ズ・メビオ・ダ

登録日:2011/04/09 Sat 21:27:52
更新日:2024/01/25 Thu 20:54:30
所要時間:約 5 分で読めます





ボンレン・セギゾ・グスザベザ(この眼の礼を、するだけだ)!!


●ズ・メビオ・ダ


演:白鳥智香子

種族:グロンギ族(ヒョウ種怪人)
呼称:未確認生命体:第5号
身長:203cm
体重:172kg
特色 / 力:身軽さと脚力、超スピードでの疾走、鋭いツメ
CV:西條久美子


ズ・メビオ・ダは『仮面ライダークウガ』の登場怪人の一体。
クウガが愛車トライチェイサー2000を入手するエピソードにて登場した。
『仮面ライダークウガ』ではヒーローを「手放しで演出しない(設定やデザインのみで説明を終わらせない)」という意図があったことから
クウガ=五代雄介がヒーローと呼ばれる所以を丁寧に描いていた。
特に初期エピソードでは、クウガの能力説明、基本設定を消化する為の導入編とも呼ぶべきエピソードが殆どで、
かつて『仮面ライダーストロンガー』で断念して以来の初の本格バイクアクションを本企画で実現する意図もあったことから、
同エピソードはその顔見せを意識した内容となっている。


【事件】

EP:3:4
「東京」「疾走」

長野で始まった物語は今回から東京に移る。
主要3名以外のレギュラー陣も登場するほか、敵サイドでは遂にバラのタトゥの女が初登場……。
「古代から蘇ったらしい」未確認生命体に組織らしきものがあることを示唆するなど、物語の本格始動を告げる。

未確認生命体として第5号(メビオ)と共に銃撃を受けるクウガなど、前回までで予感させたリアルな世界観設定がガチであることを示すほか、
遂に一条が五代を認め「力」を与える描写など、王道的展開も熱い。

EP:4ラストのクウガがトライアルテクニックを披露する場面にはやや「興醒め」するとの意見もあるが、
全体としては主題通りにスピーディな展開が楽しめる。


・【能力】

ズ集団に属する女戦士。ヒョウの能力を持つ。
人間体は黒いワンピースのワイルドな印象の美女。
怪人態は一見褐色で半裸の女性だが、胸はブラ状の装飾品、股間は褌で覆われている。
全体的に筋肉質だが、大きく膨らんだおっぱいは一見の価値あり。

時速270kmという高速で疾走する力を持ち、その機動力を生む強靱な四肢から繰り出される爪が武器。
そのほか格闘能力自体も高く、跳躍し両脚で相手の首を挟んでへし折るなどアクロバティックな戦法が多い。

誇り高くも獰猛な性格で、バラの花びらを受け取り「ゲゲル」の為に東京にやって来るが、他の仲間達との集合場所である地下道でバイクに乗った不良に絡まれ、気安く太股のタトゥに触れられたことで激昂……。
一人を瞬時に殺害した後、バイクで逃走した一人を怪人体に変身し追跡……偶然にも鉢合わせとなった雄介と交戦となった。
クウガに変身した雄介を前に臨戦態勢を取るが、駆け付けた警官隊に銃撃され、右目を失う。
……怒りに震えるメビオは警官達に復讐するべく「ゲゲル」を前に自制を促す仲間に背を向け、暴走を続けるのだった。

その機動力と、人間サイズである為か小回りが利き、これまでの警察車両では全く追尾や捕獲が不可能であった。    


【関連人物】


「オレ、中途半端には関わりません!」
その明るさの裏にある本当の思いを遂に一条に認められる。
決め技となった前転からの二段蹴り「ローリングマイティキック」は本エピソードのみの登場。

「五代雄介……君に渡したいものがある」
古巣の警視庁へと出向になった不死身の刑事。
今回は3号にやられた肋骨のヒビは癒えていないはずなのだが……。
雄介に自らに似た資質を実感し、戦いの助けとするべく強力な力を与える。

  • 杉田守道
警視庁の刑事。
「4号」に命を救われ、直感的にその存在の意味を悟る。
後に一条と共に未確認生命体との戦いの最前線に臨む。

  • 桜井剛
杉田に同じ。
この頃は血気盛んな若手刑事と云う感じ。



※警官隊とメビオの交戦シーンでは、見事な描写でグロンギ怪人の超人性を見せていた。
クウガが杉田警部補を助ける場面は必見。
また、同シーンの後日談が後にEP:17にて語られている。


トライチェイサー2000


警視庁が次世代白バイとして開発していた高性能マシン。
警視庁開発という出自からしてが、昭和期の設定先走りのライダーマシンからの脱却が意識されていたのが判る。

ベース車はスペインガスガス社のパンペーラで、車種の選択はバイクアクションを監修、演じたトライアルレーサーの成田匠自身が行った。
選択理由は「本格的トライアルシーンの為とはいえ、レース用マシンでは小さすぎてライダーマシンとしては見映えがしない為」だったとか。

なお、番組開始前に経営するバイクショップの店頭に持ち込み調整していたところ、下校途中の子供達が「カッコいい」と言って触りに来たという。

後継機のビートチェイサー2000と共に、本格的に「走る」機能とライダーマシンとしての「格好良さ」を兼ね備えた歴代でも人気の高いマシンの一つである。

その他、番組上の設定については当該項目を参照。


【余談】

人間体を演じたのは美女レスラーとして知られた白鳥智香子(当時は引退)。
グロンギ怪人は人間体と怪人体のイメージを一致させるべく怪人体のアテレコも人間体の中の人が演じているが、
白鳥のみは本職の役者さんでない為か声優の西條久美子が演じている。

見た目のモチーフが判り難いグロンギ怪人でも、特に判り難い怪人の一体。
……まあ、能力で判断は可能だが……。
色が黒いので黒ヒョウ怪人かもしれない。
もしや名前は「女豹」の捩り……かもしれない。


漫画版】


メビ・ショグバ・ブグス(「メ」に昇格する)

2014年からリメイク漫画として始まった「月刊ヒーローズ」でのコミカライズ版では、
ショートカットの髪型にレイプ目八重歯、そして気だるげな雰囲気を持ったかなり暗~い娘になっている。
原作とのあまりの印象の違いに衝撃を受けた読者も多い事だろう。
しかしながら紋章を触られると激昂する、目を執拗に攻撃するなどの設定はそのまま。

古代からすぐに目覚めたため、原作のバヅー同様に気管支が弱く、バヂスが「美味い」と評したタバコを興味本位で吸ってみるが、直後にむせた。かわいい。
やはり現代の嗜好品は口に合わなかったのか「ジャレダ・ゾググ・ギギ。バサザビ・バスゾグザ」(やめた方がいい。体に悪そうだ)と涙目になりながら抗議した*1。かわいい。

原作とは異なり、バヅーが死亡した後にゲゲルを開始している。
その際には上記のセリフからも解るようにへの昇格を目指し、誇り高い戦士としての顔を見せた。
怪人態はトーンが大変だからか普通のヒョウ柄になっていた。
怪人態も原作とはかなり印象が異なり、普通にヒョウモチーフであることが解りやすい姿になっている。
おっぱいは小ぶりになったものの原作でブラジャー型だった装飾具はヌーブラ型になっておりこちらもエロい。顔はデカい。
ゲゲルのルールは俊足を利用して「乗り物を運転する者(運転手)を襲撃し、2日で30人を殺す」というもの。

クウガとの戦闘中に傭兵「テツヤ」に右目を狙撃され、川端で人間態に戻っていた所を五代と接触。
「人を殺す事で強さを証明するなんて意味がない。――仲良くできませんか? 人間と」と説得され、
(怪人態になる為のエネルギーが尽きていた事もあり)一時的に川端で生活していたホームレス達に保護される。
負傷した右目を手当てしてもらい、紙相撲や酒盛りに興じると無邪気な笑顔を見せた。
そしてその姿を見た五代は「グロンギとも解り合えるかもしれない」と希望を抱く。原作とは違った五代の優しさを見る事ができるワンシーンである。
「ログ・ギヂゾ・ザ!」(もう一度だ!)
その中で「何故、何のためにリント(人間)は他人と仲良くするのだろう」と疑問を抱き、少しだけリントに興味を巡らせた――。

しかしそんな束の間の平和を打ち砕くように、ゲゲルのリミット=自身の死が迫っていることをバルバから知らされる。
そうなれば、グロンギである彼女はもうやる事が決まっていた。
様子を見に来たホームレスの1人を殺害し、人数稼ぎの為に周囲にいたホームレス達も惨殺して逃走。
その後も次々と殺戮を重ね、ゲゲルの達成まで後3人と言う所まで追いすがる。
が、抱いた希望を裏切られ怒りに燃えるクウガと再び交戦、トライチェイサーを譲り受けたクウガの機動力に翻弄される。
そのままトドメを放とうとしたクウガだったが、人間態の彼女の姿が脳裏を過り、急所を外してしまった。
這う這うの体で逃げおおせるも、遂にゲゲルのタイムリミットを迎えてしまう。
最期は半人半獣の無惨な姿になり、バルバに助けを請いながら敢え無く爆散した。
ちなみに、ゲゲルの時間制限ルールにはっきりと公式が言及したのはこれが初*2

ただひたすらに冷酷だった原作とは異なり「まさか本当にグロンギと解り合えるのか…?」と読者にも五代と同じ希望を抱かせたが、
その希望は「やはりグロンギとリントは相容れない」と言う事実をより深く印象付けるだけになってしまった。
しかしながら、けん玉やスケボーなど現代の遊具に興味を示す好奇心の強さや、ホームレス達と触れ合った時に見せた無邪気な表情、
無惨ではあるが儚いラストシーンなどから人気は高く、死を悼んだ読者も多い。

……ちなみに、一旦は道が閉ざされた「リントと手を取り合うグロンギ」という存在は後にガリマが現代に覚醒した際、殺戮を嫌い人間を愛する性格になっておりゲゲルを拒否するようになるという展開で本当に実現。
互いの正体を知り、心境を語り合う際に雄介の口からメビオの件も出たのだが、この時彼に恋をしているガリマの方はやきもちを焼いており、メビオに対する恋愛感情が無いことを確認した後「嫉妬したぞ」と安堵しながらカミングアウトしていた。











「ヅギビ・シュグゲギ・ン・ゴセギ・ビリョグレゾ・ジャデデジャスジョ!!」

※訳:追記、修正のお礼に両目をやってやるよ!!

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最終更新:2024年01月25日 20:54

*1 後述する酒盛りのシーンでも酒を口にした途端にむせている

*2 未確認生命体12号A「ズ・ネズマ・ダ」も時間切れ死亡説があるものの、作中の公式発表では「警察の一斉射撃で死んだ」ということにされているため、詳細は不明。