空の中(小説)

登録日:2011/04/13(水) 22:11:29
更新日:2020/09/03 Thu 20:41:05
所要時間:約 3 分で読めます





高度二万メートル
そこに潜む“秘密”とは?



空の中有川浩著作の小説。メディアワークス(現アスキーメディアワークス)より刊行、後に角川文庫より文庫版が発売された。
作者の代表作に挙げられる自衛隊3部作の2作目で「」に当たり航空自衛隊が登場する。

ちなみに作者のデビュー作にして3部作の始まりでもある『塩の街』は電撃文庫から発売されたのだが、2作目の本作からメディアワークスのハードカバー枠で発売されるようになり、「ラノベ」色が薄目になっている。

人類と未確認知的生命体との遭遇をメインストーリーとしたSF小説。

〇あらすじ
日本初となる超音速旅客ジェット機開発計画が立ち上がり関係各所の期待と注目を集めていた。
しかし試験機である「スワローテイル」が試験飛行のために四国沖の高度二万メートルへと上昇、到達と同時に爆発炎上してしまう。

その一ヶ月後同じ空域で航空自衛隊所属の2機編隊のF15Jが飛行中一機がスワローテイルと同様に爆発炎上する事故が発生。
そして同じ頃高知県に住む少年が不思議な生物を発見する。

同じ空域で起きた二つの事故と少年の発見した生物はやがて繋がりを見せていく。
〇登場人物
  • 武田光稀
二件目の事故の生き残りで航空自衛隊所属のパイロット。
ツンデレ。
セクハラされるよ!!


  • 春名高巳
二つの航空機事故の関係調査のため派遣されてきた技術者。
やれば出来る子。
目が悪い。
セクハラもあるよ!!

  • 斉木瞬
不思議な生物を拾い育てることになった少年。爆発した自衛隊のF15は父親が操縦していた。
現代っ子らしく色々ドライ。


  • 天野佳江
瞬の幼なじみの少女。UMAが好きで瞬が拾った生物に興味津々で育てる様に勧める。
典型的な幼なじみポジション。


  • 白川真帆
一件目の事故であるスワローテイルの機長を父親が務めていた。父親を失い母親とも確執が生まれてしまい、自身も心に傷を負う。
ヤンデレ?+お嬢様。


  • 宮田喜三郎
高知県仁淀川で川漁師を営む老人。瞬と佳江を支える人物。台詞がかなり土佐弁訛りが強いので慣れない人には読みづらい。


  • フェイク
瞬が発見した不思議な生物。クラゲの様な見た目。明確な知性を持っていて学習能力も高い。拾ってくれた瞬に懐く。


〇以下ストーリーのネタバレを含む









二件の航空事故の原因は四国沖上空に存在する超巨大な生命体に衝突してしまったため。
事故空域に再び訪れた高巳と光稀が発見し意思疎通を行い、後に「白鯨」と名付けられる知的生命体であることを確認。


  • 白鯨
人類の到達出来なかった上空に遥か昔から存在していた知的生命体。
非常に高い学習能力と知性を持ち、人間と接触したことによって自分以外との知性体(主に高巳)との交流に大変興味を示す。
初期に高巳にスカイドンの話を聞き、自身の呼称としてスカイドンを希望したが、大人の事情から愛称「ディック」と命名された

フェイクはスワローテイルが衝突した際にディックから剥がれ落ちてしまった白鯨の一部である



作者の作品の中でも自衛隊3部作はSF要素が強く描かれているが、そんな中でも恋愛描写は当然ある。
というかかなり糖分高め。なにしろファンから番外編を異様に求められたりしたぐらい。番外編は短編集『クジラの彼』に収録されている。
こっちは本編と比べてさらに糖分高め。

文庫版には別の短編が書き下ろしで収録されており、こちらはかなり糖分控えめ。

テレテッテレー
キューピー三分クッキングデスー


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最終更新:2020年09月03日 20:41