グラーフ(ゼノギアス)

登録日:2011/07/03 Sun 03:44:25
更新日:2023/07/09 Sun 10:32:34
所要時間:約 7 分で読めます




我の項目にようこそ!

ゲーム、ゼノギアスの登場人物。

Graf
年齢:不明
身長:不明
体重:不明
搭乗機:O.R.ヴェルトール(終盤では真ヴェルトール)
声優:麦人

主人公、ウォン・フェイフォンの前に度々現れる謎の男。
常に仮面で姿を隠し、漆黒のマントに身を包んだその姿は一種、道化師のようでもある。
一人称は「我」。終盤では「私」。

「力の求道者」を自称しており、フェイに対して戦いを強要するかのような言動を行う。

また、フェイも知らない記憶や家族の事を知っている素振りも見せ、初めて姿を現した際には「フェイの父は死んだ」と告げた。

その実力は凄絶の一言。
生身、しかも素手でありながらギア(人型機動兵器)を圧倒し、戦艦や施設を容易く破壊する。

どっかの人々とは実に相性が良さそうではある。


フェイを遥かに上回る実力を持ってはいるが、自身が戦う事はあまりない(序盤で一度だけ生身のグラーフと戦うが、以降は終盤まで戦わない)。グラーフVSギア、グラーフ&処刑人VS生身、ORヴェルトールVSギア、真ヴェルトールVSゼノギアスの一騎討ちと計4回戦うことになる。

その代わりに、その時々でフェイと敵対する能無しのオッサンども(主にハゲ)に《力》を授け、フェイを追い込む事が多い。

パターンとしては、


「我の拳は神の息吹!
“堕ちたる種子”を開花させ、
秘めたる力をつむぎ出す!
美しき
   滅びの母の力を!」

という口上と共に、その機体のジェネレーター出力、及びパイロットのエーテル能力を限界以上に引き出す。


一応補足しておくが、作中における機動兵器の動力源である『スレイブジェネレーター』は、本来定格以上の出力を引き出す事が出来ない。
ジェネレーターそのものも遺跡から発掘したオーパーツなので、現在のヒトでは定格内での出力調整が関の山、という所。

しかしグラーフはそれを無視して、強引に出力を引き出す事が可能。
また、エーテル能力を限界以上に引き出された人間は、それに伴って精神が最高に『ハイ!』ってヤツになる。


作中ではしばしば姿を現すが、そのほぼ全ての場面においてフェイ達を窮地に追いやっている。
紛れもなく作中最強クラスのキャラクター。

しかし、何故かエレハイム・ヴァン・ホーテンには攻撃せず、むしろ彼女を守る事が多い。
エリィの処女もな!




以下、重大なネタバレ注意








グラーフの正体は、500年前に存在した人間『ラカン』である。

500年前に全世界的大破壊《崩壊の日》を引き起こしたのが、このグラーフ(ラカン)。
彼は『ディアボロス』と呼ばれる大量の機動兵器群を率いて、全世界を蹂躙した。


時は《神聖帝国ソラリス》と《空中国家シェバト》、そしてシェバトの支援を受けた地上人の間で戦争が起きている真っ最中だったが、グラーフは区別なしにそれらを襲い、崩壊寸前まで導いた。

結果的に、全戦力を集結した人類の前にグラーフは敗れる。
しかし、この時に全人類の98%が死滅。
最早戦争を続ける余力などどこにもなく、各々が永い時をかけて復興を始める事になる。




以下、最終ネタバレ






ラカンは、フェイの前世のひとり──接触者である。


当時ニサンにて人々の尊敬を集めていた《聖母》ソフィア(エレハイム)とは幼なじみであり、ソラリスとの戦争中に再会した。

酷く繊細な青年で、ソフィア曰く「自分の行為で誰かが傷つくのが耐えられない人」。
その為、ソフィアが自分に愛情を抱いている事を知りながら、「人々に必要とされている彼女を独占する資格などない」と考え、その想いに気付かないフリをしていた。


絵描きを生業としており、ソフィアの肖像画を描くという大仕事を依頼される程の腕前。
その仕事によってソフィアと再び接近するも、「彼女の気持ちに応えられない自分」と、「彼女から離れたくない自分」の板挟みにあい、肖像画の完成を密かに引き伸ばしていた。

しかし彼女を描けば描く程、自身と彼女に溝を感じるようになり、最終的には完成を前に筆を置いてしまう。
肖像画が未完成な理由はコレ。

ニサンの機動遊撃隊に属していたため、アニマの器探索の特殊部隊に参加、ギア・バーラーを得て、同じくバーラーを得たカレルレンやロニと共にガゼル法院が駆る4機のバーラーと戦い、これを討ち果たした。

ソラリス戦役末期、シェバト長老会議とソラリスの《ガゼル法院》は、互いに疎んでいたソフィアとミァンの交換を密約として締結する。
その結果、ソフィアはソラリスとの最終決戦で死亡。

ソフィアを救えなかった自分の無力さに絶望したラカンは、囚われのミァンと遭遇。
彼女の甘言に乗り、ゾハルと接触。しかし、エレハイムを欠いて精神的に不安定な状態での接触は不完全なものであった。
結果としてラカンは別人格であるグラーフを生み出してしまい、ミァンからの情報を元にデウスの機動端末群ディアボロスを起動、崩壊の日を引き起こした。
そして、ロニやガゼル法院から奪ったバーラーに乗る若者たちに倒されて、姿を消す。

ゴルゴダで目を覚ましたラカン(グラーフ)のその後の人生は不明だが、孤独な旅の中で息絶えたことが語られている。
彼の肉体は後に滅びたが、グラーフはゾハルとの接触によって他者に憑依する力を得ていた。
その力で肉体を乗り換え続け、新たな接触者──フェイが生まれるまで生き長らえてきた。
奇しくもそれは、ソフィアが死に際に遺した「生きて」を体現する能力であった。

グラーフの目的は滅尽滅相。
発祥からして呪われている《ヒト》を全て滅ぼし、世界を浄化するのが彼の意志である。
これはソフィアが最期に遺した「生きて」という言葉を歪んだ形で受け止め、「世界の終わりまで生きる。もし世界が終わらないならば自ら滅ぼす」という妄執が大元。

本編の14年前、フェイの生家を襲撃してカーンと対峙。圧倒的な強さでカーンを追い詰め、フェイ(人格はイド)を連れ去った後は彼を器として鍛える為、自らの戦闘技術を叩き込む。
その後の数年間は、フェイと共に様々な破壊活動を行っていた。後にフェイは「暗殺者イド」と呼ばれるようになり、生身で複数のギアを撃破するほどの戦闘力を引き出すようになっていった。

しかし本編の3年前、フェイの父カーンはフェイの中の破壊的人格・イドを封印。グラーフと再び対決する。
既に憑依した肉体が限界を迎えていたグラーフは、強靭な肉体を持つカーンに憑依した。
この「限界」というのはカーンとの戦いによるものか、依代の肉体的年齢によるものかは語られていないため不明。

しかしカーンの自我は非常に強く、時折グラーフの意志を押さえ込んでは《ワイズマン》と名乗って活動。
フェイをラハン村に預けたのもワイズマンである。


終盤、マハノンに乗り込んでフェイたちを襲撃。圧倒的な強さで蹴散らし一行を捕らえる。
その際にフェイを吸収しようとするがカレルレンに阻まれたので取りやめた。
その後、フェイたちを救出するため単身現れたエリィは連れ去られてしまう。
愛する者を守れなかったフェイに対しグラーフは「腑抜けたお前に用はない」と告げ立ち去って行った。
このことからフェイは完全に自信を砕かれ、グラーフには敵わないと自暴自棄になる。
しかしそこへ声をかけ、グラーフの強さの秘密を語ったのがワイズマンであった。
グラーフの強さは機体でも経験でもなく、思いの強さが成し得たもの。
フェイにはグラーフに対抗できるだけの想いがなかったから敗れたと語った。
なお、上述の戦闘で闘うO.R.ヴェルトールはラスボスも凌駕する本作最強の敵である。
所謂負けバトルだが、育て方やアクセサリーの使用、後は運で勝つことが可能。
ただし負けバトルのお約束を裏切らず、勝っても敗北扱いで普通に進行する。

その後、フェイが人格統合により接触者として覚醒した際には、その力を得るべく合一を図る。

しかし真実を知ったフェイは戦いを拒否。
グラーフはそんなフェイを「甘い」と一蹴し、あくまでも戦いを強要。

「父さん……いや、グラーフ(ラカン)!あなたが退かないつもりなら……」
「愚問!」
「ならばっ!」

「今こそ我ら、真にひとつとなる時!」

このシーンは某師弟のようで非常に燃える。実際フェイ(の上位人格イド)に技を教えたのはグラーフなので、この二人は師弟であり親子である。


かくしてグラーフはフェイに敗北。しかしフェイはトドメを刺さず、グラーフの心に父親が生きていることを悟る。
そして覚醒したフェイを吸収しようとするゾハルを欺瞞する為、自らが糧となる。
そして、ゾハルの破壊とエレハイムの解放をフェイに託した。これは「父との約束」としてフェイの胸に深く刻まれた。

これらは次代へ希望を託そうとした僅かなラカンの意志、息子を愛するカーンの意志によって為し得た事であった……。

尚、このシーンで落ちたペンダントは恐らくソフィアの物(フェイが持っていたペンダントは母カレンの物と思われる)。


彼の乗るO.R.(オリジナル)ヴェルトールはその名の通り、ヴェルトールの原型。
こちらを基準に見れば、フェイが乗っているのは「ヴェルトール」(オリジナル)のレプリカである。
500年前にラカンが乗っていたギア・バーラーがゾハルと接触した事で形態変化したもので、その性能は並のギア・バーラーを遥かに上回る。

巨大戦艦の主砲やまるごと爆弾戦艦の直撃を無傷で耐え、余剰エネルギーだけで周辺一帯を破壊する化物ギア。
そりゃフェイも「あんな化物みたいな機体に乗ってる奴に勝てる訳がない」とか愚痴りたくもなる。

ちなみに、最後に戦う際は「(レプリカの)ヴェルトール2」が「ゼノギアス」に変異進化したことで消えたためか、名称が「真ヴェルトール」になる。
普通に勝ちバトルなので上述の「O.R.ヴェルトール」ほど強くはない。


余談だが、キャラクターのコンセプトは「ダース・ベイダーみたいなの」。
デザインにはかなり苦労したらしい。作中でシタン先生は「黒衣の男」と語っているがあの配色を黒衣と評するのは無理があるというか……。

ディレクターは「作画泣かせなキャラ」と語っている。そりゃそうだ。

ラカンのデザインがフェイと共通なのは、新たにデザインを起こしている余裕がなかったから。



wiki篭り「ふぅ、こんなもんでいいかな」

グラーフ「そのような項目で良いのか?」

wiki篭り「Σ(゚ω゚;)!?」

グラーフ「そんな項目では駄目だ!我が真の項目に変えてやろう!

我の拳は冥殿の*!
堕ちたるwikiを開花させ、秘めたる力を紡ぎだす!
美しき、追記・修正の力を!」

wiki篭り「はぁう、ふ、ふぅおぉぉぉぉ!」

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最終更新:2023年07月09日 10:32
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