饂飩(うどん)

登録日:2010/07/27(火) 09:16:22
更新日:2024/03/10 Sun 13:12:09
所要時間:約 4 分で読めます





よーし、うどん食べに行くかぁー!


うどんとは日本旧来の麺類のうち小麦粉を原料とし、ある程度の太さ・幅を持った麺。
または、この麺を調理した料理である。

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【概要】

薄力粉・中力粉に若干のを加えた生地から作られ、また手軽な庶民食で米の代用食として、
また、祝い事に際して振る舞われる「ハレ」の食物として、江戸時代から日本全国で食べられてきた。


バリエーション豊富で、御当地うどんなども多々ある。

◆有名な地域

  • 讃岐うどん(香川)
  • 五島うどん(長崎) 五島列島で食べられているうどん。
  • きしめん(愛知)
  • 水沢うどん(群馬) 珍しい半干しうどん。ゴマだれで食べる。
  • 博多うろん(福岡) ちなみに、うどん発祥の地は博多。いや、マジで。タモリもこれを語っており、讃岐うどんに対抗意識を燃やしていた。ブラタモリの香川回で完膚なきまでに叩きのめされたけど*1。一旦ゆでたうどんをつゆと共に煮込むのが特徴。
  • 稲庭うどん(秋田) 干しうどん。もともとは殿様の食べる料理だった。
  • 京うどん(京都)
  • 伊勢うどん(三重) 伊勢参りの客用に作られた。非常に柔らかい。
  • みそ焼きうどん(三重) B級グルメ。元は焼肉屋のシメだった。
  • 加須うどん(埼玉)
  • 武蔵野うどん(東京)
  • 氷見うどん(富山) 干しうどん。こちらも殿様の食べる料理だった。
……等が挙げられる。

讃岐・稲庭は『三大うどん』のうちの2つで、残り一つは、富山の氷見うどん、愛知のきしめん、長崎の五島うどんのいずれかとされている。

因みに香川県のうどん屋は基本的に天ぷら等はセルフサービスである。つまり肉うどんに天ぷらをのせたりもできる。一言でいえばトッピングである。

あとなぜかおでんもある。


◆うどんつゆ

またうどんつゆも、東西でこだわりがあり、西日本では昆布と鰹節・煮干で取った出汁を淡口醤油で調味したもの。
東日本では昆布と鰹節の出汁を濃口醤油で調味したものが用いられることが多い。

地域によっては汁が薄くて底が見える場合と見えない場合がある。

その為同じインスタントカップうどんでも東西でスープが違っている。

なお上記のうどんつゆはあくまでかけうどんのものであり、ざるうどん等はまた全然違う。


◆バリエーション

バリエーションを一部紹介()内は主に食べられてる地域

  • 肉うどん(全域)
かけうどんのうどんつゆに煮込んだ牛肉or豚肉を入れたもの。主に関西は牛肉、関東は豚肉となる。

  • 肉吸い(大阪)
かけうどんのうどんつゆに煮込んだ牛肉を入れたもの。
肉うどんとの最大の違いはうどんが入っていないこと(豆腐が入っていることもある)。だが元は肉うどんでありうどんのバリエーションであることに間違いはない。
難波にあるうどん屋「千とせ」が発祥で、吉本新喜劇の座員・花紀京が二日酔い明けの出番待ちに頼んだのが始まりとされる。
以降吉本芸人の間で「うどん屋なのにうどんを出さない」とネタにされまくったことで知名度を上げ*2、関西ではコンビニで売られるほどポピュラーな料理に。

  • きつねうどん(全域)
甘く煮詰めた油揚げをかけうどんにのせたもの。
関西一部ではけつねうろん。

  • 釜上げうどん(讃岐)
ゆで立て熱々のうどんをめんつゆで食べる。またはタライうどんとも言う。

  • 釜たまうどん(讃岐)
釜上げのアツアツのうどんに生卵と出汁醤油を混ぜて食べる。早い話卵かけうどん。

  • 鍋焼きうどん(関西)
土鍋に様々な具とうどんを煮込んだもの。バリエーションとしてご飯を入れたおじやうどんというものもある。

  • ぶっかけうどん(讃岐)
比較的少量のつゆと、大根おろし、鰹節等色々ぶっかけたうどん。

  • ざるうどん(全域)
冷やしたうどんをザルにのせてめんつゆで食べる。最もコシを堪能できる。

和風出汁のカレーをうどんにかけたもの。白い服は涙目。なお名古屋では鶏がらスープのカレーうどんが主流。

  • 味噌煮込みうどん(愛知)
豆味噌仕立てのつゆでうどんとと鶏肉などを土鍋で煮込んだもの。本場では固めの麺が好まれる。

  • ごぼ天うどん(福岡)
福岡では定番のうどんで、ゴボウの天ぷらが具に入っている。

  • 丸天うどん(福岡)
こちらは丸いさつま揚げが具に入っている。

  • 焼きうどん(全域)
肉や野菜などと一緒にうどんを炒め、醤油やソースなどで味付けしたもの。焼きそばの麵をうどんに変えたもの。

ベッドの付いた14万3千円の物件に出没するウィルスみたいな存在。

池波正太郎の小説に出てきたうどん。親指ぐらい太さの麺を蒸篭で蒸して、箸でちぎってタレに付けていただく。読者の「食べたい」という声に応えてメニューに加えてくれたうどん屋もあるが、調理に手間も時間もかかるので予約必須。

◆主なトッピング

  • 長ネギ
  • えび天
  • いか天
  • キス天
  • 野菜天
  • かき揚げ
  • カマボコ
  • 揚げ玉、天かす
  • 卵(生、ゆで)
  • ワカメ
  • とろろ昆布
  • 青物
  • 唐辛子


西日本のうどん屋では、天かすは無料サービスになっている場合が多いが、
東日本では有料になっている場合が殆ど(西日本に本社があるはなまるうどんは、東日本の店舗でも無料になっている)。

また東日本では天かす入りのうどんは「たぬき(うどん)」と呼ばれるが、
西日本での「たぬき」は「おあげ入りのそば(つまり東日本で言うきつねそば)」を指す。
この文化の違いは、主に新幹線停車駅の駅そば屋で混乱をしばしば招くようなので、他方へ旅行の際は十分ご注意を。
ちなみに天かす入りうどんは関西で何ていうのかというと、「はいからうどん」である。これは、関西人が「捨ててもいいような天かすをいれるなんて、関東の人はハイカラやなあ」と言った皮肉が語源とされる。


吉田のうどんは東日本側では珍しく天かすは無料で入れ放題。気兼ねなく入れまくれる。
無論、民家のおばちゃんが営業しているので店のおばちゃん次第だけど、大抵の店は無料である。うれしい。

ほうとうをうどんと見なすかどうかは議論中。吉田のうどんはうどんだ。


◆有名なチェーン店

  • 山田うどん
  • 丸亀製麺
  • はなまるうどん
  • つるまる饂飩
  • なか卯
  • 杵屋
  • 久兵衛屋
  • こがね製麺所
  • どんどん庵
  • 讃岐製麺


◆余談

因みに上記では祝い事などと書いたが、手打ちと言いながら足踏みうどんが香川にある。

ヨーロッパでは葡萄を踏んでワインにしていたが……

そしてタイには「ウドンターニー」という地名がある。勿論日本の饂飩とは全くの無関係。
ただし繁華街の屋台ではクイジャップといううどんによく似た麺が売られている。
それを食べる事で「ウドンターニーで饂飩を食った」という洒落を完成させるものもいるらしい。


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最終更新:2024年03月10日 13:12

*1 そもそも博多と香川で発祥の由縁が違う模様

*2 現在は吉本の劇場であるなんばグランド花月の1階に別館が設置されている。