アルティミシア(FF8)

登録日:2010/10/07(木) 22:41:44
更新日:2023/01/20 Fri 14:30:33
所要時間:約 5 分で読めます




※この項目はゲーム『ファイナルファンタジーVIII』に関する盛大なネタバレを含みます。













「わたしはアルティミシア」


「全ての時間を圧縮し」


「全ての存在を否定しましょう」


「アルティミシア」とは、ゲーム『ファイナルファンタジーⅧ』(『FF8』)のラスボスである。

【概要】


未来世界に存在する「魔女」。
《イデアの家》に繋がれたアルティミシア城に住まう。

外見はセクシーな30代女性といった所だが、正確な年齢は不詳。

自身が唯一で絶対の存在となる「時間圧縮」の世界を完成させるべく、ジャンクション・マシーン・エルオーネを使って現代の魔女・イデアにジャンクションし傀儡化、脅威となるガーデンの傭兵「SeeD」の根絶を目論んだ。
事実、ガルバディアガーデンはバラムガーデンとの戦闘で甚大な被害を受け、トラビアガーデンに到ってはミサイルで壊滅した。

が、自我を取り戻したイデアによりアルティミシアの存在が明るみに出てしまい、エルオーネやエスタ大統領ラグナ・レウァールらの力沿えにより、時間圧縮の世界へ乗り込んで来た『伝説のSeeD』である主人公、スコール・レオンハート一行と雌雄を決するべく戦う事になる。

【来歴】


元々はそこまで邪悪な存在ではなかったらしいが、FF8の世界において「魔女」というものは畏れられ迫害を受ける傾向があり、アルティミシアもそれに曝されたようだ。
そのため、精神的に疲弊し不安定になっていく魔女の拠り所となる人生のパートナー……「魔女の騎士」を得られるかが魔女の精神安定に於いてはとても重要な訳だが、
アルティミシアは「魔女の騎士」を得ることもできず、終わりなき迫害によって人格が本編のように歪み果ててしまったものと見られる。


「……臭い」
「……薄汚れた愚か者ども」
「古来より我々魔女は幻想の中に生きてきた」
「おまえたちが生みだした愚かな幻想だ」
「恐ろしげな衣装に身をまとい 残酷な儀式で善良な人間を呪い殺す魔女」
「無慈悲な魔法で緑の野を焼き払い 温かい故郷を凍てつかせる恐ろしい魔女」
「…くだらない」

「その幻想の中の恐ろしい魔女がガルバディアの味方になると知りお前たちは安堵の吐息か?」
「幻想に幻想を重ねて夢を見ているのは誰だ?」
「現実は優しくない 現実はまったく優しくない」
「ならば、愚かな者、おまえたち! こうするしかない」

「みずからの幻想に逃げ込め! 私はその幻想の世界でおまえたちのために舞い続けよう!」
「私は恐怖をもたらす魔女として未来永劫舞い続けよう!」
「おまえたちと私。ともに創り出す究極のファンタジー。その中では生も死も甘美な夢」
「魔女は幻想とともに永遠に! 魔女のしもべたるガルバディアも永遠に!」


Disc1におけるイデアを乗っ取っている時の演説だが、この内容を要約すれば、
「お前達が魔女を邪悪で恐ろしい存在だって言い張るなら、お望み通り私はそう振る舞ってやるよ!」
「お前らのお望みがそれなんだから、そうされたって文句はないよな!?」

という旨である。
要するにアルティミシアは自分のいた未来の時代で、邪悪な魔女邪悪な魔女と周囲からひたすらに言われ続けて、自らを取り巻く世界そのものにうんざりしてしまったのだ。

さらに未来の世界では「邪悪な魔女アルティミシアを討ち倒すガンブレード使いのSeeD」の伝説が語られており、アルティミシアは生まれた時から邪悪な魔女としてSeeDからつけ狙われる状態でもあった*1らしい。
  • 「魔女である」というだけで迫害される
  • というか生まれてきただけで理不尽にSeeDとかいう連中から狙われる
  • ってかそもそもなんか過去で自分が伝説のSeeDって奴に倒されるのが確定してる
こんな状態の上、なぜSeeDが自分を執拗に狙ってくるのかも理解できない*2ため心証は最悪であり、「腐った庭に撒かれた種」「呪われた種」とボロクソに罵倒している。

アルティマニアの小説において、セルフィは「自分が殺される運命を変えたかったのではないか」とアルティミシアについて考察している。
果たして鶏と卵、この場合どちらが先になるのだろうか。

【時間圧縮】


なぞ。どのような状態になるか不明。
あらゆる「いま」が圧縮されてしまうと考えられている。
全ての時代の魔女の力が合わさって魔女はとてつもない力を得ることが予想される。
それに対して、普通の人間がどうなるのかは分からない
(ゲーム内用語より抜粋)
アルティミシアが実行しようとしている時空間魔法。
過去・現在・未来全ての時間軸を、術者であるアルティミシア自身を基点にして文字通り「圧縮」する。
ベクトルではないスカラー量の時間を圧縮するというのがイメージしにくいかと思われるので、以下解説。

まず以下のような時間軸が存在するものとする。

過去← -5 -4 -3 -2 -1 0 +1 +2 +3 +4 +5 →未来

この時間軸に対し時間圧縮を実行すると、-5から+5までの全てのタイムラインが「同一時間」上に存在する扱いにされる。
つまり、

-5
-4
-3
-2
-1
0
+1
+2
+3
+4
+5

アルティミシア

こんな感じになる。
この現象によって発生する影響は大別して以下の二つ。

①:全時代に存在した魔女の力がアルティミシアへ統合される
FF8における「魔女」とは世界の創造主ハインの力を受け継いだ者であるとされるが、時間圧縮により全ての時代の魔女の力をアルティミシアは取り込むことになる。
それはつまり疑似的に創造主ハインと同等の力をアルティミシアが得ることを意味する。
このハインの力によって「自分の望む世界を生み出す」ことがアルティミシアの最終目的であるとされる。*3

②:術者であるアルティミシア以外の全員が消滅する
FF8の世界において「個人」とは時間的な「連続性」によってその実存を保証されているのだが、時間圧縮はその連続性を消失させてしまう。
つまり、一つの時代に過去も未来も現在も全ての「個人」がぐちゃぐちゃに重ね合された状態になる。
連続性が保持できなくなり、「個人」が希薄化することにより存在を維持できなくなり、結果として全ての人間が消滅してしまうのである。
作中では6人がかりで相互に強く想い合うことで消滅に抵抗していたが、完全に圧縮が完了するとそれも不可能らしい。

①で得た力でアルティミシアがどのような世界を創造したかったのかは定かではないが、
城でスコール達と対峙した際に「お前達にできるのは唯一絶対の存在となった私を崇めること」と述べているあたりを踏まえると、
「誰も自分を苛むことのない、辛い過去も変革の未来もない永遠が約束された世界」というのがアルティミシアの求めた理想の新世界だったのだろうか?


【戦闘面】


FFシリーズのラスボスらしく、複数の形態と戦う事に。

注意したいのは、
①:相手ターンに魔法がランダムで消される事がある
②:「ふ……誰であろうと結果は同じこと! 私が選んでやろう!」
③:戦闘不能になったキャラを放置すると除外される
④:G.Fを召喚すると消される

特に①・③は常に考慮しておく必要がある。
また、G.Fに頼り切った戦い方をしていたプレイヤーは完全に詰むので注意したい。


《第一形態》
作中で一番よく見せる容姿のアルティミシア。
各種魔法やメイルシュトロームで攻めてくるが、余程育ってない限りはサクサク倒せる。
そのため、ここで苦戦するようでは先が思いやられるだろう。
主戦力ではないキャラクターにじばくを持たせて、選ばれた場合に使わせて速攻退場させるテクニックがよく行われる。

《第二形態》
アルティミシア専用G.Fグリーヴァを召喚してくる。
これもサクサク倒せるが、倒すとショックウェーブパルサー(精神ジャンクション無しで約7000ダメージ)が来るので、回復を怠らずに。

《第三形態》
グリーヴァにアルティミシアがジャンクションした形態。
ヘリックス(使い魔)を召喚されると各種カウンターや大ダメージ技を使用してくるので要注意。
HPが1/3を切ると下半身を切り離して素早くなる。

そして――

――まばゆい光と共に崩れ去るアルティミシア。
雪のように降り注ぐ数多もの光粒。

誰もが思っただろう、「あ?、しつこかった」
「さてエンディングwktk」

と。


だがそれは始まりであったのだ…




《最終形態》
The Extremeは神曲。
登場する時にイヤホンで音を聞いていると鳥肌必至。
アルテマ等の高等魔法や、強制的にHPを1にするヘル・ジャッジメント、究極魔法アポカリプスを使用する。
ヘル・ジャッジメントを受けた後は回復を怠らない事。

ちなみに、身体に見える姿は実は衣装だけであり、本体はスカートの中で逆さ吊りになっている。
ライブラで見ると凄く生々しい。
最終決戦に敗れた彼女が行き着いたのは、『約束の地』。

魔女の力を継承するまで、魔女は死ねない。

果たして、彼女が魔女の力を渡したのは誰なのか。

…それは、是非ともエンディングを見て確かめて頂きたい。

【余談】


ゲームの要領を掴んでいるかで体感難度が一変。オーラ+特殊技等バランスを大きく崩す要素もてんてこ盛りだが、ジャンクションアビリティ等によるステータスアップが不十分だったりすると強敵にもなり得る。
PSのFFでは他がほとんど弱すぎるラスボスばかりなので、それらに比べればまだマシな方。




密かに語られる噂としてアルティミシア=リノア説なるものが有る。
詳しくは書かないが、この話題は出すと必ずといって良い程荒れるので、FF関連の掲示板等では禁句である。




DISSIDIA FINAL FANTASY


『FF8』代表であるスコールの宿敵として、まさかのサイファーを差し置いての登場。声優は田中敦子

戦いのコンセプトはマジックシューター。遠距離に特化した魔法タイプ。
ボタンを連打か長押しかによってブレイブ攻撃が変化する特徴を持つ


<騎士の剣>
剣の弾幕を放つ。
連打は出が速く、長押しは出が遅いものの判定中で威力が高い。おまけに続編で小回りが利いているという…

<騎士の矢>
矢の弾幕を放つ。
連打で上方から相手を襲い、長押しで時間差攻撃。さらに矢が速くなっているので気を抜くとコンボ食らう

<騎士の斧>
斧を放ち攻撃。
判定小・追撃の小さい斧、判定強・激突のデカい斧を放つ。
小斧は主に他の弾とのコンボに使える。
余談だがフィールドで至近距離で眺められるイミテーションの正面安置は滑稽

<騎士の槍>
至近距離の敵に無防備な(おっぱいのことではない)ミシアへの救済であろう、続編で追加された攻撃アビリティ。出が速く、至近距離の敵に槍を突き刺して迎撃、追撃が可能。
長押しするとデカい槍が飛び出る。魔法弾きによし、迎撃によしの万能な障害物になる。


HP攻撃には『ショックウェーブパルサー』『グレートアトラクター』『アポカリプス』がある。
が、……正直当てづらい。アクション中心のディシディアで狙い撃つのは不遇なような気が…
とはいえ、ショックウェーブパルサーは騎士の矢との連携(性能が変化したDDFFではアシストで代用)、
グレードアトラクターは公式公認の4Fアトラクターの裏技使用、アポカリプスは近距離攻撃と割り切って運用すれば実用に耐える。


続編ではとうとう「ヘル・ジャッジメント」を取得、さらに既存の技の上方修正によりかなりの強化。アシストシステムが導入された環境での今後の魔女の活躍に期待である。


ちなみにサードフォームはママ先生ことイデアそのもの、おそらく憑依され戦わされているのだろうと思われる。
やはり魔女、恐ろしい子…


「思い出したことがあるかい」

「初期の頃を」

「その感触」
「そのときの言葉」
「そのときの気持ち」

「編集していくにつれ」

「何かを残して 何かを捨てていくのだろう」

「時間は待ってはくれない」

「にぎりしめても」

「ひらいたと同時に離れていく」

「そして…」

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最終更新:2023年01月20日 14:30

*1 DFFOOにて本人が語っている

*2 Disc2でスコールが拷問される場面より

*3 第一形態のライブラ説明文より