コンプライアンス-絶対法隷都市-

登録日:2011/07/13(水) 21:50:28
更新日:2024/01/15 Mon 19:13:53
所要時間:約 5 分で読めます




第18回スクウェア・エニックスマンガ大賞特別大賞を受賞してしまった作品。

作者は松浦大貴。


月刊少年ガンガン2011年8月号に掲載されている。




■あらすじ
“絶対法令都市”ヘミスフィア。
ここは、自由と引き換えに恒久の平和が“保証”された街。
“市民規約”に同意した者には全員にオンラインのナノマシンが注射され、
ナノマシンは常に中央管制コンピュータ“XEVEC”とリンクし違法な行動を強制的に制限する。
そんなこの街で、一人の女性社員が会社の不正取引を内部告発し―――


■登場人物

◆クドウ
主人公。
中央管制局執行課所属の法務官。
今回マキ=ハヤカワの護衛を担当することとなった。
ボイルドとイースターを足し(ry


◆リリンダ
ウフコック……じゃなかった法務支援独立機動AI。
妖精のような姿。
小さい、空を飛ぶ。


◆マキ=ハヤカワ
ミカドフーズの不正取引を内部告発した女性社員。
そのため、会社から命を狙われることになる。





■主な設定
この街は市民生活におけるすべての生活行動が“権利”と“義務”に明文化され、
すべての権利は中央管制コンピュータ“XEVEC”によって管理、統制されている。
そのため、暴力行為や銃の所持や発砲などの違法行為は“XEVEC”によって、
市民に注入されたナノマシンにロックが入り、誰も違法行為ができない街となっている。








■パクリ騒動
話の内容がマルドゥック・スクランブル“104”に酷似している。
というか違っているところを見つける方が難しく、到底擁護できないレベルである。

◆冲方 丁「マルドゥック・スクランブル」短編104マルドゥック・フラグメンツ収録。
  • 女が勤務先の会社を告発して、命を狙われる。
  • 会社は軍事組織にも顔が利く企業なので傭兵に襲わせる。
  • 「事件屋」の主人公2人+1匹が介入するのに、指定時間にならないと「法務局」の承認が降りない。
  • その時間が来て、一時的に傭兵を撃退。
  • 「法務局」が管理するホテルに退避するが、ホテルごと買われていって軍事演習場となっていく。
  • 軍事演習場では「事件屋」としての介入が妨げられる。
  • ホテルの一室を買い取って、退避場所にしようとする。
  • 傭兵と主人公のホテル売買交渉中に女を火傷させて、訴訟を起こすことで、
    軍事演習場に変える計画をストップ。「事件屋」が介入できる状況を作る。
  • 撃退。


◆松浦大貴 「コンプライアンス-絶対法隷都市-」ガンガン8月号特別読切 第18回スクウェア・エニックスマンガ大賞特別大賞受賞作
  • 女が勤務先の会社を告発して、命を狙われる。
  • 会社は軍事組織にも顔が利く企業なので傭兵に襲わせる。
  • 「法務官」の主人公1人+1匹が介入するのに、指定時間にならないと「法務局」の承認が降りない。
  • 正当防衛権で、一時的に傭兵を撃退。私有地から逃げ出し一安心
  • 「法務局」が管理するホテルに退避するが、ホテルごと買われていって軍事演習場となっていく。
  • 軍事演習場ではこちら側の攻撃が一方的に妨げられる。
  • 宿泊を不当に断る権利はないので敵からホテルの一室を借り宿泊して、退避場所にしようとする。
  • 傭兵がメンテナンス名目で強制侵入する時に女が偶然タバコで火傷して、安全管理不足を指摘し訴訟を起こすことで、
    軍事演習場に変える計画をストップ。賠償という形で反撃権を得る。
  • 撃退。




作者の松浦大貴はTwitterでマルドゥック・スクランプルを読んだことを呟いた過去がある。

そして自身のホームページに掲載しているWEB漫画はパクリだと公言している。

まあ自分のホームページのウェブ漫画程度ならパクリも……本来は問題だが小さなことかもしれない。
しかし今回は特別大賞を取り、賞金160万円が発生している。

大問題である。


作者のつぶやき。

担当と連絡ついた。ストーリーは入選レベル超えてるけどやっぱ絵柄がネックという感じでした。
際どいところか。上等じゃ! 面白さで画力にケンカ売ったるぞ。
9:17 PM Mar 31st モバツイ / www.movatwi.jpから


と意気込んだ結果がマルドゥック・スクランブルのパクリである。
そして↓


コンプラが原作に回されるみたいな話が来てるらしくて怖い。
担当がバクマンの服部さんばりに阻止してくれてるけど、
画力上げねーとマジで原作者にされちまう。
1:12 PM May 4th モバツイ / www.movatwi.jpから


どうやら物語が評価されての大賞であるらしい。
しかも反省の色が見えない……。
メガバカ、おかまに続く騒動に発展するのだろうか……。
というかもうしている。

ちなみに次回作に描くと発表したタイトルが「自殺器官」
虐殺器官のパクリじゃなかろうかと話題になっている。

と思ったらガチパクリだった↓

hungryarts bose/マツウラダイキ
ペンタブからGペンに変えるだけでだいぶ変わる(と思う)。自殺器官原稿。

やっぱ虐殺器官は格が違うなー…読めば読むほど面白い。
個人的に好きなシーンは、クラヴィスと思索家バーテン・ルーシャスの「自由は通貨で、戦争は啓蒙という話」のとこ。
7月3日

墨入れるとネームまでの印象とだいぶ変わる。「絵の力」だ。
自殺器官は話にエンタメ性がないから絵で見せられるようにしたいなぁ。
6月26日



7月14日、スクエニと作者から謝罪文が発表された。


■そして9年後…
ハンドルネームのbose名義で2020年2月に活動再開。
週刊少年マガジンにてXEVEC(ゼベック)の原作を担当する。
ジャンルは物理的法令バトル、第一話のサブタイトルは「絶対法令都市」である…
年号が変わっても氏の動向は見逃せない。

お察しの通り、この作品は上記のコンプライアンス-絶対法隷都市-を基盤としているが、
主人公が女性社員当人でなくその妹、サポート役が妖精でなくM男、
「安全管理不足を指摘し訴訟を起こす事で事件屋が介入する余地を作り、賠償という形で
反撃権を得る」という打開策がマンション編に持ち越されるなど、手直しがなされている。
なお、沖方氏からはこの作品に対し絶賛するコメントが公式サイトで公開された。

法律というややこしいものが痛快エンタメに化けるさまはお見事!
この尽力は敬意に値するし何より面白い。法律の役割の一つが暴力の抑止であり、それが逆に不公平にもなりうるという事実を、こういう斬新な切り口で描くのかと感心しました

マンション編を経て2020年7月に学園編終了と共に無事連載終了、単行本2巻発売となった。
学園編ラストが気になる人がいるならば『暗殺教室』の期末試験編を読むといいだろう。

誰も書いたことがないような項目の構想があるので追記、修正してきださい!

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  • 絶対に許さない
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  • 一番の被害者はお姉ちゃん
  • コンプライアンス←違反してる
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最終更新:2024年01月15日 19:13