重装機兵ヴァルケン(PS2)

登録日:2012/02/12(日) 03:42:14
更新日:2024/01/22 Mon 10:45:21
所要時間:約 4 分で読めます





『重装機兵ヴァルケン』(PS2版)とは、92年にスーパーファミコンで発売されたゲーム『重装機兵ヴァルケン』が、2004年にプレイステーション2でリメイクされたもの。

概要


「ヴァルケン」とは何ぞやという人のために、軽くSFC版、及び『重装機兵』シリーズについて軽く解説しておこう。

『重装機兵』シリーズとはメサイヤが展開していた横スクロールアクションシューティングシリーズ(『ヴァルケン2』のみ戦略シミュレーション)であり、良好な操作性やゲームバランスなどに加え、装甲騎兵ボトムズなどのリアルロボットへの愛がこれでもかと詰まったこだわりの演出の数々に、それらと上手く噛み合ったストーリーや『ラングリッサー』シリーズのうるし原智志さんが手掛けたキャラクターやBGMなどからその手のオタクの皆さんに絶賛された。

「ヴァルケン」はその2作目にあたる作品。前作である『重装機兵レイノス』が前述した要素で好評を博しつつも高難易度から人を選ぶ作品となったことを踏まえ、じっくりと取り組めばライトゲーマーでも十分にクリア可能な程よい難易度に調整されたことにより、『レイノス』よりもさらに広い層へのアピールに成功した、シリーズを語る上では外せない1本である。


それから12年後…。


メサイヤの版権を手にしたクロスノーツがリメイクを行って発売し、「ヴァルケン」ファンは熱狂した。


そして、彼等は掴まされた…。




劣化移植なんて言葉では済まない糞を!




まずパッケージからおかしい。
謎の円盤飛び交う背景に、主役メカのヴァルケンをSFC版のパッケージからコピペ。
よく見ると、腹部に作業用アームがついたまま。


ゲームを始めると、まずは新たに追加された「ミッション0」からスタートする。
この0面とはPS2版スタッフが言うには、SFC版では要領の都合で削除された、チュートリアル的ステージであるというが…。





嘘です。


PS2版スタッフの捏造である。
内容も自機は完全無敵、謎のダサいPS2版オリジナルボスも、こっちが何もしなくても死ぬ。
このまるで存在意義がわからないステージのために、SFC版のオープニングは丸々カットされた。
(因みに、SFC版で容量の都合から削除された要素自体は存在する。大破したヴァルケンから試作型レイノスへの乗り換えなどが企画されていた模様)


そして1面が始まるのだが、ここでプレイヤーは操作性の劣化を思い知らされる。
スピードや武装は弱体化し、射角を固定するホールドボタンを押しながらでも自機が左右に振り向く。
それでいて敵機はかたくなって攻撃も激しくなっている。
特定の敵を倒すと出現したアイテムも全削除。いっそ潔く感じてくる。
さらにポーズ画面ではマップの表示が無くなった。


このように意図せず難易度が上がってしまったが、心配はいらない。


新要素として、ステージを単体でプレイできるモードが追加。これでクリア出来ないステージの練習ができるね!
ちなみにセレクトできるのは一度クリアしたステージまで。
…こんな短い文にドデカイ矛盾が放置されているが、事実だし意味がまったくわからない。


グラフィックもPS2なのにSFCより悪くなっていて見づらい。



各種演出なども大小問わずひどくなっている。

  • ボス撃破時の演出がショボくなってる。
  • 瀕死時、死亡時のメッセージもカット。突然爆発してコンティニュー画面行き。
  • ローラーダッシュ後はピタッと止まる。慣性?なにそれ状態。
  • 無重力の宇宙空間でもバルカン撃ったら薬莢が放物線描いて落ちていく。
  • 母艦からの自機の出撃位置が毎回微妙に変わる。

「そんな細かいこと言わなくても」と思うかもしれないが、SFC版にあって好評だったそれらの「細かいこと」が正当な理由もなくPS2では無くなった以上、文句を言われても仕方ない。
クロスノーツのスタッフがSFC版の演出を絶賛していたのだから尚更である。


よくクソゲーにありがちな評価点に「音楽はいい」というのがあるが、このリメイク版はSFC版のBGMを ヘタレアレンジ
ところかしこに聴く側を脱力させるような曲調が目立ち、シリアスな世界観とまるで噛み合っていない。
特にボス戦BGMのヘタレぶりは凄まじく、これのせいで雰囲気は完全にぶち壊し。
戦艦建造阻止やシャトル追撃のシーンは ミニゲームかボーナスゲームの類 かと錯覚させ、終盤の議事堂突入のシーンに至っては涙腺が崩壊しかねないシーンから一転、緊迫さの欠片もないギャグシーンと化してしまった。
逃げ道を自分から塞ぐ姿はもはや男らしい。
しかもこの改悪音楽を詰め込んだサウンドトラックまで発売された。

…とこのように、数多くの重装機兵ファンが怒り、悲しみ、嘆きの余りにディスクを叩き割る出来映えとなり、「これはヴァルケンじゃなく別物だ」ということでヴァルケソやヴァルクソなどと呼ばれるようになった。

そしてクソゲーオブザイヤーの栄えある第1回ノミネート作品に選ばれた。


そもそもこのクロスノーツ及びプロデューサーの原神敬幸(当時。現・ゼロディブ社長)という男が実に信用ならない。

このヴァルケソは実際は韓国の開発会社に丸投げ。
件の糞BGMのアレンジャーも謎だったが、後に韓国のブロガーに「国内ですら作曲能力に問題あると評価される某氏に間違いない」と言われている。

さらにこの会社は彩京をも吸収合併したが、STG製作者を全員切り権利のみ保持した。


その上で原神は超兄貴リメイクを彩京の開発元に任せると言っておきながら他社へ外注し、未完成品をマスターアップとして提出。
当然販売元に「修正しろ」と叱られたが「開発チームは解散したから無理」とダダをこね、ついに当時の権利者に「てめえのような人間はゲームを作る資格はねえ!」と激怒された。

プレイしたユーザーの評価は「もう我慢できない!」「右スティックを回しながら左スティックで自機操作は難しすぎる!」チュドーン
という従来のバカゲーではなく開発者もスタッフもただ馬鹿だったゲームなのだが、現在は葉山ら兄貴たちが数曲を提供していることが再評価されクソゲーにありがちな「音楽はいい」の部分だけでプレミア価格がついており「もう…ダメだ…」なくらい高騰している。


ついでにラングリッサーⅢも移植したが、やはりベタ移植さえできず改悪ばかりのクソゲーであった。

この3つのクソゲーを世に送ったクロスノーツは潰れてメサイヤ系の版権はエクストリームへと移った…
が、原神のゼロディブはシティコネクションの子会社となり、そのシティコネクションはエクストリームにサターンゲーの発信を許可されている。
つまり原神は未だ間接的にメサイヤ版権と関わりを持っているということである。

なお、エクストリームが作ったゲームは再びクソゲーオブザイヤーにノミネートされた。
どうなるんだよこれ…

現在、SFC版ヴァルケンがWiiのバーチャルコンソールにて配信中。

「俺はクソゲーがたまらなく好きだ」という一部の好事家以外は、素直にそれをダウンロードするか中古のSFC版を購入してプレイしよう。

なお、のちにレイノスもPS4でリメイク移植されているが、そちらは普通に良移植なので混同しないよう注意されたし。



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最終更新:2024年01月22日 10:45