鎌池和馬

登録日:2011/05/23(月) 21:28:30
更新日:2024/01/18 Thu 16:58:13
所要時間:約 7 分で読めます




鎌池(かまち)和馬(かずま)

日本のライトノベル作家。
通称は「かまちー」とか「かまま」。

顔写真はおろか、年齢・出身等のプロフィールは一切非公開。
ただし竹宮ゆゆこ(1978年生)よりは年下で、『キン肉マン』や『聖闘士星矢』の話題が通じない世代だとか。

それが正しいとすると、少なくとも1980年代後半の生まれ?
ちなみに仮に1985年生まれとすると、『とある魔術の禁書目録』第一巻は2004年4月10日発売なので、
第一巻刊行時で18ないし19歳となる。…………え?

流石にインタビューなどには応じているもののそれ以外の露出はほぼ皆無と言ってよく、
ファンからは正体について、冗談めかして「北欧風の金髪美少女女子高生型インフルエンザウイルス」とか、
「電撃のサーバーにある文章構成プログラム」とか言われることも。


成田良悟と交友関係があるらしく、成田が超電磁砲のスピンオフを執筆したこともある。
その際、

成田「鎌池さん、木原一族出していいですか?」
かまちー「金髪ツインテールロリならいいですよ(即答)」
成田「なッ……!?」

というやり取りがあったとかなかったとか。どんだけ金髪好きなんだよ
他にも『電撃VS』にて互いのキャラクターをクロスオーバーさせるなど、仲は良好な模様。

とある魔術の禁書目録」にてデビュー。スピンオフ作品「とある科学の超電磁砲」「とある科学の一方通行」では監修を務めている。
現在、更に並行して「ヘヴィーオブジェクト」「インテリビレッジの座敷童」「未踏召喚://ブラッドサイン」「最強こじらせたレベルカンスト剣聖女ベアトリーチェの弱点 その名は「ぶーぶー」」がシリーズとして刊行中。
基本的に作品ごとに世界観が異なるが、たまに別のシリーズのネタが出てきたりする。


第九回電撃ゲーム小説大賞に「シュレディンガーの街」なる作品を投稿するものの、三次選考で落選。
しかしそれが編集の目に留まりデビューした。

デビュー作であるとある魔術の禁書目録の第1巻は当初売れなかった時のリスクを考え単巻完結のつもりで書かれたが、
無名の新人としては快挙とされるほど売れたらしい。
結果、その後のシリーズ化が決まった。

少し古めのハリウッドアクション映画が好きらしく、
『ターミネーター』、『ランボー』、『ダイ・ハード』などからかなりの影響を受けているという。
作風は良くも悪くもラノベの直球。要は中二チックなので、好き嫌いがとことん別れる。

かの有名な、熱膨張って知ってるか!?ねぼし)や、職人が丹精込めて作ったから放射線を通さない鉄
レールガンとリニアモーターカーの原理混同、最新鋭兵器を鍵周り弄っただけで一般人が乗り逃げなどのゆで理論をいきなりポンと出してくることもその一因。
まあ、その辺はファンタジーだと思って割り切って読もう。大切なのは勢いだ。

某仕上「ロードサービスの勉強してるんだ(暗黒微笑)」

科学方面では色々言われているが、魔術・宗教・神話などの知識はかなりのものであり、
禁書では設定の一部に黄金系やセレマなど、現実に存在する元ネタが多く使われている。

また、やたら新キャラを出す傾向にあり、最近に至ってはヒロインどころか主人公まで増える始末。

後、ネーミングセンスや口癖やら見た目などが凄い。もう中二病とかDQNネームとかのレベルじゃねーぞ!
ただこれは本人の趣向と言うよりは、キャラが多すぎてそうでもしなければ見分けがつかないという理由がある。
また、ただ奇矯な名前を付けている訳ではなく、ちゃんとそのキャラに相応しい意味が込められているという。この子とか。

ちなみに公式サイトのエッセイではキャラクターの名前のパターンとして、
「単純な名字+複雑な名前パターン」「能力や特性に尖ったパターン」「ありがちな名前の漢字を付け替えるパターン」が紹介されている。

変な口調を書く作家の代表格みたいな扱いをされているが、
大体そういうのは初期に固まっており、現在は口調に頼らないキャラ立ても十分出来てるタイプ。
ただしキレるとチンピラっぽくなる奴が多いのはご愛嬌。

一例
黒夜海鳥
ビニールのイルカ人形常備、窒素爆槍(ボンバーランス)
麦野沈利
原子崩し(メルトダウナー)、言わずと知れた一途な追跡者

基本的に少年漫画チックなので鬱展開のようなものは少ないが、時々ものすごく黒くなることもあり、黒鎌池などと言われたりする。
新約9巻では100ページ以上に渡って上条を精神的にも肉体的にも追い詰めた。

敵の扱いも結構極端で、「実は良い奴だった」場合も多いものの、悪い奴は文字通りトコトン根っから腐っている。だがそれがいいんだよ!
寧ろ徹底した悪役ぶりを見せたキャラの方が人気が出たりすることも。
特に禁書目録はあの灰村画なので見た目がヤバい。
レイプ目がヤバすぎ。


一目見ただけで鎌池作品だと分かる程の独特な文体・表現でも知られる。
特に、初期の作品はコピペになるほど文体がすごく荒いので、何巻か試しに買うのはお兄さんとのお約束。
一般的に言われるのは「禁書はまず三巻まで読もう、合わなかったらスッパリ切れ」。

文章の傾向としては状況や動きの描写については賛否あるものの、
それを補うだけの感情、内面の描写や演出については評価が高い。
また、読者の予想を裏切る怒涛の展開・どんでん返しにも良くも悪くも定評がある。具体的には巻末で世界が滅亡したりする。
曰く、「『~に決まっている』とか『~は外せない』ってのを見ると外したくなる」らしい。

ちなみに、2ch・ラノベ板の鎌池スレはスレ番が1800を超えており、非常にカオスな場所である。



この御方の最も重要なポイントは


速筆家

だということ。
本人が小説を書くのが趣味と豪語する程。
他の作家も見習って欲しいとかいう域をもはや超えており、寧ろ休み無いんじゃないかと心配になるくらい(人並みに病気にかかってるし)。

「インテリビレッジ」「ぶーぶー」などの挿絵を担当する真早曰く半年前には原稿があがっているらしく、
絵にあわせて多少の本文修正ができるぐらいの余裕があるだとか。編集の誤字脱字チェックは追いつかない場合がある

おかげで灰村は疲労困憊。最近だと真早も大変そう。
某漫画家に力を分けてやれ。


一例
○アニメ化・スピンオフを同時進行させながらも原作シリーズはいつものペースで刊行
○「とある魔術の禁書目録」第二巻はわずか17日で完成。
○「とある魔術の禁書目録」第五巻の発売前に第六巻を執筆終了した上に第九巻のプロットまで完成。
○小説の執筆のみならず、原案担当のスピンオフマンガにおいても原案プロットの提出が異常に早い。
○締め切りを全く設定していない原稿や打ち合わせ前の次回の原稿を書き上げ持ってくる。
○アニメのパッケージ特典の小説はアニメシリーズ毎に必ず書きおろす。常に電撃文庫二冊分はある。
○多いときで、コミカライズ七本の同時連載の監修を行う。
○スマートフォンゲーム『拡散性ミリオンアーサー』のメインシナリオは鎌池がすべて執筆し、
各カードキャラの設定もすべて監修している。『乖離性ミリオンアーサー』も同様。
○原作絵師、漫画版作者、スピンオフ作者が一回は過労で倒れている。
○ノロウイルスにかかりながら執筆し続けた。
○ヘヴィーオブジェクト製作時
 かまちー「別の新作を描いていいすか?」
 編集「いいよー」
 かまちー「はい、原稿」ポン
 編集「え?」
○灰村「第二巻の原稿貰おうとしたら、間違えて三巻の資料が付いてきちゃった☆」
○編集「次々回の打ち合わせしようとしたら、次々々回の原稿を貰ったんだけど……」
○編集「メールが来たのでプロットだと思って印刷ボタン押したら原稿が出てきた」
○「雑誌企画用のオリジナルショートストーリー書いてください」
 「良いッスよ、できました」
 「ありがとうございます!」
 「ついでに構想膨らんだんで、それの長編も書きました。はいどうぞ(どっさり)」
 「…………(ゴクリ)」
○「雑誌企画用のオリジナルショートストーリー書いてください」
 →締め切り前に「一〇本くらい書いたのでどれか選んでください」と持ってきた
○アニメの脚本会議とアフレコは病気以外では必ず参加している。
○ボツ原稿だけで電撃文庫5冊分は溜まっている。
○執筆の息抜きに別の原稿を執筆する。
「原稿間に合わないかも。だから一週間缶詰するっす。監修物はそれ以降に」
「了解~(さすがの鎌池さんも今回はきつかったか。安心安心)」
~2日後~
「原稿の息抜きに、別のシナリオ書いてたら上がってしまったので今から送ります」
「…………うぃーっす(^ω^;)??」
○あいかわらず、設定してもいない締め切りの新作原稿を持ってくる。言っても言っても持ってくる。
○インテリ6巻発売前にインテリ7巻のあらすじが発表される
13カ月連続で刊行することが7ヶ月目時点で決定した(スピンオフの原作を多数抱えながら)。
○一年間連続刊行しておきながらまだ1年分近いストックを残している。
○連続刊行の最中に電マガに短編を載せたりヘヴィーオブジェクトの特典小説書いたり、公式webサイトに書き下ろし小説を載せたりしている。
○2014年9月から毎月連続で新刊を出し続ける。(2014年11月のくじ文庫を含めなければ2014年12月からが記録の始まり)
 →24か月連続で刊行することが決定。
 →最終的に28ヶ月連続刊行を達成。←NEW!
○残念ながら2017年1月は新刊が発売されず、連続刊行記録はストップしてしまったが…
 鎌池和馬公式サイトにて
 「今月は【電撃文庫 月刊鎌池和馬】はお休みです。」
 「文庫の刊行はお休みですが、本サイト書き下ろしシリーズ「吸血鬼の姉とゾンビの妹」シリーズの最新作をアップ!」 
 「文庫一冊分をまるまる掲載していますので、お楽しみください。」

そして2017年3月からぼちぼち連続刊行が始まりそうではある。

○本人曰く「(原稿を)書いてないと、墜落するんですよ。飛行機みたいに


●作品リスト

長編
とある魔術の禁書目録 → 新約 とある魔術の禁書目録 → 創約 とある魔術の禁書目録
ヘヴィーオブジェクト
インテリビレッジの座敷童 (完結)
○簡単なアンケートです
○ヴァルトラウテさんの婚活事情
○簡単なモニターです
未踏召喚://ブラッドサイン
○最強をこじらせたレベルカンスト剣聖女ベアトリーチェの弱点 その名は「ぶーぶー」
○吸血鬼の姉とゾンビの妹が割とガチで掴み合っているんだけどどうしましょう……ヴァーチャルでだけど(公式サイトで読める)←NEW!
○マギステルス・バッドトリップ
○魔導ハッカー 暴け、魔法の脆弱性を
○アポカリプス・ウィッチ 飽食時代の【最強】たちへ
○美少女くノ一ちゃん達がせんせーのヒミツを覗いてみた結果
○神角技巧と11人の破壊者
○とある暗部の少女共棲


短編・未発表・コラボ作品
○シュレディンガーの街
○謎のその先に
○殺人妃とディープエンド/殺人器とネバーエンド
○撲殺天使ドクロちゃんです
○討滅の獄(灼眼のシャナとのコラボ)
○とある魔術のヘヴィーな座敷童が簡単な殺人妃の婚活事情(鎌地和馬作品オールスターのクロスオーバー小説)
○俺にはもうNとファンタジーの定義が見えない(電撃☆N高校公式サイトで読める)
○学園都市、第三七機動整備大隊、グランズニールの! 全部載せ『ワールド』ツアー!!(公式サイトに掲載されている「とある」「HO」「ぶーぶー」のクロスオーバー短編小説)
○上条さんも馬鹿二人も陣内忍も灰色の豚も『フリーダム』のアワード903も、はい注目! ……寝たらみんな死ぬぞ、ただし寒さ以外で☆(「ぶーぶー」第3巻購入者特典。色んな作品のキャラクターが入り交じる)
○合コンやってみました。ただしオールスターで世界の危機ではあるけども。(公式サイトに掲載されているクロスオーバー短編小説。何回クロスオーバーするんだ
○出口はこちらになります(第35回『illust×story』で発表された短編小説)
○とある魔術の電脳戦機(「電脳戦機バーチャロン」シリーズとのコラボ(!?)小説)
○使える魔法は一つしかないけれど、これでクール可愛いダークエルフとイチャイチャできるならどう考えても勝ち組だと思う
○赤点魔女に異世界最強の個別指導を!


ゲームシナリオ
○とある魔術の禁書目録(一部ストーリー書き下ろし)
○とある科学の超電磁砲(原案)
○とある魔術と科学の群奏活劇(『魔術(表)』編を書き下ろし)
○拡散性ミリオンアーサー
○乖離性ミリオンアーサー
○とある魔術の禁書目録×電脳戦機バーチャロン とある魔術の電脳戦機(上記小説のゲーム化)
○とある魔術の禁書目録幻想収束(オリジナルストーリーのみ)

漫画原作
とある科学の超電磁砲
○とある科学の超電磁砲外伝 アストラル・バディ
○とある科学の一方通行
○とある日常のいんでっくすさん
とある偶像の一方通行さま
○とある科学の心理掌握
○とある暗部の少女共棲
○無双の熟年ヒットマンは、 娘たちと静かに暮らしたい

デビューしてから作品を出し続けているが、作品を完結させたのはデビューから11年半経ったインテリビレッジの座敷童(全9巻)が初めてだったりする。

ちなみにこの人記憶力もすごいらしく、電話で担当と打ち合わせした際(当時連絡は固定電話で、ノートPCではなくデスクトップオンリーだった)、
原稿をめくる音が聞こえないことを不思議に思った担当が質問したところ、

「鎌池さん、まさかとは思いますが……いまそこに原稿ってあります?」

「いえ、ないですけど」

「(一瞬、絶句)え、でも僕が修正のお願いで各ページで細かく指摘してること、全部理解されてますよね? 手元に原稿なくて大丈夫なんですか?」

「全部頭の中に入ってるんで大丈夫です」

…と答えたという逸話がある。まさにリアルインデックス



追記・修正は、新規作成記事のプロットが電撃文庫三冊分貯まった方からお願いします。

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最終更新:2024年01月18日 16:58