ミルドラース

登録日:2009/11/14 (土) 18:37:11
更新日:2024/04/14 Sun 09:27:41
所要時間:約 6 分で読めます







遂にここまで来たか 伝説の勇者とその一族の者達よ。
私が誰であるかそなた達には既に分かっておろう。
魔界の王にして王の中の王、ミルドラースとは私の事だ。
気の遠くなるような長い年月を経て、私の存在は既に神をも超えた。もはや世界は私の手の中にある。
私の下僕達があれこれと働いていた様だが……あの様な事はそもそも必要のないくだらない努力にすぎなかったのだ。
何故なら私は運命に選ばれた者。勇者も神をも超える存在だったのだからな……。
さあ来るがよい。私が魔界の王たる所以を見せてやろう。






名前の由来はミルドアース milled earth(英語で地球粉砕)という説が有力。戯曲『ミュセドーラス』説もある。

CV:飯塚昭三(ドラマCD)


【概要】



       ヽ 、   ___   , /
         \\´     `//
     __ 、/ヽノ`ー∧─'Y´\ __
   f´   l. l/ヽ\゙l. ´ニ` `!// l l l  `!
    ヽヽ ゝ'|  \ l,.= 、 , =、j/  l j j .//
    ヽノ   `O、_,l {込U朮}LO'´   レ′
      |   /、\rーェ‐ヘ/フヽ   |
       |   .lニヽ\{j{   }!j ./∠/|   |
       | l .l lヽヨ ヽ>-ァ‐'7 .El/ |l l |
       | | .| | \ ' .什/  レ' // /.|
      | ヽヽゝ  {ー'匕ーi‐'j /ヽ/_」
       `l-‐'了─‐ァ(O)ヽ─ノ\_」
      |T´l `ーシl゙'ー'゙l、ー' _ノ | |
        | l ゝ- /.ノ|   .|ヽ    l |
       | |  / /. !'、__ノlヽ\  | |
      |      /  i`ー‐'l. l     |
      ノ    /|  |   |  |ヽ      |
   /{__ノ./   l         l \\_ ノ\
  (_( ,. -‐'ヽ\_ \_   _/_// ー‐- 、ノ_)
  ∠. -‐ ´ \_____/ ` ー- ヽ


見た目は白いマントを羽織った顔色の悪いヒゲ老人。緑色の肌をしているがナメック星人ではない。
自らを「魔界の王」や「大魔王」と称し、侵略の手を人間界にまで伸ばそうと暗躍する。

によって封印を施されているため自身は魔界と人間界を行き来できず、
封印を開くためエルヘブンの民(=主人公の母)を攫ったり部下のゲマ達を人間界に送り込んでいる。

リメイク版では元人間という話が追加。*1
神を超えようとしたが、邪悪すぎたために魔界に封印されたらしい。
に出てくる「進化の秘法」を使ったのではないかという説も。
PS2版で追加された名産品「禁断の巻物」にも人が魔物に変化する様子が描かれている。
とはいえ、本人公認の真の姿が肥満体であることと、バルザックも肥満体であること、そしてデスピサロも腹に顔という魔物と化していたことから、進化の秘法はそうかっこよく進化出来ないようだ。
多くの魔物を従え王になったという意味では主人公に通じるものがある。


【作中での行動】

中盤から存在は匂わされていた*2が、物語の終盤になって初めて名前が明かされる。
ゲマを使って人間界で暗躍し、イブールを教主にした邪教「光の教団」で奴隷を集めていた。

魔界と地上を開く門を開くため主人公の母マーサを捕らえていたが、
後に用済みとなったマーサを殺害する。

部下の活動もマーサの存在もすでに必要のないほどに力を付け、地上侵略を目前としていた。
魔界に乗り込んだ主人公たちを最後の敵として迎え撃つ。


【戦闘】

第一形態

人型。キラーマシンと悪魔神官のどちらかを2体まで頻繁に呼び出す。全バージョン共通で1回行動。

輝く息はドラゴン系や物質系といった耐性持ちモンスターがいればかなり楽。
手下はミルドラースを倒すまで無限に沸くので、
キラーマシンが来たら無属性の全体攻撃で巻き込んで被害の少ない悪魔神官2体が揃ったら放置。実は両方二フラムが効く他悪魔神官はメダパニが効く。混乱したフリして鬱憤を晴らしてるかのような絵面は爆笑ものである。
充分なレベルと装備があるならキラーマシンも無視して構わない。
リメイク版だと手下の経験値と金は貰える。
負けるとここからやり直しなので注意。



流石だな。伝説の勇者とその一族の者達よ。しかし不幸なことだ……
なまじ強いばかりに私の本当の恐ろしさを見ることになるとは……
泣くがいい 叫ぶがいい
その苦しむ姿が私へのなによりの捧げ物なのだ。
勇者などというたわけた血筋を私が今ここで断ち切ってやろう!




_        /|   γ ⌒ヽ_    ヽヽ      ハ      //     /└l,,, L   /」 r-<ニニ> ´
<三><_ イ/!  i⌒ ▼    ヽ    ヽ\    i ,     //    γ´ _ ヽ イ |  / :´  ゝ<
   ` <リ : :{ γ▼   '  T¨寸  ヽ >、 ヽ.ヽ__ノ  l__//    フ  ▼フ ー _ ▼| ノ :  _r ´
     └ 、: :L .乂〈乂__ ー´ヽ ィ⌒>V \ V::::::::ゝ-イ:::::::ヽf ≪ ∠⌒ヽイ    { `イ   : ヽ
      / : l l :> 、|     Y: ヽ  |V  ヽレ=:::::::::=レ'/ // :「ソ :    /  / ̄ \  ヽ
     ,イ: / ⌒ヽ  :ヽ    '   |  ! ) ≪ |\ ミ /| ≫ く | .|     /  /:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ ’、
      /:/:.:.:.:.:.:.:.:. `ヽ   \___> ,イ{{ ,,へ≫ツ 三 ツ≪ィ⌒〈 )  `== ´ .//:.:.:.:.:.:.:.:.、:.:.:\ ’、
    ,/ /:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.\:\    γ ̄¨ ヽ /  ィト〈|Vヽノヽ」ヽ  ',ノ  : /ー一´ /:.、:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.∧ 、
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 / ,/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:、\.八   ヽレ 人    \ 三三 ../     人 レ´  /´{´:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧ ',
V ,/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.\:.{:.:.:.〕   ´ヽ: \________ <:/ノ ヽ∠ヽノ} /:.j:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.’, ,
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V:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.ー/ム! ▼≫= L   )三三H三三L_ < ▼.ゝ、K《《三ハ:.:.:.:.:.:.:./` <:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l .i
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,|:.:.:.:.:.:.:.:.> ´   乂:.:.:.:.:.:./三//:  -==) ̄ : : : : : :ヽV三)〉、  : 〉 ヘ三}∠__    ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.! .!
,|:.:.:.:.:<       `ー /三//:    ノ¨ : : x―…―x : : ヽレ三ソヽ :|:.:.:.ヘ三|三三 > 、  ヽ:.:.:.:.:.:|  !
,|:.:.V           V三/ l_ ――イ : : イ | ミ三彡 `ヽ : :ヽV三入 !:.:.:.:.ヘニ!≪三三三ヽ   ヽ:.:.:.:! .!
∧/            V三イ:.:| ̄――" : :イ} ∨        ヽ : : ヽン三〉|:.:.:.:.ヘヘ|  ヽ〔三三ハ   .V:.:! .!
| }               |? !:.:.!: :Y ,___  /__,イ           ヽ : : Vニ./ヽ く 寸 ル 〔三三∧   .V  ,'
弋{           ? ゝレ : :.!///)/  V! ` ー――― ´ < ヽ : : V´三/ゝ、___ノ三三三|    .|- /
  \            ,, ┴―H///fく :  V ` ー――― ´ ・ ・-ヽ : :ゝ/三リ三)三V三ヽ三三!   / ,/
   `         ィ( ∠´ ∠ !//j__> ______ <___ヽ : : ヽ三/三(三三V三リ三ソ   //
           ∠ ∠ <¨レ" V/|                    ヽ : : \|三ソ三三リ三三シ   "

第二形態

肥満の第二形態。BGMも「大魔王」に。
肌の色はサーモンピンクに黒のまだら模様、全身が肥大化し腕が4本に増える。
顔は某ザーボンさんのように醜く、更に口に収まりそうにない牙を生やし、白目と黒目の色が反転している。
翼と尻尾が生え、尾の先には鋭利な五つの棘を持つ。
人型形態の面影は頭の三本角ぐらいで、完全に化け物と言って差し支えのない姿と化す。




能力的には前シリーズのラスボスに比べると随分強く設定されており、
攻撃方法はこれまでの歴代ラスボスの使用してこなかった『しゃくねつ』を吐いてくる他強力な呪文を使ってくる。
厄介なのが、最初から魔法反射呪文のマホカンタがかかっていることと、
一定間隔でステータス増強効果を無効化する『いてつくはどう』を使ってくることである。
さらにHPは4500とHP1023までしか設定できなかったこれまでの歴代ラスボスに比べ一気に増えた上に、
『めいそう』で体力を500ずつ回復させるため長期戦になりやすく、
しっかりとダメージを蓄積させていかないと消耗戦となる。

…と書けばいかにも強そうに感じるかも知れないが。

SFC版は3種類の行動パターンから1つ選択され、その完全パターンを延々と繰り返す。
しかもⅢやⅣの最終形態は完全2回行動+HP自動回復だったのに1~2回行動になっており、回復も手動のみ。
パターンAは完全1回行動……ラスボス(笑)。
そもそもFC版デスピサロのHPは合計すればこいつ以上の5696ある(こっちも第1形態を合わせれば上回るが)。

第一形態に比べても呪文耐性がガタ落ち。

スライムナイト等汎用モンスターにもブレス耐性を備えているものが多く、自慢の『しゃくねつ』も威力激減。

の諸々の欠点により、体感的にはシリーズでもかなり弱い部類という散々な評価を受けている。
ドラクエ5を知り尽くしている人なら吹雪の剣とメラゾーマ辺りを活用して難なく倒してしまう。

ただし、メンバーの自由度や選ばれるパターンのランダム性から体感的な難易度はムラが大きい。
パターンB・C弱だとハッキリ言って弱いが、パターンAが来れば初見敗北するぐらいの苦戦度になる。
初見でダメだったが何度か挑むと拍子抜けするほどあっさり倒せるという現象や、再度挑むとたまに苦戦することがあるのはこれの仕業。

パターンAの強さについては、事前知識なしでそれほど育成などもせずプレイしていた場合はかなり強い。
マホカンタを解除しないと5回に1回…1~2行動なので最速3ターンのペースで瞑想するため、今までのボスの自然回復以上にタフ。HP無限バグに引っかかる可能性があるのも怖い。
回復などの都合でミルドラースの回復ペースに与ダメが中々追い付かず、30分ぐらい決着がつかないこともザラにある。
強パターンに限定すれば、実は5までのシリーズラスボス相手でも全くひけを取らないだろう。(闇の衣付きゾーマは例外として)

また、SFCでは馬車があるとは言え三人パーティで1ターンにおける手数が少ない上仲間モンスターの編成もあるため、
四人パーティの3や4と比べて攻勢が緩いバランスになっているものと思われ、単純比較は出来ない。


リメイク版の行動パターンはHP依存、パターン1セットごとの行動が強化。
後半になるとつうこんのいちげきを連発しまくってくるのでかなりの脅威。
…なのだが、相変わらず1~2回行動で、後半になると相手のみのまもりに依存した技を一切使わない(痛恨はダメージ固定)のに
ルカナンを使うという意味不明な行動に走ったりする。


【小説版】

久美沙織氏の筆により、かなり大物感がアップしている。
姿形を自由に変えられ、一人称や口調もその都度変化する。

初登場シーンでは全裸の痩せた子供、マーサとの会話では半人半獣の美青年、
ティミーとの対決ではティミーやポピーに化け、最終決戦においては赤黒いドラゴンの姿となった。

その正体は、誰にも愛されず、顧みられることのなかった一人の子供。
それが、世界中の人々が抱えている心の闇と同化し、肥大化した存在である。

ゲマは彼と同質の存在であり、彼の体の一部。髪の一房のようなものと言われる。

実体がないために決して滅ぼすことができないと言われていたが、
かつてリュカがゲマを倒した際、自らの心の闇を取り戻したために、そこだけが弱点となっていた。
最後にはドラゴンの杖で変身したリュカに抑え込まれ、そこを天空の剣で貫かれて消滅した。


【他作品でのミルドラース】


・ドラゴンクエストモンスターズ

本編クリア後に挑戦できる「まかいのとびら」最深部で戦うことになる裏ボス。
第1形態で登場しメラゾーマ、イオナズンギガデインと見事に攻撃呪文オンリー。

こいつに限ったことではないが、原作無視で魔王なのにギガデイン連発。
マジックバリアがあれば蹂躙できる。


配合ではエスターク×ゴールデンスライムで第1形態が誕生。
コイツより強いエスタークを材料にするのは癪なものの、呪文耐性は勝る。
親(ゴルスラ)のせいでHPは少ないがミルドラース自身の伸びは悪くない。

さらにデンタザウルスを掛け合わせると第2形態が誕生。
こちらは無駄に原作準拠で能力アップの耐性ダウン、
第1形態でもドレアム作成に支障はないので図鑑コンプ以外では作る必要無し。


少年ヤンガス



イブールの本を持っているなら、貴様にサインしてやろう。


事実上のラスボス。
カンダタの宝を守っているらしいが……なんで?
お供はホークマン6匹。

コイツと出会えるほどの強さがあれば戦闘自体は苦労はしない。
大半のプレイヤーはコイツよりもホークマンを仲間にするほうに興味を持つため、また部下に株を奪われている。


・ドラゴンクエストモンスターズジョーカー

ボスとしては出ないがシドーからの配合で作れ、ラプソーンデスタムーアの材料となる。
材料がシドーとギガントドラゴンと割と楽で、頑張ればバトルGP決勝前に作れる上。
AI2回行動で高火力、おまけにデヴのくせにモーションは素早い。恐らく一番有用なミルドラース。

・モンスターバトルロード

第3章と第4章でちゃんと「大魔王」として登場、最初から第2形態。
雷・氷に弱いが、攻撃呪文耐性は賢さ依存なのでミルドラースのくせに呪文に強い。
攻撃もミルドラースのくせに激しい。
とどめの一撃はマヒャデドス
てめーそんなの使ってねーだろと言いたくなるが、
ゾーマ様がメラガイアーを放ったりするゲームなのであまり気にしてはいけない。


ドラゴンクエスト9

魔王の地図に登場、こちらも第2形態
地図入手はグレイナル→りゅうおうデスピサロから。

弱点属性は風。
ある程度のレベルまではフォースで風を付加&攻撃増強して、斬り続ければあっさり終わる。
こちら全員がマホカンタを張っているのに、平然とイオグランデを唱えて全反射されるなどAIの判断力が低い。*3

高レベルの痛恨やイオグランデは手痛いが、エスターク等が解禁された現状では見劣りする。 

・ドラゴンクエストウォーク

DQ5コラボイベント中の2021年10月25日より登場。
クエスト7章4話でボスとして登場し、同時にメガモンスターとしても登場する。
イベント中では第一形態の姿も出てくるが、挑めるのは第二形態のみ。最大12人で挑めるスペシャルメガモンスターとしても登場した。
推奨レベルは上級職Lv70。弱点はバギ系で1.4倍、次いでメラ系、デイン系の順に有効。他は等倍のヒャド系、ジバリア系を除き耐性がある。
強さとしてはそこそこ強い。行動回数は1ターンに2~3回。
四本の腕によりランダムな四連続攻撃で守備力を下げ、400程度の痛恨の一撃、350程度のメラゾーマ、200程度のイオナズンを使ってくる。
おまけに「まもりのたて」やバフを無効化する「いてつくはどう」、全体メラ属性ブレスの「しゃくねつのほのお」まで持っている。
HPが30%以下になると「私が魔界の王たる所以を見せてやろう」というセリフを挟んで次のターンで「暗黒魔瘴弾」という技を使う。
これは単体に約520+全体に約280の物理ダメージ+確率で全体の守備減1段階&全属性耐性減1段階付与という極悪性能。
ここまで見るとそこそこどころじゃない、と思われるかもしれない…が、序盤から中盤のダメージソースは主にメラ系のみ。
こころや防具や心珠で耐性を盛れば被ダメはかなり減り、「いてつくはどう」は4ターン目まで使用してこないのでバフの更新と重なる。
「暗黒魔瘴弾」の条件もHP30%以下なので一気に攻め落とせば脅威ではない上、30%以下以降の行動回数が1~2回になる。
上記の技は確かに威力とデバフは脅威なのだが、「いてつくはどう」の頻度が上がってそのターンの攻撃が実質1回で済むようになる。
要するに「暗黒魔瘴弾」ターン以外の攻撃がぬるくなる上、「暗黒魔瘴弾」のターンは必ず1回行動になる。
しかも登場したDQ5コラボイベント中はメガモン戦で花嫁や子供達が助っ人に駆け付けてサポートしてくれる。
仲間モンスターのお気に入りを設定しておくことで、1日1回約20%ダメージカットできるが、こちらは「いてつくはどう」で消される対象。
持久戦に持ち込むと「暗黒魔瘴弾」と「いてつくはどう」に苦しむ事になるが、防御を捨て速攻を掛けるとあっさり落ちる。
さすがミルドラース様

こころは黄色でコストは122。
HPと守備力に優れた耐久向きのこころで、黄色の中ではMPもそれなりに高く力も結構高い。
更に「スキルの斬撃・体技ダメージ」はグレードSで+10%まで上昇する上、バギ属性斬撃・体技ダメージも+10%になる。
おまけにグレードSでは「5%の確率で自分が受けた呪文を敵へ跳ね返す」という特殊効果もあり至れり尽くせり。
ドルマ属性耐性+10%もかなり有効で、パラディンはもちろん回復職の保険にまで幅広い運用が可能。


【影の薄さ】

ミルドラースを語るうえで無視できない点。
全ての元凶でありラスボスなのに、ストーリー中で非常に存在感が薄いのである。

DQ5ではストーリー、特に主人公の半生を描くことに重きが置かれているため、バトル面はあまり印象に残らないということ。
さらにバトル直前まで直接の絡みが無く、それどころか名前が判明するのも非常に遅い。
さらにいまいちインパクトに欠ける名前、無難な外見、無難すぎる攻撃パターン、
裏ボスエスタークの圧倒的存在感……等、色々と不運な要素が重なったのが原因と思われる。

配下であるゲマがかなりの存在感を持っているのも一因。
リメイク版では序盤から度々名前が出てくるよう配慮されているのに、
唯一の見せ場マーサ殺害にゲマがしゃしゃり出て、±0でむしろ印象の度合いは落ちている始末。

ネット上では度々名前を間違えて書かれたり、存在自体を無かったものとして扱われる。
スパロボMX主人公ジュグドラシルとは同じタイプのスタンド
フーゴでしたっけ?

ただし名前間違われは月刊Vジャンプ創刊号の漫画の中でネタバレ防止のために「ミ◯◯◯ース」としてたら「ミートソース」と呼ばれたので、悲しきかなネタにされる前にネタができていた。ついでにこれはDr.スランプでのネタなのでよりにもよってドラクエのキャラデザイン担当だった鳥山明氏がネタにしていた。半公式くらいにはなるのだろうか…?
他の版権作品に遠慮しすぎた感があったヒューゴさんや、アサシンの調整を持て余して何かネタキャラとして投げられた感が否めないジュルメさんとはココが違うのだ。


他シリーズ作品でもラスボスが終盤まで奥で構えているのは同じではあるのだが、
  • 最初から旅の目的であり、外伝タイトルでも存在感を放つ竜王(肩書きまで「王の中の王」と被っている)
  • サブタイトルに存在が示唆されており、連戦続きのロンダルキアのラストで運が悪いとベホマ連発の高難易度を誇るシドー
  • バラモスを倒して終わりかと思ったらアリアハンにて絶望を振りまいた、悪のカリスマとして名高いゾーマ
  • 単純な人間と魔物の対立に一石を投じた、悲劇の魔王デスピサロ
  • 姿を隠すことが狡猾な計画のうちであり、並の猛者では勝てない魔王級を多く従えるデスタムーア
    ダークドレアムのおかげで知名度もかなり高い方。
  • 物語が始まる前からほぼ世界征服を達成し、神の権威を利用して復活を試みたオルゴ・デミーラ
    オカマ発言で悪い方向にも知名度高。
  • 最後は曙になるも、自分の封じられた杖に魅入られた者たちを通じて賢者たちを葬りさり、3DS版では純粋に強化を貰ってきたラプソーン
    3DS版の追加ボスにして部下のジャハガロスがいい感じに小物のおかげで相対的に威厳も増している。
  • 悲劇を背負った存在としてストーリーに絡み、天使のままでは掟の関係でどうにもならないエルギオス
  • プロローグから絡んできたネルゲル
  • ネルゲルを操る黒幕であり、よくも悪くも面白いおっさんマデサゴーラ
  • 世界観の根幹に関わってきたナドラガ
  • ウルノーガと同様に世界を滅ぼしてしまったキュロノス
    映画版のミルドラースと似ているとかなんとかでも話題に
  • ver.1の頃からずっとストーリーに関わり続けてきたジャゴヌバ
  • 世界どころか裏ボスすら滅ぼしたウルノーガ

こいつらと比べて、いまひとつ存在感の主張が足りてないことは否めない。

ただし唐突な登場については、彼自身のセリフによってその意図が分かる。
これまでの魔物による悪事は基本的に彼の下僕達が勝手にやっていただけのいわば小細工だった。
長い年月により勇者や神を超えた力を得たと自認している彼にとって、単にまだ行動開始していなかっただけの話に過ぎず、
世界征服のために国を内部から滅ぼそうとしたり勇者を警戒したりといった、ちまちました工作活動を行う必要はないと考えていた模様。

そのため自らの封印に関わっている上に、配下の魔物達を裏切り行為に走らせるマーサの方を気にしていた。
もっともこちらも彼の台詞からすると、より深い絶望を与えるために拉致した後はあえて放置して封印が破れないフリをしていただけであり、
力を貯えた結果それほど手を焼いていたわけではない様子。
リメイク版でマーサと再会する時にゲマが来た件も、ゲマとの因縁に終止符を打つシーンであると同時に、「父の敵討ち、そしてその遺志を同時に果たせた矢先、マーサを更なる強敵に奪われる」「倒すべき敵はまだ残っている」という見方も出来る。


あと、元人間だからか設定も歴代ボスの中で格下っぽく、台詞にちょっと小物感が付きまとう。

  • 「魔界の王にして王の中の王ミルドラースとは私のことだ」
    徒歩数分の場所に地獄の帝王在住。しかもミルドラースもこいつにビビりまくっている

  • 「気の遠くなるような長い年月を経て私の存在は既に神をも超えた」
  • 「もはや神の封印をとくのにエルヘブンの民の力など要らぬわ」
  • 「もはや世界は私の手の中にある。私のしもべたちがあれこれとはたらいていたようだが……
    あのようなことはそもそも必要のないくだらない努力にすぎなかったのだ。
    なぜなら私は運命にえらばれた者。勇者も神をもこえる存在だったのだからな……」
    →同じ大魔王のゾーマは一瞬でルビスの力を無視して世界分断。
    →オルゴは神と決着後、エスタード島以外を自力で封印。
    →キュロノスは主人公を利用して逆に進化、世界を滅亡させる。
    →ウルノーガは半年足らずで事実上の世界征服。
    何ならユア・ストーリーのミルドラースは世界を事実上崩壊させている。オリジナルなのにウイルスよりも劣るって……

  • 「大人になれよ」
    →論破された挙句アンチウイルスプログラムであったスラりんの協力により撃破。

ちなみにリメイク版だと「地獄の帝王は魔界の王すら一目置く」と説明されている。
王の中の王(笑)。
小物臭を払拭するためか、最近は外伝作品での営業に熱心。
しかし映画版ドラクエⅤである「DRAGONQUEST YOURSTOЯY」では存在そのものが事実上抹消
コンピューターウイルスということにされておりインパクトは強いものの却って小物臭が増してしまう羽目に。

最近は「影が薄いことで有名なラスボス」という、名誉か不名誉かよくわからない扱いを受けている。
やったね! 少しは知名度上がったよ!
これでもマクロベータスレ*4に呼ばれないくらいには知名度があるのが救いか。


我が名はミルドラース……魔界の王にして王の中の王
そ その私が……敗れる……とは……

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最終更新:2024年04月14日 09:27

*1 示唆する程度だが、これまでの話やこの話を明かすアンクルホーンの言い方から考えてほぼ確定

*2 リメイク版では幼年期レヌール城の時点で名前が出てきた

*3 竜王はブレス反射状態の味方が複数いるとブレスを控えるなど判断力が高い

*4 影の薄いモンスターを淡々と挙げていくスレ。なんだかんだDQ9の時期まで続いた