ギラグ(遊戯王ZEXAL)

登録日:2012/11/04(日) 08:53:40
更新日:2024/01/31 Wed 18:13:27
所要時間:約 5 分で読めます





遊戯王ZEXALⅡの登場人物。
放送前から紹介映像で登場していた大男。
服装は遊馬達の学校の2年生の制服。実年齢は違うだろうが制服だけならシャークさんと同級生。この姿は本来の姿ではない。
CVは高口公介。

Dr.フェイカーによるアストラル世界への攻撃が失敗して作戦変更せざるを得なくなったバリアン世界の住民達。そこでドルべの指示により、最初に人間界に向かったのが七皇の一人、ギラグである。
人間の事は「ムシケラ」と呼んで見下している。
バリアンの勇敢なる戦士なのだが、やや天然な一面がある。また、人間界は空気が悪いだのゴミゴミしているだの言っていた割には漫画を描いたり上手そうに食事したりと色々と満喫している。

人間の世界では本来の力が使えないため、代わりにバリアンの力で洗脳したデュエリストを刺客として差し向ける。
洗脳された人物のデッキには「RUM-バリアンズ・フォース」が加わり、それを使う事で各自の切り札のエクシーズモンスターをカオス・エクシーズ化させる。
洗脳者が敗北すると「RUM-バリアンズ・フォース」のカードをさっさと回収して洗脳を解く。

当初遊馬達には認識されておらず、学校の人物を巧みに洗脳して遊馬のナンバーズを奪おうと画策していた。
バリアン世界人は人間界ではナンバーズを直接奪えない(正確には本来の姿でなければカオスエクシーズが使えない)という理由がある為である。

だが、その明らかに異様な巨体の持ち主&背中に羽根が生えたサスペンダー制服という服装の人物が学校で行動している姿が段々ネタと化してきている。
ツッコミどころ満載の服装については当初「バリアン人は人間世界の常識を知らない*1からでは?」という擁護もあったが、次いで登場したアリトは普通のハートランド学園生に見える格好をしていたためギラグのセンスだと思われる。
というかその行動自体が忍ばず堂々と行うのだから困ったもの*2である。
見た目に似合わない台詞を発したり画伯化したりバラをくわえたりと、次第にネタキャラの道を爆走。視聴者からは「ギラグさん」の愛称で親しまれ、完全にネタキャラとして定着してしまった。

潜伏中は体育館倉庫で生活。カップ麺やおでん、牛乳パック等があったことから、割と普通に生活しているようである。寝床は恐らくマットであろうか。
テレビも持ち込んでおり、蝶野なぎさというアイドルにメロメロになって羽をパタつかせていた。

また、BARianという行きつけの店がある模様。
そして、バーのカウンターで牛丼やカツ丼を食べていた。

OPにて彼は多くのモンスターを従えているように見えるが、多くは洗脳した人間達が使っているエクシーズモンスターがカオスエクシーズ化したものである(CX前の熱血指導王ジャイアントレーナー等の例外有り)。


◆経歴

バリアン七皇はいずれも元々は人間であり、それがドン・サウザンドの干渉によって死を歪められ、バリアンとなった経緯を持つ。
それはギラグも例外ではないのだが、彼の場合他の6人と違って前世が日本人である。

ギラグの前世は、戦国時代に現在のハートランドシティを治めていた武将「喜楽壮八(きらくそうはち)」。
ふとしたことから助けた化け狸・ポン太を影武者として従えており、そのポン太は結構な戦略家で戦において多大な助言を行い貢献した。
内政担当の壮八は戦で得た富を領地に還元して自身は節制に励む、という堅実な暮らしを送っていた。統治者としては非常に有能だったらしく当時の国は栄え、名君として慕われていた。

しかしそんな壮八のやり方は、民には受け入れられても、同じく節制を強いられる一部家臣には評判が良くなかったらしく、ドン・サウザンドの横やりもあってついに謀反が起きてしまう。*3
勝ち目がないと判断した壮八は、影武者であったポン太を逃がして*4自身は炎上する城に残ったが、そこに現れたドン・サウザンドその人によって死を歪められ、その魂はバリアン世界にてギラグとして生まれ変わることになった。

ベクターを介して洗脳されていた時期は、再会したポン太にこれらの事実を「作り話」として語ったが、魂に刻まれた記憶は消せなかったのか「何故俺は咄嗟にあんな造り話ができたんだ?」と帰路の際疑問を浮かべていた。
その後の「古狸三太夫」を受け継いだアリトとの決戦でようやく正気に戻り、ポン太との絆を取り戻すが、その直後に急襲してきたベクターの攻撃から遊馬をかばい、ポン太ともども吸収されてしまった。

全てが終わった後はヌメロン・コードによるリライトを受けて人間として転生した。



◆洗脳したデュエリスト達

  • 風魔
大体上述。ハートランド銀行を襲った強盗一味のボス。
遊馬を誘き寄せる為に小鳥以外のナンバーズクラブ4名を倒すが、遊馬とアストラルに倒される。
最終的に(カードではないほうの)オービタル7のダイレクトアタックで倒れた。
ただ、決して弱くはないはずのナンクラを(明らかにカオスエクシーズなしで)叩き潰せるあたり、実力的には結構なものらしい。
CXは《機装天使エンジネル》→《CX 機装魔人エンジェネラル》

プロデュエリスト。
洗脳前は「エンジョイデュエルだ」とか爽やかに言っていたのに、洗脳後は「ン熱血指導だァァァーッ!」と暑苦しい感じに。というかただの宮野さんに。
普通に学校の中をうろついているギラグがそこらへんにいた生徒を捕まえて詳細を聞き、片桐プロが一人になった所を洗脳した。
よかれと思って声をかけてきた真月を倒し、遊馬を怒らせた。
CXは《熱血指導王ジャイアントレーナー》→《CX 熱血指導神アルティメットレーナー》

  • 神宮寺 守
生徒会長。
いつの間にか生徒会室を掌握したギラグの配下として遊馬を陥れようと、委員長じゃなくなったトドを勧誘して特命風紀コマンダーを創設した。
遊馬に不利な特殊なルールで挑むが、身勝手な姿を見てトドが離反、そのまま倒される。
CXは《風紀宮司ノリト》→《CX 風紀大宮司サイモン》

  • 有賀千太郎
部員が一人しかいない漫研の部員。
神宮寺の洗脳が解けた事で生徒会室が使えなくなったギラグが、壁に貼ってあった(劇画タッチのハゲが描かれた)ポスターを見て目をつけた。
シャークの妹の璃緒を拉致するという卑怯な手段を使うが、神代兄妹の絆の前に敗れる。
CXは《CHキング・アーサー》→《CX-CHレジェンド・アーサー》

  • 花添愛華
華道部の部長。
やはりいつの間にかに華道部を手中に収めたギラグに洗脳され、遊馬や璃緒達を呼び寄せる。花を切る事で催眠術をかけられる。
水属性メタなフィールド魔法を用いてシャークの弱みである璃緒とデュエルするが、シャークをディスったのが運のつき。
璃緒をキレさせてしまい、凍らされて敗れる。
余談だが着物の上に体の線が出ており、かなりスタイルが良い模様。
特徴的な語尾から「仕るさん」などと呼ばれる事もあるザウルス。
CXは《烈華砲艦ナデシコ》→《CX 激烈華戦艦タオヤメ》

  • 観月小鳥&キャッシー
ヒロインズ。
とあるイザコザで仲違いをしたナンバーズクラブの面々と仲直りのスポーツデュエルイベントを開く、という名目でギラグ本人が遊馬に直接接触して来た珍しい展開。
「仲直りのために遊馬にデュエルでワザと負けると約束させる」→「洗脳済みの二人が勝つことで遊馬からナンバーズを奪える」という割と真面目かつ成功すれば「仲間同士での同士討ち→友情破壊」も可能と言うエグい作戦だったが、
遊馬と組むはずだったシャークが棄権したことで解説をしていたギラグ本人が参加する羽目になってしまった。
「終わったビングだぜ、俺・・・・・・」

CXは《フェアリー・チア・ガール》→《CX ダーク・フェアリー・チア・ガール》


◆人物像

バリアン七皇としての責任感は強く、強敵に対しては警戒を怠らない。
また、巨体から受ける印象にたがわずリアルファイトも強いが、それらに反してかなり堅実な策略家であり、デュエルの実力が上がり続ける遊馬に対して洗脳による人海戦術で挑む、No.へのメタとなるバリアンズ・フォースを主軸に置かせるなど確実性を重視する。
さすがにベクターほどの狡猾さはないが、この辺りはまっとうな節約家だった前世の影響か。このため、スポーツデュエル作戦では自らの策に嵌って自滅する寸前まで追い込まれている。

反面、デュエルを離れると非常にノリが良くマイペースな素の性格が顔を出しており、ネタキャラとしての側面はこちらに偏っている。
仲間意識も非常に強く、特にアリトとは親友関係にあり、人間世界に来てからも山で合同トレーニングを行いデュエルマッスルを鍛えたりしている。
有名な「クマを一頭伏せてターンエンド!」のセリフはこの時のもの。
そのアリトが真月=ベクターに不意打ちを食らって重傷を負った際には怒りを露わにし、策を弄するのをやめ遂に自らが本気モードでデュエルを行う事となる。
やや小柄*5だが好戦的なアリトに対し非常に大柄だが策略家ののギラグ、という正反対な2人が仲良しというのも面白いコンビである。


◆デュエリストとして

使用デッキは【ハンド】
文字通り「ハンド」と名のつくモンスターやそのサポートカードで構成されたテーマデッキであり、これらに加えてジャイアント・ハンドを切り札に据えている。
盟友・アリトとは違った方向性でのカウンター使いであり、モンスター効果によるパーミッションをメインギミックとして用いる。
さらに低めの打点は魔法・罠カードでフォローしつつ、下級「ハンド」達が「やられた時に相手カードを除去する」効果でディスアドバンテージを軽減して粘り、隙あらば効果ダメージでもチクチクと削っていく耐久戦術で戦う。

ただ、バリアン態になると使うモンスター全てがギラグの心身に絶大な負荷を与えるという謎のリスクを背負っており、遊馬&真月とのタッグ戦では文字通りボロボロになりながら戦っていた。

使用カードはそれほど多くはなくテーマデッキを組めるわけではないが、《No.106 巨岩掌ジャイアント・ハンド》は登場当時の環境に置いて汎用エクシーズとして注目された。
また、OCG化に伴い強化された下級「ハンド」達が投入された、「AF」「ハンド」「蟲惑魔」を混ぜた【HAT】なるデッキが海外環境において大きな活躍を見せた事も有名。


◆ギラグのセリフ集


「可愛い目してるな」
「俺は好きなんだよなあ。怯えた小動物の目をしてるような奴がよ」
(↑自身と同じくらいの体格の風魔の顎を掴んで持ち上げながら)

「ねぇ君、ちょっと聞きてぇんだけど」
(↑その辺にいた生徒の襟を掴んで持ち上げながら)

「よぉ! 悪いがこのカードにサインしてくれねぇか?」

「そうだありえねぇ!」
「どうなんだよ。九十九遊馬をぶっ潰す作戦、なんかねぇか」
(↑生徒会室の机で仁王立ちしながら)

「気に入った。俺様の子分にしてやるよ」

「あ!ところでよ、俺も漫画描いてみたんだよ。うまいもんだろ?」

「使えねぇ妄想野郎め」

「めんこいのう、めんこいのう」

「そうよ。恋の秘訣はライバルに勝つ!カツ!!カツゥ!!!」

(ヤバイよヤバイよ、俺消えちゃうの?)

「ダメだ、終わったビングだ俺……」

「た、助かった……助かったよ~!」

「熊を一頭伏せて、ターンエンド!」

「違う! どんな手を使ってでも、勝たなきゃならねえんだ! 九十九遊馬をナメんじゃねぇ!」

「てめぇら揃って善人面しやがって、友情ごっこかよ!? 化けの皮を引っぺがしてやる!!」


余談

作中で彼の立てた作戦は
「実力のあるデュエリストを洗脳して遊馬を倒す」
「遊馬を口車に乗せてわざと劣勢に陥らせる」
「人海戦術で遊馬を対応不能に追い込む」
「自身のカオスエクシーズで粉砕する」
だが、実は単純に遊馬が強かったことでしくじった1番目の作戦と異なり、残りの3つは成功する間際のところに来てから全てバリアン側の面々が原因で失敗している。

  • スポーツデュエル大会:遊馬と組んでいた凌牙(≒ナッシュ)がやる気をなくして勝手に帰宅、結果ギラグ自身が参加して消滅の危機に
  • 人海戦術:正々堂々を望むアリトの乱入で洗脳軍団を蹴散らされて失敗
  • 直接対決:遊馬と組んでいた真月=ベクターの「気の迷いでやったつまらねぇ協力」のせいで返り討ち*6


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最終更新:2024年01月31日 18:13

*1 潜入していたベクターは気まぐれにしか七皇の前に現れないため情報共有ができない

*2 洗脳攻撃が可能ゆえに問題がないのだろうか?

*3 ただし、回想シーンで槍を向けていた兵士は洗脳されていたため、家臣の評判含め謀反までの過程自体がドンの扇動だった可能性が高い。

*4 この時壮八はポン太を迷いなく逃がすためにわざと「お前は用済みだ」などと自分が嫌われるような言動を行っており、これを真に受けてしまったポン太は再会するまで「自分は利用されたのだ」と壮八を憎んでいた

*5 ただしデュエルマッスルは有する

*6 ちなみにベクターはこの時「遊馬とアストラルの信頼を破壊する」作戦の布石を打っている最中。ただ、バリアンのためにナンバーズを奪うだけならここで遊馬の足を引っ張り続けてギラグに負けておけば良かったので、完全にベクターのせいで失敗したことになる。