフ・カスタムと同型の前腕装備型のガトリング砲。主に近距離での迎撃、牽制に用いられる。



劇中での活躍

『機動戦士ガンダム CROSS DIMENSION 0079』

第2部『死にゆく者たちへの祈り』でイフリート(004号機)が初登場。
犯罪者を中心に構成された第17特殊任務班、通称ウルフ・ガー隊隊長ヘンリー・ブーンが搭乗し、ボルク・クライの駆るガンダム・ピクシーを相手に激闘を繰り広げた。


『機動戦士ガンダム バトルオペレーション Code Fairy』

ノイジー・フェアリー隊のヘレナ・ヘーゲル曹長が一部ミッションで搭乗する。(機体性能は「バトルオペレーション2」に出てくる無印機と同一。)
この機体はもともと同隊のアルマ・シュティルナー少尉向けに配備予定だったが、負傷して戦線離脱中だったことと、ヘレナ・ヘーゲル曹長の専用機が装備を破損していたことから彼女に回された。
その後は後述のイェーガーに改修された。

機動戦士ガンダム MISSING LINK

マルコシアス隊の総隊長ダグ・シュナイドの専用機が登場。
上記のようにヒートランスを装備している。ガトリングやバルカンである程度の遠距離戦も可能。
戦場に陸戦型ジムが出た辺りから配置され、シュナイドの技量と併せて鬼神のごとき活躍をすることとなる。
最終的にはキャリフォルニアベース攻防戦でスレイヴ・レイス隊のフレッド・リーバーとシュナイドが機体を交換したため彼に引き継がれ…。



バリエーション

◇イフリート改

型番:MS-08TX[EXAM]

概要(改)

『THE BLUE DESTINY』に登場。
青をベースした本体に換装された赤い幅広の両肩アーマーが特徴。
恐らく素のイフリートを抑えて最も有名な機体

ジオンでは唯一のEXAM機。なぜ、この機体が選ばれたかというと、地上限定だがかなりの機動性を持つので「コイツならイケるんじゃね?」ということらしい。
だが、この時点でのシステムは大型だったため、それに合わせて頭部が大型化されているものの、
腕部グレネードや脚部ミサイルポッドも備え、さらにお馴染みの二刀流ヒートサーベルなど遠近両方に優れる機体となった。
その分、扱いはかなり難しくなっているものの、ニムバスの技量によってその力を遺憾なく発揮している。
確かに遠距離からミサイルで弾幕を張られて、その隙に超加速でぶった斬られるのは恐ろしい事この上ない。
だがEXAMを発動しても短時間しか持たず、ジオンにはこれ以上の機体は無かったため、クルスト博士は更なる機体を求めて連邦軍に亡命している。

ゲーム作品が初出なためか設定等が詳しく固まっていない部分があり、サーベルの形状がグフの物とイフリートの物や本機オリジナルの物と分かれていたり*2、サーベルの装備位置が決まっていなかったりする。
サーベルの形状及び装備位置が設定画として起こされたのは19年後の『ザ・ブルー・ディスティニー』でデザインされるまで待つこととなる。

一方でイフリートに倣ってか漫画作品や他のゲームでは腰に装備していることもあり(ただし、当然ながらイフリートのようなホルスターはない)、
設定に存在しない装備位置が一般的には広まっている。

ミサイルポッドをペイルライダーがジオンの手に渡った時にゲルググ系の装備と共に使用していたことから、
ジオンにおいて本機のミサイルポッドはある程度一般的な兵装の可能性がある。

『ザ・ブルー・ディスティニー』ではグフのパーツで整備が可能なことが語られている。


劇中での活躍(改)

クルスト博士の追撃の任を受けたニムバスが搭乗。ゲーム中ではむしろ飛び道具で苦しめてくれる。
キャリフォルニアベース戦でブルーディスティニー1号機と交戦し、相討ちとなって大破している。

なお、『機動戦士ガンダム00』のマスラオを見てその装備や特殊システムによるパワーアップ等から本機をイメージした人はいるはず。



◇イフリート・ナハト

型番:MS-08TX/N

概要(ナハト)

『機動戦士ガンダム戦記 U.C.0081』に登場。ナハトとはドイツ語で「夜」の意味。
その名の通り夜間戦闘を考慮して紫色にされている他、目前にいても電子的な補足が困難なほどの強力なジャミング機能を持つ。
武器はデカい日本刀型実体剣「コールドブレード(ナハト・ブレード)」を背中に二振り、電撃を仕込んである「コールドクナイ」、
左腕に3連ガトリング砲(内蔵してるためグフ・カスタムの物より小型)を仕込んである等白兵戦には滅法強い。
だが完全に陸上戦向けで水中戦には対応できない。

元はオデッサでマ・クベが所有していたが、終戦で連邦軍に接収されていた。しかしU.C.0081年にインビジブル・ナイツにより奪還される。
連邦兵からはトゲ付きのあだ名で呼ばれていることもある。


コールドブレードというものの特に凍結能力は無い。
とはいえ、ゲーム内でもビームサーベルと鍔迫り合いしたり、「戦場の絆」では氷系のエフェクトをつけられたり、『バトルオペレーション』では超低温化させたと説明されたりと、特殊な低温技術が内蔵された武器らしい。

何低温化させることで硬度を上げて切れ味を高めるとか、熱探知に引っ掛からないようにするためだとか設定が幾つかある。


劇中での活躍(ナハト)

前述の経緯で奪還され、以後はエリクの愛機として各地を転戦。
最後はHLVの護衛のため整備長のクリストが乗り、ユーグに肉薄するもシェリーの妨害で基地の崩壊と共に失われた(漫画版ではシェリーを助けて崩壊に飲み込まれている)。



◇イフリート・シュナイド

緒元(シュナイド)

型式番号 MS-08TX/S
所属:ジオン残党軍
生産形態:試作機
全高:17.2m
本体重量:52.8t
全備重量:84.4t
出力:2,202kw
推力:77,000kg
装甲材質:超硬スチール合金+一部ガンダリウム合金

概要(シュナイド)

OVA版『機動戦士ガンダムUC』に登場。原作小説には登場しないアニメオリジナル機。
また、本格的なアニメ作品として映像化された初めてのイフリートである。
シュナイドとはドイツ語で「気骨」「勇気」の意味。
全8機の内、残っていた1機をU.C.0096年まで何度も改修した末の機体であり、装甲にはガンダリウム合金も混じっているという。
装甲のメインカラーは紫。

主な武器は全身に装備されたクナイ型武装である「ヒート・ダート」。近接戦に用いる他、投擲して飛び道具としても使用する。
他にもベース機から引き継いだ武装としてショットガンとバズーカを持つ。
なお、本機にはヒートサーベルはないが全身クナイなのも改修の末らしい。
武装が無くなったと思われる後の展開ではヒートサーベルを使用しており、また、原型機では使用不可能だったビームサーベルすら使用している。

一年戦争時点では特に外見上の違いはない通常のイフリートであり、専用のヒートランス、グフカスタムの三連ガトリング砲を装備していた。


劇中での活躍(シュナイド)

ジオン残党の一員として登場しトリントン襲撃に参加。
ドダイⅡに乗って現れ、ドダイが撃墜されると着陸しバズーカで地上の砲撃部隊を撃破した後、地上でジムⅡ・セミストライカーをその機動性で圧倒した。
この際にビームスピアを明らかにすり抜けており、その異様な光景から「無敵ステップ」等と呼ばれ語り草になっている(他のジオン系機体でも類似のシーンがあるが)。紙一重で回避して一瞬で踏み込んだようだが、ちょっと瞬発力が凄すぎないだろうか。
その後、ジェスタが来た際には撤退を促されるが、以後消息不明…だったが『袖付きと星月』においてをジオン残党を裏切って海賊の一員に加わっていた。
…と思いきや実は海賊に間者として潜入していただけであり、海賊の頭を始末して撤退した。この時、何故かSFSに乗った状態でバイアラン・カスタムと互角に渡り合っている。

この機体の詳細が明かされ、パイロットも元連邦軍で「スレイヴ・レイス」の一員だったフレッド・リーバーだったことが最終章「リッパー」編で明かされる。
つまり、上記のシュナイド搭乗のイフリートが何度も回収された姿がイフリート・シュナイド。名前もリーバーがシュナイドへの敬意を込めてつけたもの。
シュナイドのイフリートは終戦後何人ものパイロットの手に渡ってきたが、リーバーは最後に自分の下に帰ってきた事に感謝しつつ、戦いに赴いたのだった。
機動性を活かした短刀での近接戦をメインとする戦術は、ピクシーに乗っていた頃からリーバーが好んでいた戦い方である。



◇イフリート・イェーガー

型番:MS-08TX[NF]

概要(イェーガー)

『機動戦士ガンダム バトルオペレーション Code Fairy』に登場。ノイジー・フェアリー隊の狙撃手、ヘレナ・ヘーゲル曹長の新たな乗機。
イェーガーはドイツ語で「猟兵」。

「狙撃手という役割に囚われず仲間を幅広くサポートしたい」という彼女の思いに応え、主兵装には狙撃ライフルを採用しつつ、副兵装にショットガンやククリっぽい形状のヒート・ナイフなどの近接武器も併せ持った全距離対応型の機体となっている。
また、オデッサ発祥の改修プラン(=ナハト)も流用しており、常時ある程度のステルス性を発揮できる。
一見チグハグっぽい設計は改修を担当した整備士も「バランスは悪い」と明言しているが、その上でヘレナの腕を信頼して本機を託している。

カラーリングはノイジー・フェアリー隊の象徴である白と紫のツートンカラーに、アクセントとしてヘレナのパーソナルカラーである青が入っている。
装備以外のデザイン変更も多少あり、特に凹凸や角飾りのツルンとした頭部デザインは本機特有のもの。


劇中での活躍(イェーガー)

7話にて本機のベースとなるイフリート(HH)がヘレナにあてがわれたのち、8話にて改修を終えてお披露目。
本来の軌道を外れて連邦の勢力圏に落着してしまった補給物資の回収任務にて初陣を飾る。
以降、ヘレナは終戦まで本機で一年戦争を戦い抜く。



ゲームでの活躍

上記の通り本機はゲーム作品が初出の機体であり、そのためか『ガンダムUC』に出るまでアニメ作品には出た事が無かったにもかかわらずゲームではかなりの頻度で参戦出来ている。


Gジェネ

初期からピクシーと改と共に登場。
無印は射程が短い接近戦型の機体の上に火力も低いのではっきりいって使い辛いが、改だと遠距離にも攻撃でき、さらにEXAMもあるので爆発力に優れる。
「WORLD」ではナハトが初登場した。
なおその特徴からかナハトはシュピーゲルの設計素材になっている。
WARS、WORLDの改のEXAMは必見。最近だとピクシーを差し置いて登場している。
OVERWORLDではようやくピクシーが復活。
更にGENESISではシュナイドも登場。改修を重ね続けた設定ゆえギラ・ドーガジェガン並の基本性能になっている。


戦場の絆

イフリート、イフリート改、イフリート・ナハトが使用出来る。

イフリートはコスト240の近距離戦型で4種のショットガンが特徴
メイン武装は途中で小さな拡散が発生するショットガンA
ダウン値の高い大型のスラッグ弾を発射するショットガンCがある

サブ武装はよろけさせやすい頭部バルカン砲
ダウン値が低く、大きな拡散を発生させるショットガンB
一発ダウンのジャイアント・バズ
一発ダウンで広範囲に拡散するショットガンDがある


ショットガンの癖は強いが、乗りこなすとかなりの強さを誇るが、機動性は低め
他に同コスト帯で使いやすい機体が多いためか、使用率は低い
2013年6月18日のREV.3.20でコスト200の機体になる。

イフリート改はコスト240の格闘型でありコストを増加(+30)しての6連撃が特徴、反面射撃能力は劣っている。
EXAMシステムは体力低下時に発動し、移動能力と格闘攻撃力が上がり、機体によってはワンコンで蒸発する。
ただいくら強力でも倒されては意味が無い

イフリート・ナハトはコスト280の格闘型であり、歩行時は敵に感知されないステルス能力を持っている。
セッティングによりステルス能力の効果が変わり、装甲MAXならブーストを入れてもレーダーに映らなくなる反面、機動MAXなら完全に停止しないとステルスが発動しない。

途中、アップデートで歩行でもステルスが発動するようになった
コールドブレードはSクラスなら無限ループが可能
反面コールドクナイによる射撃能力はイフリート改よりも劣っている

正直な話使い辛く、扱いやすさやSサベならB.D.2(NS)やギャンがいる現状では使われにくい
REV.3.29よりコストは240に低下。それにあわせて機体性能が全般的に変わる模様

更にRev3.50(2015/12/10以降)からは2015年度クライマックスバトルの先行配布機体として、イフリート(シュナイド機)が実装することが決定している。


VSシリーズ

イフリート改が「EXVSFB」の解禁機体として登場。
ブルーデスティニーは前作「EXVS」家庭用のDLCとして登場していたため、一足遅れての参戦となった。
所謂格闘機で意外にもコスト1000。
専用の特殊システムとしてEXAMが組み込まれており、発動状態が基本で切れると弱体化する仕様。
EXAMゲージは戦術の要となる特殊移動を使うと消費、特定の格闘攻撃を命中させると回復。時間経過で回復するが、そもそもゲージを切らす事自体が致命的なので回避したい。
これらはお互いにキャンセルが可能で、使った分を即座に取り戻しながらEXAMを維持し続けるのが基本になる。

続編「マキシブースト」では続投。1000コストが全員1500へと格上げされた影響で性能が上方修正されている。
中盤の上方修正も含めて格闘連撃で与えるダメージの総量はコスト1000の中ではかなりの高さを誇るようになり、新たに実装された「Fドライブ」との相性は良い。
しかし1500コストに格上げされた分、EXAMゲージを撃墜でリチャージするという戦法はかなり使いづらくなったので注意したい。

更にEXVAMBONでも続投。
覚醒するとEXAMゲージを回復したり、一部格闘出し切りが特殊ダウンになるなどオーバーヒート状態での足掻きに追い風が吹くようになった。
F覚醒との相性はとても良い。

EXVS2でも続投。
格闘CSに薙ぎ払い、前後特殊格闘にジャンプ斬り、前特殊射撃に急速接近が追加された。これらの追加要素で詰め寄りからの格闘押しつけが容易くなり、カットの危機こそあるものの高ダメージを与えるチャンスが増えるようになった。
特に前特殊射撃の急速接近は射撃バリアがついていながら3000のそれを凌駕するスピードで移動可能。焦って振り向きメインなどを連発してしまう相手にはかなりの頻度で噛み付ける。またコンボの選択肢も広くカット耐性を意識したコンボから火力を最大まで追求したコンボ等様々。コンボの最大火力は1500コストどころか3000コストにまで匹敵するほど。コレほどの攻め能力を有しながらさらにSAの薙ぎ払いや引っ掛け性能に優れる射撃武装ももち自分のペースに持ち込むことがかなり容易。
この攻めを最低コストである1500コストが行えると言うのはかなり破格。3000コストの攻め能力を1500コストが有しているという文面だけ見ればかなりのぶっ壊れ機体だがブースト性能は1500コスト相当でありそこまで無理はできない。また射撃能力も貧弱かつ降りテクもないので自衛力を売りにしている機体相手には意外と攻めれない。しかしF覚醒を合わせればワンチャンスをもぎ取れるだけの性能に化ける。1500コストなので覚醒も溜まりやすくまた比較的多く撃墜されることが可能なため他コストより覚醒回数が多くなりやすい。覚醒回数・質どちらも最高峰である。

EXVS2XBでも続投。
しかし前作で猛威を振るった影響で恒例のお仕置き修正を受けることになる。EXVS2でもらった武装が何らかの形で弱体化されており特に前特殊射撃の弱体化が顕著。目で見てわかるほど突進速度が下がっておりようやく1500コスト相当のものに。
しかしコンボ火力の高さや一旦ダウンを取った後の起き攻め、コスパの良さは変わらない長所でありこの長所をいかにして押し付けるかが至上命題となる。

また、今作ではエクストラ機体枠でシュナイド機が参戦。コストは2000と改より上。GVSからコテ入れされて参戦しており扱いやすい格闘より万能機として仕上がっている。5発撃ち切りリロードでよろけの取りやすく足を止めずに撃てる散弾や、動き撃ち可能なマシンガンのサブ、3種の攻撃内容を持ちどれも優秀かつサブにキャンセルすることで降りテクにも使えるアシストの特射と癖こそあるものの格闘よりの機体としては質の高い射撃武装が揃っている。
最大の特徴はスモークを焚きながらヒート・ランサーで切り付ける特殊格闘。特射同様3種の攻撃内容を持ちどれも初動に誘導切り+出し切りで受け身不可、コンボもしやすくリターン十分と破格の性能。2発打ち切りリロードであり回転率も良好なためガンガン回していける主力格闘。
格闘に関しても離脱用派生、高火力派生どちらも持っており、カチ合い強い格闘やいわゆるピョン格も持ち合わせており2000コストながら優秀。
同じガンダムバーサスからの参戦組であり同じく近距離戦を得意とする高機動型ゲルググ(ヴィンセント機)が話題をかっさらっていてそこまで注目されていなかった本機だが、ピョン格とアメキャンによる高い回避力と近距離でのメインと特格という高い押しつけ力の両方を備えており、環境末期に行くにつれ評価が高まり2000コスト上位機体の代表格になった。
とはいえ、2000コスト格闘寄り機体で実弾武装のみという扱いの難しさは無視できず、格闘拒否の強いサザビー・G-セルフ(パーフェクトパック)やストライクフリーダム・レギルスといった高機動機相手には相性が出やすい。爆弾戦法も問題なく遂行できるスペックはあるため、開き直った前ブーストで相手を釘付けにして相方にダメージを取ってもらうなど、チーム単位での立ち回りで対策していきたいところ。
パイロットが某有名作品のキャラに似てるとか言わない


サイドストーリーズ

元祖イフリート、イフリート改、イフリート(シュナイド機)、そしてその成れの果てであるイフリート・シュナイドが登場する。
いずれも自機として使用可能で、VRミッションでは各機1体ずつにはなるがイフリート軍団を構成することも可能。
「ミッシングリンク」では、元々は敵同士だったガンダムピクシーとの共闘、本来のパイロットであるダグ・シュナイドという人物についてが描かれる。
ストーリーのメインではないが、実は「ミッシングリンク」という言葉はこの機体に掛かっている部分が大きい。

イフリート改については、「ブルーデスティニー ニムバス編」において
「実は地球での運用は機体に相当な負荷がかかる(元は地上用なのに…)」
「ベース機が少数生産のため予備パーツがほとんどなく補修できない」
「これらが要因で、BD1号機に倒される頃にはどちらにしろ機体の限界だった」という描写がされている。
この「ニムバス編」、これまでのニムバス像とは違う「きれいなニムバス」(厳密にいえば攻略本に載せられた小説で結構昔からいる)が拝めるので必見である。


バトルオペレーション2

イフリート,改,ナハト,シュナイド機,イフリート・シュナイド,イフリート・イェーガーが登場。

イフリートは300コストスタートの汎用機
最大の特徴は主兵装のショットガン。
マニューバアーマー等、即よろけを無効化するスキルを持つ機体を止めることができるため、バトオペ屈指の強襲機キラーとなっている。
耐久面の低さやショットガンの弾持ちの悪さから、汎用機の基本的な役割である前線構築は不得手。
スモーク・ディスチャージャーによる一時的ステルスを生かした遊撃役や味方支援機の護衛が主な役割となる。

イフリート改は350コストスタートの強襲機
本作ではEXAMは任意発動となっており、60秒間火力と機動力が大幅に上昇する。
即よろけを持つ主兵装の腕部グレネードと強力なスキルの数々により、接近戦では無類の強さを誇る。
一方で、射撃戦には滅法弱く耐久面も異様に低いため、同じ立ち位置でも射撃戦もこなせて安定した戦果を挙げやすいBD1号機とは対照的となっている。

イフリート・ナハトは350コストスタートの強襲機
ステルスとジャミングを保有しており、特にジャミングによる観測情報連結の無効化が非常に強力。
反面、敵チームへのジャミング警告によりこちらの存在も露呈するため、他のステルス機とは異なる運用が求められる。
戦闘面では、よろけ&ジャミングを付与する二種類のコールド・クナイを軸にした接近戦が基本となる。
前述のジャミングによりエースマッチ適性も良好。ただし、エースになるとステルスが無効化されるため、敢えてエースにならずよろけ支援を軸にした忍者らしいチームの影となる立ち回りが求められる。

シュナイド機は300コストスタートの強襲機
最大の特徴は、専用装備のヒート・ランサー。
すべての格闘攻撃にダウン属性があり攻撃範囲も広大なため、一時的な枚数有利を作ることに長けている。
ただし、強制ダウンという特性上追撃が入れにくく、ダメージが伸ばしにくい。
何より、不用意に振るとFFにより味方に甚大な被害を及ぼしかねないため、他の機体以上に慎重な運用が求められる。
また、イフリート同様スモーク・ディスチャージャーを持つため支援機を狙いやすく、ショットガンにより対強襲機能力も高い。
実装当初からコスト帯の環境機として君臨し、弱体化を受けてなおトップクラスの性能を誇る。

イフリート・シュナイドは550コストスタートで、原型のシュナイド機から変化して汎用機
最大の特徴は、専用演出のカウンター*3。原作でジムⅡ・セミストライカーを打ち破った無敵ステップが見事に再現されている。ゲームシステム的にもカウンター発動中は無敵になるのでその点でも再現は完璧。
実装当初は近接特化機なのにそもそも接近する手段に乏しいというコンセプト倒れな残念性能だったが、のちの強化調整でマニューバアーマーを獲得したことで大きく改善し、特に狭いステージではその近接性能をいかんなく発揮するように。
主兵装のショットガンは低コスト機のそれではあるものの拘束力の高さは健在で、特に大柄な機体やダメージリアクション緩和スキル持ちが多い高コスト帯では意外とよく刺さる。
加えて自機はこのコスト帯では比較的小柄なのも地味に利点。
ただし射撃戦や追撃戦は苦手。ステージは吟味する必要がある。

イフリート・イェーガーは450コスト汎用機
原作自体がバトオペのシステムを流用したゲームだが、本編への実装にあたり多少の性能調整が入っている。
狙撃ライフルによる射撃戦、ショットガンによる近接戦&強襲メタ、チャフ・クラッカーによる通信妨害、カメラ・ガンによる索敵……と、とにかく多機能。
更にはナハトと同じくステルス&ジャミングを持ち、隠密性が高い。
しかし悪く言えば機体構成がとっ散らかり気味のため器用貧乏の感がある。また機動力が低く、即応性に難有り。
戦況に応じて的確な行動選択を要求される上級者向け機体。



機動戦士ガンダム戦記Lost War Chronicles

条件を満たせばイフリート改が入手。対戦時のポイントは70。
腕部グレネードとミサイルは意外と弾数があるので弾幕っぽく使えなくもないが当てにくい格闘向け。
ブルーデスティニー同様EXAMでブーストと攻撃向上してからが本番。


ガンダムバトルシリーズ

初代タクティクスより改が登場。地上戦用でNT搭乗不可。
基本的には格闘機として考えてよいが通常格闘は硬直が大きいのでチャージブースト格闘や空中格闘がメイン。
腕部グレネードは当たりにくいが威力と連射性能は高いので近場やコンボで使うとダメージが伸びやすい。
SPAはEXAM発動で機動力上昇・仰け反り無効化がつく。


SDガンダムGCENTURY

ガシャポン戦記の流れをくむシミュレーションアクションシリーズではGCENTURYにてイフリー改がが登場。ちなみにイフリート名義。

そして、このシリーズお約束の最新作補正を受け、ジオン公国軍TECLV5の生産可能MSで、極悪レベルのヒートサーベルや使いやすいミサイルのおかげで他の軍の大型MAやGWXのガンダム連中とも互角に立ち回れる強機体として君臨する、1年戦争の機体とは思えないOパーツぶりを発揮する。


スーパーロボット大戦シリーズ

『ガンダムUC』が参戦した『BX』においてユニットアイコンのみ登場。シナリオ冒頭で他のジオン残党のメカ共々速攻で爆散する役割。


ギレンの野望シリーズ

序盤のエース機。
ショットガンは銃身の見た目はショットガンのままだが、マシンガンのように弾丸を連続で発射する。
武装の火力、機動力が高く誰が乗っても強いが
限界値と呼ばれる伸びしろのような数値が低いため
腕の良いパイロットが乗っても腕前程の戦果は出せない。
改も条件付きで登場する。EXAMシステムが作動すると武装の手数が大幅に増えるが
その分疲労値も大きく増加し武装の命中率、機体の回避率が大きく落ちてしまう。
また開発条件にはなかなか強力なNTキャラであるマリオン*4の犠牲が必要なため割りに合わない。



立体化

ガンプラ

ゲームで公開されてからディープな人気を誇っていたものの、公式からの立体化には恵まれず、HGUCでブルーデスティニー全機が発売したものの白羽の矢が立つ事は無かった。
せいぜいB-Club等で発売されたグフ・カスタム改造パーツや、個人でフルスクラッチしたものが散見されるのみであった。

だが、2016年にRe/100ブランドで1/100スケールのイフリート改が一般販売。ゲーム発のイフリート一族では初のインジェクションキット化である。
ヒートサーベルはバックパックに背負う形なので、腰に携える事ができない。
プレミアムバンダイ限定でイフリート・シュナイドも同年に販売された。

2017年にはHGUCブランドで1/144イフリート・シュナイドが一般販売。
イフリート、イフリート改、イフリート・ナハト、シュナイド機、イフリート・イェーガーはプレバン限定となった。改のヒートサーベルはバックパックに背負うか腰に下げることができる。なおRe/100とは背負う向きが異なる。
イフリート改はガンダムベース限定のグロスインジェクション版も販売されている。



余談

  • ゲームが初出の本機だが、実は「」で当初「ボルジャーノン」として本機が発掘される予定だったらしい。
    「キャノン・イルフート」という名の機体が出るのはその名残だとか(因みにキャノン・イルフートはヘビーガンの代わりに登場した機体)。
    もしかしたら改やナハト、シュナイドが発掘された可能性もあったかもしれない。
    カプルやズサといい、黒歴史の末期にはマニアックな趣味の奴は大勢いたようだ。

  • デザインは大河原邦夫氏。「侍」をイメージしたらしい。ピクシーは「忍者」らしいが、どちらも日本的である。
    なおナハトはカトキハジメ氏であり、こちらの方が忍者っぽい。また足のバーニアがシナンジュに似ていると言われることもある。

  • 先述の通り同じ08系のMSとしてYMS-08A高機動型試験機が存在し、僅か5機がツィマッド社より生産されMS-07グフと量産化を争った。
    イフリートはこの時の5機を改修し、更に少数が追加生産されたものとも言われている。
    ……メタ的な理由としてはグフとドムの間としてイフリートに特に考えずに型番を設定したところ被ってしまったということのようだが…

  • 現在でこそ地上戦用として扱われているイフリートだが、本来は宇宙・地上両用の機体である。
    『ザ・ブルーディスティニー』を執筆している千葉智宏氏によれば『CROSS DIMENSION』は3機のピクシーとイフリートがそれぞれ別の戦場で戦い、最後は宇宙に集結して決戦、という流れだったそうである。
    おそらくグフとドム(共に地上戦用MS)の中間という設定と実際のゲームが地上戦の第2部までで打ち切られてしまったことからそのようなイメージが定着したのだろう。



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最終更新:2024年03月18日 16:41

*1 一部ではグフの発展機と扱われる場合もある。

*2 ゲームの監督等を務めた徳島氏はグフの物を装備させたつもりであり、NAOKI氏のデザインやRE100ではイフリートの物が採用されている

*3 相手の格闘攻撃に合わせてタックルを入れることで発動する特殊攻撃。

*4 NTレベルがSランクで3になる上に反応17射撃12まで育つのでファンネル込みの射撃ダメージソースや壁としてはOTより優秀。