カタパルト・タートル(遊戯王OCG)

登録日:2010/08/25(水) 23:38:19
更新日:2024/04/23 Tue 02:52:00
所要時間:約 3 分で読めます





カタパルト・タートル
英名/Catapult Turtle

星5/水属性/水族/攻1000/守2000
自分のフィールド上に存在するモンスター1体をリリースする。
そのモンスターの攻撃力の半分をダメージとして相手プレイヤーに与える。

Vol.7にて初登場した上級モンスター。


自分フィールド上のモンスターと引き換えに、相手ライフにダメージを与える所謂「射出カード」の一枚。

キャノン・ソルジャーは数を、ダーク・ダイブ・ボンバーはレベルを求めるのに対し、このカードは攻撃力を要求する。
同じく攻撃力を必要とするエクトプラズマーとの違いは

  • リリースした時点での攻撃力を参照する
  • 裏側モンスターもリリース可能
  • 起動効果故に発動が任意

等が上げられる。

また似たような効果を持つモンスターとして、「キャッスル・ゲート」がある。
こちらは戦闘で破壊されず、モンスターのATKをそのまま相手ライフに与えられるが、伝説の都アトランティスの効果を受けられないので少々出し辛く、
効果を使うには表側表示である必要があるので出したターン中に射出を行う場合、低い攻撃力を敵に晒しサンドバッグになってしまう。


攻撃力の数値によりダメージが決定される為、強力なモンスターをバンバン出せる展開力が必要になる。
その為、弾はもっぱらパパッと展開出来るエクストラモンスターや通常モンスターの役目。

また、自身も射出可能なので相手LPが微妙に残っても500以下なら自爆でトドメを刺せる。
(キャノン・ソルジャーの自爆はおそらく自分の電源を撃って力尽きるのだろうが、カタパルトの場合はどうやって…?まさかひっくり返って後ろ向きに突っ込むつもりか)
このカード自身の攻撃力は1000と低い為、上級モンスターにしてはデッキからサーチ・リクルートが容易で、
更に「伝説の都 アトランティス」影響下であればレベルが4となり、召喚もしやすくなる。

登場してから暫くは(高攻撃力のカードを容易に展開出来るカードが少なかった事もあり)地味な存在であったが、とあるカードの登場により一気にその存在を知らしめた。


魔導サイエンティスト
星1/闇/魔法使い/攻 300/守 300
1000ライフポイントを払う事で、エクストラデッキからレベル6以下の融合モンスター1体を特殊召喚する。
この融合モンスターは相手プレイヤーに直接攻撃する事はできず、ターン終了時にエクストラデッキに戻る。

EXデッキから融合モンスターを引っ張って来れる。しかし、レベルは6以下に限定され、EPには戻ってしまう。
……だが、このデメリットはデメリットたりえなかった。

1ターンに何度も効果を発動できる点に目をつけられ、その召喚したモンスターを射出すると言う凶悪なデッキが台頭した。


サイエンカタパ】の誕生である。


その火力は圧倒的であり、大会上位進出者のデッキが全てこれと言うとんでもない事態を引き起こした。
当然こんな事態を573が放っておく訳がなく、05/03/01をもって魔導サイエンティストが禁止行きになった。


そして…

1ターンに1度、自分フィールド上のモンスター1体をリリースして発動できる。
リリースしたモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える。

上記は決闘王の記憶-決闘者の王国編-での再録時のテキスト。
エラッタによって「1ターンに1度」の効果がつき、一時はワンキルの道具から卒業したと見られていた……。
しかし、第11期に入ると、【ヌメロン】やアーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのような攻撃力を大幅に上昇させられるカードが続々と登場し、今度は超高打点の脳筋フィニッシャーを射出する一撃必殺のカードとしての運用がされることに。
後者を採用した型に至っては、展開ルートの詳細は割愛するが往年を彷彿とさせる安定した先攻ワンキルが可能であり、今後の去就が注目されている。



【原作・アニメでの活躍】

初登場は原作・アニメ共に決闘者の王国編の対闇のプレイヤーキラー戦。
モンスターに対する敬意なんて微塵も感じさせない程ニヤニヤしながら自分モンスターを射出させた。
特にアニメではプレイヤーキラーは原作とは真逆の言動を行うレベルの改変を行っているにも関わらずである。

この時だけならともかく、後に同じ射出カードを使うプレイヤーに対しては「モンスターとの絆」だの「それを蔑ろにすると負ける」だのと指摘しており、
自分の所業を全く顧みていない様子は度々ネタにされる。
なお王国編では攻撃反応罠を処理する為にクリボーを特攻させるなど、その手の描写がわりとある。おのれ、アクナディン…ッ
身も蓋も無い事を言えば長期連載故に設定が途中でブレたか、当時はまだ設定が固まっていなかったのだろう。

但し、絆を殊更に重要視するようになり、勝利の為の無暗な犠牲に対して度々口に出すようになったのは決闘者の王国終了以降である。*1
「王国編での戦いとその反省を受けて『モンスターとの絆』を重視する様に考えが変わった」とすればそこまでおかしい話ではない。

なお、アニオリでも表遊戯レベッカ戦で使っていることからわかるように、
本来はあくまで「墓地に送ったモンスターへの敬意を忘れてはいけない」という点が重要であり、モンスターの犠牲それ自体が全面否定されているわけではない。
そもそも犠牲を完全否定してしまうとモンスターを生け贄にして行われる上級モンスターや儀式モンスターの展開すら不可能となり、
また生け贄召喚すら糾弾せねばならなくなってしまう。
闇遊戯が否定しているのは、あくまで「勝利の為にモンスターを無碍にすること」である。
原作でも上記の後のバクラ戦では相手の戦術を打ち砕くためにクリボーを犠牲にした際には「許せ…クリボー…」と告げている。

……しかし、原作描写の改変をかなり抜本的に行っていたアニメ版のバトルシティ編バクラ戦ではほくそ笑みながら得意げにクリボーを犠牲にするという描写になっており、再度&余計に視聴者にツッコまれてしまう。


そして、アニオリのドーマ編ラフェール戦では久々にカタパルト・タートルを使用、
勝ちを急ぐあまりに、自らが最も嫌う筈のモンスター射出を次々に行うという作戦に出る。
ブラック・マジシャン・ガールまでもが射出対象に選ばれた時は拒否感を示され*2、遂にはそのしっぺ返しを喰らう形で敗北、
後にその行為を激しく後悔させる事になる。
完全な自業自得である。

ATM「見るな……! そんな目で俺を見るな!!」
エアトスの項目も参照

そして表遊戯の幻影とのデュエルでは、ラフェール戦での醜い様を見せつけるかの様に幻影表遊戯が使用、闇遊戯に強いショックを与える事となった。



【10年目のリメイク】

第11期第一弾を飾るパック「RISE OF THE DUELIST」にて暗黒騎士ガイア、カース・オブ・ドラゴンと共にリメイクされた。
その名を砲撃のカタパルト・タートル

砲撃のカタパルト・タートル
星4/水属性/水族/攻1000/守2000
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。
手札・デッキから「暗黒騎士ガイア」モンスターまたはドラゴン族・レベル5モンスター1体を特殊召喚する。

今回はレベル4でありリリース無しの召喚が可能となっている。
原作の「城壁破壊能力」やリメイク前の射出とは全く関係無い、ガイアか★5ドラゴン族のリクルート能力が与えられた。
一応原作とは全く掠りもしないという訳ではなく、おそらく原作での初登場時に竜騎士ガイアを射出した事を意識しているのだろう。

運用するのであれば【暗黒騎士ガイア】か、レベル5ドラゴン族を出せる点を活かして【アームド・ドラゴン】【聖刻】で使うのも良いだろう。


【余談】

実はコイツ、今でいう手札誘発系モンスターの先駆けだったりする。
というのは、バンダイ版におけるカタパルト・タートルの能力は「戦闘の時に手札から捨てることで攻撃力1000アップ」だったからである。
バンダイ版のルールではモンスターは1体ずつしか出せないため、原作における射出による強化をどうにか反映しようとして、苦肉の策としてこんな効果になったと思われる。
しかしこれではタートルの方が射出されているようにしか見えないのだが……。



竜騎士ガイアの射出後に追記・修正お願いします。

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最終更新:2024年04月23日 02:52

*1 一つは自分一人の力では敵わなかったペガサスに絆の力で勝利した経験から、もう一つは海馬との戦いで敗北を恐れた結果他人の命の犠牲を覚悟してしまった闇遊戯を涙ながらに止めた表遊戯の行動から来ているものと思われる

*2 ドーマ編のBMGはカードの精霊という形で遊戯らに協力を要請した立場であった。闇遊戯らしからぬ行為に戸惑うのは当然の反応と言える。