Bビーダマン爆外伝

登録日:2011/08/04 Thu 17:49:56
更新日:2023/11/18 Sat 23:06:23
所要時間:約 7 分で読めます




「B(ボンバーマン)ビーダマン爆外伝」とは1998年にテレビ朝日系で放送していたアニメ。
ボンバーマンとしてもビーダマンとしても初のTVアニメ作品。
続編は『Bビーダマン爆外伝V』。

ボンバーマンビーダマンとは、お腹にビーダマを持ったボンバーマンのキャラクターである。
ビーダマンは元々ボンバーマンとのタイアップ商品であり、90年代には競技性を追求したスーパービーダマンと並行して展開されていた。

本作はそんなボンバーマンビーダマンたちがSD体型のロボット「ビーダアーマー」に乗って戦うロボットアニメである。

ただし戦闘だけがメインではなく、一切アーマーに乗らないギャグ回があるなどロボットものとしてはライトで明るい作風である。
これは元々放送枠が前年度まで勇者シリーズであったため、いきなりポップなキャラオンリーのギャグアニメにすると前番組の視聴者を取り込みづらかったという部分もあるだろう。

ビーダアーマーのデザインや合体の完成度・ストーリーやギャグのテンポの良さ・OPEDなど、魅力的な要素は多くファンからの評価は高い。

アニメ制作はマッドハウスだが、サンライズが制作したアニメとスタッフが共通しているだけあり、全体的に『魔神英雄伝ワタル』と『魔動王グランゾート』といったSD体型のロボを彷彿とさせる。

そして、今見ると主役もサブキャラも含め声優陣が非常に豪華。その内の何人かはのちに『機動戦士ガンダムSEED』に出演していた。


ソフト化については版権で多く障害があると思われ*1、本放送から25年間もの間合法的な視聴手段は放映当時にリリースされたVHSのみ。スパロボなどの作品に参戦どころかDVDすら出ておらず視聴すること自体困難…であった。
しかしながら2023年11月17日、ついに次回作であるV共々動画配信が解禁。令和の世にて25周年の節目についに新規視聴が可能となった。

一方、当時は漫画・カードゲーム・コレクションシール・キャラソン等が出ていてかなりメディアミックスしていた。


そもそも「爆外伝」とは旧タカラが発売していたビーダマンの玩具シリーズで、当時第3シリーズの「III」まで出ていた。
この作品はその第4シリーズ「IV」のアニメ化であるため、本来なら「Bビーダマン爆外伝IV」というタイトルがふさわしい。
それまでは漫画や模型のパッケージ裏で断片的に設定が語られていた。
要するにタカラ版SDガンダムである。

だが、初アニメ化なのに「IV」というのはおかしいだろうという理由で「IV」を外したのだろうと考えられている。
続編の『Bビーダマン爆外伝V』が「V」(ファイブ)とかかっていて丁度良くなったのはある意味皮肉である。

ちなみに放送時間が途中で土曜17時→日曜7時に変更されていて、土曜17時の前番組はあの勇者シリーズガオガイガー
また、このアニメが日曜7時に移ったのが今のいわゆるニチアサキッズタイムの始まりである。



コロコロコミックで連載されていた漫画版も存在する。作画は三鷹公一氏。
メインストーリーはほぼ同じだが、アニメと月刊誌の差もあって、メインストーリーだけを展開している。
ただしストーリーの面白さはアニメにも引けを取らない。特にシュリンゲとシルドークの行動が大きく異なる。


◆ストーリー
最初の1・2話は玩具シリーズの前作である「III」を前日譚的に2話のダイジェストでまとめた伝説編から始まる。
なので実質的には3話から本筋が始まると言っていい。

ビーダシティに住むしろボンは、遠くの街から引越してきたというグレイボン博士とあおボンに出会った。
博士が言うにはビーダシティを「ダークビーダ」と呼ばれる者たちが狙っていて、博士はそれを防ぐためにやってきたと言うのだが…?


◆主な登場キャラクター
○しろボン(CV.桑島法子
主人公らしく快活で正義感の強い少年。空を飛ぶのが夢。
ハンググライダーを乗りこなすなど、運動神経は良い。
パートナー:カゼ丸(CV.長島雄一(現:チョー))
搭乗機:ホワイトゲイル→ホワイトゲイルII→ホワイトブロス
いずれも連射性能が高く、飛行能力を持つ機体である。

●あおボン(CV.小桜エツ子
気弱で引っ込み思案な少年で、グレイボン博士の孫。
ともにメカの扱いが得意で、本作のメカニックの一端を担う。
誰に対しても丁寧で、語尾に「○○ですぅ」と付ける。ん?
パートナー:ルイルイ(CV.川上とも子)ちなみに♂。
搭乗機:ブルースナイパー→ブルーブレイバー
どちらも精密射撃に優れた機体。

●きいろボン(CV.真殿光昭
お金に目がない関西弁キャラ。
お笑い好きで本人もギャグを連発するが、低レベルなダジャレなので相棒のポニコーンしか笑わない。
そのギャグのあまりのつまらなさで街に壊滅的な被害を出したことがある。
パートナー:ポニコーン(CV.園部啓一)
搭乗機:イエローシューター→イエロークラッシャー
ギャグを威力に変換させたドライブショットで威力を追求している。

●くろボン(CV.関俊彦
クールでキザな謎の人物。
本作随一のシリアスキャラでダークビーダを憎んでいる。
しろボンたちのピンチ(大体Bパート後半)にどこからともなく現れ、その圧倒的な力で敵を蹴散らして美味しいところだけ持っていく。通称「7時20分の男」。
俺、参上!」とは言わない。
終盤で彼の重要な秘密が明かされる。
他キャラの手がボンバーマンっぽい真ん丸なのに対して、何故か彼だけ手袋を嵌めた手に指がある。
パートナー:ヒリュー(CV.安井邦彦)
搭乗機:ブラックガトリンガー→ブラッククラスター→ブラックデバスター
しろボンよりも更に連射性能を重視。

●あかボン(CV.佐久間レイ
レギュラー陣の紅一点で、多分ヒロイン。
頭に黄色いリボンをつけている。
周囲に自分のことを「レッディ」と呼んでと言っているが結局一度も呼ばれたことがない。
初期はしろボン達と一緒にアーマーで戦闘していたが、終盤はサポート役になってしまった。
パートナー:ピポ(CV.本井えみ)
搭乗機:レッドバスター→フレアードラゴン
前者は連射が得意な砲撃戦型、後者は「パロ伝」の在庫処ぶ…輸送・サポート向け。

●グレイボン博士(CV.津久井教生)
あおボンの祖父(グランパ)。
ダークビーダに対抗するためビーダアーマーを開発し、ビーダシティにやってきた博士。
普段は変な発明をすることが多いが、メカに関しては得意中の得意。
後に彼の師匠と兄弟弟子が物語に大きく関わってくることになる。

●モミテボン(CV.子安武人
ダークビーダ側に付いているビーダマン。
長いものに巻かれるお調子者。
小悪党ではあるが根っからの悪人ではない。
名前の通り揉み手が得意で、四天王に媚びまくっているが結局コキ使われている。
語尾には「○○ヨ~ン」とつく。
愛すべきバカとでもいうべきネタキャラで、声優はまさかの子安武人氏。
EDのキャスト表を見て驚いた人も多いだろう。
前述のカードゲームで「テモミボン」と誤植されたりしている。


以下ダークビーダ
ドラーケン(CV.安井邦彦)
第一のダークビーダ四天王。
モミテボンにとにかくヨイショさせる男。
最終的にプリティーにカッコいいドラーケン様と呼ばせるに至る。
その実力は本物であり、ホワイトゲイルとブラックガトリンガーを大破させた。
搭乗機:鋼蒼竜(ハガネソウリュウ)
腹部から二連メタルビーダマ(金属球)を発射するダークメタルショットが必殺技。

ティーゲル(CV.堀秀行)
第二のダークビーダ四天王。
力のティーゲルの異名を持ち、パワーだけなら四天王随一。
だが、後先構わずぶっ放してはエネルギー切れを起こす癇癪持ち。
最後は部下が敵をはめるために作られた罠を知らずにハマるなど、四天王一の脳筋でおバカ。
搭乗機:銕白虎(クロガネビャッコ)
腹部から大きめのメタルビーダマ・プライマリ、頭部から通常サイズのメタルビーダマ・セカンダリを発射するダークビーダカノンが必殺技。

●シュリンゲ(CV.松本梨香
第三のダークビーダ四天王で紅一点。高飛車なお姉さま。
巨乳美女パープルさんとしてしろボンたちに迫るなど頭脳派。
特に長い名前でもないのにしろボンたちに「シュリケン」だの「シュリリンゲ」だの名前を間違えられるのがお約束
モミテボンには「ダーククイーン」と呼ばせようとするがこっちはこっちで「シュリンゲ様」と呼ばれる。

搭乗機:翼朱雀(ツバサスザク)
腹部から一発、頭から一発、両肩から二発ずつメタルビーダマ(玩具では両肩からBB玉)を発射するヘキサメタルショットが必殺技。 

ダークノストラ(CV.菅原正志)
第四のダークビーダの四天王として登場したオカマ。
勝つためには手段を選ばないとあるが、結構セコい。
しろボンに自作自演の占いを信じさせて戦闘不能にした。
実は正規の四天王ではなく、投獄されたシルドークの代わりだった。しかし……

●シルドーク(CV.秋元羊介)
最後のダークビーダ四天王。武人を自称する男。
過去にダーク皇帝に反逆し投獄。長い間幽閉されていたが脱獄した。
素手でアーマーを持ち上げるなど、彼自身が凄まじいパワーの持ち主。ん?
プラネットエネルギーの力を得て再びダーク皇帝に挑むが…
搭乗機:鎧玄武(ヨロイゲンブ)
頭部から巨大ビーダマ(玩具ではビーダカプセル)を発射するメガメタルカノンが必殺技。その他、腹部から通常のメタルビーダマも発射する。

●ダークプリンス(CV.林延年(現:神奈延年))
四天王をも上回るダークビーダ最強の戦士。
プラネットエネルギーでパワーアップしたシルドークすら一撃で倒すほどの実力。
戦いをゲームのように楽しみ、四天王に風変わりな作戦を授けることも。
くろボンのライバル。その正体は……
搭乗機:銀戎瑠(シロガネエビル)
無人のサポート機「クラヤミ」を従えている。

●Dr.シャドー(CV.掛川裕彦)
かつて師とグレイボン博士と共にアーマーを研究していた仲間。
だがグレイボンのくだらない研究ばかりが師に認められることが許せず、自分の方が上だと証明するためダークビーダの科学者となり、ダークアーマーを作り上げる。

●ダーク皇帝(CV.大友龍三郎
ダークビーダを統べる黒幕。
見た目は巨大な目玉でありかなりのインパクトがある、爆外伝の物語に度々姿を現す。

このロリコンどもめ!

◆合体アーマー
  • セイントブラスター
ホワイトブロス+ブルーブレイバー+イエロークラッシャーの三体合体の巨大アーマー。
ブロスが上半身、ブレイバーが右足、クラッシャーが左足を構成する。
合体発動には3人のボタン同時押しが必要な上、同時押し判定が超シビアな仕様となっている。
必殺技は「ブラスターカノン」
どことなく、合体がゴッドシグマに似ている。

ガンガン荒波越えて!ダンダン大地を蹴って!行くぞセイントドラゴン!
ホワイトブロス+ブラックデバスター+ブルーブレイバー+イエロークラッシャーの四体合体の巨大アーマー。各アーマーを一旦バラバラにし、それを再構築するという合体方法。
しかし、プラネットエネルギーを利用出来る状態でなければ合体してもダークビーダに太刀打ち出来る力は発揮できない。
必殺技は「セイントファイヤーボレイ」
合体した全機のコックピット部分が露出する。

プラネットエネルギーが必要な都合上、出番が極端に少ない。
後期オープニングで高らかに歌われている割に、搭乗するのは最終話のみ。

  • ダークネスドラゴン
四天王のアーマー四体が合体したドラゴン型アーマー。
鋼蒼竜が頭部、銕白虎と鎧玄武が胴体、翼朱雀が翼と尻尾を担当する。
アニメだとほっそりしていて非常にかっこいいが、もともとこの合体は想定されていなかったようで実物の玩具は少々不恰好。
しかし龍の頭のようなデザインの鋼蒼龍をそのまま頭部に持ってくるのはなかなか見事。
必殺技は全身から全弾発射する「ダークネスボレイ」

  • ブリザードエビル
銀戎瑠とクラヤミが合体した人型巨大アーマー。
クラヤミの頭部を外したところに銀戎瑠が収まるように合体する。
必殺技は「ブリザードカノン」

玩具は珍しく組み立て済みだった。

  • ブリザードドラゴン
銀戎瑠とクラヤミのもう一つの合体形態でこちらはドラゴン型。
頭部を外したクラヤミを両側に大きく開くことで龍型の形状となり、銀戎瑠を頭部として合体する。
必殺技は同じく「ブリザードカノン」


◆用語
  • ビーダシティ
物語の舞台となる街。伝説編で描かれた過去の時代にはビーダ王国と言われていた。

  • プラネットエネルギー
惑星の持つビーダエネルギーで、プラネットエンブレムを持つ者だけがその強大な力を引き出すことができる。
メインの5人は伝説編に登場した、プラネットエンブレムを持つ戦士の子孫。

  • メイルスーツ
前期アイキャッチで散々出てきた、メインキャラ5人がまとっていた鎧。
各自がパートナーのビーダロンと心を通い合わせたとき、ビーダロン達はメイルスーツとなってパートナーのビーダマン達と一体化し、プラネットエンブレムの力を発動させることができる。
アイキャッチでは何度も出たのに、本編では最終回にしか出てこなかった。



◆主題歌
OP1「きっと明日は晴れるから」河合美智子

OP2「GOGO!爆外伝」マキ凛子

ED1「そらのかけら」吉川麻衣子

ED2「君がいて僕がいて爆外伝」マキ凛子&水木一郎
水木氏は同じ頃にアニメ化された爆球連発!!スーパービーダマンでもED曲を歌っている。
また、時折挿入される「トー!」「シュパー!」「ブロロロロロー!」などのシャウトは同じく水木氏が過去に歌った「忍者キャプター」「バロム1」からのセルフパロディである。

ED3「ともだちがたからもの」マキ凛子



よいこボン「アニヲタWikiはしっかりりどみを読んで、ルールを守って追記・修正しよう!ビーダマンと約束だ!」

この項目が面白かったなら……\投票ボタンを押そう!ビーダマンと約束だよ!/

+ タグ編集
  • タグ:
  • アニメ
  • Bビーダマン爆外伝
  • タカラ
  • ボンバーマン
  • ビーダマン
  • 爆外伝
  • 豪華声優陣
  • 桑島法子
  • ニチアサ
  • テレビ朝日
  • メーテレ
  • バ!ク!ガイッデン!
  • マッドハウス
  • スパロボ参戦希望
  • ビー玉
  • タカラトミー
  • コナミ
  • ハドソン
  • 98年冬アニメ
  • 90年代テレビアニメ
  • 敵も味方も変な奴
  • 愛すべきバカ達
  • 元封印作品

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年11月18日 23:06

*1 例えばビーダマン系の漫画『爆球連発!!スーパービーダマン』では、電子書籍化時に版権料との兼ね合いから漫画初期の「ボンバーマン型ビーダマン」が角が生えた新規デザインビーダマンに改定されていた。