科学戦隊ダイナマン

登録日:2011/04/25(月) 18:38:35
更新日:2024/04/07 Sun 17:13:29
所要時間:約 7 分で読めます




爆発!

ダイナマン!!

<ドゴォォォ!!(爆発音)
ドゴォォォ!!(爆発音)>

『科学戦隊ダイナマン』とは、東映が製作した特撮TV番組『スーパー戦隊シリーズ』の第7作目であり、劇中に登場するヒーローチームの名前である。
1983年(昭和58年)から1984年(昭和59年)にかけて放送された。



◇あらすじ


各地で相次ぐ火山活動の急激な活発化。それは、人類の未だ知らない深い地底に文明を築いていた有尾人の一族・ジャシンカ帝国による地上侵略の始まりの合図でもあった。
その動きを事前に察知していた科学者・夢野博士は、ジャシンカ帝国に勇敢に立ち向かおうとした5人の若き科学者の卵を自身の発明センターに呼び寄せ、ダイナスーツを身に纏って戦う「科学戦隊ダイナマン」を結成した。
こうして、5人の若き科学者達とジャシンカ帝国の戦いの火蓋が切って落とされた!



◇概要

今作の大きな特徴として、後に各種ロボットアニメ等で名物デザイナーとなる出渕裕を起用した点が挙げられる。
これにより、怪人やメカのデザイン等のビジュアル・コンセプトにアニメ的な要素が加わり、より洗練されたものになった。

スーパー戦隊シリーズは今作を境に放送枠の都合で本編の時間が若干短縮されている。それが全体的なストーリー展開にも影響を与えたのか、簡潔な場面はより簡潔に、重要な場面は各話完結の枠を超えて複数回に跨って描写されるようになっていった。
尺の切り詰め方は驚異的で、回によっては、あの『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』とほぼ互角か、もしくはそれ以上の展開の速さで敵が襲ってきたりする。

進化獣に代わる強敵メカシンカの登場やそれに対抗する為の新必殺技の獲得、新幹部である女将軍ゼノビア参戦によるジャシンカ帝国の内部分裂や夢野博士の過去など、連続性のあるストーリーは高い評価を獲得し、この手法は後のシリーズにも受け継がれた。
また、スーパー戦隊初のアンチヒーロー・ダークナイトの登場は新たなファン層の拡大に貢献した。

番組開始当初はまだ必殺技などの演出に試行錯誤が見受けられたが、回が進むごとにマイナーチェンジを繰り返し、徐々に完成されていった。

そしてダイナマンと言えば圧倒的な量の爆発である。
鈴木武幸プロデューサーによれば、その火薬の使用量は過去最高であったとのこと。
それらをフルに活かした必殺技のスーパーダイナマイト、およびニュースーパーダイナマイトのインパクトも絶大であった。だが、あまりにも使い過ぎたため本作以降は自重して火薬の量が減らされたという。

当時としては過去最高、以後は使用量が減少……ということは、必然的に、本作=最も爆破シーンが激しい戦隊作品ということになる。
現在は諸々の規制が厳しいため国内での大規模な爆破シーンの撮影は難しい。映像製作上はCGで十分代用可能になったことも踏まえれば、今後『ダイナマン』の規模を超えるような爆発を行う作品が現れる可能性は低いだろう(『マジレンジャー』のOP撮影が一部海外ロケで行われたのは、爆破シーンを撮るためだったと言われている)。



名乗りはだいたいこんな感じ

OPからして爆発のオンパレードであり、タイトルコールから歌詞が流れるまでの約19秒間に14回も爆発している*1。その甲斐あって今では「火薬戦隊」と呼ばれるまでになっており『特撮=決めポーズをすると背後で爆発』というイメージを定着させた作品と言っても過言ではないだろう。

九州などを舞台とした特殊な地方ロケがたびたび行われるのも本作の特徴で、それぞれの場所での地の利や観光名所を活かした戦闘演出は見ごたえがある。

ちなみに、企画当初は野球をモチーフにした戦隊『Vリーガー』になる可能性もあったらしく、スーツのデザインにその名残がいくつか見受けられる。

次回予告は前作を踏襲し硬軟織り交ぜたものになっているが、放送時間が短くなった10話からは30秒から15秒に短縮された。また、43話の予告からは基本的に真面目な予告になり、コミカルな要素がほとんどなくなった。

「47戦隊47都道府県」では秋田県を担当。
花火の競技大会である「大曲の花火」がある事が理由か。


◇主題歌

どちらも作詞:小池一夫、作曲:京建輔、歌:MoJo、こおろぎ'73が担当。

前年の大戦隊ゴーグルファイブより、作詞は小池一夫氏、歌唱はMoJo氏が引き続き起用された。
特に初っ端から爆発しまくるOPはインパクト抜群。
ダイ!ダイ!ダイ!ダイ!」の連呼、激しいスラップベース、勇壮なストリングスとトランペットが合わさり、一度聴いたら忘れられない一曲に仕上がっている。気分が乗らない時でも聞けば一発でテンションがブチ上るようなそんな曲である。拍子木のような効果音は打楽器のクラベス、竹刀を叩きつけるような音は琵琶によるもの。

ライブでは「ダ、イ、ナ~マフゥ~~」とも聞こえる、唸るようなMoJo氏の独特の歌い方を耳にすることができる。


◇科学戦隊ダイナマン/夢野発明センター

変身する5人は若い学者であり、ダイナマンとして戦うと同時に子ども達の未来を守り自分の夢とに向かって突き進むのである。
基地は夢野発明センターの地下にあるダイナステーション。
前作『大戦隊ゴーグルファイブ』と違い、後楽園ゆうえんちが活動拠点というわけではないのだが、どういうわけか後楽園ゆうえんちに入り浸っているシーンが妙に多い。

ダイナマンへは夢野博士が開発したダイナブレスに収納された強化スーツを「ダイナマン!」の掛け声、あるいは自分の担当カラー(ダイナ○○)を叫び、胸にかざすことで装着・変身する。
共通武器は「ダイナロッド」。メンバーによってそれぞれ違う特殊能力が備わっており、主に短剣のような使われ方をすることが多いが、5人がエネルギーを集結させれば「ロッドビーム」という光線技を放つこともでき、これがスーパー戦隊シリーズ初の光線銃であると一般的に紹介される。
(が、5人揃わないと使えないうえに、必殺技のスーパーダイナマイトがある都合上あくまでも“繋ぎ技”であるため若干影が薄く、ダイナマンも遠距離の敵に対処する際は前作のゴーグルファイブ同様、もっぱらロッドを投げつけることによって攻撃していた。本格的な光線銃アイテムの登場は、次作『超電子バイオマン』のバイオソードを待つこととなる)。

両足のダイナブーツには小型エンジンとエネルギー集中ターミナル(要は噴射口のようなもの)が搭載されており、これを水平に向ければ「マッハダッシュ」という加速攻撃に、そして下に向ければ「ダイナジャンプ」および「ダイナジャンプ・スカイハイ」という空中飛行、そして右脚から繰り出す「ダイナキック」という蹴り技に使うことが出来る。


  • 弾 北斗/ダイナレッド(演:沖田さとし)
ダイナマンのリーダー。
北海道出身の22歳。
科学者兼モトクロスのライダーであり、その腕前は抜群である。
世界レース優勝を夢見て無公害水素エンジンの開発に取り組んでいるが、なかなかうまくはいかない模様。
生まれてすぐに母親を亡くしており、親子の愛情を奪おうとする者には激しい怒りを見せる。
武道の心得があり、特に小学生の頃から続けている剣道に優れている。その為同じく剣技を得意とするメギドやダークナイトとはライバルのような関係である。
リーダーということもあってか単独の状態で危険な目に遭う機会も少なくなく、ダイナブレスが壊れるなどして変身できなくなる展開が妙に多い。

ダイナレッドとしての個人武器は、両剣に合体させることも出来る二振りの「ダイナ剣」。
これを用いた二刀流の剣技は強力無比で、「ダイナ剣だーっ!」のひと声でシッポ兵が難なく蹴散らされていく光景は本作における恒例行事。
必殺技は夢の翼、ドリーム返し、竜巻剣、ドリームギャラクシー、ゴールデンスパークなどのダイナ剣を使った技が多いが、二の腕をムキムキにして放つマグナムスクエアパンチのようなパンチ技もある。


ダイナマンのサブリーダーでござる。
22歳。宇宙人と友達になることを夢見ているお茶目な性格の天文学者でござるよ。
これでも伊賀忍者の子孫でござって、何かにつけて「拙者」や「ござる」といった古風な喋り方をするのが特徴でござる。
忍者としての能力はハイスペックであり、ぶっちゃけ変身せずとも既に超人的なレベルで強いでござる。
変装術や分身の術を使う事もあるでござる。特に分身の術は、他人に簡単には教えたくないほどのとっておきの技でござるよ。

ダイナブラックとしての個人武器は合体して十字型の「ショットクロス」にもなる二本のブーメラン「クロスカッター」。
後に「バトルテクター」という強化装甲も装備するでござる。
必殺技はブラック分身の術や木の葉隠れ、変わり身の術、流星キックなど忍法や体術を活かした物が多い。
演者の通称は『Mrブラック』。前作のゴーグルブラックに引き続きブラック役を務めておられるでござる。
変身しなくても十分強そうに見えるのも前作のあやつと同じでござるな。
忍術が使えるのに、同じような妖術を使う敵が出てくるとメッチャ翻弄されて大苦戦するのも前作と同じでござる。


  • 島 洋介/ダイナブルー(演:卯木浩二)
石垣島出身の18歳で、星川の弟分のような存在。
海を愛する男で、人工えらの開発に取り組む海洋学者の卵。
そのためか水中戦を得意とし、泳ぎながら戦闘員と揉みくちゃになって格闘戦を繰り広げるなどアクションの無茶っぷりではブラックにも負けてはいない。
大抵の場合は死に設定と化すことが多い“水中戦が得意”という設定が看板倒れにならずキチンと描写された、戦隊シリーズの歴史の中でも数少ない逸材。
レイとキメラが水着姿で対決を始めた際には思わず目を背けるほど純情だったが、その後レイがたびたび水着姿を披露しても特に動揺しなくなったあたり、徐々に免疫が付いたらしい。
中国拳法の達人であり、変身後はスピードを活かした拳法技を得意とする。

ダイナブルーとしての個人武器はとしても使える「ブルーフリスビー」とジェットエンジンを内蔵した水陸両用のサーフボード「ジェットサーフィン」、空を飛べるサーフボードの「アタックボード」。ジェットサーフィンからは蜘蛛の糸のようなブルーミラクルドラゴンを発射できる。
必殺技はスパークフリスビーやブルーサーフジェット、ブルー魚雷タイフーンなど武器を使った物が多いが、
第43話では星川との過酷な特訓の末に空中三角飛びとブルー稲妻キックを会得した。

途中から、彼の変身バンクだけ何故か映像の質感が微妙に変わってしまうのはツッコミ禁止。


  • 南郷耕作/ダイナイエロー(演:時田優)
鹿児島出身。
20歳の植物学者で、「ひとくちメロン」という小さくおいしい果物を生み出すのを夢見ている。
いわゆるデブキャラではないが、キレンジャー直系の食いしん坊の三枚目キャラで、子ども達から好かれやすい素直な性格の人情家(もっとも、前作のゴーグルイエローに比べるとギャグ成分はやや控えめ)。
OPだけ観るとまるでよゐこの濱口に似た顔立ちに感じるが、本編で真面目な表情をしている時とは落差が結構激しい。

大好物はラーメン。第3話では、「この美味しさの秘密がどうしても分からない!」と難しい顔をしながら何杯もたいらげるため、店員さんを困らせてしまうという場面があった。*2
また、同じエピソード内で「5秒ラーメン」なる自動製造マシーンを開発・披露したこともあったが、それは失敗に終わってしまった。

ダイナマン一の怪力で、車の運転や狩猟道具の扱いに長け、西部劇のようなライフル射撃も得意。トレードマークのテンガロンハットを使った目くらまし戦法を使うこともある。
その一方で、ギャグキャラの宿命か、怪人の攻撃をモロに喰らって一般人と同様の被害を被ったり、ひとりだけ理不尽な目に遭うことも少なくない。
また、極限状態に追い詰められるとヒロインのレイよりも早くバテている場面も多いことから、体質的に瞬発力重視で持久力には難があるタイプであると思われる。

ダイナイエローとしては怪力を活かしたパワーファイターとして戦う。個人武器は棘付きの鎖鉄球「チェーンクラッシャー」。
必殺技はイエローボンバー、イエロー電光ボール、イエローグランドダイビング、イエローダイビングパンチなど持ち前の怪力を活かした技が多い。

5人で一斉にダイナキックを繰り出す時、彼のバンク映像だけ画面の端っこに細かいゴミみたいなものがくっ付いているのはツッコミ禁止(後に修正)。


  • 立花レイ/ダイナピンク(演:萩原佐代子)
ダイナマンの紅一点。
東京都出身の18歳。動物との会話を夢見て研究に取り組むコミュニケーション研究の専門家。
今までに犬、熊、ハツカネズミの言葉の解析を成功させているが、どういうわけか猫だけは大の苦手で(アレルギー?)、猫に関連したものを見ただけでも悲鳴を上げて逃げ回るほど。
発明センターの子どもたちとも積極的に交流し、事件の被害者に同情して涙を流したりするなど、心優しい性格を持つ一方で、世界レベルのフェンシングの達人でもある。
また、コミュニケーション研究の一環として学んだのか手話の心得もあり、それが事件解決のヒントになったこともある。

これまでの戦隊作品に多かった「パワーは男性陣に若干劣るものの特殊な技を駆使して戦う」というタイプではなく、普通に男性陣にも引けを取らない(むしろ強い)身体能力を持つ。を片手にバリバリ戦うという、前作のゴーグルピンクとは違った意味で戦うヒロインの在り方に一石を投じてみせた逸材。
しかも、第1話で初めてジャシンカ帝国が現れた際に、誰よりも真っ先に戦おうとしたのはこの人だったりする。

演じた萩原佐代子氏は、かつて『ウルトラマン80』の星涼子/ユリアン役を演じたことでも有名であるが、当時あまりにも棒読みだったために業界でも屈指の怖さと厳しさを誇る東條昭平監督による洗礼を受け、軽くトラウマだったそうであるが、
本作でまたしても彼と一緒に仕事をする羽目になり、「円谷プロの番組じゃないのに、なんでこの人がいるんだろう」と思っていたそうである(向こうはフレンドリーに「佐代子~♪」と声をかけてきたが、思わず後ずさってしまったとか)。
が、その甲斐あってか演技力は明らかに上達していた。当初は戦っているときの掛け声も「とぉーっ(棒読み)」みたいな感じであったが、次第に迫力のある声を出せるようになり、最終回では観ているこっちが戦慄するほどの迫真の悲鳴を披露するまでに至った。

後年、ある世界で星川そっくりな道場主の元妻として登場。リアルでは、本作で南郷役を演じた時田優の妻となった。
20話ごろを境に急に髪型が変わり、一時的に極端なパッツン前髪になっていた時期がある。

毎回のOPでもお馴染みの、5人で一斉に宙返りジャンプを披露するバンク映像で、何故か彼女だけ全身が真っ黒になっているのはツッコミ禁止(後に修正)。

ダイナピンクとしての個人武器は「ローズサーベル」と「フラワーシールド」と花を模した爆弾の「バラフィナーレ」。
そのこともあってか、自身の主役回では、「この花の戦士、ダイナピンクが許さない!」という決め台詞をちょくちょく披露する。
必殺技はこれらを使ったピンクハートブレイクショット、ピンクスワンサーベルフラッシュ、ピンクフラワーカーニバルなど。


  • 夢野久太郎 (演:島田順司)
有尾人の存在を知り、科学戦隊を結成した科学戦隊の総司令。
普段は夢野発明センターの「発明おじさん」としてひょうきんに振る舞っているが、ひとたび緊急事態が発生すると、冷静かつ厳格な科学戦隊の総司令に一変する。
1話で彼の総司令としての顔を初めて目の当たりにしたメンバー5人は、呑気に「カッコいい~☆」などと嬌声をあげていた。どんなリアクションだ。

同じ発明家や科学者の知人が多く、その中にはジャシンカの存在に気付いているような比較的ハイレベルな人物もいたものの、自分が科学戦隊の長官をやっていることは誰であろうと一切秘密にしている。
司令官として指揮を執るだけでなく武道の心得もあり、弾が剣の特訓をする時には彼が相手を務めることもある。また、医学にも詳しい。

厳しさと優しさを兼ね備え、ダイナマンがニュースーパーダイナマイトを編み出すための特訓をしていた際は彼らがどんなに苦しんでも一切の妥協を許さない鬼教官と化したが、最終回では彼らの窮地に際して我が身を顧みず救出に向かった。
実はある秘密を抱えており、終盤では彼の若き日の過ちが物語の主軸となった。


  • 剣道ロボット(声:門谷美佐)
夢野博士が作り出した、ケムンパスに似た顔が特徴の夢野発明センターのマスコット的ロボ。
第2話にて弾が剣道の技術をインプットしたことで二刀流もできる剣道の稽古相手ロボットになった。
第37話でメカシンカ・エレキウナギのウナギ電磁波を受けた影響で故障、以後出番がなくなる。


◇ダイナマンの必殺技


  • スーパーダイナマイト
空中に飛び上がった5人が、エネルギーを集中させて巨大なエネルギーの塊になって敵に突撃する技。
「アターック!」「アターック!」「爆発!」「爆発!」という次々に発せられる号令が小気味よい。

  • ニュースーパーダイナマイト
スーパーダイナマイトが通用しないメカシンカを倒すために編み出された新必殺技。
編み出されるまでにはかなりの時間と労力を要し、メンバー5人が文字通り手に血が滲むほどの特訓を重ねてもなかなか完成の糸口が掴めなかった。そんな5人を見かねて乱入・強襲してきた夢野総司令と戦っているうちに、咄嗟に普段とは違うような飛び上がり方(回転を加えたきりもみジャンプ)をしたことがヒントとなり、「爆発のエネルギーを竜巻回転で吸収し、更にパワーアップして飛び出す」というよく分からない謎の理論により遂に完成させることができた。

つまり、特殊な新技術や新装備で強化したわけではなく、純粋な努力と根性によって編み出されたという割と特殊な経緯を持つ新必殺技である。

回転ジャンプによって空中に飛び上がった5人が、爆発エネルギーを伴いながら集結し、空中でスクラムを組んで巨大な火の玉となって体当たりする。決め台詞は「大・爆発!」。
大抵の敵は何がなんだか分からないうちに成す術もなくやられるが、なんとかして逃げようとした敵も、どこまでも追いかけて撃破したことのある情け無用の必殺技。その威力は、カー将軍がバリアを張っても致命傷を負ってしまうほど。


◇ダイナマンのメカニック


  • ダイナファルコン
ダイナレッド専用オフロードバイク。
フロントカウルから展開される速射砲・ファルコンミサイルとモトクロスレーサーでもあるレッドの走行テクニックが最大の武器。


  • イナマシーン
ダイナレッド以外の4人が乗るジープで、主にブラックが運転手を務める。
小型ミサイル・マシーンミサイルを装備している。


  • ダイジュピター
ダイナステーションから発進される巨大母艦。
ダイナマッハ、ダイナモビル、ダイナギャリーの三機のダイナマシンを搭載しており、両翼のジュピターミサイルが武器。


ダイナマッハ、ダイナモビル、ダイナギャリーが「合体・グランドスラム!」の掛け声で合体した巨大ロボットで、超進化獣および超メカシンカを迎え撃つ。
超進化獣との戦いもさることながら、超メカシンカに対してもこれまでと変わらずに倒せる程強い。
分銅つきトンカチのビートハンマー、投げてよし打ってよしのダイナブーメラン、ロケットパンチのダイナナックル、トゲ付き鉄球のファイヤードラゴンといった多彩な武装を持っており、超高度でジャンプするダイナミックジャンプから続けて放つ科学剣・稲妻重力落としが最大の必殺技。

詳細は項目を参照。


有尾人一族ジャシンカ帝国

遥か昔、地球に落下した隕石に付着していた生命体が進化した「有尾人」が地底深く築いた国。
その名の通りに尻尾を有し、生まれ持った尻尾の数で階級が決まる。
地上の人類には尻尾が存在しないため下等な種族であると一方的に見なし、(遺伝子操作などで)尻尾を生やすことも出来ないと分かると「(自分たちにとって)不要な存在である」と判断し、人類の抹殺と地上征服に乗り出した。

本編開始まで地上の人類との接点は皆無であったのかと思いきや意外とそんなことはなく、何年にも渡って地上に滞在していたスパイなども劇中で登場した。*4

「万年山」に危険人物や反乱分子を閉じ込めておくための「千年洞窟」という牢獄があり、少しでも情報が漏れると全力で潰しにかかるなど、その存在はジャシンカにとって極秘中の極秘となっている。



第三勢力

声:飯田道郎
40話から登場した謎の剣士。
当時、これまでの戦隊モノには無かったそのコスチュームデザインとキャラ付けは視聴者に衝撃を与えた。
ダイナマン、ジャシンカ双方にとって利益になるような言動を繰り返し、場をひっかき回すトリックスターとして暗躍するが……?
詳しくは当該項目参照。


◇キーアイテム

  • レトロ遺伝子
47話~50話に至るまで物語の主軸となった特殊な生体物質。
メカシンカ・ドクガスイタチが「遊園地で強力な毒ガスを無差別に散布する」という作戦を行ったときにその存在が発覚した。
毒ガスを喰らった被害者は、体のどこか一部が極端に急成長・肥大化するという、ジャシンカにとって想定外の事態が発生したため、作戦は一旦中止に。
実は、その症状を引き起こした原因こそがこのレトロ遺伝子であった。
ドクガスイタチが毒ガスを精製するために集めていた原材料の中に、偶然このレトロ遺伝子が極微量に含まれていたのだ。

その場に居合わせた南郷もまた毒ガスの犠牲者となってしまったが、夢野博士はその治療法を知っていると言う。安堵するダイナマンだったが、夢野博士は次第に不審な行動が目立ち始め、南郷の治療と他の被害者のぶんの治療薬の用意を済ませたあと、忽然と姿を消してしまった。
そして、ジャシンカにとっても、レトロ遺伝子は「この性質を利用すれば、(有尾人にとって地位の象徴である)シッポの数を増やせるかもしれない」と前々から目を付けていた物質でもあった。
その後、ダイナマンとジャシンカによるレトロ遺伝子の争奪戦が繰り広げられ、とうとうゼノビアがそれを手にしてしまうが、遺伝子を投与されたゼノビアの体には徐々に異変が起こり……?


【余談】

本作の最終回の内容について、「こんな結末はジャシンカ帝国があまりにも可哀想なのではないか?」という疑問の声が非常に多く寄せられたという(最終回のネタバレはダークナイトの個別項目に詳細が書かれているが、言ってしまえば、もはやダイナマンとジャシンカは戦う理由が無くなってしまったため。)。

それだけ、ただ敵として滅ぼすには余りにも惜しいキャラが多かったという証でもあろう。
今の戦隊作品だったら、メギドやキメラは追加戦士にする事も出来たんじゃないか、とする声もあるくらいである。

その声を受けてか、次作『バイオマン』では悪役側のドラマがより丁寧に掘り下げられ、次々作『電撃戦隊チェンジマン』では遂に悪役側との和解・救済が描かれることとなる。



上写真のように名乗りポーズの後ろで巻き起こる

「爆発!!」

長年「名乗りの際に起こる爆発で敵を倒せばいいのに」とツッコまれ続けてきたダイナマンであったが、『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』でとうとうそれが実現する格好となり、観客の腹筋を崩壊させた。

ダイナピンクの項目で説明したように『獣電戦隊キョウリュウジャー』のキョウリュウグリーンの両親に星川とレイに似た者がいるが、ダイナマンとの関連性は定かではない。

本作もスーパー戦隊シリーズの例に漏れず劇場版が存在する。だがこれを後に数シーンをカット・編集した上でTVでも通常の話として放送*5するという非常に珍しい展開となっていた*6

月刊少年ギャグ王にて連載されていた漫画に『すすめ!!ダイナマン』というものがあるが、科学戦隊ダイナマンとの関係は一切ないオリジナル作品である。実際にはあちらはボンバーマンのパロディ。

なんとパワーレンジャーよりも前に1987年から88年にかけてアメリカで放送された事がある…が、序盤の6話のみである上にギャグ風の吹き替えが行われている
タイでも放送されていたらしく、現地語版の主題歌映像が残されている。


追記!(追記!)修正!(修正!)ダイーナマイトー♪

画像出典:科学戦隊ダイナマン、ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦
© 1983 東映
© 2011 「戦隊199ヒーロー」製作委員会 テレビ朝日・東映ビデオ・東映・東映エージェンシー・木下工務店

06.大戦隊ゴーグルファイブ←07.科学戦隊ダイナマン→08.超電子バイオマン

この項目が面白かったなら……\爆発!!/

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最終更新:2024年04月07日 17:13

*1 同時に複数個所で爆発しているのは1回とカウント

*2 ちなみに、彼がラーメンを食べていた場所は後楽園ゆうえんち内のフードコート。さすがに時代が時代なので現在とは物価が違い、よく見ると一杯400円という記載があるのが興味深い。

*3 彼女は絵描きの卵であり、生前に遠山博士の似顔絵を描き残していたため、それがヒントとなって真相が判明した。博士も「こんな私に、初めて人を愛するということを教えてくれた(発言大意)」と述懐しているあたり、よほどの心の支えだったらしい。

*4 そのスパイは、長く地上で生活していたこともあってか心身ともにすっかり普通の日本人と化しており、侵略よりも平穏な暮らしを望むようになっていた。

*5 32話「消えたパワーガン」。

*6 TV放送されたエピソードをブローアップして劇場公開するのはスーパー戦隊に限らず、仮面ライダーやウルトラシリーズでも前例がある。