バタラ(MS)

登録日:2012/02/19 (日) 22:34:34
更新日:2022/12/10 Sat 16:18:54
所要時間:約 5 分で読めます





機動戦士クロスボーン・ガンダム」シリーズに登場するMS。


型式番号:EMS-06
武装:
ビームライフル
ビームガトリングガン
ビームサーベル
ビームシールド

  • パイロット
木星帝国兵(バーンズ・ガーンズバック等)
トビア・アロナクス
キンケドゥ・ナウ


木星帝国軍量産機。外見はまるでシュノーケルを付けた骸骨。
名前はスペイン語で闘いを意味するBatallaから。

木星帝国は地球連邦に比べて圧倒的に国力で劣っているため、それを少しでも補おうと頭部はセンサーユニット、腕部は武器を装備・使用するためのマニピュレーター、脚部は推進ユニットと機体各部の機能を一つに特化させることで生産性の向上を図っている。

脚部は折り畳むことで高機動モードへ移行できるが、一方で重力下での歩行能力は無いに等しい。*1
頭部には四角いゴーグルのようなセンサーカバーを持ち、戦闘時にはそれを下ろすようになっている。
因みにカバーを付けていない状態の頭部はザクに良く似ている。

木星軍モビルスーツの基礎機となっており、木星MSはほぼすべてバタラの子孫的機体とも言える。
上記の特徴はほぼすべての機体に当てはまり、特に太ももに集中したスラスターや、モノアイにゴーグルをかぶせた構成=木星MSと言ってよい。
変形の都合で太ももにスラスターのないディキトゥスなんかもいるが。

宇宙世紀150年代にはビーム出力を抑えて民間用MS「JMS-06 ドク・オック」として生産されているが、その名前で呼ぶものは殆ど居ないらしい。


劇中の活躍

木星軍の主力機として多数が配備されている。
宇宙海賊クロスボーン・バンガードとの戦闘に投入されたが、ほとんどが大した活躍も出来ずに撃破されている。
また、トビアとキンケドゥが潜入した敵基地から脱出するために強奪していた。
3年後の「スカルハート」や「鋼鉄の7人」では既に後継機であるアラナの配備が進んでいるが、それと混じる形で引き続き使用されている。
十数年経過した頃も「蛇の足」がドク・オックを前線で使用。しかしクロスボーンですら旧式扱いなので、リガ・ミリティア合流後は終盤まで留守番だった。
さらに宇宙世紀0169年でも、カーティスによる木星からの侵攻軍のイメージとしてバタラが使われている。
木星戦役から40年近く経つが、この頃の地球圏のMS事情を鑑みると十分な性能と言える。


バリエーション

■バーンズ専用バタラ
バーンズ・ガーンズバックの専用機。赤いカラーリングだが三倍の速さだったりはしない。
ザビーネX2とも互角に戦ってみせたが、最終的にはキンケドゥとザビーネの連携に敗れる。

■バタラ(CV仕様)
海賊軍が木星軍から奪って修復した機体。
センサーカバーはCV系の丸いゴーグルに変更され、ガンダムと同様に全身を覆うようにABCマントを纏っている。
衛星イオ攻略戦以降、ゾンド・ゲーに代わる主力機として使われたが、マザー・バンガード撃沈後はフリントが配備されたためめっきり姿を見かけなくなった。
だが、「スカルハート」でフリント配備前の時間軸である「星の王女様」や木星戦役後の「海賊の宝」でちょっとだけ登場している。

■ペズ・バタラ
型式番号:EMS-10
特攻機として造られた機体。魚っぽい外見をしており、実際に名前のペズとはスペイン語で魚の意味である。闘魚とも呼ばれる。
平べったい胴体は対艦用ビームアックスの発生装置であり、ビームザンバーでも切り裂くことは不可能。またミサイルも搭載され、ビームアックスで切り裂いた傷口にコレをブチ込んで攻撃するらしい。実際のところ特攻機スレスレの運用になる。
マザー・バンガードへの攻撃に投入されたが、横に回り込まれると何も出来ないという弱点を見抜かれ、撃破された。
また、鹵獲された1機がトビアの乗機として運用されそこそこ活躍しており、敵方の量産機でありながら実質的な序盤の主役機となった。
だが、最終的に生身のカラスによって撃破されてしまっている。…一応言っておくが、鳥類のカラスじゃないよ!トビアの先生の方だよ!
その後修復されたらしく、「スカルハート」でも「星の王女様」で登場。いきなり撃墜されたが、行動不能になった本機をトビアがビームアックスだけ起動させて脱出し、その意図を察したキンケドゥが武器代わりに振り回していた。通称トビアックス。
本編には登場してないが、通常のバタラに追加のビームアックス発生装置等を被せてペズ・バタラ仕様にするオプション装備も検討されていたんだとか。

■エレバド
型式番号:EMS-07
バタラの機動性を強化。後部へと長く伸びた頭部が特徴的。
頭部にセンサーを多数搭載し、背中にはシェルフ・ノズルを装備している。腕部にもビーム兵器を内蔵。
親衛隊や指揮官機として配備されていたが、キンケドゥのX1にパワー負けして破壊されるなど大して活躍できていなかった。
木星戦役後も残存した一部の機体は、木星軍残党(を装った木星軍)の手によって工作活動に使われた。

■ヴァゴン
型式番号:EMS-09
地球侵攻用に用意された機体。
肩と脚に半円形のパーツを装備しており、脚を折り畳んで合体させることでタイヤとして使用可能。それによって地上で高い機動力を発揮できる。
衛星イオの木星軍基地に配備され、攻めてきた海賊軍を迎え撃った。
ヨナのバタラを撃墜しているが、その後はトビアのペズ・バタラにその辺の岩を投げつけられて破壊されたり、味方であるエレファンテのビットによるオールレンジ攻撃の巻き添えになったりと散々。

■ディオナ
型式番号:EMS-08
バタラを儀礼用に改装した機体。
センサーを積んだ長い頭を持ち、顔は人間の女性っぽくなっている。背中にはシェルフ・ノズルを装備。性能はエレバドと同じくらい。
エレゴレラの随伴機として登場し、マザー・バンガードへ向かっていたが、途中で遭遇したトビアのX3と交戦。そのでたらめな戦い方に戸惑っていた。
某月の女王とは関係ないし、ホークファミリーとも無関係。*2
ちなみに「目」は額(帽子状の部分)にあり、女性の顔っぽいものは完全に飾り。
人間で言えば口の部分に仮面をつけているようなものである。

■アンヘル・ディオナ
ディオナの改良型。部分的にSサイズのフレームを使って重量を軽くしている。
エウロペ・ドゥガチが地球圏へ逃げてきた際に乗っていた。
「鋼鉄の7人」作戦時にはウェポンコンテナを増設し、イカロスことスピードキングとドッキングした状態で運用された。
最後は大破したトビアのX1をコロニーレーザー「シンヴァツ」の外に放り投げ、自らは爆発に巻き込まれる。

■アラナ・バタラ
型式番号:EMS-06-P
バタラに変わる木星の次期量産機アラナのプロトタイプに当たる機体。
機体のバランスを調べるため、頭部の辺りにアラナのバックパックを増設している。
カマーロ・ケトルが搭乗し、木星軍の残党を率いてとある連邦政府高官の汚職の記録を積んだ郵便船を襲ったが、そこに現れたスカルハートによって撃破された。
ちなみにこの機体にはカマーロらが独自に改造を加えており、ワイヤーを発射するストリングガンやX3のムラマサブラスターをパクったモゾーブラスターを装備している。

■バタラ・ハードローラー
「蛇の足」所属のバタラ(ドク・オック)を改造したもの。「ハードローラー」は作戦時のコードネームらしい。
バタラをアインラッドに乗せたうえ、サーカスのラロが使っていたライドボールを半分に割って、側面シールド兼近接攻撃手段として装備している。
機動力に難を抱えているが、防御力ではX-0フルクロスをも超えるレベル。


余談

同作者による漫画「機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス」にはペズ・バタラとガザ・シリーズの中間のようなAMS-110キタラというMSが登場している。

ガンダムビルドダイバーズRe:RISEの1話冒頭では、魔改造アカツキに撃破されたMSにこの機体が混じっている。
ということはあちらの世界ではバタラがプラモ化されている……?


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最終更新:2022年12月10日 16:18

*1 とされているが、月よりも重力の強いイオの地上を走り回るシーンもあり、『ゴースト』では地球上での本格的な陸戦も行っており、外部出演含め地上戦で難儀している場面がない。

*2 作者は担当編集から「福岡ダイエーホークス(連載当時はソフトバンクホークスではなかった)か?」と指摘されたらしい。