泥棒(不思議のダンジョンシリーズ)

登録日:2010/04/18 Sun 16:17:50
更新日:2024/03/12 Tue 10:18:06
所要時間:約 6 分で読めます




「プレイヤーめ、まんまと盗みおった!」

「待って下さい! あの方は何も……!」

「いいえ、やつは大変なものを盗んでいきました」







「あなたの……アイテムです」



「なん……だと……!?」




泥棒とはアイテムを盗む行為であり、不思議のダンジョンプレイヤーの誰もが通る道である。
お金を払う前に何らかの方法で店から脱出し、店主達の追跡を掻い潜って次のフロアに逃げ込めば成功。
成功すればタダで商品を持ち逃げ、失敗すれば追手にボコボコにされ死という、単純明快ながら非常に奥が深いシステム。

泥棒の前に所持アイテムを全て売っておけば、お金も大量にゲットできる。


関連項目:店主


正直、泥棒は必要なアイテムや条件さえ揃っていれば割と安定して成功するテクニックである。
だが、このシステムの真に恐ろしいところは“故意ではない泥棒”。

会計しようとしたらバネを踏んでしまったり、地雷などで店主が消滅し、なおかつ既にアイテムを使用、破損させてしまっていた場合、“お金を払わずに店を出る”しかなくなるのだ。つまり……

初見で上記の状況に陥ると脳ミソが数秒間フリーズするのがデフォ。
空気を読まない杖振る輩や虎やクワガタの仕業であっても、そいつを成敗したところで店主が戻って来ることはない。
そして自分が現在置かれている状況のこの上ない深刻さに気付くこととなる。


泥棒に慣れてくると段々楽しくなってくるので無理をしないように注意しよう。

思考回路が麻痺し、欲しいものがなくてもとりあえず泥棒しようと考えるようになれば、もう立派な不思議のダンジョンフリーク。

というか普通に犯罪者です。

追っ手から逃げて振り切る事を目的とする泥棒をコソ泥、追っ手を意に介さず殴りながら階段を目指すことを強盗と言うことも。



■以下、各シリーズにおける泥棒


おそらく最も泥棒が行われているであろう作品。
高価なアイテムの有用さと泥棒を補助するアイテムの豊富さがその原因だろう。

特に隠しダンジョンになると一部の高額アイテムがほぼ必須になったりする。

泥棒の手段としては大部屋の巻物+場所替えや、底抜けの壺が有名。
壁を通り抜けられる装備(パコレプキンの腕輪、壁抜けの腕輪など)があると非常に安定性が増すものの、そういったアイテムはとても貴重なので調達が大変。場合によってはそもそも店売り限定のことも。
店の外からトドの壺でアイテム(壺は不可)を吸い込めば、代金を請求されない。

シレン2では普通の店とは別に行商人が登場するが、
悪意の有る無しに関わらず行商人を倒してしまうと、割引券をその場に撒き散らし、やはり泥棒扱いになる。
ただ、隣で地雷を踏んだりモンスターの爆発に巻き込まれたりした場合は不慮の事故とみなされるのか、割引券は撒き散らすが泥棒にならない。

泥棒すると出現するのは盗賊番と番犬。(シレン4と5では店主仲間)
盗賊番は異常に高い攻撃力を持ち、番犬は攻撃力こそ盗賊番に及ばないものの、倍速で行動することが出来る。
泥棒にまごつく見習い風来人に今日も愛のヘッドバットと十手が飛ぶ…


不思議のダンジョン第一作目「トルネコの大冒険 不思議のダンジョン」では、
主人公が商人ということもあって、泥棒システムは導入されなかった。
というかそもそも、ダンジョン内に店はない。

そして2では、風来のシレン第一作で登場した店を逆輸入するようにガーゴイルの店が登場。

主人公は商人なのに泥棒できる。
「商人が泥棒するのって倫理的にどうなのよ?」という疑問の声はよく聞くが、まあモンスターの店だし……ね。

PS版で使えた泥棒テクニックの一部は、GBA移植版で通用しなくなっているため注意。泣きを見ることになる。

とうぞくの壺で吸い込んだアイテムは代金を請求されない。
これはトドの壺と違い、店内でも吸い込める。

階段近くで引きよせの巻物を読む方法の際は、欲張ると倍速ガーゴイルに追い付かれるので注意。
聖域の巻物を部屋入口に置くのは勿体無いが有効。

トルネコ3では、店の範囲が部屋ではなくカーペット式になっている。
この仕様はポケダンに引き継がれた。

ガーゴイルについての詳細は店主の項目を参照されたい。


「ドロボーだぁ!ドロボーだぁ!みんな、つかまえてぇ~!!」


泥棒すると、常時2倍速+HP以外の全てのステータスがカンストという最強の店長カクレオンが襲い掛かってくるが、カクレオンは壁の中には入ってこれないため、
壁抜け能力を持つゴーストタイプのポケモンをリーダーにするか、壁抜け能力を持たせる「つうかスカーフ」を装備して壁のなかに逃げ込めば簡単に逃げられる。後者の場合作戦と組み合わせれば仲間を安全な壁の中に避難させる事も可能。
また、簡単に4倍速を達成できる加速技も有用。上記の壁抜けと組み合わせれば店長が単なるモブと化す。
ただし一直線上に並んでしまった場合、早く移動しないとサイケ光線で狙撃されるという点には注意。
高レベルで正面突破だぜ!とイキってるプレイヤーをいやなおとで殺しに来るのもお馴染みである。
他にも「せいなるたね」「しばりだま」「まどわしのたね」も効くので活用しよう。

ポケダン空までは階段の周りで「ひきよせのたま」を使うと安全に泥棒できたが、マグナゲート以降はできなくなった。(説明文にもしっかり記載されてる。)
逆にいえば泥棒したくなくても安全にひきよせのたまが使えるようになった。

ちなみにリーダーのレベル99以上で、かしこさ「しゃこうか」を所持し、さらにアクセサリーの「おうごんかめん」を装備している状態でカクレオンを倒すと、超低確率で仲間にする事が出来る。


前作の店は町同様にカウンター形式だったので泥棒は不可能だったが、今作から他のシリーズ同様の床置き式になったので泥棒が可能になった…が、基本的にはあまり行われない。
なぜなら、武器以外の値段が総じて低めで、本を始めとする有用なアイテムはかなり安価であり、そこまでやる必要性がないため。
もてるアイテムの数を永続的に増やす「ものもちのしおり」が高価だが売っていることがあり、狙うとするならばこれか。

しかもこのゲームには更に泥棒を補助するアイテムが少なく、後述の店主がアイテムの特殊効果に対する耐性が異様に強いのも盗みにくい理由。
また、脱出アイテムのテレポのしおりも封印される。
階段と近くなければほぼ不可能である。

泥棒すると出現するのは死神(命の番人)。
2回行動でもちろん攻守は最高クラス。泥棒の時点で他のモンスターも死神に変わり大量に出現する。
攻撃のATBがかなり長いのでわりと余裕があるが、油断してるとやっぱり鎌で刈られる。基本的には相手にせず、相手の間をすり抜けていくことになる。
だが、吸血というバラブレ能力を使えば楽々狩れる

余談だが、ゲーム内のスタッフからのメッセージに
「みんなのチョコボはドロボーなんかしないんだよ!」
というものがあったりする。

  • チョコボの不思議なダンジョン 時忘れの迷宮(+)/エブリバディ!
従来の床に商品が置いてあるタイプの店は登場しない。
モーグリ扮する商人ヒーローXが、炎の守護者以降に登場する店主をやっている店フロアのみ。
カウンターで会話してアイテムを売買するという普通の店なので、売り物を盗むことはできない。

が、カウンターの上にあるアイテムを奪うことができる。
襲ってくるのはダンジョンヒーローX?
初回で奪えるシーフの記憶はジョブチェンジに必要なため、強奪できるだけの技・アイテムが揃ったら、すぐにでもゲットしたいところ。
『エブリバディ!』ではバディを囮にして階段へ逃げるという策も使える。

2回目以降は大したアイテムは手に入らないが、強力な装備があればヒーローXひとりに苦戦することはないので、断末魔を聞いておくのもいいだろう。


嫁をあらかじめ階段に待機させておけば、大部屋→階段の嫁と入れ替わるだけで泥棒は容易。

ただし、泥棒するとやってくるのが、

  • 嫁を殺ってレベルが上がると全ダメージを1にしてしまう加山ロボ
  • 20ダメージ固定の電撃を放つ琴音ロボ
  • レベルを下げてしまう斧彦ロボ
  • 突き飛ばしてアイテムをばらまいてしまう菊之丞ロボ

と厄介な面子なため、ガチで盗むのは下策。
事故死の他に、勝手に万引きするわ(たまにバレる)必殺技でアイテムを焼き払うわとやりたい放題なロベリアに注意。
アイテム拾いと必殺技使用をオフにしておけば問題ないが、あえてオンにしておくのが愛だとか。


本作では主人公の評判が特定の段階まで悪くなると専用のペナルティ敵が出てくるが、本作の泥棒はスポーツなので咎められこそすれ評判が下がることはない。
麻痺耐性装備をしつつ魔法弾を反射する水晶またはカーバンクルに、あるいは誰か凍らせて一時しのぎの杖を振れば簡単にできる。
強盗するにしても店主のたぬきちはシレンの店主やガーゴイルほど強さがイカれてるわけでもなく、泥棒時専用の敵が出るわけでもない。
しかし、いざ真正面から泥棒すると、フロアに大量の魔物が現れるほか、たぬきちが罠を撒く、魔法弾を1マスしか飛ばなくする、階段周りに頑丈な結晶を埋めるなどの妨害行為で行く手を阻む。
そして万以上の額を泥棒すると嫉妬の禁書を読んで魔物を超強化する*1ため準備なしでの泥棒は骨が折れる。
泥棒した状態で値札のついたアイテムを渡すことでしか仲魔にできない魔物がいるので図鑑コンプのためにはお金に余裕があっても度々泥棒する必要がある。
なお、たぬきち自身は強くはないが倒してしまうと評判が下がり、娘のこたぬの徘徊イベントを完遂するまで拠点含めたぬきちと売買できなくなるので張り倒すのは最終手段で。こたぬからしか入手できないアイテムが欲しいなら一度は倒す必要があるが

続編では高額の泥棒をすると店を出し渋る、高額泥棒成功後に売ったものを拾うとマナ乱れの書を読んで一時しのぎワープを妨害する(2ではマナ乱れ状態では魔法弾は反射しない)などの行動を行うため売られてる品物をくすねる程度にしておこう。

  • オメガラビリンスZ
前作にはダンジョン内に店がなかったが、本作では登場。
部屋の入口が複数あっても店番は一人なうえ、更に何故かアイテムを拾っても入り口が塞がれないため、部屋から出る事自体は滅茶苦茶簡単。まぁ逆にいえばアイテムを拾って店主に入口を塞いでもらう、という緊急回避手段は使えない。
本作の店主は透明化状態のキャラを認識できないため、一番お手軽な方法はスキルで10ターン×使用回数分透明になれるうららを使用する事、番犬システムもないためスキル回数さえあれば階段まで悠々とたどり着ける(ただしパートナーは確実にやられる)。
難点はうららの性能が滅茶苦茶ピーキーなため常用に向かない事だが……。
他には貴重だが階段までワープする本があるため、それがあれば確実に成功する。

また序盤のダンジョンにお店のチュートリアルとして「階層とマップ固定、敵出現無し」の店フロアが存在するため、大量のアイテムを持ち込めば簡単にωパワー(資金)を増やせる。

なお本作では範囲攻撃や部屋内全体攻撃が敵対していない店主に普通に当たるうえ、アイテム投げを行う雑魚敵がかなり多い事で、その気がなくても無駄に泥棒状態に突入しやすい。

次回作「オメガラビリンス ライフ」では、番犬システムが登場した事で盗みにくくなったが、同時に非敵対時での当たり判定などがなくなり、事故は減りやすくなった。


店主「泥棒は不思議のダンジョン……というか、ゲーム内だからこそ許される行為なのです」

死神「現実デハ絶対ニ行ワナイコトダ……サモナクバ……」

ガーゴイル「追記・修正は自分の知識、アイテムと相談してからにしましょうね」

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最終更新:2024年03月12日 10:18

*1 同じフロアに長くとどまった時のペナルティと同じ。即座に冒険失敗にならないが魔物のステータスが9倍になる。