オルゴ・デミーラ

登録日:2010/03/02 (火) 03:56:43
更新日:2024/04/01 Mon 22:49:15
所要時間:約 12 分で読めます






神よ!何故わしに黙って行かれたでござるか!
遅ればせながらわしも助太刀いたすでござる!

愚かな……
そのようなデク人形にまでチカラを求めようとは……

小癪な!わしはそうやすやすとは負けんでござるぞ!


こっ…これは!?
神よ!!これは貴方の仕業でござるか!?
なっ……!何故でござる!?
神よ!わしにも……わしにも戦わせてくだされ!


ばかな……!まっ……まさか!
か…神よ!死ぬ気でござるか!?



……味方の全てを捨て去り
とうとうこの手に落ちる覚悟が出来たと見えるな。
そのキズついた体では今の貴様に最早我を倒すチカラはない……
全知全能などと聞いて呆れる!この世にある絶対とは常に我のみ!
今こそそれを証明する時だ!死ねえっ!!


グ……グハッ……!
馬鹿な……貴様のどこにこんなチカラが……
我こそは万物の絶対的存在……
このようなところで死にゆく存在ではありえぬ……!!
死ぬのは我に在らず……!我に歯向かったその愚行
死んで償うがいい!!



フ……フハハハハハハ!
神は滅びた!この魔王の手によって落ちた!
だが……クッ!
我ともあろう者がいくらか油断をしたか……





神の作りしデク人形よ……
その身に宿りし命を投げ打ってまで、神に恩義を果たすというか……
我は倒れぬ。我は死なぬ。我こそは万物の絶対的存在なり……
我に従うこそ誇りなり。我に逆らうとは過ちなり。
デク人形よ……その愚かなお前達に今一度考える時間を与えよう……
それぞれの生ける場にて苦痛を受け入れつつ、人生を閉じるのもよい……今すぐこの場で死ぬもよい。
さあ、選ぶがいい……。



愚かなデク人形よ……
お前達の命はどこまで行ってもお前達の物……神のために使うべき物ではない……

我の言葉の意味……死をもって知るがいい!!





ドラゴンクエストⅦ エデンの戦士たちラスボス
他にも一部外伝作品にも登場。

名前は区切ったり、区切らなかったり。後の作品では「天魔王」とも呼ばれる。


【概要】

遥か過去に神と死闘を繰り広げ、そして勝利した魔王
その後は世界を切り取って石版に封印、神に負わされた傷を癒やす為に身を潜めた。
ゲーム開始時にエスタード島しかなかったのはこの為。

容姿は銀髪で背中に翼、大きなパフスリーブに大きく前を開けたスーツを纏った、どことなく中性的な怪人。股間にはファールカップ。
髪型は素敵カットというか花京院典明というか…非常に特徴的かつ前衛的なファッションセンス。
そして三つ目。ドット絵だと分かりにくいが、元々人型時点で三つ目である。
ちなみに堀井雄二曰く「ビジュアル系」らしい。

作中だと対峙する際まで名前はおろか存在自体があまり明かされず、謎の多い存在であった。
オルゴ・デミーラという名前を口にした人間は現代メモリアリーフの近くの宿屋に居る老人くらいであり、メルビンの口からも「魔王」としか出てこない。初見じゃメモリアリーフの老人の話なんぞ対面した時には忘れている人が大半だと思われる。明らかな周回プレイ前提の話はドラクエだと珍しい。
漫画版では初期からちょっと登場。まぁ途中で打ち切られたから本格的な出番はないんだけどね!


【作中での行動】

魔空間の神殿にて療養しており、神との戦いは一部だと伝説として残っている。
主人公達が世界の封印を解いていく中、全ての元凶として語られる。

性格は非常に狡猾且つ慎重。
「多種多様な災いの種を撒き、人間たちを自滅に追い込んだり絶望したところを一気に闇に引きずり込む」という手法で、人間が住んでる大陸を闇に落とし封印した。
ある地方は石化の雨を降らせて手っ取り早く住民全員石化させ
またある地方は火山の大噴火機械兵の大量侵攻大洪水による高潮等でシンプルに滅ぼし、
封印されていた動物好きの魔物を解放して動物と人間の姿を入れ替え
主要拠点であるダーマにはニセ神官を配置して力ある者から力を奪い
強い復讐心を持った人間には甘くすり寄って力を与えさせ共倒れさせ
保険の為に自らの力を増幅させる手段を作り、狂戦士やベビーシッターに護衛をさせ、
魔除けの像があると聞けばモンスターを人間に化かして不安感を煽り破壊させ
村を守る為に魔物討伐に来た者を魔物の姿に変えて村人自身の手に掛けさせようとし
魔物がまともに触れすらできない神木は毒を流した井戸水を飲んだ村の人間をおかしくして切り倒すよう仕向け
羽の生えた人間に対しては風を止ませて行動不能にさせ
魔王軍でも始末に負えない食人植物がいる場所には暗闇に閉ざすドラゴンとそのお目付け役を配置して枯らす事で対策、ついでに闇に包んで封印
これらの計画をスムーズに進める為映った者の正体を明らかにするラーの鏡も自らの手元に置く等ぬかりはない。手に入れる頃にはシナリオだけでなくモシャス解除用アイテムとしても手遅れなのだが

加えてこれらの行動は、自身の力の源である「人間の絶望」をかき集めるのにも一役買っている。
正に一石二鳥と言えよう。ゲマゾーマと気が合いそうだ。

但し、封印の方法や人間を恐怖に陥れる方法については、各地方を支配する魔物がそれぞれ考えて実行している節がある。
魔王自身は人員配置までを行い、後は現場の裁量に任せるやり方で支配を進めたのかもしれない。
現場に口出ししないタイプの上司という奴はデスタムーアに通じるがアレと違って部下は(性格はともかく)オルゴ・デミーラに忠実かつ丁寧に仕事をこなしている。
その人員配置にはやや疑問が残るが。特にあめふらしとかりゅうき兵とかグラコスは対応次第で物語を詰みに追い込めた筈なのに…

そんなこんなであらかた打てる手は全て打ち尽くし、核となる四精霊に対しては自らが直接出向いて戦う。
神とメルビン含める神の使い達に挑み、激闘の末に見事勝利。
流石に相当な力を消耗したため、魔空間の神殿へ戻り療養する。
しかしその寝込みを、どこから来たのか主人公一行に襲われる。これが最初の戦闘である。

つまりオルゴ・デミーラにとってはこの戦闘、実質休みなしの連戦なのである。
プレイヤー側で例えるなら魔王級の大ボスに辛勝し、宿屋へ入ったらそこにもう一人ボスが待ち伏せていたという感覚だろう。

何故こんな事になったのかと言うと、全ての元凶はエスタード島を封印しなかった事。
というのも当時はただ草木が生い茂ってるだけの無人島。
己の力の源が、神の作りしデク人形こと人間の絶望である魔王にとって、優先順位が落ちるのは言うまでも無い。
ただ、全部封印しちゃったら逆に力の源が現代編で根絶しちゃうのであえて人間とかを残してチマチマと吸い上げてた可能性もある。小説版ではこの理由になっている。もし仮にこれだったとしても「じゃあ別の場所残せよ」というツッコミが入るけど
尤も、封印の過程でエスタード島に人間が移り住む所は確認出来る筈だが。「たかが人間が集まったところで」とたかを括ったか。

たまたま謎の神殿がその島にあり、
たまたま封印されなかった人間が住み着いて、
たまたま石版に興味を持った人間が、
たまたまかけらを集めて石版を完成させてしまい、
たまたま行った先の事件を解決した事で味をしめ、
たまたまいろんなとこに落ちてたかけらで世界を戻し、
たまたま手に入れたかけらを使って、
たまたま行った先でオルゴ・デミーラに会う。
……といった奇跡に次ぐ奇跡のオンパレードが起こった結果がこの有様である。

神曰く、魔王に敗北する前にエスタード島に「敗北する前に人間に未来への希望を残した」という。それがあの神殿らしい。
つまり上記の大逆転劇は神の予定通りの事であった。

【戦闘】

第一形態・赤スーツ人型

行動:1~2回行動、以降挟むと3回行動
行動パターン↓
Aパターン:メラゾーマ→通常攻撃→マグマ→いてつくはどう→かまいたち→Bパターンへ移行
Bパターン:通常攻撃、念じボール、いなずま、イオナズン、あやしいひとみ、Aパターンへ移行からランダム
力を温存する為だったのか、人型形態で王座に座っていたところを主人公一行に出くわす。
一人称は「われ」
メラゾーマイオナズンに加え、マグマや稲妻といった強力な特技を使用。

行動パターンは固定だが、強制催眠のあやしい瞳からの全体攻撃にハマると厄介(全体攻撃では目が覚めない為)。
キアリクやみねうちといった、眠り解除の手段を用意しておくと便利。
下手すると変身前の方が攻撃が激しいので、全力で攻撃したほうが良い。
これでもステータス的にはヘルクラウダーより弱いが、第二形態を含めるとHP合計はDISC1内トップ。

ある程度ダメージを与えると姿を変える。

第二形態・茶ムカデ

オルゴ・デミーラの魔物としての姿で本来の姿。
ムカデとドラゴンを足した様な姿で、茶色で脳味噌ムキ出し。トゲの部分が紫色。
しかし醜いこの姿を嫌って普段は美しい人の姿をしているらしい。美しい…?
一人称は「われ」
HP&攻撃力が上がったものの、守備力は低下している。

行動:1~2回行動
行動数は減ったが激しい炎、氷の息、真空波でガリガリ削られる。
全体回復できるキャラが二人以上いるとありがたい。フバーハがあればかなり余裕ができる。
何よりも脅威なのは単体170前後のダメージを受ける「肩をいからせ突進(リメイク版では突き刺し)」。


全力を出せないことに加え、ほぼ全て*1の地方の封印を解かれた上、
それを通して様々な経験を得て強くなった主人公に勝てるはずもなく、最後の最後に盤面を全てひっくり返されて敗北。
その身を滅ぼすことになった。

なお終盤になるほど魔物が強くなっていくのは物語のお約束だが、小説版では理由に言及されている。
一つは過去から過去へと遡っており、神と魔王の激しかった戦いの時に近づいているから魔物も強いという説と、
もう一つはオルゴ・デミーラの糧は人々の絶望、つまり過去に行けば行くほど生存している人がいるので、必然的に魔王と魔物達が強いという説が出てきている。エスタード島だけ残っていたのも人類根絶による自身の消滅を防ぐ為。
但しこの説では一部の地域で矛盾(時系列的に前なのが判明しているのに魔物が強くなっている地域がある)が発生するのが難点。まぁ小説版と原作で齟齬があるのは今に始まったことじゃないが。

グウッ……!!グオオオォォォッ!!
この私がまさか……デク人形如きを相手に……油断したとでも言うのか……
クッ……クックッ…………グハハハハハハッ!!

……我は魔族の王なり!そして全ての存在を司る絶対的存在なり!
例えこの身は落ちようとも貴様ら人間如きにこの魂までも消し去ることは…
出来……ん…
こっ……こ…の……たまし……い……までは…な……

追記・修正はカチコミされる前にお願いします。









聞け 我が子らよ 我と心を共にせよ

我を崇めよ

我は絶対にして無二の神なり

我より他に神は無し





……かに見えたが、実は魂は滅んでおらず現代においてユバール族の儀式を利用して復活した神を騙る。*2
この時の姿はいかにも「神」と言った感じのもの。
本物に似せても「だーれも信じてくれない(本人談、移民の町にて)」ことを察知してのことだろう。*3
まずは本物の神と信じている人々に「無暗に魔物を殺めてはいけない」と言い聞かせる。おそらく部下である魔物達を保護し、人類を滅ぼしてから再び封印する予定だったのだろう。
そして神の名を利用して力の根源となる闇のルビーを奪取。パッと見が「邪悪な物を一般人のガキが持っているのを見てそれはいけないと回収した」かのように見えるのだから凄い。
更に四精霊の拠点とダーマ神殿を主人公一行もろとも封印、更に各地方に魔物を派遣し、再び世界を闇に包んだ。

ぐっ……ぐははははあっ!
これは面白いわ……
なるほど お前達精霊はただの神のお供ではなかったか。
……まあよい。所詮神の真似事などほんのヒマ潰しに過ぎぬ。
しかしお前達のチカラもこれほど使い果たしてしまっては
最早抜け殻と同じこと。
後に残るは虫ケラのような人間どもと
神に操られし愚かな英雄のみ。
私に手を触れる事も叶うまい……



バラバラになった後も各自世界を巡って合流した主人公達は四精霊の力を借りて神の正体を暴く。
正体を暴かれたオルゴ・デミーラはダークパレスを出現させ最終決戦へ。
仮に正体を暴かれなくとも、「実はこの私が魔王だったのだ」といった具合でラーの鏡を壊す予定だったのかもしれない。


【最終決戦】

我は魔族の王にして絶対無比の存在なりき……
万物の長たるは我以外にはなし。
神に作られしデク人形共よ まだそれが分からぬのか。
かつてお前達が神と崇めし者は我が永劫の闇に葬り去った。
愚かなる者よ そなたらに我を崇めるほか生きる道はないのだ。

我が名はオルゴ・デミーラ。
万物の王にして天地を束ねる者。

さあ来るがよい。我が名をそなたらの(むくろ)に永遠に刻み込んでやろう。

第一形態・緑ムカデ

行動:1回行動
使用技:通常攻撃、灼熱炎、凍える吹雪、しっぽを振り回す

初戦変身後の色違い(リメイク版だとややサイズアップしている)で、外伝作品だとこっちの色で登場。
三つ目と脳が剥き出しの頭部に翼の生えた悪魔のような上半身、そして下半身はムカデの様な外見をしている。
一人称は「われ」
基礎能力と息のランクが上がったが、1回行動なのでぶっちゃけただの前座。
初戦を含めて唯一 凍てつく波動を使わない形態でもある。

実はドラゴン系。本作はドラゴン(を討ち倒す)クエストだったようだ。*4
ドラゴン斬りが有効だがもっと強い特技も習得しているはずなのでブレス対策をしてさっさと進めよう。ちなみにガボは会話で「どんな強いやつでも弱点はあるはずだ」とヒントを出している。

第二形態・紫スーツ人型


オホホホ。それでわたしを倒したつもり?
おバカさんにもほどがあるわね。わたしの美しさは不滅なのよ。
さあ、坊や達いらっしゃい。美とは何かを教えてあげるわよ。

行動:1~3回行動
使用技:通常攻撃、メラゾーマ、イオナズン、念じボール、鎌鼬、正拳突き、怪しい瞳、激しく燃え盛る炎、凍てつく波動

初戦変身前を純粋に強化した感じで、変身のパターンは初戦と逆になっている。スーツが紫色になった。
でもモンスターズだとこのカラーリングが第一形態として扱われている。

変身直後のセリフはあまりにも名言である(メルビン以外が納得していないのはナイショである)。
香水の匂いがプンプン。その所為でオルゴ・デミーラといったら「オカマ」という認識であることが多い。
一人称は「わたし」
…ちなみにPS版当初は「本当は美女の姿なんだけど、グラフィックを流用したおかげでオカマ呼ばわりされた」という擁護もなくはなかったが、モンスターズや3DS版でも相変わらずこれなので少なくとも今の公式は「オルゴ・デミーラはオカマ」という設定で通す模様。マジか。

こんな迷言持ちだが、本人はノリ気なので本気で殺しにかかってきている。
55も上昇した素早さから放つ強力な念じボールや3回行動の可能性から全形態で最も手強いという意見が多い。
呪文、ブレス、強制催眠、体技と一括で対策が困難なのが困ったもの。


更にダメージを与えると体が崩れ、中途半端に新しい首が生える。


第三形態・腐敗人型


ぐははははっ!往生際の悪い奴らめ!
だがそろそろ終わりにしよう。
所詮神が作りしデク人形。このオレさまの敵ではないわ!

行動:1~2回行動
使用技:混乱攻撃、猛毒の霧、叩きつける、マグマ、おぞましい雄叫び、凍てつく波動

消耗した状態で再度変身しようとし、本来の姿と人の姿が入り混じってしまった状態。
一人称は「オレさま」。第一形態+第二形態+ゾンビといった感じで変身時に溶けてきている。
姿からしてアンバランスで不気味だが、肉体が死にかけているせいかゾンビ系あつかいになった。
行動パターンは選択制のローテーション型であり、ターンと機嫌によって攻撃の激しさに差がある。
全形態最強の攻撃力で混乱付き通常攻撃、全体への防御無視攻撃であるおぞましい雄叫び、放置したくない猛毒の霧と、破壊力が恐ろしい。
一方マグマはこの段階だと全然痛くない。増えた弱点を突くなどして急いで第四形態に移行させよう。
ちなみにガボには「さっき(第二形態)より気持ち悪くない」。つまりオカマよりはマシと言われている。ひでえな。
PS版のマリベル(戦闘会話)は「ついに正体を現した」と表現している。
もっとも、マリベルがオルゴ・デミーラの素性を把握している訳でもないので第二形態の気取った(?)態度とは打って変わって野蛮な口調で殺意を全開にしてきた言動・本性に対する言及と思われる。

更に更にダメージを与えると腐敗が進み、本来の姿すらも崩れ……


グゲゴゴゴゴゴ……。
身体が…身体が…崩れてゆく…。
おのれ…よくもやってくれたな。

許さぬ…許さぬぞ……

最終形態・腐敗ムカデ

行動:1~2回行動、極稀に3回。
使用技:麻痺攻撃、灼熱炎、肉片を飛ばす*5、凍てつく冷気、マダンテ、邪悪な祈り(MP全快)、瞑想、まきつく、押しつぶす、ラリホー、マジックバリア、凍てつく波動

一人称は「われ」。ドロドロに溶け始め骨も露出し、肉体を保ってすらいられない。
本人の台詞通り攻撃力、守備力は各形態で最低で、素早さも低下している。
一方HP増加+毎ターン微回復+瞑想で生にしがみつきまくり。

仲間を呼び出してくるが、ラスボス戦だというのにドゴロクは 威力30~40の火炎の息が主力 という情けなさでブレス対策があればむしろなくても怖くない。
ブロブロスはスカラ・ルカナン・なめまわしとサポートが鬱陶しいのでこちらはさっさと倒した方がいい。
メルビン曰く「死にかけ」でボロボロになっていく演出の為か弱体化が目立ち、最終形態まで持ち越せたのならそれ程苦戦しない。
アイラは「きっと死にもの狂いでやってくるはず、一番の強敵かも知れない」と油断をしなかった。そんなことはなかったぜ

但しマダンテをぶっ放してくる他、麻痺攻撃、魔物生成等を使い時間を稼ぐので油断は禁物。
マダンテ後は暫く攻撃がやむ為、さっさと回復を済ませ畳みかけたい。アイラの警戒は正しかった。
ルカニ系が通るようになったため、ひゃくれつなめで行動封じ+守備力0を狙うのもいい。こんなのを舐める奴の気はしれんが……


ムカデ形態はドラゴン系、腐敗二形態はゾンビ系なのでドラゴン斬り・ゾンビ斬り等の特技が有効。
勿論ドラゴンキラーやゾンビキラーを装備しての攻撃でもOK。


総合的にみればラスボスの名に恥じないまずまずの強敵である。各形態HP合計値も14300で歴代トップクラス*6で、これを上回るのは11のウルノーガ(合計17000、ウルナーガ含む)くらいのものである。
しかしVIIは転職システムがある事に加え、こちらの能力インフレも凄まじいため、このくらい強いボスでも何だかんだ倒せる。
相対的評価で言うなら、I・II・VIのラスボスは本作よりも明らかに強い(仕様の違いもあるが)為、ドラクエのラスボスとしては中間レベルである。


【その他】

Ⅰ〜Ⅸ時点では最も本願に近づいた魔王で、神に化けてからの一連の行動を「戯れに過ぎない」と述べる等強大な力を誇る。
しかも強大なだけでは無く、計画の一つ一つが恐ろしく巧妙な上にえげつない
隙らしい隙も殆ど無く、前述の奇跡のオンパレードが無かったら冗談抜きで世界を手中に収めていた

また、他のシリーズだと「神」に当たる存在はそもそも仕事してなかったり(某命名神とか身体の各部位モンスター化した創造神とか)、
「自分が直接戦うと世界に多大な被害が出る」とか言って(天空に住むなんとかドラゴンさんのこと)尻込みしてたりすることが多い。
しかし本作DQ7では神さまvs魔王の直接対決が実際に起こっており、神に勝利して世界を封じ込めて支配した。


正にドラゴンクエストシリーズの中でも上位に入る強敵と言っても過言ではない。


その功績もオカマ発言で全部台無しなわけだが。


余談だがコイツを堀井雄二はビジュアル系として設定し、メルビンは仲間会話で「美しい」等と語る。
よりにもよって「人間を知り尽くした」魔王の美的センスが宿敵と通じるとはデミーラの心境や如何に。


コイツが化けた神様が本物より威厳ありまくりなのはツッコんではいけない。
死闘を繰り広げるほど実力が拮抗している筈なのに神様(裏ボス)との力の差がありすぎるのも同様。
もっとも後者については作中で神様が「あれから随分鍛え直したからのう」等と言っていることから、
ちゃんとプレイしてテキストも読んでいれば別にツッコミどころでは無いと言う事は気付けるだろう。鍛え直したからにはさっさと世界を救いに来てほしかったところだが
また、神との決戦直後だった初戦に加え、二戦目(ラスボス版)も「漸く本調子に戻ってきた」と解釈する向きもある。
その場合は神と戦った際の万全の状態とは多少なり差があることになり、本来はもっと強い……かも知れない。文字通り神のみぞ知る。

もっとも、例の儀式で偽神として姿を現してから最終決戦までは少なくともクリスタルパレスという巨大建造物が建造される程度の日数が経っている。
そもそも儀式関係なくとっくに復活していたのでは?という推察をする者も作中に居る。
そして神を知るメルビンおよび一部の勘の良い者に不信感を抱かれる言動を隠さず、大陸の封印という形でケンカを売ってきたのは魔王側である。
これらの点から、二戦目も言い訳できるようなコンディションであったのかに関しては懐疑的な見方も。

なお、修行後の神が魔王討伐に動かない理由を「全力でやり合ってもまだ勝ち目がないと思っている」からと考える者もいるが、これは明確に誤り。
神に勝つには勝ったが本気を引き出すには至らなかった*7場合でも選択すれば魔王のもとに飛ばしてくれるし、そもそも戦闘を回避しても飛ばしてもらえる。
つまり今の魔王が万全か否か、後者の場合それを神が把握しているか否か、等の要素は置いといて、少なくとも神の認識上は現時点での力関係は「自分>オルゴ・デミーラ」であり、謎の異世界を踏破し自身との対面を果たした時点で魔王討伐は可能だと見立てられていることになる。
自身が動かない理由に関しては「人間の未来は人間が守るのが一番」という旨の発言を残しており、人の自立を望んでいる様子。


本編では直前まで隠されてたのに「曲名:オルゴ・デミーラ」で発売前からバレたり、攻略本のページタイトルに書いてあったりしたのは御愛嬌。


Vジャンプの某コラムでは3人でひたすらハッスルダンスを躍り、残り1人で削るという面白みの無い戦法で倒されてた。


連戦になる為何の得もないが、神様を倒した後の選択肢で「オルゴ・デミーラの前に飛ぶ」というのを選ぶと驚かせることが出来る。
前作のラスボスとは違い、驚きこそしたが直ぐに現実を直視し自己紹介に入る。この行為はある意味前作のリスペクトか。
但しこの場合、神様との戦いで消耗したHP/MPは回復しないままオルゴ・デミーラとの戦闘に突入することになる。
「神との戦いのダメージが満足に癒えてない」状態で闘った初戦のオルゴ・デミーラの気分を味わいたい時はやってみよう。
但し、更にここでオルゴ・デミーラを倒してしまった場合、神様から御褒美を貰った状態でセーブできず、もう一度戦い直しになる為に注意。

なお、3DS版では形態変化の際のモーションが大きく異なっている。
PS版では単に肉体がそのまま変化していくといった感じだが、

1戦目の人型→竜型への変化:膝をついて背を向けた後、人型の口からズリズリと竜型が這い出てくる。
2戦目の竜型→人型への変化:竜型の口から華麗な回転ジャンプで人型が飛び出てくる。そしてあの発言
2戦目の第三形態から第四形態への変化:一度完全に液状になってから原型に近づく形で変化する。

改変したのは表現規制の影響*8と思われるが「こちらの方が怖い」「3D化したことで余計に気持ち悪い」「ガルマッゾといい勝負」という声もある。

オルゴ・デミーラ=キーファ?説

ゲームに関する都市伝説として有名な説。
作中で離脱したキーファが後にオルゴ・デミーラになったというもの。
あまりに中途半端な時期に永久離脱し、そしてその後に一切触れられない不自然さ、そして最初のオルゴ・デミーラの赤いスーツなどから推測された。
しかし上記の都市伝説ページでも説明されているが、そもそもキーファとオルゴ・デミーラを結び付ける考察自体出発点の時点で根本的に間違っている事が明白な代物*9なうえ、その他の根拠としているものも全てこじつけに近いというかこじつけその物であり、憶測の域を出ないものである。
「初期設定では『生き別れた親友が魔王となって世界を征服し、勇者となった主人公と対峙する』というストーリーだった」という推測が語られることもあるが、そもそもその推測自体が「オルゴ・デミーラ=キーファ」説が正しい事を前提にしている以上、肝心の「オルゴ・デミーラ=キーファ」説が出だしから躓いている現状では親亀のこけた子亀の域を出ない事は言うまでもあるまい。
大体ライラに一目惚れしたキーファがオカマ口調になる意味が分からない。

【他作品でのオルゴ・デミーラ】

本編では初戦と再戦で変身の順番が違うが、外伝作品では基本的にダークパレスカラーの人型が変身前、ムカデが変身後として扱われる。

  • ドラゴンクエストモンスターズ2
????系
サイコピサロ×ナイトリッチで変身前が誕生し、それにしん・りゅうおうを加えると変身後になる。

変身前は耐性と会心補正が優秀で、変身後は基礎能力とマダンテが魅力。
配合の最終到達モンスターの一体。
初登場ということで優遇されており、変身前と変身後どちらもレア度が最大。
他の魔王は最終形態のみレア度が最大で、変身前も最大なのはオルゴ・デミーラのみである。
メタル化も可能であり、文句なく最強モンスターの一角。


  • ドラゴンクエストモンスターズJOKER
なぜかゾンビ系。先の通りこの形態はドラゴン系のはずなのだが…。滅びたと見せかけて復活したのを言っているのだろうか。
白竜王×デスタムーアで変身後が登場。
数少ないAI2回行動持ちで麻痺即死無効だが、混乱に弱い為補強する必要がある。

スキルは「じごく」。この作品ではマダンテを覚えられる数少ないスキルの一つであり、かつマダンテの性能が異常に高かった為、非常に有用だった。


  • ドラゴンクエストモンスターズJOKER2
???系。これ以降はムカデ形態はメガボディになる。
無印ではAI2回行動を没収されてしまった。両方のブレスブレイクがついているがメガ枠が1回行動のブレスをしたところでたかが知れているため
れんごく斬り、ブリザーラッシュを連発するだけの脳筋スタイルが基本に。しかし竜神王等ライバルが多い上にメガボディ自体が不遇なので使用率はお察し。
プロ版ではメガボディの強化&1~3回行動を手に入れたので少しはマシになったが、メガボディは相変わらずライバルだらけなのでやはり不遇気味。


  • テリー3D
人型のオルゴ・デミーラ(原作の第二形態)が「オルゴ・デミーラ」として、ムカデは「魔王オルゴ・デミーラ」として登場。

「オルゴ・デミーラ」はコスモファントム×ユニコーンで誕生。どちらも一般配合で生み出せるため配合は楽。おそらく最初に作れる魔王だろう。
攻撃力が高めでカウンターの特性がある為、攻撃力アップSPなどで攻撃力を底上げするといい。
全ガードをつけるだけでブレスを無効化し、すべての状態異常を激減する耐性がウリ。
しかも高めの攻撃からのれんぞく、カウンターなど特性に無駄がない。

「魔王オルゴ・デミーラ」はオルゴ・デミーラ×フォロボスorフォロボシータで配合が可能。位階は歴代ラスボスの中でもかなり高い。
2枠であるため能力が高く、特にかしこさは全モンスタートップで4桁まで伸びる上に呪文会心でやすいを持つ。
…なのだがブレイクが吹雪ブレスしかなく、吹雪ブレス属性には当然呪文は存在しないのでイマイチかみ合っていない。
JOKER2と違い攻撃が並以下に落ち込んでしまったこともあり、れんぞくは空気化しブリザーラッシュもまともにダメージが入らない。
結果デメリットなしでまともに使えるのはかがやく息とつなみしかない。
ブレス系を自動で反射するためマダンテ(炎ブレス属性)パなどには圧倒的に強いが、状態異常耐性がねむりしか上がっておらず正直なところ原作通り人型の方が強い。

固有スキルは両形態とも「じごく」。行動不能のデメリットなしでマダンテを覚えられるただ2つのスキルだが
人型は MPが322 しかないのでまるで使いこなせず、ダメージ上限が768&MP全消費の都合複数枠&複数行動が使っても枠の無駄なので2人揃って相性は最悪である。とっとと変えてしまおう。

コイツに加えゾーマ・ミルドラース・デスタムーアとの4体配合をすると魔王ラプソーン(暗黒神ラプソーン第一形態)が作れる。残りの三体には竜王・シドー・デスピサロが必要になる為結局ナンバリングラスボスは全員揃える必要がある。
ラプソーンは凶魔獣メイザーの素材に必要(エルギオスも必要)なので根気よくやろう。詳しくはメイザーの項目で。


  • モンスターバトルロード
「ULEGEND よみがえる伝説」に登場。魔王戦は人型、大魔王戦はムカデ。
人型のおぞましいカマ(オカマではない)ではご丁寧にオカマウォークしてくれる。
魔王としては、回避率の高いムドー、その後のゾーマと耐性が真逆のバラモスと、ここ最近の嫌らしい魔王たちに対し、ご褒美魔王と言われるくらい普通。
大魔王としても打撃も魔法も普通に効くので結構弱い方だが、攻撃が偏っていない上に状態異常がつくので技の見切りが厄介。
とどめの一撃は人型からムカデに変身して放つマダンテ。やろうと思えば腐敗してなくても使えたらしい。舐めプ?


バトルロードとの超連動でムカデが参戦。弱点は火、オーブはブルー。

混乱・麻痺・猛毒・怯み・耐性低下といった状態異常技を多用して、痛恨の一撃が無い珍しい魔王。
Lv1から煉獄火炎を使い、追って輝く息も習得。

耐性装備とスーパーリングを人数分揃えられれば格段に事故死が減るが、耐性低下を絡めてくるようになると注意。


  • ライバルズ
全形態が参戦。
デッキに加えられるのはムカデ形態だけだが、各形態が「死亡時に次の形態のオルゴ・デミーラを手札に加える」という固有スキルを持っており、原作のラスボス戦が再現されている。
一形態ごとの戦闘力は他の魔王達に比べて貧弱なものの、変身を活かした連戦によって敵の戦力を疲弊させる事に長け、総合的な性能の高さは流石魔王と言える。


  • ドラクエウォーク
ドラクエ7イベントで期間限定で参戦。登場するのは紫スーツ人型形態と緑ムカデ形態のみ。
人型形態は強敵、ムカデ形態はメガモンスターとして登場。やはり人型形態が変身前扱い。
メガモンとしては過去最強とすら言われるほどの強さで、イベントを進めての補助恩恵がなければ当時のレベルカンスト(上級職Lv75)でも一撃で殺されかねない。
期間限定ガチャでオルゴデミーラの装備というものも実装された。りゅうおうみたいに髪型と服装の装備じゃなくて良かったな

こころは人型形態は紫色でコストは104。特殊効果でギラとドルマ系呪文を特に強化する。
ムカデ形態は赤色でコストは107。赤色に不要な魔力以外は軒並み高水準で特殊効果でギラとヒャド系の斬撃・体技を特に強化する。
実装から2年以上経った現在でも、ヒャド・ギラ系の前衛火力候補としては上位にランクインするほど実用性が高い。



ウググググ……
わ 我は…万物の王にして……
天地のす 全てを束ねる者……
その我が何故にこ このようなデク人形共に……
わ 我の身体が崩れてゆく……

な 何故だ!も もしや神がそなたらに…
うぐっ!!


追記・修正とは何か教えてあげるのでお願いします。


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最終更新:2024年04月01日 22:49

*1 ユバール族の休息地地方西部(神の祭壇の湖)は魔空間の神殿のオルゴ・デミーラ撃破で復活する

*2 ちなみにその名の由来はデミウルゴス(偽の神)と言われる。ストーリー展開を中々ぴったりな由来である。

*3 ただ、項目冒頭の回想シーンでは本物もこの時の姿であり、ネタバレ防止、Disk2でのこの展開でプレイヤーも欺く為などのメタ的な事情を抜きにすると、本物が太ったのはこの敗北の後と思われる。

*4 ただし後の形態で系統が変わる為本編作品・外伝作品共に通しでドラゴン系モンスターなのは未だ竜王と闇竜シャムダ(ヒーローズ)しかいない。

*5 ドゴロク、ブロブロスのいずれかを生成、戦闘に参加させる

*6 デスピサロが合計5696・リメイク12300、デスタムーアが合計11200、6章エビルプリーストが合計9600。ちなみに神さまは12400

*7 規定ターン以内に倒せなかった場合は「本気の出しようもなかった」と言われる

*8 近年のゲームでは人型の肉体が欠損、変化する描写がNGになりやすい。ドラゴンボールのフリーザの変身もゲーム作品では一度繭のような球体になってから変異するというプロセスをとっているものがある

*9 件の考察ではキーファを聖書の蛇に当てはめて黒幕としていたが、DQ7の世界観のモチーフになっているグノーシス派の解釈における蛇は偽りの楽園から人間を解放した神の使いである。更にオルゴ・デミーラの元ネタであるデミウルゴスという概念が聖書に持ち込まれたのもグノーシス派の解釈からで、蛇が悪玉であるオリジナルの聖書にはデミウルゴスのデの字も出てこない。