スズキ(魚類)

登録日:2010/03/28 Sun 08:30:19
更新日:2024/01/14 Sun 19:41:27
所要時間:約 6 分で読めます





和名
スズキ(鱸)
学名
Lateolabrax japonicus


スズキ(鱸)Lateolabrax japonicus は、スズキ目・スズキ亜目・スズキ科に属する魚で海岸や河川に生息する大型になる肉食魚。
食用や釣りの対象魚として人気がある。

けして、ゴルフなどしないし、ロボットでもバイクでも無い

全長は最大で1mを超える。(筆者は1m15cmを見た事がある)
体は細長くて側扁。口は大変大きく、下あごが上あごより前に出る。
体側から腹部にかけて銀白色をしている。
若い個体の中には背側や背びれに小黒点が散在する個体もあり、成長とともに消えるが、背びれの黒点は大きくなっても残ることがある。
下記「タイリクスズキ」を参照。

東アジアに生息し、日本では日本列島沿岸に分布する。
冬は湾口部や河口などの深い水域で産卵や越冬を行ない、春から秋には内湾や河川内で暮らすという規則的な回遊を行なう。
昼間はあまり動かないが夜になると活発に動きだし、小魚や甲殻類やゴカイ類などを捕食する。

スズキの一部は河川のかなり上流まで遡上する。 一方で、内湾にも多くの個体が存在するが、それらの数の内どの位が遡上するのかは良く解っていない。

スズキ属魚類の分布は東アジアに限られていて、スズキの他に近縁な2種および交雑個体群に由来する集団が知られる。


下は日本で捕れるスズキの種類


ヒラスズキ Lateolabrax latus Katayama, 1957
90cmほどに成長するスズキによく似ているが和名のとおり体高が高くて平たい体をしている。尾びれのつけ根が太くて切れこみも浅いことも特徴的で区別できる。
また、頭に対し目が大きい。

タイリクスズキ Lateolabrax maculatus(McClelland, 1844)
1mほどになる。近年までスズキと同種とされていたが鰓数、骨数および側線鱗数の違いで区別できる。
スズキと異なり成魚でも多くの個体で黒点が目立つため「ホシスズキ」とも呼ばれるが、黒点の全くない個体もある。
逆にスズキだが、黒点のあるものもいるので見分けるのは難しい。
日本沿岸には分布していなかったが、養殖用に中国から輸入された個体が逃げ出して野生化した外来種である。
台湾では淡水での養殖も行われている。しかし天然水域での生態についてはほとんどわかっていない。

有明海産スズキ
成魚になっても体側に黒点がみられる個体がいること等、形態から日本のスズキL. japonicusと中国のスズキとの中間的な特徴がある。
色素の数などに日本の他地域のスズキとの違いがみられ、DNA解析の結果、スズキとタイリクスズキとの交雑個体群に由来する集団であることがわかっている。

釣りのターゲットとして人気があり、普通のエサ釣りは勿論、のルアーフィッシングの対象魚としても大変人気が高い。
ルアーでの釣りではスズキによく似たヨーロッパスズキ(スズキ亜目)の英語名からとった「シーバス」(Seabass) の名で呼ばれる。
雨上がりの河口付近が狙い目。

身は白身で、質はタイに似ている。柔らかくて癖もなくあっさりしている。
一般に旬は夏であるが、ヒラスズキは晩秋~冬。大型が釣れるのは何故か冬だという事が釣り人の中では知られている。

良い水質に生息する個体は、捨てる部分がほとんどなく無駄なく食べられる。
しかし、良好でない水域で捕獲した個体を食べることは避けるべきであり、これらの水域で捕獲した個体の継続的な摂取は避けるほうが無難である。
鰓蓋はナイフの様に鋭利なので良くバス釣りから入った人が怪我をする。釣り上げて持つ時、絞める時や捌く時などは鰓蓋に気をつけなければならない。
また魚を安全に持つ為のグリップもある。
筋肉質で身が締まっており、煮ても焼いても美味である。
新鮮なものは、寿司ネタや刺身にし、他にタタキ、揚げ物、炒め物など用途は広い。それだけ日本で愛され続けてきた魚だと分かる。

スズキは出世魚で、成長とともに呼び名が変わる。しかし地方によって呼び名は様々に異なり、統一的な定義はない。

例えば、関西では全長 20~30cmのものを「セイゴ」、全長 40~60cm 程度のものを「ハネ」、それ以上の大きさの成熟魚を「スズキ」と呼んでいる。
有明海産は地元の人からは「ハクラ」と呼ばれている。

個人的には60cmまでのいわゆる「ハネ」のムニエルが最高に美味しいと思っている。

また白身魚のフライとしてナイルパーチ (白スズキと銘打って流通される)がいるが、全くの別種である。




さぁ竿を持って防波堤や河口へ行ってみよう。のメーターオーバーは以外と足元にいる。身近なファイター「スズキ」は直ぐ近くに!

なお、三国志曹操が「松江の鱸が欲しい」と道士・左慈に要求する場面があるが、この場合の「松江の鱸」は「ヤマノカミ」というカジカ科の魚である。
一応カジカ科もスズキ目ではあるが全く似ても似つかない。



追記・修正お願いします
















さて…ここまでは現実のスズキの話だ。

このスズキ「どうぶつの森シリーズ」でも常連のサカナ。
当然ながら海で釣れるのだが、こちらでは高級魚でも何でもなくとても簡単に釣れる。
それどころか文字通りの雑魚としてそれはそれは嫌われている。

理由としては以下の通り。
  • 海釣りでは比較的高価な魚を釣り上げることが出来るが、スズキは売値が非常に安く、レア魚を狙っている時に来るとイラッとする。
    • 『どうぶつの森e+』ではたったの120ベル。いくらでも穫れる特産のフルーツとも大差がない。
    • とびだせ どうぶつの森』では高価なサカナやサメが一年中釣れる南の島に行けるが、当然そちらでも当たり前のように釣れる。カジキやナポレオンフィッシュ辺りを狙っているとかなりガッカリする。
    • 現行の最新作品『あつまれ どうぶつの森』では400ベルと値上がりしたが、本作では過去作よりも出費が嵩むので、相対的に稼ぎには足りない。
  • 魚影が他のレアな魚とほとんど変わらない大きめのサイズなせいで、大物が釣れたと思ったらスズキだったときのガッカリ感が物凄い。
  • 昆虫であればレアじゃないムシの場合はムシだけに無視すれば良いが、魚は釣ってみるまで何が釣れるか分からない。魚影である程度見分けがつくが、どのタイトルでも、高価な魚と近しいサイズの魚影である。
  • 釣れる頻度がとても高い。
    • 撒き餌が実装された『あつまれ どうぶつの森』でも、撒き餌10個使って大きい魚影で釣った魚全てがスズキと言うこともザラ。
  • 一年中かつ24時間あらゆる時間帯で釣れる。とりあえず海でスズキサイズの魚影を狙えば一匹はほぼ確実。

どうぶつの森シリーズでは2作目『どうぶつの森+』から登場した古参なのだが、扱いは雑なのであった。
初めて釣った時には「初めまして、スズキさん」というメッセージとなっているが、
2匹目以降を釣り上げた時に主人公が「またお前かー!」と言っているため公式からもネタにされているようである。

ちなみに全国のスズキさんに配慮してか、『あつまれ』では「鈴木……じゃなくて鱸なのね」と言い直している。
ちなみに、スズキとほぼ同じ理由でカレイ*2や、川釣りでもやはり同様にたくさん釣れてしまうコイやブラックバスも同様に嫌われている。*3
あまりにも釣れすぎるので、『あつまれ』では料理が実装されるに伴いとうとう食えるようになった。*4
キッチンで料理すれば雑草という名の香草焼きにして手軽に腹を満たすことができるように。小麦粉があれば同じ効果のスズキのパイも作れる。
私このパイ嫌いなのよね!なんて好き嫌い言わずに美味しく食べて欲しい。
ちなみに売値も未調理の素材に比べちょびっと上がるが、雑草はDIYで家具にして売った方が高いし、小麦粉は他の料理でも大量に使う。当のスズキ自体もジャスティンに売った方が断然お得なので、
「コムギ食べ切れないのに植えすぎた!」とか「収納スペースが雑草とスズキで圧迫されてる!」なんて奇特なプレイヤーでもない限りは売買目的で調理する意義は薄い。素直に自分で美味しく頂いておこう。
ちなみにカレイの方も同じく食べられるようになっている。
ブラックバスは不味いらしいので仕方ない。

また、『あつまれ』における11月のサンクスギビングデー(感謝祭)イベントでは、フランクリンが要求してくる食材の中に確定でスズキが入っている。
それに加え足りない食材を物々交換したい時にも住人がスズキを要求してくる時があるため、普段は嫌われ者の癖にこの日に限ってはスズキを探して海沿いを奔走した覚えのあるプレイヤーも少なくないだろう。



追記・修正はスズキの模型*5を作った人にお願いします。

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最終更新:2024年01月14日 19:41

*1 よーく見るとほんの少しだがスズキの方は小さい。しかし釣りの最中に正確に見分けるのはかなり困難

*2 こちらは200ベル前後

*3 コイやブラックバスは300ベルと安めなことに加えて、こいつらと同じサイズで出てくるアロワナの出現率がシリーズ通して非常に低いこともそれを加速させている。

*4 但し、タヌポートで料理機能を追加している事が条件。

*5 あつ森ではジャスティンに同じ魚を3匹渡すことで模型を作ってくれる。