ピエール(DQ)

登録日:2009/08/03(月) 01:33:51
更新日:2024/02/23 Fri 23:38:36
所要時間:約 5 分で読めます



ピエールとはドラゴンクエストシリーズに登場するモンスター、スライムナイトの仲間にしたときの名前のこと
(一匹目。2匹目以降はⅤでは「アーサー」「ちゅん」「タイチ」(リメイクでは「タイーチ」)、Ⅵ(SFC版のみ)では「タイゾー」「ハヤーカ」「ジュン」)。

ⅤとⅥとⅧに登場。その中でも、仲間モンスターのシステムが初登場したⅤにてプレイヤーに「Ⅴ(の仲間モンスター)といえばピエール」といわれる程の強烈な印象を残した。詳しくは後述。


でのピエール

モンスターを仲間に出来るようになってからほんの少し進んだ程度の早い時点から出現し、非常に仲間になりやすいので一度戦っただけで仲間になることも多い。

後述する性能から見ると、この仲間のなりやすさは破格といって差し支えない。

特にRTAでは仲間のなりやすさ、回復性能から必須モンスターとして使われる。

  • 序盤~中盤
いわゆる戦士系として恥じないステータスを持ち、同時期に仲間になるブラウンが可哀相になるほど。
そのうえ序盤では貴重な『ホイミ』系呪文を扱え、しかも知性が高いので加入した直後から命令を聞いてくれる。もうこれだけで使い勝手は抜群であり、特に序盤の層が薄いSFC版ではよほど特殊なプレイでもなければレギュラー入りするのは確定的に明らか。
ステータス自体もラインハット時点では相当高く、(カジノなどの邪道プレイをしなければ)金欠気味のこの頃に無装備でも前列を任せられる。
さらに序盤のモンスターでありながら炎系(ギライオ・炎の息)に強い耐性を持ち、イオ系の呪文を覚え、また戦士系相応の装備が可能なので攻守ともに優れているまさに万能戦士である。
中盤最大の難関である「ようがんげんじん」戦*1ではピエールの存在が勝敗を決するほどの獅子奮迅の活躍を見せる。

その一方で、リメイク版においてはスタメン候補の一角という程度に留まる。
手抜きだの微妙だのと評価の芳しくない追加モンスター群だが、なんだかんだで序盤戦力はかなり層が厚くなっており能力面でそれほど突出したものではなくなっていること、また、ムチもブーメランも装備できない装備タイプであることが(特にPS2版で)無視できないデメリットであることなどが響き、手放しでスタメン当確といえるほどの存在感ではなくなっている。
とはいえ上記の通り貴重なホイミの使い手であること、各ボス戦でその耐性が効果を発揮することや将来性も鑑みて最低限馬車には入れておくべきキャラであることには変わりない。


  • 中盤以降
だいたい『イオラ』が力不足になってくる辺りがピエールの分岐点。
というのも、この時点からようやく他のモンスター達がピエールのスペックに追い付いてくるのに加え、今まで隠れていたピエールの欠点がようやく浮き出てくる。
圧倒的タフネス&パワーの「ゴーレム」、名前に違わない超ヒーラー「スライムベホマズン」、見た目に似合わない殴れる僧侶「オークキング」、主人公の息子&真の勇者である「男の子」etc....
といった具合で、ピエールとスタメンの席を争うのに足りる猛者達が続々と登場してくる。
そして、この辺りからピエールの欠点である「即死・麻痺耐性」(Vでは共通の耐性)と「冷気耐性」が効いてくる。
ザキ』系や『やけつくいき』『こごえるふぶき』『かがやくいき』を繰り出す敵が増えてくるため、いかなピエールといえども盤石ではなくなってくる。
ただし冷気系に関してなら「炎の鎧」や「オーガシールド」などの装備で補える。「炎の盾」を装備できないのがつくづく悔やまれる。

が、それでも牙城が崩れないのがピエールである。
覚える呪文こそ『イオラ』止まりで頭打ちになってしまうものの、それでも単体火力・重装備・炎耐性・ベホマ・対ボス戦性能による抜群の安定感がピエールの売り。
ゴーレムやスライムベホマズンなど、一点ではピエールを上回る性能を持つモンスターは登場してくるものの、それら多くの要素をハイレベルで兼ね備えているピエールの存在は独特かつ偉大であり、今まで使ってきた愛着もあって結局ピエールに落ち着くプレイヤーも多い。
そもそも中盤時点では『イオラ』も貴重な全体魔法であるため便利。

強モンスターであるキラーマシングレイトドラゴンが登場してくる頃になると次第に存在感は薄れてくる。
成長曲線の関係でミルドラース戦では火力不足が目立ち、前線で活躍するゴレムスに対してベホマ専門というポジションになってしまいがちである。

…なのだが、本編クリア後でまたゲームに愛されるというファインプレーを起こすのがピエールである。もうどうなってんだ。
仮にも序盤で出てくるモンスターにもかかわらずレベル99まで成長するため、ゲーム最終盤に至っても即死と麻痺に気をつけつつ冷気耐性装備を調達すれば問題なく一線を張れる上、果てにはラスボスのミルドラースと相性が良い。耐性&重装備&単体火力バンザイ!
さらに、物理重視のゲームバランス・力255到達・吹雪の剣&破壊の鉄球装備可能といったプラス要素によりクリア後でも一線を張れる。帝王戦でも問題なく活躍が可能。
そして状態異常耐性の低さもジャハンナで3000Gで購入できるエルフのお守りである程度カバーすることが可能。
一体全体どうなってんだ…
99成長に関しては、高いカンストまでステータスが完成しないことを意味するので実はそんなにありがたみのある要素ではないとも言える。

こんな具合で、一応ライバルに並ばれたり後れを取ったりする場面もあるものの、冗談抜きで最初から最後までずーっと良きお供として従えていける唯一無二の存在がこのピエールというモンスターなのである。
奴隷生活から脱したばかりの苦難の時期に仲間になり、様々な苦楽を共にし、結婚や出産の喜びを分かち合い、長き失踪を経ても変わらず仕えてくれ、共に宿敵ゲマに天誅を下し、遂には大魔王ミルドラースを打ち倒す。
DQ5のストーリーをプレイヤーと共にする股肱の臣、それこそがピエールなのである。
どこかの青い閃光(自称)エリートとは大違いだ。
…え?ゲレゲレ?わ、忘れてないよ!本当だよ!!

以上の活躍からプレイヤーの人気はかなり高く、ファンも多い。

そのため攻略本に挿し絵として多く描かれている。
またDQ5の小説版では準主役の扱いで、2巻冒頭は彼とマーサの物語。仲間になってからはマーリンとともに主人公の参謀的な立場をつとめ、主人公が石像になったときはグランバニアからラインハットのヘンリーへの使者を務めた。
さらに養父であるソルジャーブルの仇であるゴンズに止めを刺し、ゲマを倒したのは主人公、勇者、ピエールの同時攻撃。イブールに至ってはゲマの時の同時攻撃を払われる中、唯一その剣を届かせた。このとき、いのまたむつみの絵で一ページ丸々ピエールの挿絵が入る。
そして最後はマーサと感動の再会…さすがにミルドラース戦では空気呼んでおとなしかったです。
尤も、それはミル(ryに魔物メンバーは手出し出来なかったためで、しかもマーサはこの戦いで死んでしまう。
マーサを守るという誓いを何一つ果たせなかったピエールの哀しみは察するに余りあるものだろう。

ちなみにピエール、ゴレムス、オークス、アンクルは仲間になりやすくて強いことから“初心者救済四天王”と呼ばれることがある。こいつらに喩えて並べてみれば

ピエール:ヒーロー
ゴレムス:ファイター
オークス:プリースト
アンクル:マージ

となり、戦力のバランスがちょうどよく収まる。


でのピエール

さすがにⅤでは大活躍しすぎだと判断されたのか、スライムナイトとして妥当な強さに調整された。
条件さえ満たせば仲間にしやすいのだが、タイミングが遅いため使われないことが多い。仲間にする場所に注意。
DS版では最初に仲間になるスライムなので比較的簡単になった。

ちなみにスライムナイト自体は序盤に訪れる夢見の洞窟に出現するが、何故かここは仲間判定が行われないようになっている。
これを知らずに何時間も粘ってしまったというプレイヤーは数知れず(当時は一般家庭にネットなどほとんど普及していない)。
最速で仲間にできるのはスライム格闘場付近、空飛ぶベッド入手後当たりである。

その一方で魔物使いが仲間にできるようになるのはかなりの低ランクであり、設定ミスを疑う声も。

  • 性能
耐性がメラギラのみにされたこと以外特記することは少ない。Vとあまり変わらない。
最終メンバーの戦力としては十分で、少なくともテリーよりは(ry
しかし能力的には同等程度だったりするので、強みがスライム系ということぐらいしかない。
DS版では「仲間モンスターの耐性が敵の時のものと同一」の仕様変更により耐性が強化された(ステータスは据え置き)。

スライム系全般に、装備がいま一つであるというのが欠点である中、スライムナイトは重装備ができる。人間のお下がりを渡すこともできる。
特にモンスター限定のベストドレッサーコンテストで活躍しやすく、プラチナシリーズで装備を固めてやれば全く育てなくてもベストドレッサーコンテストは簡単に抜けられる。

目下のライバルはモンスター格闘場の攻略要員という役割を食い合うキングスだろう。騎士なのに王と役割が被るというのもこれいかに。
あちらはHP・MP・力に優れていてキラーピアスや山彦の帽子が装備可能というスライム系装備の強みを存分に発揮できる。
ロンガデセオ周辺なのでタイミングは同等…と思いきやSFC版では下の世界のダーマ神殿の下の川付近までエリアがはみ出している。
このため仲間にできるタイミングがダーマ直後から存在しており、独自の役割が持てるあちらに出番を食われかねない。
まあその時点ではとてつもなく強いので仲間にするとなると文字通り死ぬほど苦労するが。

  • 限界
Ⅵのシステム上どうにでもなるので限界など無いに等しい。
基礎スペックも悪くない。


でのピエール

『愛の戦士ピエール』とかいうこっ恥ずかしい二つ名を引っさげて登場。ピエール、お前に何があった。
最初は敵として戦うことになるが、雑魚と思い油断していると痛い目にあう。

仲間にしても、システム上直接は一緒に戦えない。

バトルロードでは微妙な能力を発揮する。
だいたいの人がとりあえず仲間にするがすぐに空気になる。
というのも、Ⅴではあれだけ有り難かった『ホイミ』がいくら成長してもベホイミにすらならないというびっくり仕様が原因。
スカウトモンスターの特技は成長しないという仕様に沿ってのことなのだが、おかげで序盤はともかく中盤以降は雀の涙程度の回復に貴重な1ターンを浪費してしまうようになる。
スペックそのものは案外悪くない上に今回も成長し続けてくれるので、この仕様は本当に残念。
一応ステータスそのものは主人公のレベルに合わせて大きく上昇し、終盤のモンスターにも引けを取らない。
が、やはり特技の仕様があるため活かしづらい。

スライム系なのでスライム系3体によるHPボーナスの恩恵に預かれたり、トリプルソードやらライダースカーニバルやらラブラブタイフーンの発動要員になれたりと多芸。
が、結局ホイミの仕様が痛すぎる上に構成要員も微妙なのが多いためやっぱりイマイチ。


・モンスターバトルロードⅡでのピエール

魔物使いLv99の状態で決勝戦に勝利するとダーマの神殿チャレンジバトルに発展し、そこで戦うことになる伝説の魔物使い(Ⅴ主人公)のチームメイトとして
ゲレゲレと共に登場する。
ストーリー上絡みがあるゲレゲレと違い、モブモンスターにもかかわらず参戦ということからもⅤ主人公の相棒としての印象深さがうかがえる。




で、上と下どっちがピエールなの?とは聞いてはいけない。




余談だが、小説版ではスライムが本体で、上の騎士はスライムに生えた騎士の芽ということで体の一部である。

死ぬほど余談だが、スライムもりもりではスライムナイトの上のナイト部分はスライムの子供のおもちゃらしい

更に転職する位余談だが、テリーのワンダーランドではナイト部分は体の一部らしい



ピエール「下の口でも食事出来ますよ」


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最終更新:2024年02月23日 23:38

*1 この時点では2発耐えられる仲間も限られる『かえんのいき』を3匹がかりで連発してくるⅤ屈指の難ボス