デイン系

登録日:2009/07/17(金) 23:50:11
更新日:2023/10/25 Wed 19:12:42
所要時間:約 9 分で読めます




デイン系とは、ドラゴンクエストシリーズに登場する呪文体系の1つ。

天空からを呼び寄せ、敵を撃ち抜く。

エフェクトは「落雷が敵目掛けて順番に降り注ぐ」というもの。
上位呪文は球状のエネルギー体が画面中心に現れ、それから雷が周囲に放たれるなど変化。



【体系】

  • デイン
初出 :DQM
消費MP:4~5
効果 :約45のダメージ
範囲 :敵全体

  • ライデイン
初出 :DQⅢ
消費MP:4~8
効果 :約80のダメージ
範囲 :敵1体(Ⅲ、Ⅳ)
    敵全体(Ⅴ~)

  • ギガデイン
初出 :DQⅢ
消費MP:15~30
効果 :約200のダメージ
範囲 :敵全体(Ⅲ、Ⅳ)
    敵1グループ(Ⅴ~)

  • ジコデイン
初出 :DQMJ
消費MP:30
効果 :約260のダメージ
範囲 :敵1体

  • ダークデイン
初出 :DQXI
消費MP:なし
効果 :約350のダメージ*1
範囲 :敵全体

  • ミナデイン
初出 :DQⅣ
消費MP:仲間全員15ずつ
効果 :約330のダメージ(Ⅳ、Ⅴ)
    約600のダメージ(Ⅵ)
範囲 :敵1体


※威力と消費MPは作品によって違う。
また、DQMJだと範囲が全て敵1体。


【設定】

「(聖なる)雷の呪文」、DQMJでは「聖なる光の呪文」

名前の由来は雷電→ライデイン だが、『勇者ライディーン』が由来とも言われている
「ディン系」と間違えて覚えられがち。デ「ィ」ン系MSをお求めの方はこちらへ。


大抵は「勇者しか使えない」という設定が付加されている。
FC版3の説明書では、何故か「ライデインは高圧電流を帯びた糸を絡ませる、ギガデインは体内から敵を爆発させる」という説明になっていたが、
攻略本や公式ガイドブックでは落雷の呪文と説明されていた。
ちなみにこの説明書では、熱光線の呪文であるはずのギラ系が稲妻の呪文とされていた(攻略本や公式ガイドブックでは炎の呪文とされていた)。
FC版2まではギラが“火の玉”、ベギラマが“雷”の呪文だったので、当時はスタッフ間でも認識の食い違いがあったのかもしれない。

作品により仕様がガラリと変わるものの、勇者の代名詞ということで基本的には使いやすい。
耐性を持つ敵が少ないので数字以上の活躍を見せてくれる。


最上級はミナデインだが、新たに追加されたジゴデインとの上下関係は不明。
威力はミナ>ジゴ。
範囲はミナ=ジゴ。
使い勝手はミナ<(越えられない壁)<ジゴ。

ちなみにバトルロードでのジゴデインは、雷と灼熱を同時に放つ呪文。


【歴史】

初出のⅢはライデイン→ギガデインの2段階のみで、Ⅳでミナデインが追加されて3段階に。

DQMにはミナデインが無く、デインを追加してそれを最下級にしている。
DQM2では特定条件でミナデインが発動。
DQMJではミナデインに代わりジゴデインが登場。

つまり「デイン」はモンスターズシリーズでは最下級だが、ナンバリングタイトルでは長らく分類上の名前でしかなかった。
デインがナンバリングタイトルに初めて登場したのはⅩになってからである。
これに加えてジゴデインの追加でややこしくなっている。


ナンバリング

Ⅲのライデインは範囲が単体なうえ消費MPが8と燃費が悪いので微妙。
しかしⅢは攻撃呪文全般の燃費が悪く、耐性面でメラミ(消費MP6)に勝るのでMPに余裕があればそれなりに使える。
ギガデインは燃費が痛いが威力はイオナズンを超え、
しんりゅう戦でメラゾーマや会心連発を狙えない勇者のメインウエポン。

Ⅳも同じ感じ。
ミナデインはココから登場。全員で力を合わせて大ダメージ。
だが、この「全員で」というのが曲者で、呪文の使えないメンバーがいる状態では発動できず、発動させたターンは他のメンバーが行動できず、
この作品では350ポイントほどのダメージなので、勇者はギガデインに留め他のメンバーには個々に行動させた方が遥かにダメージ効率が良い。

では主人公は勇者ではない為に覚える事が出来ず、息子の方が習得する。
この作品では息子が装備できる「ふぶきのつるぎ」の性能がアホみたいに高い為、通常攻撃でも十分な火力を出せる事や、ベホマラー等の有用な魔法も覚えるので、わざわざデイン系を使うという場面は少ない。
そして、なぜか仲間モンスターとなったライオネックがレベルアップでライデインとギガデインを習得する。
リメイク版ではそれに加えてクリア後の隠しキャラもギガデインを使用可能。
ちなみにSFC版ではPTメンバーが3人なので、一応ミナデインのダメージ効率は前作より上昇している。

では廃人ならで誰でも使えるようになるので有り難みが薄い。
まぁ、Ⅵの方は転職条件が主人公は上級職のいずれか一つなのに対し、他は上級職4種マスターというマジで廃人クラスの努力が必要な為、
主人公以外のキャラがデイン系を使えるというのは口で言うのは簡単だが実際にやってみると大変というレベルではない。
劇中ではライフコッドを襲った魔物たちのリーダーを打ち倒せる呪文として、明確な活躍の場を与えられている。
ミナデインはダメージがなんと2倍近い600ポイント以上のダメージに跳ね上がり一気に強化…されたと思いきや、同じ勇者で覚えるジゴスパークとギガスラッシュの方が性能が高くこちら中心になってしまう。
おまけにそれまで持っていた「最強の攻撃呪文」なイメージさえ、Ⅵから登場したマダンテに完全に奪われてしまう。
一応やまびこの帽子を使えば中々強力な呪文だったのだが、なんとリメイク版ではやまびこ効果の対象外にされてしまった。ミナデインがなにをした…。

Ⅶでは転職条件が緩和され、大変ではあるが誰でも勇者になれるというのも現実味が出ている。

主人公専用に戻った。ライデインはちょうどブーメランでは威力が物足りなくなってくる頃に習得可能。ダメージそのものは過去作より抑え目ではあるが、燃費も良く重宝する。
反面ギガデインはよりにもよってギガスラッシュを同時に習得するため、活躍の機会はなきに等しい。

には未登場。
かつて自らが立場を奪ったギラ系と揃っての未登場だが、「勇者」がいないことに対する一時的なものと考えられる。
ジゴスパークは槍を装備している時かつ、槍の秘伝書を所持しているキャラのみ習得可能。

ではミナデイン以外が登場し、最下級のデインもナンバリングタイトルに初登場。
今作でも勇者の呪文ということが強く意識されており、味方側で使えるのは勇者姫アンルシアのみ。
アンルシアが使用できないデインは敵専用になっている。
デインは雑魚のギズモが使えたりと少々微妙な感はあるが、ジゴデインになると大半の使用者がボスクラス、しかもかなりの強敵であることが多く印象に残りやすい。
そしてミナデインは関連書籍「みんなでインするミナデイン!!」とダジャレ半分に使われていただけ…と思われていたが、本編でも思わぬ形で登場することになった。

には5つの呪文全てが登場するが、ジゴデインとミナデインは「れんけい」技という扱いになっており、どちらも全体攻撃となっている。
総じて高性能。
また、裏ボスは分身たちに力を集めさせて「ダークミナデイン」を唱えてくる。


派生作品

モンスターバトルロードシリーズではデインが基本呪文、ライデインは必殺技、ギガデインはSPカード、ジゴデインは究極必殺技、
ミナデインはとどめの一撃として登場。
ジゴスパークは呪文扱いになった。

ドラゴンクエストヒーローズではⅡにてミナデインが久々に復権。使用条件が厳しくそこまで使い勝手が良いわけではないが、超広範囲・高威力を兼ね備えた強力なパーティコンボ。
仕様上熟練度上げには極めて優秀で、ゲーム作品でようやく日の目を見たと言えるかもしれない。

ダイの大冒険では竜の騎士の専用呪文という扱い。
ダイは自力ではライデインまでしか使えず、ギガデインはバラン専用となっている。
そのまま敵に当てるよりも、下記の派生技へと繋げるために使われることが多い。


【同じ、似た効果&派生技】

  • ルビスのけん
GBC版Ⅲ追加装備で道具として使うとギガデインの効果。
MP消費無しで撃ち放題という超ぶっ壊れだが、入手時期が裏ボス撃破後と全クリのご褒美のような立場。

  • 雷神の槍
Ⅴ、Ⅸ、Ⅺに登場。
Ⅴでのみ使用すると敵全体にデイン系のダメージを与える効果。

  • ラミアスの剣
  • オチェアーノの剣
それぞれⅥ、Ⅶに登場。
攻撃の後、敵にデイン系の追加効果。
ラミアスの剣はなぜかイオのような爆発が起こるので気づかない人が多いだろう。

  • 雷鳴の剣
同じくⅥ、Ⅶに登場。
道具として使うとライデインの効果。
テリーのメイン火力
デイン系は防がれにくいので、全体攻撃が苦手なキャラに使わせても役に立つ。

  • 竜神のつるぎ
Ⅷに登場。
道具として使うとライデインの効果。

  • 竜神王のつるぎ
こちらは道具として使うとギガデインの効果。

  • いなずま
Ⅴから登場。稲妻を降らせて敵全体を攻撃する特技。
見た目は明らかに雷だが、初登場のSFC版Ⅴでのみデイン系に属する。
それ以降は基本的にイオ系となり、デイン系との縁は無くなった。
属性体形が整理されたDQ9以降は「雷属性」となり(DQ9のみ雷・爆発属性)、
デイン系と共演している10・11はデイン系も雷属性となっているため、デイン系と同じ属性に返り咲いた。

  • ジゴスパーク
地獄の雷を呼び出して敵全体を攻撃する特技。
デイン系耐性が適用されることが多い。「槍」と何かと縁がある。
敵では神さま黒竜丸が使うことで有名。

  • エビルデイン
ロトの紋章でジャガンが使用。
見た目は黒いライデインだが禍々しく攻撃的で、威力はアルスの初期ライデインを遥かに上回る。
なお、パーフェクトブックによると消費MPは8で、ライデインと同じ消費MPだがロトと魔神の力の相乗作用で威力が上がる。
「星のドラゴンクエスト」で採用されSスキルの「ギガデイン」よりは威力が低い。

  • ライデインストラッシュ
ダイの大冒険に登場。
剣にライデインを落とし、その状態でアバンストラッシュを放つダイの必殺技

  • ギガブレイク
竜騎将バランの必殺技。
剣にギガデインを落とし、その状態で斬りつける。
ただし本人のMPが僅かな時はライデインで代用する。

後にⅧへギガスラッシュを超える究極の剣技として逆輸入。

  • ギガストラッシュ
ダイの大冒険に登場。
ギガデイン(ロン・ベルクが作ったダイの剣の効果で呪文ランクがアップ)+アバンストラッシュの複合技。
師と父から受け継いだ技を合わせたダイの究極奥義。

  • ギガブレード
スライム冒険記に登場。
ギガデインを纏わせた剣により回避されても雷撃でダメージ。
ライオネックのらい蔵が使用。
後にⅪでも両手剣版のギガスラッシュという形で登場した。

  • テラデイン
スライム冒険記で登場。
魔法の効力を倍加させ格を上げる(例・ベホイミがベホマになる)杖によるギガデインの強化版。
真の勇者となったスラきちが使用(厳密にはギガデインを強化しただけなので、単体の呪文ではない)。

  • ギガバースト
Ⅺで登場。
主人公が空中に放った剣に対して仲間のパワーを結集して放つ究極の剣技で、ミナデインの特技版ともとれる。
繰り出せる機会は限られがちだが、ここまできて弱いワケがない。ミナデイン共々大ボスへのトドメに使いたい。
地味にダメージ変動幅や最終ダメージにお遊び要素が込められている。

  • ミナデイン砲
ビルダーズ2に登場する兵器。
勇者の血を受け継ぎ、特に魔法力に長けたムーンブルク王の発案で作られた魔法兵器。
2つの副塔に設置されたちからのオーブとまりょくのオーブに事前にムーンブルク住民の魔力を充填しておき、
主塔のゆうきのオーブへと集約、疑似的にミナデインを再現し砲身から撃ちだす要塞砲である。
しかし兵器である以上、勇者でなくとも勇者の力を使えることに目を付けられ、ハーゴン教団の内通者によって制圧・奪取する計画も進められていた。
大総督アトラスとの戦いでは白兵戦や通常兵器でアトラスに隙を作り、急所の目をミナデイン砲で撃ち抜く作戦が行われる。
破壊神シドーとの決戦においては超スーパーカーにも搭載されるのだが、大幅な小型化を果たしているだけではなくダウンしたシドーに追撃としてもう一発撃てるほどにまで連射性能が向上している。
そして動力源は超スーパーカー単独で賄えるため、もはや「ミナデイン」ではない気もする。


【余談・雑談】

デイン系はナンバリングだとⅢ〜Ⅷに登場するが主人公で使えないのはⅤのみ。
天空の剣を装備できない時点で可能性が脳裏をよぎるものの、
いきなり登場した息子がライデインを覚えていて「主人公≠勇者」が確定した瞬間は当時衝撃的だった。
「最強呪文=バギクロス」の主人公が誕生したという意味でもある意味衝撃的。
(パルプンテ除く)
それだけならまだしも、雑魚敵のライオネックが何故かライデインを使ってくる。


漫画や攻略本挿し絵でのミナデインは鳥山明先生のアレでお馴染みの、あの技に似ていると評判。
この頃はゲーム本編より派生作品で活躍していたといえる。

ロト紋章:数百人の魔力を集中。
Ⅵ漫画版:世界中の人間、モンスターの夢の力を集める。
Ⅵ攻略本:主人公に元気を分けている。


番外:ゼニデイン
アーケードゲーム「マジックソード」(カプコン1990)に登場する魔法。カプコンのゲームなのにデイン。ええんか
ちなみにデイン系が初登場したDQ3は1988年。
カプコンおなじみの緊急回避技「メガクラッシュ」であり、ライフを少量消費して画面内の敵をゼニー硬貨(点数アイテム)に変える魔法。稼ぐ場合は命ギリギリまでこれで延々と敵を換金する。




追記・修正はデイン系を唱えてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ドラクエ
  • ドラゴンクエスト
  • 呪文
  • デイン
  • ライデイン
  • ギガデイン
  • ジゴデイン
  • ミナデイン
  • ジゴスパーク
  • ギガバースト
  • 魔法
  • 勇者
  • 勇者御用達
  • 竜の騎士
  • ダイ
  • バラン
  • テラデイン
  • ディン
  • ザムディン
  • DQ
  • 元気玉

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年10月25日 19:12

*1 ダメージは2人の攻撃魔力の合計で決まる。