130族(ポケモン)

登録日:2010/11/18 Thu 18:53:20
更新日:2024/04/18 Thu 02:38:09NEW!
所要時間:約 4 分で読めます





概要

ポケットモンスターシリーズにおいて素早さ種族値が「130」であるポケモン達の総称。

具体的にはサンダースクロバットプテラカプ・コケココオリッポ(ナイスフェイス)・レイスポスの6種類で、これにメガシンカポケモンであるメガゲンガーを加え7種類とすることが多い。
なお、ミュウツー(通常、メガX)・ムゲンダイナも該当するが、禁止級ということもありこの括りに入れないのが普通。


ポケモンの対戦においては素早さはとても重要な能力で、僅か1でも素早さが上回っているほうが必ず先手を取り有利になるのは知っての通りだろう。

そしてその素早さを上昇させる「こだわりスカーフ」や「りゅうのまい」等の技やアイテム、特性等も存在し、
これらを利用して本来先手を取られる相手と素早さを逆転し有利を取る事は有用な戦術の一つとされる。
その戦術を取る際に「どの辺りまで素早さを抜いていれば良いか?」という基準になるのが素早さ種族値130、つまり130族なのである。


130族がよく基準にされる理由についてはまず彼ら自身が比較的メジャーなポケモンである事が挙げられる。
また「彼ら以上の素早さを持つポケモン達」は抜き去る旨味が少ない事が多いのも理由の一つ。
具体的には特性かそく」でガンガン速くなり調整しても意味が無いテッカニン、そもそも禁止級であるデオキシス等である。

それらの理由から130族の素早さを抜かす事が出来れば殆どの相手に先手を取れるようになったと言っても良いだろう。
そしてその130族をちょうど抜けるようにする調整をそのまま130抜き調整と言う。


130族のレベル50時の最速(性格補正あり努力値個体値MAX)の実数値はちょうど200
130抜き調整をするにはこの200という数字をちょうど抜けるようにすればいい。
具体的には
「こだわりスカーフ」や素早さ一段階アップの積み技等の素早さを1.5倍にする物の場合は実数値で134
特性「すいすい」や素早さ二段階アップの積み技等の素早さを2倍にする物の場合は実数値で101
という数値があればいい。

因みに134という数値は素早さ種族値70のポケモンを最速にする事でギリギリ届く数値であり、
これ以下の素早さ種族値を持つポケモンはスカーフ等による130族抜きをする事は出来ない。

このように調整して余った努力値は耐久面等に回すことにより、より無駄の無い努力値振りが可能である。



第五世代

しかし、第五世代ではスカーフ対スカーフを意識するようになったり、
余った努力値を耐久に回しても明確な耐久調整をしない限りはあまり意味が無い汚ない忍者の登場、
等の理由から130族抜き調整せずに素早さを全振りする風潮が高まっており、もはや130族抜きは「時代遅れ」と言われてきている。

最近のポケモンは火力だけでなく素早さもインフレしているようだ。

第五世代の環境ではメジャーなポケモンにあまり速い者がおらず、
とりあえず最速スカーフバンギラス(=素早さ種族値換算115)を抜いて置けばいいという風潮があるのも130族抜きの廃退を助長させている。



第六世代

第六世代環境では逆に130族よりも若干素早くてメジャーなメガライボルトメガミミロップ(=素早さ種族値135)を抜くと言う調整を行う場合もある。
もちろんバンギラスを基準にした抜き調整を行う風潮が廃れたとも言いがたく、結局のところ素早さ調整は仮想敵次第となる。



第七世代

しかし、第七世代環境。
カプ・コケコというトップメタの130族が登場。
さらにカプ・テテフの登場により、先制技を無効化される状況が頻発。
その結果、従来以上に純粋な素早さ勝負となる状況が急増する。
今までのように先制技に頼り切るわけにもいかず、再び130族抜きが意識される時代が到来した。

それだけでは終わらず、シングルではなんと素早さ種族値122のゲッコウガやカプ・コケコまでもがスカーフを巻くというかつてない素早さインフレが発生。
しかもこいつら、普通に最速スカーフである。何でもミラー対策なんだとか。
さらには素早さ種族値151のフェローチェまでもがスカーフを巻いていたりする
もはや意味がわからない。でもこれが環境に刺さってるんだから仕方ない。
流石にダブルでは無理してスカーフ型にするまでにはなっていないが。

一方で、素早さアップの手段に乏しい素早さ種族値100程度のポケモンは「どうせ抜けないから」と最速をあきらめ、火力にプラス補正のかかる性格を採用する傾向になった。



第八世代

その後の第八世代では多くのポケモンが不参加となり発売時点でのランクバトルで使用可能の130族のポケモンはサンダースコオリッポ(ナイスフェイス)のみ。

さらにそれを上回る素早さを持つドラパルト(142)やカマスジョー(136)、ガラルヒヒダルマ(ダルマモード、135)が登場。更にドラパルトはミラー対面やすなかきドリュウズと言った特定の天候で素早さが2倍になる特性のポケモンの対策としてスカーフを持つケースが増えている。

このように130という数値にとらわれない高速ポケモンが続々と登場してしまったため、130族抜きという概念はすっかり廃れてしまった。
しかし「ダイジェット」や「ダイアタック」で素早さ関係を戦闘中に逆転させる戦法が主流になったため、特定のポケモンの上を取る調整は人気なのは今も変わらない。
素早さ調整の目安としては上述のドラパルトやエースバーンを抜くパターンが多い。

その後クロバットやプテラ、コケコが再登場し、新たな130族であるレイスポスが登場した。

そんな中、上述のポケモンの全員を軽々と追い抜き、なんとデオキシススピードフォルムさえも抜いてしまうレジエレキ(素早さ種族値200)が登場。
最早130族とはなんだったのかという事態に…



第九世代

第九世代でもやはり初期環境の130族はサンダースとナイスフェイスのコオリッポのみ。
この世代でもドラパルトは引き続き登場している上に、ハバタクカミ(135)、テツノツツミ(136)、パオジアン(135)とまたも強力な高速ポケモンが次々に登場。
加えて、ダイマックスが無くなった=ダイジェットやダイアタックで素早さ関係を操作する事もなくなった事、
テラスタルによって強引に受け止める戦い方も登場した事から、特定のポケモンの上を取る調整こそ残っているものの絶対的に素早さ勝負をする環境でもなくなってしまった。
攻撃範囲が狭すぎるサンダースと割らなければ素早さ50のコオリッポなど意識する必要などなく、130族抜き調整は完全に廃れ切ってしまった。





追記修正は最速キノガッサを抜いてからお願いします。

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最終更新:2024年04月18日 02:38