チキンラーメン

登録日:2012/02/14 Tue 18:22:36
更新日:2024/03/12 Tue 17:42:07
所要時間:約 7 分で読めます




チキンラーメンとは、1958年より日清食品株式会社から販売されているインスタントラーメン。


後に日本人の食卓の定番となるインスタントラーメンの第一号*1であり、当初は「即席ラーメン」の名で売られていた。


日清食品創業者であった安藤百福が、支那そば(ラーメン)専門店に行列が出来ているのを見て、
手軽に家庭でラーメンが食べられないかなあと考え、着想された。

その後、試作品をいくつも作るが「保存が効き、かつすぐ食べられる」麺の開発に難航。
その折り、夕飯に出てきた天ぷらを見た彼は「油で揚げる」と言う方法に行き着いた。
現在までのインスタントラーメンの礎となる「フライ麺」の誕生である。

その後、阪急百貨店で大々的に開かれた試食会を契機に口コミで人々に広まり、たちまち日本中でブレイクするヒット商品となった。

因みに、それまで支那そばと呼ばれるのが一般的だったラーメンがラーメンと呼ばれるようになったきっかけがコレだったりする。



■現代のチキンラーメン
その後「すぐ美味しい、すごく美味しい」をキャッチコピーにし、
マイナーチェンジや様々なバリエーションを産み出しながら、現代まで人々に愛される存在となっている。

バリエーションとしては、マグカップで食べられるチキンラーメンmini、カップラーメンタイプのチキンラーメンどんぶり(通称チキどん)
更には毎年夏頃に発売される焼きそば風の焼きチキン(カップ焼きそばタイプとフライパンで焼くタイプの2種類が存在)も存在しているが、やはり一番人気はスタンダードである。

上に生卵を乗せて食べるのも美味いがそのままでは卵が滑り落ちてしまう為、近年たまごポケットが開発された。
(これも当初は滑り落ちやすかったので、現在まで何度か改良されている)

地味ながら、本当に「お湯を注ぐだけ」で作れる袋麺は他に殆ど無かったりする(大抵はスープを作る必要がある)。

2019年には期間限定でビーフラーメンポークラーメンが販売された。


■味わい
麺自体に濃厚なスープが染みているが、「チキン」を名に冠するだけあり、たっぷりの鶏ガラベースである。
鶏出汁の美味さとフライ麺の香ばしさを存分に楽しもう。
また、実は湯に溶かずにスナック菓子のようにして食べられるが、味が濃いので高確率で気分が悪くなる。
カスをつまむくらいに留めよう。チキンラーメンはやはり湯に溶いて一番美味しく出来ているのだから。
ちなみに焼きチキン(フライパンで焼く方)だと食べ方の一つとしてそちらも載っている。
しかし後に、湯に溶かずに、そのまま食べる専用のチキンラーメンも発売された。
注意書きにも「お湯を入れずに食べてください」と書かれている。


■作り方
袋から取り出した商品を丼にデンと入れ、好みで卵をたまごポケットに落とし、湯をかけ蓋をして、3分経ったら食べられる。
つまり煮込む必要がなくスープも別になっていないのが、他の袋麺とは大きく異なるところである。
蓋無しでも一応出来るが、製品自体が蓋をする事前提なので、やはりあった方が美味しい。

また、パッケージ写真のように卵を半熟にしたければ、半端なく煮えたぎった湯を入れたり、器を温めておく(熱い湯につけておいたりして)等工夫が必要。
何より、開発当初はまだしも、大抵の家庭では卵を冷蔵庫に保存しておくために、卵がキンキンに冷えてしまっている事が多いので、予め生卵を常温にしておく必要がある。

そんなに待てない人は、鍋で煮込んでもいい。この場合は1分で。
こちらは卵をうまく半熟にしやすく、麺も柔らかい感触に仕上がる。



■応用
基礎の味の完成度が高いチキンラーメンは応用の幅が実に多い。皆も考えよう。

◆とろけるチーズ
メーカーも推奨。トローリとろけるチーズを底に敷き、沸騰したお湯をかければ、スープがコクのあるトローリ食感に仕上がる。
公式商品としても、チェダー&モッツァレラの2種のチーズとベーコンが入った「日清チキンラーメンビッグカップ ベーコン&チーズ」が発売された。

◆かまたま
新垣結衣のCMで一躍人気を博したアレンジレシピ。
煮込んだチキンラーメンを麺とスープとに取り分けて、麺の上に刻んだ葱・胡麻を散らし、卵を落として完成。
インスタントな味わいから一転、まるでカルボナーラのようなまろやかさが楽しめる。取り分けたスープも一緒に頂こう。

◆サラダに
製品を砕いてサラダにふりかければ、カリカリアクセントとチキン風味が加わり、一段上の味わいに。
変わり種として、俵形にしたポテトサラダにまぶせば、揚げないチキンコロッケに早変わり。



因みに、清朝最後の皇帝・宣統帝(溥儀)は亡くなる直前にチキンラーメンを食べたいと言っていたという。

なお、開発者である安藤百福氏は48歳の時にチキンラーメンを開発・販売してから、96歳で亡くなる前日まで毎日欠かさず昼食にチキンラーメンを食したという逸話がある。


近年ではNHKの連続テレビ小説『てるてる家族』『まんぷく』においても、安藤百福氏をモデルにした人物によるインスタントラーメンの開発エピソードが描かれるようになった。

また、CMに仲間由紀恵が出演しているためか『ごくせん』や『TRICK』にも登場している。


追記・修正は、安藤氏に感謝し冥福をお祈りし、溥儀の墓前にチキンラーメンをお供えしてからお願いします。

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最終更新:2024年03月12日 17:42

*1 ただしインスタントラーメンの定義次第ではこれより早くに開発された商品がいくつかある。