V-MAX

登録日:2010/07/28 (水) 11:01:21
更新日:2024/04/15 Mon 22:26:46
所要時間:約 6 分で読めます





1.

VMAX…それは魔神の咆哮



VMAXとは、1985年にヤマハから日本国外へ輸出が開始された大型自動二輪のオートバイである。
おそらくライダーからの知名度はスズキの隼と同格ではないであろうか。
現在は日本国内でも販売されているがここでは主に海外仕様のVMAXを説明する。
ちなみに第2項「V-MAX」の元ネタとなったこのヤマハのこのブチギレオートバイの商標は「V MAX(ハイフンなし)」である。
テンション最大時に超出力を発揮するという性質が似通っているので混同されがちなので、ハイフンの有無で区別してほしい。


一見すればわかるであろうその独特なスタイルはネイキッドともアメリカンタイプともとれない異質な物であった。
また、本物の燃料タンクはシートの下、エアダクトはダミーという奇抜なデザインが逆に人気になり、車体重量264sと超超重量なそのスタイルで、世の変態ライダーを驚かせた。
走るその姿はまさにブッ飛ぶ鉄塊である。

でもってデザイナーは成田エクスプレス醤油刺しをデザインした人という・・・


また搭載しているエンジンは、なんと水冷4ストローク70°V型4気筒1,197cc
まさかのVフォーエンジン……まずエンジンからして化け物であるVMAXだが、そんなVMAXを語る上で忘れてはならないのが「Vブーストシステム」であろう

「Vブーストシステム」とは、海外仕様のVMAXに搭載されたエンジン吸気機構の特別メカである。
エンジンの回転数が6000回転を超えると、インテークマニホールドの前後を繋ぐバタフライバルブが開き始めて8500回転で全開となり、1気筒当たりツインキャブ(2つのキャブレターが連結された状態)に変化し、高回転時のみ大口径キャブレターを装着した状態を作り出し、多量の混合気をシリンダー内に積極導入する仕組みだ。

ちなみに海外仕様の初代VMAXの馬力は145ps。当時の最大馬力数値だった。


そんな超高馬力なエンジンが、6000回転を境に滅茶苦茶ふけあがるようになるんだからその加速は「悪魔の加速」とか、加速時のエンジン音からの「魔神の咆哮」とか言われていた程であった。

それ故に初期型VMAX乗りにつけられた名前が「魔神Vブースト」乗った者しかわからないであろう……


あの加速は全てを振り切り、魂すら置いていく…

Vブースト発動時には土去年の蒼い流星のようにSSすらアウトオブ眼中できた。
更にVブースト発動時の燃費は最悪らしい

ちなみにVMAXを作る際、一応、日本の変態エンジニア軍団が輸出相手のヤンキー達を満足させる為に
「馬力はどんぐらい出すの?100馬力か?」
「100馬力以上造って良いんだがな?それでも、テメエらキ○ガイ共は満足しねぇんだろ?」
と言う御伺いをした

答えは「出せるだけ」即答である


どうやら、ブッ飛んで「向こう岸」に逝ってしまったイカレポンチなヤンキー達は、頭のネジを

「偉大なるママンのお腹の中」

に置いてきたらしい

そしてそんなVMAXも2008年に同社のスーパースポーツYZFーR1の技術を盛り込み、フレーム、エンジン共に新設計した新生VMAXとしてモデルチェンジを果たした。


その変更点が
65°V4エンジン
排気量1679tにアップ
フューエルインジェクション装備
インジェクション装備によるVブーストシステムの廃止
初代の弱点だった車体構造を見直し、オールアルミフレームに52mmフロントフォーク装備
ブレーキのABS仕様
ただし剛性確保のため車両重量は264sから311kg


311s


大事な事なので(ry

おそらく立ゴケしたら一生起き上がる事はないだろう。
ちなみに某赤男爵で聞いた話だが一番仕事で関わりたくないバイクはVMAXらしい。特に納車
誠に残念なことに二代目VMAXにはVブーストが廃止されてしまっていた

この事に多くの変態ライダー達はもうあの命を削る加速は体験できないのか…と思ったが
そこは流石変態バイクVMAX
なんとVブーストの代わりにYZFーR1と一緒のファンネルの長さを可変させるYCC-Iを搭載させ、出力は200psと大幅に増強されていた

流石変態やることが違う
そのおかげで初期型VMAXが直線番長だったのに対し、新型VMAXは直線加速も峠もそつなくこなせ、曲がらない止まらない初期型とはまったく別次元な乗り物となったのだ


  • セイバー・モータード・キュイラッシェ
メディア展開で、はっきりとV MAXを名出しで登場させた例。オートバイキチの虚淵玄の趣味の極致。

Fate/Zero」にて、北欧の魔道の名門貴族アインツベルン家に雇われた魔術使い衛宮切嗣は、
充てがわれたサーヴァント「セイバー」が「乗り物を操るスキル」を持っている事に眼をつけ、
アインツベルンに要望してVMAXの改造魔神を用意させた。これがまた


「初期型VMAXツインターボ改フルチューン」

というマジキチ仕様。もはや人類では制御不可。あの騎士王ですら驚愕し、慄え、感嘆したほどの

暴れ馬(モンスターマシーン)

MAX400km/hオーバーの化け物バイクである。もはや、狂っているとしか言いようがない。
人類でまともに駆れるのは「ガンボーイ」もしくは「ラルフ・アンダーソン」のみ。

神の祝福を受けた乗り手しか駆る事を許されない。

が、セイバーは(切嗣はある程度予想していたのかもしれないが)戦闘時に自分が身に纏う甲冑をこの鉄の馬の身体に写像してボディを作り替える事で耐久力を強化し、パワーのあまり浮き上がるホイールを魔力放射スキルで地面に押し付けるという力業で制御し、ライダーとのバイクチェイスを展開した。

コイツと互角な神威の車輪を使うライダー(Zero)の方がオカシイが…





2.

レイ、V-MAX発動!

『レディ!』



蒼き流星SPTレイズナー』に登場する、マシーンの出力を一時的に増大させる緊急発動システム。

あらゆる事態に対処出来る緊急脱出システム。機体とパイロットの生存を最優先させる機能で、発動させるとレイズナーは「蒼き流星」となり、各スラスターの推進力を最大限に引き上げ、機体の機動性を一時的にアップさせる。

V-MAX発動時には、特殊フィールド(強電磁界とLCMパウダーによる一種のバリアのようなもの)が発生して機体を守っている。
すさまじい推力とこのフィールドの防御力を活かして体当たりでも敵ロボットを撃破可能。
しかし、V-MAX終了時には機体の強制冷却の為に各部ハッチが開き冷媒を噴出し、数分間に渡ってシステムがダウンしてしまう。
極端な性質に見えるが、要するに「非常時に、機体を味方のいる場所まで撤退させるガン逃げ機能」である。
そうまでしてでも敵に奪われたくない「何か」を持つ機体に装備される、非常時用の機能だと理解すれば良い。
元々は将来的に運用される第二世代SPTの標準装備として開発されたシステムであり、試験的に搭載されたレイズナーは1号機にあたる。もっとも、肝心のV-MAXが機動性に比例してパイロットに多大な負担をかけるという欠点もあり、過去に多くのテストパイロットが命を落とした事で量産化の目処が立っていない。

ゲームの影響で”V-MAX=体当たりのみの攻撃”の印象が強いが、劇中ではナックルショットや腕部クローなど格闘やレーザードライフルを撃ったり等別に他の手段が取れないわけではない、またそれほど体当たり攻撃を多用してはいない。
ロボット用バリアフィールド系には珍しい機能として人間に対し機体保護フィールドと同じ物を付与する事が可能で劇中ではアンナ、ダルジャンの左腕に捕らえられていたジュリア、OVAのラストシーンでのエイジにそれぞれ使用している。

搭載機は、レイズナー、強化型レイズナー、レイズナーMk-II、ザカール、ガッシュラン。

ザカールはレイズナーのV-MAX以上の性能を持つ強化システム、スーパーチャージことV-MAXレッドパワーを搭載しているが、その分パイロットへの負担も大きく、ル・カインしか使えない。
たまに間違えられるがレッドパワーはあくまで任意強化でありザカールにも通常のV-MAXは存在する、識別点はバリアフィールドの色で通常時は機体色に近い黄色でレッドパワー使用時は名称通り赤くなる。
強化型レイズナーはザカールに対抗するために強化型のV-MAX(電磁界フィールドそのものの出力を強化したとの事)が搭載されている。
またレイズナーMk-IIは設定では地球側の技術ではV-MAXを再現出来ない事になっており変形時のみ使用可能という設定になっているが、ゲームではSPT形態で普通に使用している。
またMK-IIのV-MAXには段階が存在し最上級のモードIIIとしてV-MAXIMUMが搭載されているという設定だがゲーム作品ではV-MAXIMUM単品のみの再現でV-MAXのモード遷移は再現されていない。

ガッシュランのものは外付けの簡易的なバックパック式であり、こちらはいかなるSPTにも装備できるのが大きな特徴であるが、運用には十分な調整とパイロットの訓練が必要。Dr.ニゾン曰く「最低でも2日は必要」。

スパロボではいわゆるスーパーモードのような扱いで、気力130で発動し、機体性能が上がり、V-MAX攻撃を使えるようになる。
新スーパーロボット大戦では任意で発動し、3ターン後に解除され行動不能になったが、以後の作品では強制発動になった代わりにデメリットもなくなっている。 

サガフロンティアのT260G編に同名のものが登場。
こちらはタイプ8のオメガボディに変更する事で使用可能になる。

発動後、専用技としてコスミックレイヴとスターライトシャワーが使えるが、4ターン目にはV-ENDが発動。
全能力がガタ落ちになる。

なお、メタ的な余談だが、一時的にリミッターを解除してパワーアップさせる要素は他作品のリアルロボットアニメ系の作品などにも受け継がれており、
ガンダム作品では『EXAMシステム』や『ALICE』、『トランザムシステム』、『NT−D』などといった多くの類似のシステムが登場しており、それ以外でも類似のシステムが登場。
特撮でも仮面ライダーファイズのアクセルフォームなどもこれに近い物だろう。
まさに『V-MAX』は多くのフィクション作品に影響を与えた画期的な要素だと言えよう。

レイ、追記修正発動!

『レディ!』

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最終更新:2024年04月15日 22:26