モビルグーン(MS)

登録日:2011/03/26(土) 18:36:07
更新日:2024/02/28 Wed 18:53:15
所要時間:約 8 分で読めます





ぐーん



グーンとは『機動戦士ガンダムSEEDシリーズ』に登場するモビルスーツ(MS)。
所謂コズミック・イラ(C.E.)版「アッガイ」である。


目次




基礎データ


型式番号:UMF-4A
全高:20.71m
重量:70.50t
武装:533mm7連装魚雷発射管×2
47mm水中用ライフルダーツ発射管
フォノンメーザー砲×2
1030mmM-70スーパーキャビテーティング魚雷×2
特殊装備:周辺電位センサー

搭乗者:ザフト一般兵


機体解説


C.E.70から始まった地球連合・プラント間の第一次大戦においてザフト軍が開発した水中用量産機
見た目のモチーフはおそらくイカ

焼いたらイカ焼きとして、水分を抜いたらスルメとして食べるのがオススメ。




   *   *
 *   + ちょっと嘘です
  n ∧_∧ n
+ (ヨ(*´∀`)E)
  Y   Y  *



地球上への侵攻に向け制海権確保のために開発された機体。
開発はクラーク設計局が担当し、ジンフェムウス(プロトグーン)のデータを参考に設計された。
オペレーション・ウロボロス可決の際、ディンバクゥなどと共に公表され、C.E.70年5月の第一次カサブランカ沖海戦から実戦投入された。


水中での活動を前提にした設計のため、耐圧性や水の抵抗を考慮し装甲は全体的に肉厚の流線形。
一応人型にはなっているが、ジンなどに比べると手足が短く可動範囲も狭い。
水中では巡航形態に変形するが、ぶっちゃけうつ伏せになっただけである。

独立した頭部は無く、巨大な胴体正面にモノアイユニットがめり込むような形で内蔵されている。
ちなみにセンサー系としてはモノアイの他にも周辺電位センサーが搭載されている。
これはサメやエイの持つロレンツィーニ器官を再現した代物で、探知能力が低下しやすい海中でも周辺環境を把握出来るようになっている。

魚雷類を内蔵し火力を確保しつつ、潜水艦と同程度の航行速度とそれ以上の運動性を発揮し、対水上艦・潜水艦戦で活躍し、ザフトの地上勢力圏確保に一役買うことになった。

……こうした海戦能力の高さは確かだった一方、地上では丘に上がったカッパ状態
20m級という通常のMSより一回り大きいボディのせいで、海戦から陸上への侵攻になると被弾率が大きく上がっていた。
おまけに手足の短さから陸上運動性自体も低くてすっとろく、近接格闘武器が無いことなどから、後に登場した連合の水中戦用機には手を焼くことに。

ザフトもこれらを問題視したらしく、後継機のゾノやアッシュ、アビスガンダムなどの水陸両用機は徐々に手足の長いプロポーションになっていき、陸戦にも対応出来るようになった。



武装


  • 533mm7連装魚雷発射管
両腕の籠手部分に内蔵された魚雷発射装置。
推進器はスクリューではなくロケット式であり、地上でもロケット弾として使える。が所詮は魚雷。

  • 47mm水中用ライフルダーツ発射管
背面の背鰭状スラスターパーツに内蔵された水中巡航形態専用の武装。
正面(直立時の頭上方向)に向けて回転を加え貫通力を高めた銛を打ち出すことが出来る。

  • フォノンメーザー砲
胴体正面のモノアイパーツの左右に2門内蔵された音波ビーム兵器
正面にしか撃てないがPS装甲にも有効打を与えられる。
大気中ではフォノンメーザー自体は視認できず、照準照射されるレーザーで射線が見える。
一方、水中などでは射線上の水がイオン化するためビームのように視認出来る。

  • 1030mmM-70スーパーキャビテーティング魚雷
頭頂部、水中航行形態の正面左右に内蔵された大型魚雷。
魚雷全体を気泡で包むことで水中での速度を強化しており、敵機が探知するまえに命中させられる……はず。



劇中の活躍


C.E.71(『SEED』)

物語中盤、モラシム隊の配下としてアークエンジェルを追って太平洋に駆り出されたグーンたんズ。

最初こそ水の壁をにしてスカイグラスパーやバズーカ装備ストライクガンダムに善戦したが、ストライクのナイフに調理され

スルメ

その後も後継機のゾノと一緒にストライクを襲うが、調理器具の充実したソードストライクに

イカ刺しにされる。


その後はアラスカのジョシュア基地などでも見かけたという報告があるが、あそこの基地は連合がサイクロプスを使ったので

大量のイカ焼き

が発見されたことであろう。


C.E.71(『ASTRAY』)

レッドフレームを水中に対応させるために、着ぐるみとして皮だけ使われる


C.E.72(『DESTINY ASTRAY』)

南アメリカ独立戦争の終盤に、ユニウス条約の条文に基づき大西洋連邦に襲われる南アメリカ側への助っ人として多数のグーンたんが登場。
集団攻撃でディープフォビドゥン部隊を蹴散らす活躍を見せる。


C.E.73(『SEED DESTINY』)

この頃になると、カエルのアッシュなどが開発されているはずなのだが、相変わらず最前線に駆り出されてしまうグーンたん。

自分達ザフト水泳部の期待のエースであるはずのアビスガンダムに…

イカ焼きにされてしまう。

……完全に噛ませ扱いである。



派生機体


スーパーグーン

型式番号:不明

発展機。
開発系譜図ではゾノとの間に名前が記されているが、今のところそれ以上の情報の無い、C.E.界でも謎に包まれた機体。


グーン地中機動試験評価タイプ

型式番号:UTA/TE-6
武装:フォノンメーザー砲×2
大型クロー×2


『SEED MSV』、『ASTRAY』に登場したグーンの魔改造機。
水中用のグーンたんをベースに、土砂や岩盤を振動・液状化させる「スケイルモーター」、「位置測定センサー」などを装備し地中潜行能力を付加させた……今度はモグラか!!
ただし、事前の地質調査などに基づく調整が必要で、どこでも好きに掘り進められるわけではない。
武装は魚雷類は撤去され、フォノンメーザー砲と両手に装備された三本爪のクローだけになっている。

開発部の正気を疑うシロモノが多い『SEED MSV』でも屈指のキワモノ。
試作機として三機が作られ、その三機がパナマ防衛戦に投入された。
当然実用性は低いはずなのだが、地中から突然現れるためか、PTSDを患った連合軍兵士が続出したという設定が初出時から存在する。妖怪かなんかか。

『ASTRAY』では一機がプラント評議会からの依頼でコロニー・メンデルで「ジョージ・グレンの遺伝子サンプル」を探す青年ディラー・ロッホと共に登場。
戦闘ではなく探索作業に用いられていた。


ジオグーン

型式番号:UTA/TE-6P
武装:フォノンメーザー砲×2
大型クロー×2

地中機動試験評価タイプのデータを元に制式採用された機体。
試験評価タイプに多少の調整を施しただけで外観や装備類にほどんど変更はない。

ザフトの制式機として配備されており、『DESTINY』劇中ではザクグフに混じってオペレーション・フューリーにも投入された。
海中からそのままオーブ本土の地中に潜り込み、ウナト・エマ・セイランをはじめとする政府要人や関係家族の立て籠もるシェルターをぶっ壊したりオーブ軍国防本部まで攻め込むもののアカツキに空中からサーベルで串刺しにされ焼きモグラに……。


大王グーン

『新約SDガンダム外伝 救世騎士伝承』に登場。皇騎士レッドガンダムが幻獣の試練を受けるために向かったオーブ海峡で遭遇した巨大なイカのモンスター。フォノンメーザー砲の位置に大きな目玉が付いている。
漁師のマーマンゾノに一本釣りにされてしまった。干物は効果で取引されるらしい。
…どう見てもただのイカ漁業の一幕です。本当にありがとうございました。

ゾノ

深緑色の後継機。
腕が多重関節となって長くなり、掌にはクローとフォノンメーザーが内蔵され、組み付いて撃つという合理的な格闘戦が可能になった。
コイツもうつ伏せで海中を移動する。
SEED序盤でキラのストライクを追い詰めたが、やっぱりナイフをぶっ刺されて海の藻屑となった。

次回作でも出てくるが、地上ではグーンとあまり大差無いほどスットロい。
しかも敵も味方も平然と空を飛ぶ機体ばかりなので、水中戦はグーンしか描写無し。
一応港湾基地のヘブンズベース攻略時には水陸両用機として投入され、水中ではフォビドゥンヴォーテクスを沈めたりと戦果は挙げている。

関連商品


ガンプラでは1/144コレクションシリーズ(HGではない)が定価420円で商品化。
設定画や劇中よりちょっぴり細身。
プラモはこの1つだけ。是非ともマスターグレードでの商品化を期待したい。

他にも食玩サイズのフィギュア、100円ガシャ、更にTシャツなども商品化されている。グーンたん人気恐るべしである。

2016年にはMETALBUILDで展開しているアストレイレッドフレームの拡張パーツとして、サルベージ・ユニットが参考出展された。
コレクションシリーズ以来から10年以上経って久々の立体化ではあるが、上半身の皮だけなのでグーンの立体化とは言い難い。
そして当然の如く販売されなかった。

そして2022年、「ドラマチックお風呂シリーズ」という入浴剤付きガンプラで20年越しの立体化が決定。
……とはいえメインはEGのストライクガンダムで、グーンたんとゾノは入浴剤を溶かすと中から出てくるおまけ程度でしかない。
中身は丸い入浴剤に対応した丸いランナーで8パーツ構成という1/144コレクションシリーズを彷彿とさせるもので、サイズは同梱の1/144ストライクガンダムの足首くらいまでの大きさ。
なので可動域はお察しレベルで当然色分けなんて無いのだが、およそ20年ぶりにお風呂の中でフルチンで再会したグーンたんに感銘を受けた諸氏により、多数の塗装された姿がSNS上で散見された。


ゲーム


アーケードゲーム、連合vs.ザフトの無印と2両方に出演したグーンたん。

◇連合vs.Z.A.F.T

コスト☆2つ(270)の低コスト機。

耐久力はこのコスト帯平均の520。水中用機体の特権で水中ステージでもスイスイ動けるが、メタボ体型なので敵の射撃が当たり易いという弱点を持つ。

武装は爆風が発生する実弾系のメイン、お辞儀しながら発射する高威力の射撃CS、ピョコンと跳ねながら出すビーム属性のサブ射撃。隙こそあるがCSとサブは案外頼りになる。

通常格闘は左ジャブからケンカキックまたは前入力で頭突きに派生する2段格闘、前格は回転しながらの頭突き、横格は短足の回し蹴り

そして特殊格闘はこのゲーム最強の判定を持つ大ジャンプ頭突きである。ちなみに隙も全機体中最大。

特格を失敗するとこうなる
   ∩∩
  ?|∪|     (""
 ヘノ ノ    (⌒("
((つ ノ⊃≡≡(⌒;≡
 ̄ ̄ ̄(⌒(⌒;
ズズズズズ

いきなりぶっぱなす際には絶対にCSを仕込んでおこう……。


連合vs.Z.A.F.T.II

連ザⅡでも過去機体と一緒に隠し扱いとして参戦できたグーンたん。コストはこの作品最底辺の200。
コストは安くなったが、耐久力は全機体中最低の390!
ビームライフル4発でイカ焼き、格闘2セットでイカ刺しの一丁上がり!……である。メタボで攻撃受け易いのに……。

メイン射撃は速度と誘導性が低下しフニャフニャに、サブ射撃も誘導性が前作から低下しているため射撃の差し合いでは話にならない。コスト200ではマシな方かもしれないが、このコスト帯にはグーンたんが大嫌いなマシンガン使いが多いので……orz

ちなみに2作揃っての天敵は恐怖のイカ焼き消防車

ランチャーストライク

である。
無印の頃はメタボ体型なので一度ダウンしたら延々とCSを起き上がり様に合わせられ、撃墜されるまで二度と起き上がれない。
Ⅱはスピード覚醒が溜っていればCS地獄から抜け出せるが、グーンたんの苦手属性であるバルカンが超強化されたランチャーストライク相手に勝ち目は無い……。
他にもドラ持ち、マシンガン使い、ビームライフル持ちなどなどグーンたんの苦手な相手は挙げればきりがない……。


そんなグーンたんにも望みはあった。

そう、スピード覚醒である。

グーンたんのスピード覚醒時の格闘安定デスコンはコスト200帯最大の314。攻め継続だけでも264を叩き出す!……が通常格闘の判定は弱いので過信は禁物。後、対デストロイガンダム戦にはとても強い。頭突きを沢山かましてやろう。


スーパーロボット大戦シリーズ

J』と『W』に参戦。やっぱり雑魚

Wでは2周目以降はショップで1匹だけ買うことができるが、後継機のゾノも購入可能なので愛がないと使えない。
ニコルブリッツフラグが関連している第36話は海ステージ、そして自軍には水中に適するMSは少ないので使ってみる価値はあるかも?


SDガンダムGジェネレーションシリーズ

ゾノ、アッシュ共々ザフト水泳部は何故か出番に恵まれない。
クロスレイズでは久々に登場。初期生産可能なワークスジンはグーンに開発可能であり、そこから一気にアビスへと飛べるため重要。


バトルスピリッツ

バンダイのTCG。ガンダムコラボブースターにて堂々参戦。
系統・MSとザフトの他に「水中」を持ち、水中持ちが2体居ると相手のネクサス(地形などのカード)を処理できるようになる。
収録されたSEEDのMSではゾノも水中を持っており、今後のカード展開次第では作品を跨いでの水泳部デッキを組める日が来るかもしれない……。

ちなみにイラストの担当はガンダムシリーズの作画監督を度々務めるアニメーター・有澤寛氏。
同じく氏が担当したM1アストレイGN-Xともども異様にカッコイイ。


スルメを食って追記・修正!

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最終更新:2024年02月28日 18:53