key

登録日:2009/06/25 thu 18:11:28
更新日:2023/12/25 Mon 14:16:09
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keyとは、、手がかり、砂州、サンゴ礁を指す語。

本ページでは、株式会社ビジュアルアーツのゲームブランドであり、同社を代表するブランドについて記載する。

概要

MOON.』『ONE~輝く季節へ~』を開発した主力スタッフが、株式会社ビジュアルアーツへ移籍したことにより設立された。
1999年に『Kanon』でデビュー。

前ブランドTacticsの時代から引き続き、シナリオの麻枝准(音楽兼任)・久弥直樹、音楽の折戸伸治、原画の樋上いたるが揃って製作している。
うち、久弥氏は『Kanon』のみでビジュアルアーツを退社している。
ブランドの代表者は特に発表されていないが、実質麻枝氏が代表だと見なされている。
流石に設立からかなり時間が経っただけあってスタッフが結構入れ替わったり外注も多かったりしている。

麻枝氏の趣向により、製作するゲームはプレーヤーを感動させて泣かせる所謂「泣きゲー」が中心……というか、それしかない。
ファンが求めているのもそれだからズレると批判がきてしまうので仕方ないね。
そして、そのジャンルを確立した偉大なブランドとして知られている。
シーンの雰囲気を完全に持っていくようなハイクオリティの音楽にも定評があり、すべての演出が怒涛の感動シーンに収束する。
泣かせる気マンマンのボーカル曲を本編内に持ってくることもあり、力の入れ具合がうかがえる。

それゆえ、早い時期から自ブランドの音楽レーベル「Key Sounds Label」を持っており、ゲームの初回特典のみならず、各作品のサウンドトラックやそのほか、数多くのシングル・アルバム曲をリリースしている。
業界初と言うわけではないが、エロゲブランドでも音楽を売っていけるんだということを証明した存在でもある。

鬱ゲーメーカーとしても有名である。
腹筋破壊レベルのギャグが中心の日常パートから、一気にシリアスへと叩き落とす手法ゆえと思われる。
厳密な意味というか正しい意味での鬱ゲーは一つも作っていない。
ギャグ方面でも手を抜かず、いくつかの作品では明らかにそれを狙った専用エンディングまで用意されている。

エロゲがエロゲたる所以であるエロシーンがとてつもなく薄いことでも有名。
エロシーンの薄さでタメをはれるのはニトロプラスTYPE-MOONくらい。
まあエロ無しでもいける内容だから気にしなくていいだろう。
というかエロいらないとかも平然と言われている。

実際『Kanon』や『AIR』は18禁版発売後、ほとんど間をおかずにコンシューマー向けに全年齢版を移植発売している。
なお移植は『ToHeart』の様な前例もあったがまだまだ一般的とは言えず、移植の面でも『ToHeart』はもちろん『Kanon』も世に与えた影響は大きい。

近作はほとんどが最初から全年齢版で発売され*1、2010年にはとうとう『Angel Beats!』でテレビアニメに進出した。
2015年には『Angel Beats!』のゲーム化に加え、新たなアニメ作品『Charlotte』の放映が始まる。
もはやエロゲメーカーと呼んでいいものか…。

ただし、『智代アフター』のように、性的描写に(感動への)必然性を持たせている作品もあるので、十把一絡げにもできない。


主な作品リスト

Kanon
AIR
CLANNAD
planetarian ~ちいさなほしのゆめ~
智代アフター ~It's a wonderful life~
リトルバスターズ!
〇リトルバスターズ! エクスタシー
クドわふたー
Rewrite
Rewrite Harvest festa!
Angel Beats!
〇Summer Pockets
〇Summer Pockets REFLECTION BLUE
〇LOOPERS
〇LUNARiA -Virtualized Moonchild-
〇終のステラ
〇プリマドール
〇虹彩都市
〇anemoi



スタッフ

◆原画

〇Na-Ga

◆音楽


◆シナリオ

麻枝准
〇都乃河勇人

◆グラフィック

〇しのり~
〇Na-Ga
〇餅介
〇田山みにも

▽退社

樋上いたる
久弥直樹
涼元悠一
〇みらくる☆みきぽん
〇戸越まごめ
〇イシカワタカシ
〇Dinn
〇魁
〇丘野塔也

▽外注

〇鳥の
〇樫田レオ
〇光収容
〇城桐央
田中ロミオ
竜騎士07
〇駒都えーじ
〇フミオ
〇Manack
〇PMMK
〇松山剛
ほか多数


余談

実は、最初からボイスつきのゲームとして発売した作品は2005年の『智代アフター ~It's a wonderful life~』と、かなり後発。
Planetarian』までは、ボイスなし→後の商品展開でボイス追加がデフォだった。
基本的に実力のある声優を起用し、全年齢版では緑川光やすずきけいこがほとんどの作品に、18禁版では同じVAの作品でよく活躍している涼森ちさとが全作品で主要キャラを演じている。
2006年発売の『planetarian』PCパッケージ版はすずきけいこ氏のみにしかボイスが充てられておらず、完全な一人舞台。
ここまで音声が付くのが遅かった理由は金欠やら手抜きなどではなく、最後の最後までテキストのクオリティアップを頑張りたかったからである。
ファンからの期待度も業界最高峰なのでプレッシャーはかなり厳しい。スタッフが結構そういう言及をしているインタビューも割と見かける。

実はほとんどの作品でバグがない優秀なメーカーでもある。
パッチを出したのも『リトルバスターズ! エクスタシー』初回版、『Angel Beats! -1st beat-』の2作品だけ。
ただし、大作を求められている関係もあって延期はKeyの恒例行事であり、『CLANNAD』は2年以上にわたって延期を繰り返した。
ただCLANNADについては常に製作を進められていた訳ではなく、色々な事情が重なった結果の長きに渡る延期だった。

TCG、Lyceeにも最初期から参戦。

人気はエロゲーブランド屈指で、またこの手のゲームには珍しく女性ファンも多い。
おそらくエロシーンがあってないようなものであることが多いので、敷居が低いのだろう。
リトルバスターズ!』は普通の女性のみならず、そっち系の人まで釘付けにした
しかし、アンチの多さも業界屈指。





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最終更新:2023年12月25日 14:16

*1 大した事ないかのように見えるが日本の商業PCゲーはエロゲの方が流通や宣伝の面で圧倒的に有利になる。