黒桐幹也

登録日:2009/07/17 Fri 22:58:55
更新日:2024/01/14 Sun 21:54:26
所要時間:約 5 分で読めます





黒桐(こくとう) 幹也(みきや)とは、小説『空の境界』の登場人物の一人。

声:鈴村健一(劇場版)/伊藤健太郎(ドラマCD)


温和で面倒見が良く大抵の人に好かれる好青年。フランスの詩人みたいな名前とよく言われる。
顔立ちはわりと整っており、着飾ればかなり目立つだろうが、見繕いは地味に黒一色でまとめている。ちなみに眼鏡も黒縁。
女殺しになるのは20歳になってから。TYPE-MOONの作品内では珍しい「普通」な人。

学生時代の成績はいたって平均だった。
大学には入学したが、展覧会で見た蒼崎橙子の活人形にほれ込み、その年の五月に退学し橙子の工房・伽藍の堂に就職した。
出社してまずやる事はコーヒーを淹れること。
式と大学に行く約束をしていた為、そこを式に指摘されると弱い。

黒桐鮮花の実兄であり、彼女に異性として意識されているが、まったく気付いていない。
式まっしぐら。

料理は殆ど出来ない。
麺を茹でるくらいが精一杯らしい。

両儀式の部屋に泊まる時は主に文庫本を読んだりしてくつろいでいるが、式が構って欲しい時は空気を読んで雑談したり外に連れ出したりする。
美人に囲まれた生活をしているが聖人君子もかくやといわんばかりの我慢強さと自制心によって手を出すことはない。
しかし式とベタベタする時はもう甘々なくらいベタベタする。


作中で戦闘力は一番弱いが、心は一番強い。顔が広く、探し物と調べ物に類い稀な才能を持つ(ネタバレ参照)。
これを活かして探偵になる事をすすめられる事もある。


月姫』の登場人物である遠野志貴の原型となったキャラクターである。

ちなみに橙子から支給される給料は基本給18万円。交通費支給。福利厚生なにそれ。
他に技術手当、今月は頑張ったわね手当、面白いコトいったわね手当、給料無し、等に給与額がランダムに変動。
アベレージなどという心温まるものは無い。



以下作中のネタバレ



















1995年3月
幹也は「両儀式」と出会う。この時の事を式は覚えていない、というより知らない。


1995年4月
白純里緒、両儀式と出会う。


1995秋頃
この頃から通り魔殺人が起こる。

二学期期末試験終了後、式(人格は織)とデート。前日は緊張のあまり寝ていないとか。式と織の存在を知る。


1996冬から春頃
式(人格は織)と正月に初詣。この時、幹也の妹である鮮花と式の初対面。

2月3日に両儀邸前で殺人事件を目撃。
翌日から連続殺人事件に式が関係していないのを確かめる為に式の家に張り込む。しかし、式にはバレバレ。

3月以降式は昏睡状態になり、定期的に見舞いに行っていた。


1998春頃
大学に入学。しかしその五月に退学し、以後伽藍の堂の従業員として働く。
これにより親と絶縁状態になる。


1998年6月
昏睡から目を覚ました式と再会。


1998年7月
21日に浅上藤乃を保護。23日に湊啓太を保護。


1998年8月頃
巫条霧絵により三週間昏睡状態になる。
普通ならば三日程度で死亡していただろうが、蒼崎橙子が肉体を管理していた為に何の問題も無く、本人にとっては普通の眠りと同じ感覚で目覚めた。


1998年10月頃
車の免許修得に長野へ。滞在期間は約三週間。


1998年11月頃
式のアパートなのに式は家の鍵を無くした為(式は寝る時以外ずっと鍵を掛けず、鍵はいらないとか)幹也は式に合鍵を渡す。
しかし式はその合鍵も無くしたっぽい。

コルネリウス・アルバによって足を負傷。
足の傷は走る事も歩く事も出来るくらいに回復しているが、完治後も出来るだけ走るのを避けるよう医者に言われた。


1999年1月から3月頃
再び連続殺人が起こる。犯人は白純里緒と推理し2月10日に里緒と接触。
翌11日に里緒に拘束され、縛り上げられる代わりに左腕を折られ、両膝の裏を切られる。
その後大量に投薬された上でブラッドチップを服用する事を強要されたが拒否。
逆上した里緒に左目を潰される。アンド(多分ファースト)キスを奪われる。

肉体的には相当なダメージを負っているが、橙子による治療は一切施されていない。

この後しばらくして「両儀式」と再会している。

時期は不明だが後に式と結婚する。

2000年
恐らくこの年に娘である未那が生まれる。(2000年から数ヶ月前後する可能性はある。)

2007年
蒼崎橙子の紹介でロード・エルメロイⅡ世と出会う。

2008年
かつて対峙した倉密メルカを式が探偵として雇ったため、職場の先輩みたいな形になる。


2011年8月8日
中の人が式の中の人と結婚する。



作中幹也が探した、調べた物
  • 橙子の噂を聞いて、実際に会ってみたいという理由から、魔術による人払いや認識阻害の結界をものともせず辿りつく。
  • 人の聞き込みだけで浅上藤乃から逃げて隠れていた湊啓太を見つける。
  • 浅上藤乃の実家に出張し、彼女を担当していた(ヤミ)医者を見つけ、藤乃の生い立ちや、無痛症の原因を聞いている。
    しかも橙子の事務所から藤乃の実家の往復時間を含めて一日で。
  • あるマンションの設計図、建設期間、関係者の主な名前、構造、水道管の配置、オーナーの会社、住人の家族構成、勤め先、前の住所まで網羅した調査を仕上げた。
    ちなみに一晩で。だが結果に満足していない。
  • 一度引き取ってもらったが、逃げてしまった猫を探して見つけ出した。
  • 玄霧皐月を調べた際にも僅か一日で、日本にいたまま、ウェールズにいた彼の少年時代の事情を知る者を見つける。

物心がついた時から一度も泣いた事がない。これは泣くという行為は『特別』な事だから。
故に幼い頃に身内同然の人が死んでも悲しい顔はしていたが、泣かなかった。
式が事故(自殺未遂)にあっても涙目にはなったが泣かなかった。


ある意味、彼も異常者。
とりたてて「普通」になろうとするのではなく、最初から「普通」であり、なおかつそこからブレることが一切ないという稀有な人物。
その特異性から(主に女性の)異能な者に好かれたり、一目置かれたりする。
前者が両儀式、黒桐鮮花、蒼崎橙子、浅上藤乃、巫条霧絵、白純里緒で後者が臙条巴
普通に見えて一番異常というのは同じ型月主人公の衛宮士郎に通じるものがある。


ドラマCD・『アーネンエルベの一日』では少し前にネコアルクと知り合いになり、池袋のワンニャンランドで来年の地球環境とか熱く討論しながらお茶をした。
メルアドを交換したらしいがメルブラで式に消された。
ネコアルク曰く『コスモス系の善人キャラ』らしい。


未来福音では両儀未那という娘が登場。親子関係は良好。
どれくらい良好かというと、未那を占った老婆曰く、相思相愛で、とても愛されており、これ以上踏み込むと危ういらしい、倫理的に。
未那は「いつかお母様を倒してパパを取り戻す」のが目標だとか。

なお未来福音(2010年)の時点での未那の歳は10歳程度とされている。
その為未那の歳次第では式を本編中に妊娠させた可能性もある。幹也ふざけんな。


そして三田誠の『ロード・エルメロイⅡ世の冒険』1巻にて、次巻へのブリッジとなるエンディングで未那共々まさかの登場。未那の名字から薄々想像はされていたが彼も名字が「両儀」だったため式の家に婿入りしたようだ。
続く2巻ではⅡ世達と出会い本格的に物語に絡んでくる。

どうやら時系列的には結婚後で、かつ未来福音よりは前。
両儀家では会計士としての立ち位置を得ている。

察しの良さと人の良さは全く変わっておらず、Ⅱ世からも「魔術師について詳しくないのにその本質を言い当て、なおかつ偏見も持たずに話せる」ことを高く評価されている。


なお、式は幹也が事件に首を突っ込もうとしていると知ると露骨に不機嫌になり家出したとな。わっかりやすーい



式。君を――

一生、許(はな)さない

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最終更新:2024年01月14日 21:54