暴力キャラ(属性)

登録日:2012/06/10 Sun 20:37:32
更新日:2023/08/18 Fri 01:05:26
所要時間:約 6 分で読めます




「イタタタタ…関節がねじ切れるかと思ったぜ…」



「お前らまーた夫婦漫才か?」
(悪ω友)




悪友か…ふん!誰があんな暴力女と夫婦だよ!あんな胸より後背筋が発達してるような女なんて…」




「ハハハッ!違ぇねえや!腹筋も出てるかも知んねぇな!」
(悪ω友)




「ハハハハハハハハハ!」

「ハハハハハハハハハ!」
(悪ω友)








(炎ω炎)

『ほぅ…誰が貧乳で腹の出てる暴力女だって…?』

ゴゴゴゴゴゴゴゴッ…








「えっ…」
「あ…」
(悪ω友)

暴力キャラとは、漫画・アニメ等でしばしば見られるキャラクターの性格の一つ。
本記事は単に暴力を振るうキャラのことではなく、暴力行為が萌えに繋がっていると言われるキャラのことを紹介・解説したページである。

概要

読んで字の如く主人公や周りの人間に理不尽に暴力を振るうキャラクターだが、
陰湿な暴力は少なめ(その場合は別属性として扱われることが多い)、あっさりとしたものが殆どである。(※ただし怪我はする)

行動パターン

その方法もキャラクターよって多種多様で、殴る・蹴る・叩く等の打撃系から、密着度が売りの関節系
本やハリセン、果ては真剣・スタンガン・100㌧ハンマー等の道具系等様々である。

とある作品では関節技で女の子とくんずぼぐれつで背中に柔らかいものが当たるって展開が…
「な…!//////このぉ…ヘンターイッ!!///////////」ギリギリギリギリ…


「ぐぼぉぇぇぇっ!!首が…頸椎が…!」
「(いいなぁ…)」
(悪ω友)





特徴

暴力を振るう理由も様々だが、『暴力キャラとして』代表的なところを挙げると

  • 照れ隠し
  • 過剰なツッコミ
  • 男性恐怖症(男性嫌い)
  • 憧れの人に近づいているなどへの嫉妬
  • 力の制御が下手な怪力キャラ(撫でたつもりで首をへし折りかけるタイプ。鬼やロボットなどの人外キャラに見られがち)
辺りが主流

  • セクハラや悪さなどに対するおしおき
……は両者の頻度と程度にもよるが、ぶっちゃけ因果応報なので暴力キャラとはまた少し異なることが多い。
ただし主人公に罪は無い、あるいは故意でやったわけではないのに誤解や言いがかりで暴力を振るうケース、
あるいは過剰に暴力を振るうケースは暴力キャラとして扱われたりする。

  • 物心の付かない子供で善悪が分からなくて当然なので、無邪気に暴力を振るう(あるいは異文化コミュニケーション)
…も一応暴力キャラ(属性)に当てはまると思われるが……暴力というか無邪気さなどが殊更に主張されている気がしないでもない。
萌えるかどうかは別として、ある意味子供らしいとか残酷な無邪気さとかそういう感じで理には適っている。

基本的にラブコメディ物に多い属性であるが、その性質から自然とツンデレと組み合わさることが多い。
最近ボコデレなんて言葉も生まれました。

ドSキャラと組み合わさることも多いものの、
こちらは相手がドMだとか、そういうプレイだとかの意味合いが強いことが多いためか、暴力キャラというよりはドS行為の一面が強い。
そうでなければドSというよりはただの嫌なキャラとなる。

当然ながら、これが可愛く見えるのはそのキャラクターに、殴る対象への好意がある事が前提である。

また、荒事が得意だからといって暴力キャラとは限らない。
逆もしかりで暴力キャラだからといって荒事が得意であるとは限らない。


攻撃対象

攻撃はが殆どである。

となるのはギャグ漫画か、DQN系のキャラが多い。

一応本来の意味でのフェミニストなどが事情さえあれば男女平等に暴力を振るったりもするが、これも暴力キャラとは関係がない。

あるいはリョナ系のキャラとかもいるが…
いずれにせよこの項目の意味における男の暴力キャラはよりも痛ましいせいか少ない。














「私がせっかく作ってあげた料理を食べない、ナンデ?」

  \ | /
りょ、料理がこんなに光ってる。料理が光りますか、おかしいと思いませんか、あなた」
  / | \

「ザッケンナコラー!成せば成る!イヤーッ!」「グワーッ!」

「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!ヤメロー!」ペチッ

「え、今、私、叩かれ」(´;ω;`)ブワッ

「ザッケンナコラー!何女の子泣かしてんダッテメッコラー!」
(悪ω友)

「ナンデ!?」


問題点

最大の問題点として、ヒロインによる暴力は一部の人にはご褒美となるが、それを嫌う人も非常に多い。
これは男からヒロインへの一方的な暴力だとしても同様。

よりも痛ましいとは書いたが、ぶっちゃけも傍から見ると痛ましいだけである。
暴力キャラが好きな多くの人ですら女の子の暴力行為自体が好きなわけではなく、その裏にある『かわいい子の照れ隠し』などに注目して萌えているというのが基本スタイルだと思われる。加えて(当然だが)読者or視聴者自身は標的にされる恐れなく、所謂対岸の火事的な位置から眺めてる立場という面もあるだろう。筋金入りのドMでもない限り、誰だって照れ隠しだろうと愛情の裏返しだろうと実際に殴られたりされたらたまったもんじゃない。ただ痛いだけである。


また、この暴力行為に対して男キャラが何らかの方法(別に暴力でなくとも良い)で反撃・抵抗したりすることが少ないこともよく問題として取り上げられる。
それどころか一方的に暴力を振るった加害者が肯定され、被害者側は一方的に批判される光景も珍しくない。
上述の『照れ隠しなどがかわいい』 ≦ 『この光景おかしい』となっては好意を抱けなくなることは必定である。

反撃された場合は暴力行為を反省することが多いため、その結果暴力キャラ(属性)ではなくなったりすることもある。
仮に反省しない場合はそれはそれで(キャラクター性にもよるものの)こいつただのサイコパスか?と問題になることがある。
ここらのさじ加減もまた難しいと言えるだろう。

また、暴力キャラとしてではなく、単にこの子かわいいとか思っていたら「ただの暴力キャラじゃねーか」とか言われていることも結構有りうるので注意。
主に最初は暴力キャラで後に変貌してギャップ萌えというタイプだが、暴力キャラ(属性)はこういうケースが一番多いと思われる…むしろこれこそが暴力キャラ好きの本質な気がする。
ただし、描写にもよるがこの場合も『かわいい』 ≦ 『今までのことを考えるとおかしい。好きになれない』等のように感じると、その後も好印象を抱くことは極めて難しい。

製作側が『ツンデレ = 暴力』と間違った受け取り方をしたために、理不尽な暴力が振るわれる…というケースも非常に多く見受けられる。
細かな表情や台詞の機敏を描写するよりも、演出として明確かつ簡単であるのも一因であろう。
受け手としてはガチでツンデレキャラが好きであればあるほどにこういったキャラを嫌っている確率が高い。
ツンデレにこだわりがなくても暴力キャラは嫌いという人も同様に感じやすい。
そして暴力キャラが萌えとして認識されると、製作側が『ツンデレ = 暴力』と間違った受け取り方をし…(以下ループ)
そんなこんなでそんな風潮を作った暴力キャラ(属性)に対して憎悪まで抱いてしまうことも多い悪循環が生まれている。

一時期流行っていた理不尽な暴力キャラが減ったと思っていたら、また増えてきていた気がするのはここらの心理も影響していると思われる。

ちなみにガチの暴力行為や痛ましい姿を見るのが好きな場合は暴力キャラ(属性)というより、基本はリョナラーに分類される。
こっちは好きな人も嫌いな人も明確にぶっとんでいることを理解している / 分かりやすい / ネタとして見ることが多いために意外と問題にはなりづらい。
明確にファン層が住み分けされやすく、また暴力行為が純粋な『萌え場面』とされることはほとんどないことも影響しているだろう。

長々となったが、要するに昔も今も暴力キャラ(属性)はニッチな分野であり、
あえて暴力キャラが好きという主張は理解出来ないと言う声も大きいので注意が必要である。






視聴者への配慮

では、暴力キャラが嫌いな読者・視聴者にも配慮した暴力キャラ(要するに嫌う人を減らす)とはどんなものかと言うと…
  • 理不尽に暴力を振るわない
    • 読者に「これは殴られてもしゃーないな」と納得させる構図にする
    • 理不尽に暴力を振るった場合でも後からでも良いのでちゃんとした理由を持たせる(※下手すると暴力キャラではなくなるが)
  • 過剰な暴力は例えツッコミであれど振るわない。もしも過剰な暴力を振るった場合はそれを自覚し反省する流れも取り入れる。
    • 事故などで暴力を振るってしまった場合はちゃんと謝る、反省や謝意が分かるムーヴを見せる。
    • 暴力に至る間接的原因が第三者のイタズラなどの場合は、きちんと元凶たる第三者も制裁する。
  • 被害者を一方的にボコる展開にはせず、正当な反論や反撃をさせる

こういった描写・理由付けぐらいは欲していると思われる。
もちろんこれらがあっても嫌う人はいるだろうが、万人が好きになるキャラなど居ないので仕方ない。

ちなみにこういうことに気を付けていくと、そもそも暴力キャラとしてあまり扱われない(あるいは印象が薄くなる)ケースが多い。
極端な例を出すと、戦争に参加して勝つために敵に暴力を振るっただけでは暴力キャラとは呼べないのと同じことである。


余談

本来暴力キャラではない活発な女の子が、ただの危ない暴力女へと変貌する時がある。
特にメディアミックス化による別媒体、前作から長期間経ったのちの続編などで発生しやすい現象であり、活発属性萌え達はいつも恐怖しているとかいないとか。


にツッコミが過激過ぎるキャラの例

キャラ 作品 行動 備考
ラム うる星やつら 女たらしのダーリンに電撃を浴びせる 第3話『悲しき雨音』、アニメ版『ハートをつかめ』では愛情表現だという描写が見受けられた。
三宅しのぶ 甲斐性なしの幼馴染に怪力を爆発させる 当初はビンタ・ひっかき傷・上手投げ程度だった。
槇村香 CITY HUNTER 万年発情期なパートナーをハンマーやこんぺいとうでぶっ叩く。
八坂真尋 這いよれ!ニャル子さん あまりにも非常識なヒロインにフォークブッ刺し 男性が暴力キャラを務める珍しい事例。とは言え、彼の場合は女性側に非があるパターンが多いためかそこまで問題視されていない。
千鳥かなめ フルメタル・パニック! 学校で銃器を振り回す輩をハリセンでホームラン
千斗いすず 甘城ブリリアントパーク セクハラ野郎に銃で制裁
津辺愛香/テイルブルー 俺、ツインテールになります。 敵味方が貧乳連呼したため怒りに任せて馬乗り状態のまま拳で敵幹部を撃破したこともある。 それ故か、ファンからも「A以下(あいか)さん」「蛮族」呼ばわりされているとか……
白梅梅 ベン・トー 白粉花に対して過保護な節があり、半額弁当争奪戦で偶然知り合った変態に対してはその事情を知らず、彼女に近づく際に過剰なまでに暴力を振るっていた。 後にその変態とは和解し、普通に友人として接することになる。アニメでは彼女の暴力性が強調されており、ヘイト要員としての印象が強かった。
島田美波 バカとテストと召喚獣 幼馴染が鈍感を通り越してバカなため怒りの関節技を決める。 場合によってはDクラスの男嫌いのレズ清水美春と共にツープラトン攻撃を仕掛けることもある。
伊波まひる WORKING!! 極度の男性恐怖症のため触れられただけでも反射的に殴り倒してしまう。 本人に悪気はないが、娘を嫁に出したくない親バカの父に「男は狼」と教え込まれたため。
日向夏美 ケロロ軍曹 地球侵略を目論むケロロ小隊最大の脅威。だいたい本編は彼女のツッコミで作戦失敗に陥ることが多い。
篠ノ之箒 IS〈インフィニット・ストラトス〉
西馬ニコ 仮面ライダーエグゼイド 口も悪ければ態度もデカく、本編でも口より先に手が出る場面が多かった。





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「り…理不尽だ…(ガクッ)」

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最終更新:2023年08月18日 01:05