ギル・ベイダー(ゾイド)

登録日:2012/03/08(木) 01:29:43
更新日:2023/08/07 Mon 21:37:16
所要時間:約 5 分で読めます




ギル・ベイダーとは、タカラトミーの玩具シリーズ『ZOIDSシリーズ』に登場する、金属生命体・ゾイドの一種である。




【機体データ】

番号:DBOZ-17(旧)/GRZ-02(RCZ)
所属:ガイロス帝国
分類:ワイバーン型
全高:16.5m
全長:43.2m
全幅:36.7m
重量:333.0t
最高速度:
空中-マッハ4
地上-80km/h
乗員人数:1名

武装:
ビームスマッシャー×4
プラズマ粒子砲×4
ニードルガン×10
重力砲(G-カノン)×4
ツインメーザー
レーダーシールド
磁気振動システム
フェルタンク
後部切断翼×2
チタンクロー×4
ウイングバリアー×2


【機体解説】

ヘリック共和国とガイロス帝国間での第一次大陸戦争が激化する中、決戦兵器として導入された超巨大空陸両用ゾイド。
なお、ワイバーン型という分類だが、ワイバーンは二足無腕の有翼竜のこと。
四足の有翼竜じゃ普通にドラゴンじゃん……

機体の性能が化け物じみており、単独で大気圏離脱・突入することが可能な速度と上昇距離に加え、
570tあるマッドサンダーを持ち上げ、飛行継続可能なキチガイじみた推進力を持つ。
また、ディバイソンコブラの中性子ミサイルを防げるくらいには本体も頑丈。羽根にはウイングバリアーと呼ばれる電子バリアーも持っている。

武装面でも、稲妻攻撃と呼ばれた敵を内部からドロドロに溶かす「ツインメーザー」、重力波を叩きつける「重力砲」、1万度の高熱粒子を発射する「プラズマ粒子砲」等々、強力な代物が大量に装備されている。
その中でも、やはりギル・ベイダーを象徴する武器は「ビームスマッシャー」であろう。

これは試作型ビームスマッシャーを装備したアイアンコングの改修機「ブラックコング」のデータを元に開発された新装備。
翼部のビームインテークから吸入した荷電粒子の束を丸鋸状に収束形成し、発射する。
その威力はかのキングゴジュラスに搭載されたグラビティモーメントバリアー以外には防がれたことのないチート武器である。



【バトルストーリー】

ヘリック共和国とガイロス帝国の戦闘が激化する最中にその姿を現した。
初めての戦いは共和国軍の基地襲撃戦で、基地を襲撃してきた共和国軍を単独で返り討ちにし、奪い取られた巨大な飛行ゾイドを一瞬で撃破した。

その後のマッドサンダーとの戦いでは、自身の機動力と地形の優位性を活かしマッドサンダーを翻弄・撃破したり、
単独で共和国の首都へ爆撃を仕掛けるなど、キングゴジュラスが登場するまで無敵時代を謳歌した。
そのチートっぷりから『超空の悪魔』なる某日本人のトラウマじみたあだ名をつけられたり、キングゴジュラス建造の遠因になったりしたほど。

しかしチート・オブ・チートのキングゴジュラスにはビームススマッシャーでも有効打を与えることは難しいなど、当時のインフレ具合を如実に表す状況となった。



【アニメ】

◇『ゾイドジェネシス

バリエーションであるギルドラゴンの他、記録映像の中にギル・ベイダーもわずかに登場する。



【キット】

ゾイド史上屈指の大型キットで、置き場探しに一苦労するほどにデカい。
キットは電動で四足歩行し、コックピットは手動で開く。
連動ギミックとしてはまず、目と口内部、さらに左右と背部のビームスマッシャーが発光点滅し回転。
さらに翼の羽ばたき、口の開閉、尻尾の上下動を有する。

末期の旧ゾイドに漏れず玩具が再販されず、オークションなどではプレミアが付いていたが、ゾイドリバースセンチュリーで待望の復刻。
この際名前に「・」が外され「ギルベイダー」名義となり、キットも電池蓋が平成ゾイドお約束のねじ止め式に変更された。

ギルドラゴンもキット化されている。



【各種バリエーション機】

◇ギガンティス

ビームスマッシャーの破壊力を増強し、さらなる攻撃力強化を目論んだ改造機。
翼の大半がビームスマッシャーで占められている。


◇ギルカノン

頭部がスライドして巨大な砲塔が現れる改造ギル・ベイダー。
この砲塔からは4万℃にも達するプラズマ砲が発射され、並みの大型ゾイドなら掠っただけで装甲がドロドロに溶けて戦闘不能になるという。
改造マッドサンダーのマッドジェットの奇襲を受けて翼を破壊されるが、向かってきた所に至近距離からプラズマ砲を浴びせて返り討ちにした。


◇デスベイダー

ギルザウラーと同様にギル・ベイダーとデスザウラーを融合させた改造ゾイド。
デスザウラーがベースとなっているギルザウラーとは逆に、ギル・ベイダーのボディーにデスザウラーの手足が付いている。
ヘリック大統領が乗ったレイノスを襲うが、バトルクーガーに阻止された。


◇シルバーベイダー

共和国軍がギル・ベイダーを解析して制作したコピーゾイド。コピーキャラの多い東宝ロボット怪獣よろしく銀色なのはご愛嬌。
翼の一部はサラマンダーを使用。背部にゴジュラスのバスターキャノンを装備している。
本物のギル・ベイダーと激突したが、偽物は本物に勝てないというお約束で撃破された。


◇デスバーン

ギル・ベイダーの改造機の1つ。全身が赤く、腹部にバスターキャノンを装備。
他にもガンブラスターやジークドーベル、ガルタイガー、ウルトラザウルス等の火器を装備している。
ゲーム『ZOIDS黙示録』にも暗黒軍最強ユニットとして登場したことがある。
言うまでもないが同名のポケモンは無関係。つーかこっちの方が先だ

実は元々は1990年に模型誌に掲載された一般投稿者による名もなき改造機。つまり非公式の存在だった。
それが多数のファンに知れ渡り、さらには公式媒体への採用に至るほど評価されたのは作者冥利に尽きるものだっただろう。


◇ギルドラゴン

『ジェネシス』に登場したバリエーション機。とうとうドラゴンって言っちゃったか…
シルエットはギル・ベイダーと大差ないが、装甲はメタルZiコーティングが為され白い。
サイズも初代のウルトラザウルスよろしく超巨大化しており、「山より大きい」と評される。
かつての惑星地殻変動の折に地上の人間とゾイドを逃がすために活躍したもので、現存する機体をルージたちが使用した。
武装(特にビームスマッシャー)が使えたらディガルド軍はおろかバイオティラノをも瞬殺できただろうに。

【余談】

初出は第1期(1983年〜1991年)シリーズだが、第2期(1999~2006年)シリーズで展開されていたゾイドバトルカードにも参戦(当時復刻されていないゾイドもカード化されることが多かった)。
ガイロス帝国軍では唯一のLL型ゾイドで、LL型に恥じない攻撃力と射程に加え、空適正ゾイドらしく高い機動力を持ち、
さらにはコストこそ大きいがHP1500を払って相手3機に1000ものダメージを与える(S型機ならほぼ一撃)「プラズマ粒子砲」。何故かビームスマッシャーはカスタム(=装備)カードとして別枠に…
そして飛行ゾイド以外からの攻撃の命中率を下げる(飛行ゾイドからの攻撃の命中率は上がるが、そこまで大きい問題じゃない)「雷撃戦」と、強力な特殊能力を2つも持つまさに無敵のゾイドである。
極めつけは専用パイロット「マリエス・バレンシア」で、驚くべきことになんと可愛らしい幼女である。
ギル・ベイダーが平成バトルストーリーに登場しなかったため彼女がいつ、どんな経緯でギルのパイロットになったかは不明。


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最終更新:2023年08月07日 21:37