Rk-92 サベージ

登録日:2010/01/11(月) 17:40:40
更新日:2024/03/23 Sat 01:24:33
所要時間:約 5 分で読めます





フルメタル・パニック!』に登場する架空の人型兵器、アーム・スレイブの一種。


Rk-92 サベージ

【詳細スペック】

全高:8.1m
基本重量:12.5t
最大跳躍高:20m
最高自走速度:130km/h+
最大作戦行動時間:230時間
動力源:ガスタービン・エンジン/クリモフ及びゴーリキー・モータープラント製 1300hp
固定武装:14.5mm機関砲×2
《基本携帯火器》
◆ロギノフ BK-540 37mmライフル
◆グルーシン AT-16“スポーン”対戦車・対ASミサイル
◆ゼーロイヤ B3M“グローム”HEATハンマー

【機体説明】

ソ連(ロシア)で開発された第二世代型AS。
独特な外見は直立二足歩行するカエルのように見える。
フルメタを代表する機体と言っても過言ではなく、作中では本機の素晴らしさが良く語られている。

本来のペットネームは『リーヴェニ(暴風)』であり、『サベージ(野蛮人)』の名前は西側が付けたNATOコードである。
ASなのになぜSから始まるNATOコードなのかは不明だが、既にAから始まるコードネームはAAMに使われているため、ソ連製ASはAではなくSをそのNATOコードネームの頭文字に充てられたと考えられる。

【機体性能】

大して秀でた能力は持っておらず、電子機器などは決して優秀とは言えない。むしろ質は悪い。所謂、やられメカである。
しかし本機は世界中の戦場で活躍し続け、『ASのベストセラー機』とまで呼ばれている。

その理由は圧倒的な"タフさ"にある。

戦場が乾燥した砂漠や湿気た密林だろうと、供給されたのが粗悪な燃料だろうと、まともに整備が出来ない状況だろうと、とにかく動き続ける頑丈さが最大の強みである。
その圧倒的な信頼性ゆえAS乗りからは高い評価を得ている。

全体的に見て故障はほとんどなく、質素であるが故に低コストで生産可能と、正に量産機の鏡と言える。
中国、北朝鮮などの共産諸国やゲリラも使用しており、中国版コピーなども存在する。世界で最も普及しているASとされる。
多くの機体が出回っているため、破損しても修理用パーツが簡単に入手可能。
「ソ連製」「超信頼性」「安価」といった本機の性質は、実在する武器であるAK-47カラシニコフ自動小銃や、戦闘機であるMiG-21、戦車で言えばT-54/55を連想させる内容でもある。

作中でも相良宗介が好んでいる描写が多々見られる。
宗介にとっては人生で初めて使用したASであるのでこの機体の性能・構造を熟知しており、下半身が動かないまま器用に戦ってみせたり、機体の特徴を利用して最新型のASを撃破したりしている。
まさに宗介とよく似たガンダムのキャラクターが好む量産機と立ち位置が似ている。

M9のような対話型AIは積んでいないが、アニメでは視聴者に分かりやすいようにAIが喋っている。
このシーンが非常にカッコイイ。

《コンバット・マニューバ――オープン》
「早く動け、ソ連製がっ!」

【Rk-91】

サベージの初期型。
ガスタービンエンジンではなくディーゼルエンジンを使用しているなど、内部構造に多少の違いはあるが外見は変わらない。
(ただし現在の設定では顔・肩・膝の形状が異なっているようで、プラモデルではパーツの差し替えで再現できるようになっているものがある)

【クロスボウ】

長編第八巻『燃えるワン・マン・フォース』にて登場したRk-91の初期型。
AS同士で試合を行う非合法トーナメント『闘技場(アレーヌ)』に出場していたチーム名、及びリングネームで『石弓』という意味。
オペレータは千鳥の行方を追っていた宗介が担当した。

基本的に通常のサベージだが、OSはクロスボウの整備担当者ナミの手により優れた物に書き換えられている。
そのため普通なら転倒するような無茶な機動も行える。

宗介が乗ってから機体色をアーバレストと同じツヤ消し白と黒に近い青に変更し、『アル二世』の名前を付けられた。
このカラーは、登場人物の一人には『ゴールドラック』というアニメのロボットにそっくり見えたらしい。
ちなみに、このゴールドラックの原題は『UFOロボ グレンダイザー』である。

宗介の技量と経験を駆使し闘技場では圧勝。
闇バトルでも一対一で最新鋭超高性能機であるM9 ガーンズバックを撃破している(M9とサベージでは通常なら一対三で一発も当てられず、撃破されてもおかしくないほどスペックに差がある)。

M9戦では多大なダメージを受けたが持ち前のタフさで簡単な応急処置だけ受けて、そのすぐ後に10機の第二世代型ASと戦い、これを撃破した。
だが度重なる破損と最後の一機の攻撃により、その一機を仕止めると同時に全機能を停止した。

「いい名前だ。もっとも、「大石弓(アーバレスト)」には及ばないがな」

フルメタル・パニック!アナザー

本編終了後十数年が経過しても、未だ現役。

その質実剛健な設計と機体の安価さは電子兵装の貧弱さや他国製第二世代との性能差を補って余りあるのか、世界中の戦場でみかける。

そう言った意味ではヤラレ役として最適なためか、
ハリウッド映画などでは、スティーヴン・セガールが素手で倒す作品まで存在するらしい。

市之瀬達哉は訓練でRk-91の輸出用モデルというレア物に搭乗。*1
ディーゼルエンジンと油圧駆動の人型作業重機であるダイダラに乗り慣れていた経験から、第三世代ASと比べて煩雑な操作にも「しっくりくる」と表現した。
ただ、しっくり来ただけでその後の模擬戦ではアデリーナに完敗しているが。

改良型のサベージ2もあり、こちらもかなり売れている。

第二世代とは言え、上記の通りの性能のため現在でも輸出面では好調……なのだが……

【Rk-96bis】

アナザーにて登場した、全面改修モデル。本編終盤に登場したRk-96のさらなる改修モデル。
『サベージ2』又は西側関係者からは『スーパーサベージ』と呼ばれている。

既に設計が古くなっていたサベージの各所を見直し、電子兵装、動力、制御系を近代化。
さらに構造材も軽量で強靭な新素材に更新し、現用第二世代ASに匹敵する性能を得ることに成功している。

要は重量こそ少し増しているが、機体はさらに頑丈、機動性も向上したにもかかわらず整備性は以前と大差ないという感じである。

全体的に丸みを帯びたフォルムは変わらないが、改修により頭部とセンサ類周りに襟状の装甲が追加されている。

第三世代ASとまともにやり合えないのは他の現用第二世代と同じだが、
以前のRk-92と較べて一線を画す性能向上と、それでいて以前とあまりかわらない整備性の良さ、何より抑えられた価格は軍備の金策に悩む国々に大好評との事。

【Rk-02 セプター】

サベージを開発したリャカ設計局の手による第三世代AS。

便宜上は第三世代に分類はされているものの、
従来のそれらが重視した機動性やステルス性は程々の所で妥協し、
装甲防御力、拡張性、行動時間といった部分を重視しており、重厚で特異な外観も含めヘビー級ASとも言われる機体。

あえて海老川氏がデザインしたことにより、まさにボスガエルという印象。

最高自走速度こそ他の第三世代ASに劣るが、瞬発力では十分な性能を有している。
しかし多くの第三世代ASとは設計思想が大幅に異なるため単純な比較がしづらく、
サベージの持つコンセプトを第三世代相当の最新技術で拡張・大型化したモデルと考えた方がよい。

最大の特徴は「カデューカ(マムシ)兵装システム」という背中の装備を下腕部に付け替え可能な機能があり、大型クローやガトリングガンなど色々ある。

整備性の高さ、行動時間の長さ、環境への堅牢性などサベージで評価された点を重視しており、ポテンシャルはZy-99シャドウ以上とも言われている。


まさに『傑作機サベージの血統を受け継ぐ第三世代AS』に恥じない出来の機体。

だが、しかし……
  • ロシア本国「先にシャドウ売っちゃったし……」
  • アメリカ「M9買え」
  • 日本「アメリカに圧力かけられてるし、レイヴンあるし……」
  • その他諸外国「だいたい サ ベ ー ジ で よ く ね ?
そう、この『セプター』にとって唯一の不幸はサベージが優秀すぎたことである。

本機に先んじてZy-99M(シャドウの輸出仕様)が販売開始されていたため、大抵の第三世代が必要な組織はそれを手に入れた後。
そして配備開始時点でソ連崩壊が起こってしまい調達がストップするというダブルパンチ。

さらにはサベージの主な輸出先である第三世界の国々においては工業力や技術レベルの面で第三世代ASを運用できる態勢が整っておらず、
仮想的もゲリラなどで性能を発揮させる相手も少ないので、高い金出してセプター1機を買うくらいならその金でサベージを数機揃えた方が良いと考えている。

なまじサベージが優秀であることも手伝って、リャカ設計局は旧式機サベージは売れるのに最新鋭機セプターは販売実績が芳しく無いというジレンマに悩まされている。
ロシア本国ですらサベージの改修タイプであるサベージ2の調達を優先するくらいである。

親が優秀すぎて、優秀な子供が日の目を見れない……
この機体の後続機のようである。

【タイニー・サベージ】

ツーソン・インスツルメンツ社製のパワースレイブ。

外観はRK-92 サベージそっくり? だが、中身はPSのハリボテ機体。(全高も本物より小さい)
主要先進国ではAS所有に様々な制限があるため、ホビー用にこのようなスポーツ用PSが製造されている。

ぶっちゃけてしまえば金持ちの道楽用。

ベースは米ヘルキャット社のG80というPSをベースに、ディーゼルからレーシングカーで使われる競技用エンジンに換装。
そしてマッスルパッケージなどをカスタマイズしてある。

外装はFRPやカーボンファイバーなので防弾性はまったくない。

PSでありながらいい音で速く走る(時速80km/h)のだが、
それで一体何がしたいのかさっぱりわからない機体とされている。

ROBOT魂 <SIDE AS>】

砂漠仕様と都市迷彩仕様の二種が発売中。二種は色以外に装備も異なり交換可能。
また先んじて発売されているアーバレストと武装の互換性がある。

クロスボウはカラーバリエーションとして魂ウェブ商店で限定販売された。
こちらも発売中の二種とは装備が違う。
ボクサー散弾砲は付いてないので作中の装備を再現したい人はアーバレストを買っておく必要がある。


追記・修正は旧式量産機で最新鋭超高性能機を撃破してからお願いします。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • フルメタル・パニック!
  • フルメタ
  • アーム・スレイブ
  • リーヴェニ
  • 暴風
  • 野蛮人
  • やられメカ
  • ソ連
  • AS
  • ロボット
  • 傑作
  • カエル
  • ケロロ
  • グレンダイザー
  • ハンマー
  • 雑魚
  • 量産機
  • ザク
  • AK
  • 名機
  • 傑作機
  • 忍耐
  • 驚異の実用性
  • タフ
  • 玄人も認める実用性
  • Rk-92 サベージ
  • サベージ
  • ロシア
  • ジェガン
  • ジム
  • スコープドッグ
  • ウォーカーマシン
  • リーオー
  • テラーンシリーズ
  • MiG-21
  • 丈夫

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月23日 01:24

*1 初期型サベージの輸出仕様はかなり減っており、この1機が最後かもしれないとも言われている