摩多羅夜行

登録日:2012/07/23(月) 17:19:43
更新日:2016/07/16 Sat 21:27:14
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「得たり、よな」





CV:春野風/羽多野渉(18禁版/CS版)

神咒神威神楽の咒皇百鬼夜行編主人公。


外見上主人公側では年長。
史上最高の稀代の陰陽師である青年で、その実力は彼とそれ以外で比較にすらならず、「歪み」を色に例えるなら彼は【人界の穴】とさえ謳われる程の別物。
本来、数百人の術者が必要で時期を見合わせ、尚且つ数日かけなければならない大規模な術でさえ、彼は小手先でやってのける。
また天眼と呼ばれる別位相の物事を見抜く特殊な眼を持ち、相手の渇望すら見抜く事が可能。
そういう規格外な力もあり、御門龍明に「何もするな」と言われる程。
この規格外の力は生まれながらに太極に至っているが為である。

容貌も美しいと完璧超人だが、非常にマイペースで常に飄々としており、オマケに愉快犯的思考回路の持ち主で、相手を玩弄する事を楽しむという性格が能力と美貌を台無しにしている。そのため個としては規格外ながら指揮官としての適性は皆無。
その思考は彼の式である丁禮や爾子にすら揃って変態」と断じられる。
また面と向かっては示さないが、自身の過剰な能力の高さを誇っており、周囲を己の付属品程度にしか見ていない等、自己愛が世界の真理である天狗道世界を体現する人物でもある。

許婚の御門龍水からは純粋な好意と尊敬を寄せられているが、本人はあまり興味を示してはいない。
余談だが彼は10歳以前の記憶がないらしいが、それが持つ意味とは?

龍明から与えられた神号は【夜摩閻羅天】。
これは死後を裁く神を示す言葉だが、死後の概念のない天狗道の世界では極めて異質な言葉。
これを送った龍明の真意とは?


前述のように太極に至っている為、初期の主人公勢の中ではダントツの能力を誇る。
強力な術のみならず、陰陽師という後方支援担当っぽい肩書きを持ちながら、単純な身体能力さえ坂上覇吐凶月刑士郎を上回るという怪物ぶり。

何故か、夜都賀波岐の面々からは、ある人物を彷彿させるとして憎悪を向けられている。







【作中の動向】

御前試合では高みの見物にしゃれこみ、刑士郎、壬生宗次郎、玖錠紫織、龍水の死闘を見下ろしていただけであったが、4人に啖呵を切った久雅竜胆と覇吐の口上に興味を示し、試合後に東征に参加する事を決意した。

淡海での戦いでもやはり傍観に徹していたが、海坊主戦に参戦。
巨大隕石召喚術【計都・天墜】で瞬殺するというまさに桁違いの実力を見せた。

不和之関では天魔・母禮と対戦。
共に遥か上空へ飛翔し、壮絶な戦いを展開。
太極到達者としては未熟な夜行に遥か格上の母禮を倒せる道理はないが、巧みな話術による挑発と術による神業的な防御で太極未発動の母禮と互角に渡り合うという超絶的な実力を見せた。
太極を発動した母禮相手には文字通り瞬殺され、稲妻に両目を焼かれて失明した。
が、これは夜行の予定通り。新たな術式を用い、両目に代わり額部に第3の眼を開眼。以前の天眼を凌ぐ眼を手に入れた上、各種能力も天魔クラスにまで登り詰めた。
これは無形だった己の太極を、型に嵌った母禮の太極を参考に形を掴んだ為である。

東外流で母禮と再戦。不和之関とは違い、夜行も天魔の域に達した為、今度は太極込みでも終始翻弄してのけた。
しかし、母禮の太極は己のソレには当て嵌まらないと見るや興味を失い、撤退する彼女に見向きもしなかった。
この戦いで丁禮と爾子を失う。表面上、平然としていたが、後にいない1人と1匹に意見を求めるかのような独り言を呟き、自嘲する等、本人なりに心を傷めていた様子。



天魔・大獄こそ自身が求める存在と見なした彼は、蝦夷にて対決。
核爆発すら防ぐ次元障壁をも貫く大獄の死の鉄拳に死の淵まで追い詰められたが、同時に自身の太極に開眼。
【太極・夜摩閻羅天】を発動させ、大獄の死の一撃を殺す事で死を回避するという目茶苦茶なやり方で危機を脱する。
本作名勝負の一つである即死攻撃の応酬の末、大獄の太極の許容量を超えた死を蓄積させ、遂に打ち取った……かに見えたが、彼の真の太極による問答無用の死を与えられ、敗北した。
その中で第六天波旬の一端に触れ、発狂しかけるが、なんとか現世へと戻れた。
その後、大獄の自身を否定してでも友の為に戦う姿に心を打たれ、彼に敬意を示し、自身から負けを認めた。

覇吐が天魔・夜刀との戦いを制した後、早速波洵討伐の準備を整える。
一足先に座へ向かい、波旬と対峙するが、取り付く島もない下劣極まりない邪性に絶句する。
そんな彼に波旬は衝撃の事実……彼の出生について語り始めた。



以下、本作ネタバレ注意
























摩多羅夜行とは御門龍水の願望を形にする特殊な力に目を付けた波旬が、彼女の力と自身の糞(力の一部)を混ぜて作り上げた触覚。
つまりは【龍水の考えた最高の男】という設定の具現こそが夜行。
子女の妄想に命が吹き込まれただけの存在であった。
前述の10歳から以前の記憶がない、というのは記憶喪失ではなく元から無い為。
この事から分かるように、一見主人公勢最年長に見えるが、実際は最年少である。

そのあまりにも救い様がない出生に流石の夜行も絶望と憤激に駆られ、波旬に挑むも太極を取り上げられた挙句、小虫を払う一撃で致命傷を負わされ、座から現世へと叩き落とされ、龍水の前で死亡する。
が龍水の死姦太極で復活。
己が龍水の人形であることは否定するも、彼女を受け入れ、常に彼女の前を歩き続けることを決意し、天狗道を脱却し、
死を与える力ではなく死後を裁く力……本来の意味での夜摩閻羅天の力を得る。
これが「死後の概念が無い」波旬の世界への痛烈な意趣返しとなる。
龍水に関しても、自分は彼女の人形ではないと断ずるも、自身の出生を受け入れる決意をする。





波旬戦ではまさかのニートの力と激突。
死にたがりの神格と死後を裁く神格の戦いは必見。


全てが終わった後はを求道神として主神の補佐の役割で座に居座り、その能力でもって死んだ人間のそれまでの生に応じた裁きを下している。
ていうか新世界の法は基本的に現世不干渉で、死後の魂に対し、生前の生き方に応じて歴代覇道神の法による裁きを下すというスタイル。


例えば生前の生き方がニートで進歩が無かった人間には人生やり直してこいとニートの法の「永劫回帰」。
例えばあまりにも報われなかった人間は、来世で幸せにとマリィの「輪廻転生」。

つまり彼の「死後を裁く」という能力が無ければ新世界の法はほとんど意味を失うという超重要ポジション。
オマケに無限に存在する平行世界全ての死者を裁いているという超働き者。
彼がニートの力と戦ったのは必然だったのかもしれない。











と思われていたが、実際のところ死後の道は当人が自ら決定することがほとんどらしく、彼は死後を求めないあるいは求める死後が既に存在しないといったイレギュラーに対して、対話などを介してその死後を決定するのみ。
もちろん彼が重要な役を任されていることには変わらないが、彼の不在が即理の破綻とはならないようだ。
むしろ目下の彼の関心は、必ずしも人の属性にそぐわない座というシステムをどのように破壊するかにある模様。










喝采せよ、あらゆる存在の救世主 今こそこの地に降りたまえ

汝ら我の蓮座にひれ伏すべし 我はすべての苦悩から、汝らを衆生を解き放つ者

我はあまねく万象の、現在過去未来を裁く者

中臣の、太祝詞言い祓え、購う命も誰が為になれ
(なかとみの、ふとのりごといいはらえ、あがういのちもたがためになれ)

東嶽大帝・天曹地府祭――急々如律令奉導誓願何不成就乎
(とうがくたいてい・てんちゅうちふさい――きゅうきゅうにょりつりょうほうどうせいがんかふじょうじゅや)

オン・ヤマラジャ・ウグラビリャ・アガッシャ・ソワカ

ナウマク・サマンダ・ボダナン・エンマヤ・ソワカ

貪・瞋・癡――我、三毒障礙せし者、断罪せしめん


──太・極──


神咒神威――夜摩閻羅天



◇太極・夜摩閻羅天

TON☆JI☆CHI。

「総てを殺したい」という渇望を具現化した求道型の太極。一見覇道型の渇望に思われるが、「総てを殺せる者になりたい」という解釈になっている。
それはあらゆる物に絶対の死をもたらす死の宇宙。他者の殺傷を目指す限り、その手に起こせぬ事象などもはや夜行には存在しない。
それは天魔・大獄の太極と同じ属性の力であった。故に互いの終わりの一撃を相殺し終わらせる即死合戦を可能とする。

後に天狗道から完全に解脱した後は死後を裁く力に変化。
生者には何も影響を与えられないという一見、非力な太極だが、死後概念のない世界に死後概念を現出させたのは大きな意味を持つのは言うまでもない。
というかむしろ魂に干渉できる分対応力が上がった感がある。

詠唱のテンションの高さは良くネタにされる。





【技能】

◇天眼
正式名称、虚空蔵霊眼。
前述のように別位相の物事を把握し、特殊な術の演算も出来る夜行の力を支える要素。
母禮戦後は額の第3の眼によってより高度な演算が可能になり、相手の渇望やその穴すら見抜けるようになった。
波旬との初戦で死亡後、蘇生した際に天眼・森羅殿に進化。
死後を見据える力を得た事で夜摩閻羅天は完成した。
ちなみに波旬も所有しているが、向こうは専ら他者の煽りツールとして使うのみと宝の持ち腐れである。

◇計都・天墜
所謂メテオ。
上空から巨大隕石を叩き落とす術で、淡海での海坊主をも消し飛ばす威力を誇る。
母禮との初戦でも出合い頭にかますも、一国を消し飛ばす彼女の雷の前には流石に敵わず、消し飛ばされた。
無形太極時の技ながら、PV2弾での鮮烈な披露やドラマCDでのカオスな使い方も相俟って、彼の代表技の位置付けにある。

◇飛翔能力
母禮戦で披露した文字通りの力。
夜都賀波岐では2番目に最速の母禮と互角の空戦能力を発揮する等、かなりの速力を誇る。
最大高度は不明だが、大気圏突破まで行く等、尋常でない力を見せた。

◇次元断層障壁
防御術。
1枚でも核爆発に耐えるシロモノ。
発動速度もかなりのモノで、大獄の不意打ちに対して瞬時に数十枚を出現させた。
母禮戦では彼女の雷にすら耐えたが、大獄の死の鉄拳の前には硝子細工の如く数十枚全て一撃で砕かれた。





【まとめ】
ラスボスっぽい雰囲気(夜行のコンセプトは若い頃の水銀ニート)を持ち、正田氏の「夜行は嫌っといた方がいいかも」発言等から、ユーザーから色んな意味で警戒されていたが、波旬の触覚、龍水の人形という業を乗り越え、最終決戦で熱い啖呵を切ってみせるという漢ぶりを発揮。
ユーザーの予想をいい意味で裏切った。
刑士郎、夜刀と同じく真の主人公と言えるだろう。




覇吐「」


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