自然コントロールマシーン(ウルトラマンガイア)

登録日:2012/02/07 Tue 01:51:20
更新日:2023/12/09 Sat 22:53:56
所要時間:約 4 分で読めます





自然コントロールマシーンとは、『ウルトラマンガイア』に登場する謎の機械の総称。
古代の青銅器に似た姿を持ち自然環境をコントロールする能力を持つ。
全てに篆書体らしき文字で文字が刻まれている。


●自然コントロールマシーン テンカイ(天界)

全長 48メートル
体重 8万4千トン
出身地 インド洋

第7話「地球の洗濯」に登場。

インド洋で突如発生した最低気圧920ヘクトパスカル・風速80m以上の超巨大台風の中心部にあった青銅の銅鐸型のマシーン。
中央に「天上の世界」を意味する『天界』という文字が刻まれている。
発生する台風は中心にコイツがいるため「眼」が不自然であり、さらに雲が不気味な顔を描いていたため人工物が原因と発覚する。

東京に向かって進行していたが、チームライトニングの梶尾が行った『落下&急上昇のV字飛行』によるミサイル攻撃で機能を停止。
房総半島南部の農耕地帯に落下したが、突如再起動して風速80mもの烈風で地上のあらゆる物の破壊を開始。
現れたガイアも予測不能な動きで苦戦させ、上頭部の高速回転による烈風により消し去ったと思いきやガイアは地中に潜り込んでおり、飛び去った隙に真下から回転ボディアタックで内部を突破され中心のコアをもぎ取られ上空からぶつけられ破壊された。

なお、テンカイが通過した後の大気はフロンや硫化物などの汚染物質が減少して浄化されており、
テンカイの活動を妨げなければ約半年で地球の大気は理想的な状態まで浄化されるらしいが、当然ながらテンカイが通った地域の建造物などは暴風により壊滅するため、
大気状態は綺麗になるので地球環境的には良いが、人間からすると文明のほとんどが破壊される人為的な大災害と言っていい。
これに関して我夢は「何者かが何らかの目的で大気浄化を図ったのでは?」と分析している。


●自然コントロールマシーン エンザン(炎山)


体長 62メートル
体重 8万7千トン
出身地 千葉県油田山

第28話「熱波襲来」に登場。

我夢の故郷に原因不明の異常な温度上昇をもたらしていたが、油田山の山体崩壊により楔状の正体を表した。
表面には篆書体で「燃ゆる炎の山」を意味する『炎山』と刻まれている。

膨大なエネルギーを発するがゆえにXIGも慎重にならざるを得なかったが、様子を見ている間に
背部のエネルギーゲージが臨界したことでクワガタムシ型の巨大怪獣へと変貌。猛烈な熱波を放ちながら破壊活動を開始した。
最早様子見どころではなく、父親を失神に追い込んだことで我夢の怒りを買ったこともありガイアと対峙。
ーム』の力を手にしたガイアの敵ではなく、
何度も投げ飛ばされた挙句ガイアに「出ていけ」と言われ戦意を喪失。山に帰った…

と見せかけてガイアに火炎放射で不意打ちをかけるも、フォトンストリームで押し返され自らが炎上。
トドメにガイアの回転ボディアタックで胴体をくり抜かれて大爆発した。

エンザンの本来の用途に関しては、我夢やG.U.A.R.Dジオベースの樋口は「来たるべき氷河期を防ぐための機械なのでは?」と分析している。


●自然コントロールマシーン シンリョク(深緑)


体長 53メートル
体重 8万5千トン
出身地 東京都・テクノパーク

第46話「襲撃の森」に登場。

東京のハイテクシティー地下から『ダ~イマ』な根源的破滅教の教祖(今田耕司)を跳ね飛ばしながら青銅の塔の状態で出現。
根源的破滅教に我夢の友人・サトウを引き込んだ謎の少女・矢吹栞に操られ、周囲に樹木を発芽・成長させ樹海に変貌させた。その増殖速度はXIGファイターの冷却弾の冷却速度を上回る。
表面には篆書体で「深き森」を意味する『深緑』という文字が刻まれている。

その構造がカナダのアルケミースターズのキャサリンが作った『自然循環補助システム・エント』と酷似していることを突き止めたXIGは、
シンリョクにスティンガーで突入後、我夢とキャサリンによる下部情報サーキットを破壊するという作戦を立案し、実行する。
そして、スティンガーを操縦してきたチームハーキュリーズが退路を確保する中、我夢とキャサリンは情報サーキット下で栞と対峙。
我夢を捕まえて「この森も大地の力に守られている」とガイアへの変身を妨害する*1も、
キャサリンがサーキットの破壊に成功したことでシンリョクは一時的に行動不能となり、我夢もガイアへと変身して脱出した。

その後、周囲のエネルギーを吸収し手足を生やして怪獣化。
蔦を使ってガイアを縛り上げるも、チームライトニング・ハーキュリーズの攻撃を受け怯んだ隙にガイアの『フォトンエッジ』が直撃。火花を上げながら倒れ大爆発した。




自然コントロールマシーンの元ネタは「風林火山」(テンカイが「風」、シンリョクが「林」、エンザンが「火山」)と思われる。



以下ネタバレ




栞曰く彼女は未来人であり、遠くない未来、人類は滅びを目前にして自分たちごと地球環境をリセットしようとしたとのこと。

テンカイエンザンシンリョクのそれぞれが「大気の浄化」「温暖化による海水面上昇での文明崩壊」「森林再生による次世代の生物育成」を担っているらしい。

根源的破滅将来体によって過去へ送り込まれた彼女と3体のマシーンは、より早い段階で人類を滅亡させるために活動していたという。

もちろんこれが真実かは不明。


【裏話】

テンカイの登場する7話は、竜巻の描写をやりたいという佐川和夫特技監督の意向を汲んで執筆された。
デザインは故宮博物院の青銅器が参考にされている。
篆書体の文字は、武上純希の「名前が刻印されているのはどうか」というアイデアによるもの。

自然コントロールマシーン初登場となる7話の脚本を担当した吉田伸によると、当初は古代人が破滅招来体と戦う為に作った兵器が残存したものという設定で登場させたとの事。
藤宮がコントロール法を発見して、破滅招来体の中ボスと相殺させる構想があったという*2

46話の脚本である長谷川圭一は全く違う解釈をしており、当初のシナリオでは、シンリョクはキャサリンの作ったエントをベースに未来人が進化させ送り込んだものとされ、
突入したキャサリンが、シンリョクが自分が作ったものであることを証明するプレートを発見し、破壊するのを躊躇うという一幕が存在したが、
自然コントロールマシーンを送り込んだ未来人と話に絡む破滅招来体の関係性の希薄さが指摘され、この下りはカットされて現行の形に修正されたという。



追記・修正は掃除をし、暖房を付け、種蒔きをしてからお願いします。

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最終更新:2023年12月09日 22:53

*1 実際に不可能だったのか、キャサリンの意思を信じて躊躇っていただけかは不明

*2 36話の冒頭で登場する破滅招来体の描かれたセイリア島の壁画は、コントロールマシーンの謎を解く伏線のつもりだった