魔法(魔法少女リリカルなのは)

登録日:2011/09/06 Tue 17:51:34
更新日:2022/04/15 Fri 17:58:31
所要時間:約 16 分で読めます








悠久なる凍土、凍てつく棺のうちにて、永遠の眠りを与えよ。凍てつけ!

妙たえなる響き、光となれ。癒しの円のその内に、鋼の守りを与えたまえ。

アルカス・クルタス・エイギアス。疾風なりし天神、今導きのもと撃ちかかれ。
バルエル・ザルエル・ブラウゼル。フォトンランサー・ファランクスシフト。撃ち砕け、ファイアー!

リリカルマジカル。福音たる輝き、この手に来たれ。導きのもと、鳴り響け。ディバインシューター、シュート!

咎人達に、滅びの光を。星よ集え。全てを撃ち抜く光となれ。貫け! 閃光! スターライト・ブレイカー!






魔法少女リリカルなのはシリーズに登場する魔法体系は、自然摂理や物理法則をプログラム化し、それを任意に書き換え、書き加えたり消去したりすることで、作用に変える技法である。

その実態は「なんかよく分からない不思議な力」などではなく、「空気中に漂う魔力素というエネルギーを魔導師が体内に持つ器官『リンカーコア』に取り込み、取り込んだ魔力で「変化」「移動」「幻惑」いずれかの作用を起こす」疑似科学に近い現象を望む効果が得られるように調節または組み合わせたものをプログラムとして用意し、詠唱・集中などのトリガーにより起動する。


  • 【魔力素】
空気中に漂うエネルギー。通常濃度の±15%が適性値であり、それ以外だと回復を阻害したり暴走の危険がある。
よほど密閉した部屋に複数人でいない限り酸欠にならないように、魔力素も同じ部屋に魔導師が複数人いたぐらいでは無くならない。逆に言えば取り込める量に限度はあるので、どれだけ魔力素濃度が高くても意味がない。


  • 【リンカ―コア】
世界によって名称が異なる事もあるが、魔導師が体内に魔力を溜めておく器官。
基本的に先天的に有している器官だが、稀に後天的に出来たり、遺伝子に刻まれていない種に生じることもある。こういった突然変異種は膨大な魔力や特殊な資質を持っていることが多い。

大気中の魔力素を取り込み、蓄積できる総量を『総魔力量』と呼ぶ。

魔力素やリンカーコアは地球のように魔法が認知されていない世界でも存在し、才能や修練などで扱える魔力量にも個人差がある。
例えば同じAAAの魔力を持つなのはとクロノを比較すると、なのはは早い段階で魔力を自在に扱ったが、クロノは時間がかかったらしい。

  • 【魔力変換技術】
魔力を放出する際、炎や電気といった別エネルギーへ変換・付与する技術。変換技術自体が非常に難しく、氷結系は飛び抜けて難しいらしい。
その分、氷結魔法は温度変化魔法に分類され、フィールド魔法でしか防げず、防御が難しいため利点は他より大きい。

■自力習得者。

■変換資質持ち
通常より低燃費で効率よく変換できる貴重な資質であるが、逆に純粋魔力を放出するのが苦手という特徴を持っている。
遺伝による継承が大半で基本的に一人一種。リオ・ウェズリーのように二つの資質を同時に持っているケースも存在する。


  • 【魔力光】
魔導師は、一人一人魔力の色が異なる。
金色はレアカラーらしい。そして虹色はほとんどの確率で聖王家関係者確定のレアカラー。
また、一時期魔力光占いが流行っていたが、血液型占い程度の信憑性とのことで特に根拠はない。

青:クロノフーカ (真面目で素直)

空色:スバルアリシア(※1stのコメンタリーで判明)、レヴィ(自称は水色) (前向きで楽天家)

藍色:ギンガ (青と紫の中間)

紫:プレシアルーテシアディアーチェすずかINNOCENTにて判明。 (責任感と深い愛情の持ち主)

赤紫:シグナム (赤と紫の中間)

赤色:ヴィータシュテルリンネアリサ※INNOCENTにて判明。(情熱的でまっすぐ)

桃色:なのはキャロミウラ (純真一途)

黄色:エリオ、リニス (優しく、礼儀正しい)

金色:フェイト*1 (※2ndA'sコメンタリーにて判明 血筋や経験に誇りを持つ。黄の要素も含む)

茜色:ティアナシャッハ、アルフ、ゼスト (人情家で感情の起伏が激しい)

白:はやてザフィーラ*2 (天才肌で、リーダー気質。時々天然が入る)

黒:リインフォース・アインス*3 (思慮深く、理知的)

緑:ユーノリンディシャマル、ヴェロッサ、ヴァイスアインハルト (控えめで想いやり深い)

虹色:ヴィヴィオ (元気で明るい女の子――1stにてスバルが即興で作った。(※2ndA'sにて判明 複合色で明るい色彩の為、活発で活動的))


【魔法の体系】

魔法も幾つかの系統が存在し、管理局法に触れるような危険な魔法が無いのであれば、その体系は歴史保存の意味もあって継承していくことを推奨されている。

ミッドチルダ式

現在最も普及しているミッドチルダで発展した術式。
魔法陣は内部に二重の正方形を持つ真円形。
魔力そのものを体外へ切り離して扱うことが多く、基本となる射撃や砲撃、追尾・制御が可能な誘導弾、発射体の形成に効果付与や補助魔法も合わせれば発想と技術しだいで無限ともいえるバリエーションを持つ。全体的にミドルレンジ~ロングレンジが得意。
物理に特化したベルカ式の騎士と殴り合うのは無謀とはいえ、魔力付与による肉体や武器の強化も一応可能で、他にも圧縮魔力を肉体や武器の末端に形成することで殴打や斬撃を繰り出すこともできる。
その汎用性や技術応用への幅広さ、習得のしやすさ、何より現状での使用者の圧倒的多さから、ミッド式主流の流れは今後も揺らぐことはないという。


古代ベルカ式

すでに滅亡した世界ベルカで確立された術式。古代の王たちが使うベルカ式は特に真正ベルカ式(エンシェントベルカ)と呼ばれる。
魔法陣は三角形の各頂点に円。
先天的な資質に左右される点が多く、使用者は限られるが「武器攻撃に自らの魔力を乗せ、威力を高めた攻撃を放つ」魔力付与と強化に特化する。クロスレンジはミッドのそれを上回る十八番だが、距離が離れるごとに決定打が与えづらくなる。

・近代ベルカ式

使用者が限られるベルカ式をミッド式をベースに再現した新しいベルカ式。『StrikerS』から登場。
再現したとはいっても、古代ベルカ式の騎士から見れば「勝手が違う」らしいので、やはり別物であるらしく、ミッド式とも一部互換性があるが、使用者はミッド式に比べて少ない。


召喚魔法

高位の存在を召喚し使役する。強力だが使い手の精神状態などによっては暴走する危険性を秘めた諸刃の剣。
使用者の系統は上二つのどちらかだが、魔法陣が四角形の頂点に円。(ミッド式かベルカ式で円の内部の魔法陣が変わる)
「ゴーレム創造」などその場で組み立てるタイプも分類はこれ。

  • IS(インヒューレント・スキル)
戦闘機人と聖王ヴィヴィオが持つ先天性固有技能。天性の資質を改造により強化したもので、専用の武装と組み合わせてさらに効率的に使うことができる。厳密には魔法ではない。
ヴィヴィオの聖王の鎧は王族継承のもの、戦闘機人は発動時にデジタルな円形テンプレートが浮かび上がる。
CE兵器使用時のなのはも浮かんでいたのでこのテンプレート自体はIS限定ではないらしい。

  • ダールグリュン
Vividで登場した魔法。
雷帝の血を引くダールグリュン一家の固有魔法であり現状ヴィクトーリア・ダールグリュンのみ。陣の形等は不明。

  • エレミアン・クラッツ
こちらもVividより登場。恐らくエレミア家の固有魔法であり現在使えるのはジークリンデ・エレミアのみ。

  • 【法術】
原作版で登場した魔法の総称。
クロノが使用した法術はアニメ版に近いが、なのはの魔法は純粋な魔法少女に近い。
原作のテーマが思い出だったため、記憶操作系の法術は出番が多い。

  • 祈願実現型魔法
想いと魔力で願いを叶える魔法。
極めると死者蘇生もできるが、使用に膨大な魔力が必要なうえ、
対価として術者も死んでしまう。すると魔力の供給が消えて蘇えった者も死んでしまう。
そのためミッドチルダでは成功例は確認されていない。

  • 転移融合
記憶に潜入する魔法。高度魔法らしく、かなりの危険性がある。


【主な魔法分類】

■攻撃魔法

・ミッドチルダ式
射撃。
砲撃。
打撃/斬撃。
魔力斬撃。
遠隔発生。
広域攻撃。

・ベルカ式
魔力付与攻撃。
打撃/斬撃。
射撃。


■防御魔法

バリアタイプ。
シールドタイプ。
フィールドタイプ。


■捕獲系魔法

バインドタイプ。
ケージタイプ。


■結界魔法

サークルタイプ。
エリアタイプ。


■補助魔法

インクリースタイプ。
デクラインタイプ。

他にも、稀少技能扱いとして召喚魔法や蒐集行使等がある。
ちなみに召喚系魔法のうち、攻撃のために大質量の物質を召喚するものなどは時空管理局によって質量兵器ともども原則使用禁止とされている。
でも射出系は容量用法を守って正しく使っていれば問題ないらしい→スターダストフォール

封印魔法も存在しているが、この世界の封印は魔法プログラムに外部から割り込んで停止させる魔法の事。
一つの封印魔法として存在するのではなく、砲撃やバインド等に追加させて運用している。
また、エターナルコフィンのように生命体を殺さずに半永久的に凍結させる事で封印する魔法も存在している。


【稀少技能】
普通の人がなかなか持っていない技能。
また古代ベルカ式自体が稀少技能扱いされており、使い手が少なければ術式自体が認定されるようだ。
  • 蒐集行使
  • 古代ベルカ式
  • 召喚魔法
  • 預言者の著書
  • 無限の猟犬
  • 思考捜査


【魔法のランク】
魔法にはそれぞれランク付けされており、
魔法自体の他に威力・射程・誘導性などに付けられている。
ランク付けの基準は不明。

Sオーバー:エターナルコフィン

S+:サンダーレイジO.D.J

S:スターライトブレイカー、ブラストカラミティ、ディストーションシールド、ラグナロク

S-:デアボリック・エミッション

AAA+:ディバインバスター・エクステンション、ミストルティン

AAA:プラズマスマッシャー、スティンガーブレイドES、フォトンランサーPS、ライトニングバインド

AA+:ラケーテンハンマー、シュランゲバイセン・アングリフ

AA:アクセルシューター、プラズマランサー、クリスタルケージ

A+:ブレイズカノン、ラウンドガーダー・エクステンド

A:ストラグルバインド、紫電一閃

B+:トランスポーター

D:ディフェンサー、フライアーフィン

E:プロテクション



【デバイス】
魔導師が魔法を使う上でサポートを行う道具。動力こそ魔力だがその構造は完全に機械かそれに準ずるもの。
このシリーズがSFとして扱われることもある所以。原作の頃は「高速計算法術杖」と呼ばれていた。
古代ではもちろん機械製品ではなく、魔力を持つ木や石を使ったRPG定番のスタイルで、魔法陣も直接地面とかに書いていたという。

詳しくは個別へ

【使い魔/守護獣】
魔導師が既存の生物に新たな命を与えて生み出す。
基になった姿と若干の特徴を残した人間の姿になれる。

術者の魔力を用いて運用するので本来は目的に合わせて短期的に創造するのが基本だが、
アルフ、リニス、リーゼ姉妹など登場した彼ら彼女らはみな長期間存在している、あるいはしていた。
なおザフィーラは守護獣という位置づけであり使い魔とは若干性質が異なる。

劇場版で新しくされた設定によると、新暦40年前後は上記の短期間での契約が一般的だったが、
使い魔を保護する条例ができ、60年前後には短期契約は違法になった。
そのためリニスはほぼ黒に近いグレーである。

術者と精神的繋がりがあり、なんとなく考えてることがわかったりする。



【物理破壊設定/非殺傷設定】
主に魔力弾に用いられる設定。
物理破壊を伴う物理破壊設定と生体にショックのみを与えて傷をつけない非殺傷・スタン設定がある。
基本は非殺傷設定で、物理破壊設定に切り替える際は「ファイアリングロック」を解除する必要がある。

しかし非殺傷設定であっても、その生成技能が低かったり、命中箇所が脆かったりすると大怪我をすることがある。
ヴァイスの妹ラグナの目の怪我はこのため(この場合は後者)。

また、スターライトブレイカーの直撃を受けたフェイトはノックダウンまでしたので、
非殺傷設定でもバリアジャケットや防具をしていない一般人相手に放つのはかなり危ないことになる。


StS本編第一話や、聖王のゆりかごでなのはが砲撃で通路を突き破ったのが物理破壊設定。
ヴィヴィオをスターライトブレイカーでノックアウトしたのが非殺傷設定。
ゆりかご内の床が粉砕されているのはレリックのせいであって、スターライトブレイカーは一切関与していない。



【魔導師ランク】
魔導師に与えられるランク。

初期は魔力量などによるものと思われたが、現在では管理局員としてそれぞれの部署でどれほどの任務をこなせるかを示す、
次元世界で通用する資格のようなものであり、戦闘における強さとは直接の関わりはない。

また、陸戦、空戦、総合の3種類に分類できる。 現状最上位のSSSランク所持者は登場していない。
一般的な武装局員はD~Cランクが最多で、Bランク試験が最初の壁として知られている。

SS:はやて(総合、A's時はS)、プレシア(条件付き)

S+:なのはフェイト(空戦。StS時。A's時は両者魔力量がAAA)、ゼスト(生前)

S:ルーテシア(魔力量による推定)

S-:シグナム(空戦)

AAA+:ヴィータ(空戦)、クロノ(A's)

AAA:シャッハ(陸戦)

AA+:シャマル(総合)、リンディ(総合)

AA:ザフィーラ(非所有)、クイント、メガーヌ、ファーン

A+:リインⅡ(総合)

A:ユーノ(総合)、ギンガ

B+:ヴァイス

B:スバルティアナエリオ(StS終了後三人揃ってAAに)

C+:キャロ(StS終了後総合A+に)

C

D

E アリシア(魔力量)

F




【余談】

世の人々が思う魔法の ある意味代名詞ともいえる飛行魔法に関してだが、
無印ではユーノ曰く、初級の最後くらいの魔法と言われており、A'sでもほとんど魔導師が使用していたポピュラーな魔法であった。

だが三作目StrikerSではフォワード四名は飛行魔法を一切使用しておらず、
また使用できないという設定が新たに追加されていた。(少なくともティアナは使えるが)

これは厳密には設定変更ではなく、設定の厳密化でありStrikerSでの飛行魔法とは『高々度高速飛行魔法』のことを指す。

要は超高いところを高速で飛ぶ魔法。
それでもわかり難ければニュアンスは少し違うが『空戦』できないと置き換えても問題ない。

これには空間把握能力、各種安全装置、必要な魔力の安定維持など、様々な能力が必要となる。
このため、他の魔法を鍛えるためにあえて高々度飛行魔法を取得しない者も多い。
また、単純な飛行の魔法については、比較的初歩の魔法らしい。(スバルは使えないみたいだが、ウイングロードがあるのでどうにでもなる)

そして続く四期、Vivid、Forceではバンバン飛ぶ。
厳密に言えばVividメンバーのほとんどが飛行魔法所得済み。Forceメンバーは純粋に空戦も可能。

……どことなくStrikerSメンバーがかわいそうに見えて仕方がない気がするが、多分気のせい。
二次創作や同人誌でもVividのエルス・タスミンのセリフを皮切りに良くネタにされてるけど。多分気のせい。



追記・修正よろしく。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 魔法少女リリカルなのは
  • リリカルなのは
  • デバイス
  • 魔法
  • 魔法?
  • 科学
  • 疑似科学
  • クラークの第三法則
  • 降伏勧告
  • 魔法って言い張ればもはやなんでもアリですかあの連中
  • 決めワザはビーム(痛々しくないから)
  • パッと見暴力

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2022年04月15日 17:58

*1 時折、プレシアの紫やアリシアの空色が混じる

*2 2ndA'sを見る限り、はやてとは微妙に色が違う。正確には銀色の可能性あり

*3 黒がメインカラー、紫がサブカラー