エレキボール(ポケモン)

登録日:2012/06/03 Sun 17:34:39
更新日:2023/01/19 Thu 23:38:54
所要時間:約 6 分で読めます





エレキボールとは、『ポケットモンスター』シリーズに登場する技の一つ。


※詳細

威力:180
命中:100
PP:5
タイプ:でんき
分類:特殊
接触:×
範囲:単体
効果:使用後、素早さが一段階アップする。


でんきタイプ最強の特殊技であり、アニメのピカチュウやあのミュウツーの切り札でもある。
その凄まじい威力の前では、あのカイオーガすら乱数一発圏内になる程。
まさに最強のポケモンが持つに相応しい技である。



追記・修正お願いします。








   *   *
 *   + うそです
   n ∧_∧ n
 + (ヨ(*´∀`)E)
    Y   Y  *
ホントだったらよかったのに…


※正しい詳細

威力:不定
命中:100
PP:10
タイプ:でんき
分類:特殊
接触:×
範囲:単体
効果:相手より素早さが速いほどダメージが大きい。


でんきの かたまりを あいてに ぶつける。
あいてより すばやさが はやいほど いりょくが あがる。


■概要


第五世代より追加された技。
簡単に説明すると、遅い程威力が強くなる「ジャイロボール」の逆である。
しかし使い勝手は「ジャイロボール」より遥かに劣る。

「エレキボール」は自分の素早さが相手の素早さを上回ると凄まじい威力を発揮するが、物凄く面倒くさい。

威力は自分の素早さが相手の素早さより何倍早いかで決まる。
~1倍未満…威力40
1倍~2倍未満…威力60
2倍~3倍未満…威力80
3倍~4倍未満…威力120
4倍~…威力150

「10まんボルト」の存在を考えると威力80では物足りないので、せめて威力120以上を出したいところ。
臆病(素早さUP)最速のマルマインLv.50で威力120を出すには相手の素早さ実数値が74以下である必要がある。
素早さ実数値74というのはLv.50なら素早さ種族値54のポケモンの素早さ無振り性格補正無し。
ここまで遅い相手でやっと「10まんボルト」より高威力とか……
更にこれより遅いポケモンにはそもそも電気の効きが悪いポケモンが多い(ドサイドンナットレイ等)。
でんきタイプでトップクラスの素早さを持つマルマインが放ってもこの様である……
マルマインが「エレキボール」で最大威力を出せるのはドヒドイデナマコブシぐらい。ロマンにも程がある。

マルマインより素早さが低いポケモンで「エレキボール」を撃つ場合や、上記よりも素早さ種族値の高いポケモン相手の場合は、
そのままではどうやっても「10まんボルト」の威力を超えられないので、『こだわりスカーフ』や「こうそくいどう」、または相手をまひ状態にさせる等の下準備が必要。
「でんじは」等を用いて麻痺させるにしても、それ自体は有用な状態異常ではあるが、麻痺させた相手を倒すと終わってしまうため、
相手が次のポケモンを出すたびに麻痺を撒き直さなければならない。
そんな事をしている暇があるなら「10まんボルト」を2回撃つ方が確実かつ早いため、わざわざ「エレキボール」を撃って得する場面というのが殆ど無いのが現状である。
一応デンチュラは「ねばねばネット」とのコンボがあるが……
ただしシナリオのみに限って言えば、デンチュラ自身の成長の早さも相まってかなり強力な技である。


また、「ジャイロボール」とは威力の算出式が異なるが、仮に「ジャイロボール」とは逆の計算式の(25×自分の素早さ÷相手の素早さ)+1だった場合さらに悲惨なことになる。
この場合、Lv.50の最速マルマインの素早さ222で最大威力120を出すためには相手の素早さ実数値が 46以下 である必要がある。

ちなみにBWになってから配信されたミュウツーが覚えていた限定技でもある。
ポケスマでは4つ目の技に期待!みたいな感じで引っ張っていたのでその通り期待していたトレーナーを落胆させた。
確かに技の見栄えはいいのだが。

紹介ビデオではカイオーガを倒していた。
Lv.50戦では最速ミュウツーが素早さ200、最遅カイオーガが素早さ85なので最高威力80で乱数2発。「10まんボルト」で良いとは言ってはいけない。

ポケモン+ノブナガの野望では一点、自軍を鍛えればすばやさで上回るのが基本なためシステム上中々使いやすい技。2マス先1マスが射程なので接近されるのが欠点とはいえば欠点である。
……しかし残念ながら覚えるのはよりによって進化前のバチュルのみ。ユニークブショーにはバチュル・デンチュラがベストリンクのキャラもいない。
なお反対の性能を持つ「ジャイロボール」の方はこれまた本編とは真逆に、上述の仕様の結果として史上最弱の技と化している。
何しろ同格・格下が相手だと軒並みダメージがしか出ない。じゃあ格上狩りに使えるのかというと、今作のすばやさは命中率に直結しているため今度はロクに当たらなくなるという……



■アニメにおけるエレキボール


わざわざでんきタイプでは最強クラスの性能を誇る専用技ボルテッカー」を捨てたサトシのピカチュウの新たな切り札となった。
まあ、確かにDP編で技の変更一度も無かったけどさ……。

ゲーム版の惨状とは裏腹に、アーティ戦でハハコモリへのフィニッシャーになったり、アデクバッフロンを苦戦させたり、ロケット団のイッシュ地方での野望を打ち砕くというチート性能。
どんだけ速いのよ…
まあ弱小技が強く見えるのはポケモン界ではよくある事(「グラスミキサー」とか「ほのおのちかい」とか)だが。

また、アニメ登場当初こそ「ボルテッカー」は強力な技だったが、DPにて『助走をつけないと発動不能』『軌道修正が困難』という弱点がクローズアップされていった。
そのため、助走中に遠距離技で制止され、その隙を突かれて窮地に陥る。というシーンがこれでもかと追加されていたため、
「10まんボルト」と違って発動後も動き回れて様々なコンボに連携でき、尻尾に纏って近距離技としても扱える
オールレンジ対応技でもある「エレキボール」は、アニメ限定では非常に扱い易く安定した技となっている。

こうして「ボルテッカー」とは違った独特の役割でBW、XY、S&Mの3作品に渡って活躍してきたエレキボールだったが、S&M第76話にて突如として「エレキボール」が「エレキネット」に変質し、忘れてしまうことになった。
因みにアニメでの「エレキネット」はゲームと同じく相手の妨害の他に、自身に纏うことで防御にも使えるという補助に特化した性能になっている。

ちなみにエレキボールは日本語で電気球である。
『でんきだま』が通常プレイで手に入らなくなったからこれで満足しろという事……なのか?



追記・修正は、エレキボールでカイオーガを乱数一発で仕留めた人がお願いします。












エレキボール「このままじゃダメだ!」










時は第七世代。
研究が進んでくると、この技は思わぬ形で脚光を浴びることになった。



使い手となるのはライチュウ(アローラのすがた)
アローラライチュウは「エレキフィールド」下で素早さを2倍にする専用特性『サーフテール』を持つが、この技と非常に相性がいいのだ。

最速にして特性が発動すると実数値356。『ようりょくそ』ドレディアや『すいすい』ゴルダックなどが可愛く見えてくるレベルである。
ということは、このフィールドさえあれば素早さ実数値118*1以下には威力120、89以下のポケモンには威力150という高性能技に変貌するのである
さらにこの技はでんきタイプなので、フィールドで火力まで強化される。
元の威力が120のときにタイプ一致補正とフィールド補正を加えれば実質威力270、元の威力が150であれば337.5である。
その破壊力は『こだわりメガネ』も含めると、H極振りアローラベトベトンすら一撃で吹き飛ばす。

「エレキフィールド」の発動要員も、戦闘に出すだけでこれを発動させられるカプ・コケコがいる。
これにより、ダブルバトルなら「威力アップのためだけに、素早さを操作するターンを使う」という最大の難点を解消できたと言えよう。
さらにコケコも、この技を使える。
アローラライチュウと比べれば最高火力を叩き出せる相手は流石に大きく減るものの、
控え目メガネフィールド込みで砂嵐下のH極振りギガイアスを確1、「リサイクル」型カビゴンですら致命傷を負うレベルに。

なお、これらの相手は本来のコケコとライチュウが苦手としているポケモン。
そのこともあってか、WCSルールでこの技は一気に注目を集め、シーズン3ではライチュウの「エレキボール」使用率がなんと28.4%に達した
WCS2017ジャパンチャンピオンシップスの優勝者も、『雨パ』で重くなりがちなポケモンへのメタとして、この技を採用したコケコをパーティに入れていた。
もちろん汎用性は「10まんボルト」に遠く及ばないとはいえ、今までボロクソに批判され続けてきたことを考えると、これは快挙と言っても過言ではないだろう

ただぶっちゃけた話、 カプ・コケコとアローラライチュウの同時採用なのでじめんの一貫が凄まじい と言う問題が発生する。
また、カプ・コケコの素早さが高いことが裏目に出てフィールドを塗り替えられやすい。ダブルバトルでは他の守りも大変メジャーなので尚更である。
最大火力は狙えるが不安定 と言う面が悪目立ちした結果、USUM環境に移った現在では採用率は下火気味。


そして第八世代になると「わざレコード」の1つとなった。
ダイマックスによって威力130の「ダイサンダー」になるものの、これでは「10まんボルト」と変わらないため発売当初は全く注目されていなかった。
しかし、リベロエースバーン隠れ特性が解禁されると俄かに注目され始める。
エースバーンでは貴重なでんき技になる上に苦手なギャラドスを「ダイサンダー」で突破できるようになるのである。
……が、逆に言えば刺さるのもギャラドスくらいと言う欠点もあり、結局最終的に奇襲の域に留まっている。

ちなみにDLC「冠の雪原」配信で解禁され、S種族値200という圧倒的な数値で話題となったレジエレキもこの技の使い手である。
最速の場合、無振72族以下の相手で威力120とやはり条件が厳しい。考えなしで使ってもそれほど強くはならないので、採用する場合は明確な仮想敵を意識したご利用を。



追記・修正は、エレキフィールド下のアローラライチュウで最高火力を叩き出しながらお願いします。

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最終更新:2023年01月19日 23:38

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