ハムスター

登録日:2012/05/05(土) 16:44:55
更新日:2024/01/06 Sat 20:23:08
所要時間:約 5 分で読めます




前置き

Ⅰ.キヌゲネズミ亜科に属する齧歯類の24種の総称。まあ簡単に言えばネズミの一種といったところか。
近年ペットとして人気のある小動物である。

Ⅱ.ファンタシースターシリーズで目当ての武器を手に入れる為同じクエストを何度も何度も受け続けるプレイヤーのこと。所謂廃人。
由来は上のハムスターであり、クエストの周回プレイを滑車を回す姿に見立てたものだとか。
元々このシリーズでは希少な武器(レア武器)の入手が難しく、数十体単位で敵を倒さねばドロップしない武器等ザラにある。
しかし、その中でも特に入手困難な武器を狙い、数百~場合によっては数千回も周回プレイを繰り返した廃人にこの称号が贈られる。
またここからの派生でクエストの周回プレイを「ハムる」、特に訓練された超廃人を「エリートハムスター(エリハム)」と呼ぶこともある。
今日もどこかで赤箱や虹箱目当てに欲望に濁った瞳でハムり続けるハムスター達がモンスターを惨殺し続けている…
ドロップ率が小数第一位第二位台の武器を求めて……。

Ⅲ.元Top Gear、現The Grand Tour司会トリオの一人、リチャード・ハモンドの愛称。他2人に比べると小柄なため。
なお今では本人公認で、自身のWebサイトのアドレスが「thehamsterscage.co.uk」(ハムスターの飼育籠)である。

この項目では「Ⅰ」の方の解説を行う。

◆特徴

ハムスターは西アジア原産。生息地は乾燥した寒暖の差が激しい場所が多い。
地下にトンネルを掘ってその中で暮らす。トンネル内は幾つかの部屋があり、用途ごとに分かれている。
元々餌の少ない場所で暮らす為、餌を蓄える習性を持つ。餌を運ぶ際に使われる頬袋はかなり有名だろう。
トンネルを掘るのに邪魔になったためか普通のネズミと比べて手足や尻尾が短く、全体的に丸っこい見た目をしている。かわいい。

前述の通り砂漠のような場所に住んでいたので水が苦手。
頬袋を膨らませて泳いでいたという報告もあるが大体は泳げないので遊び半分に水に入れないように。最悪死にます。
そしてくれぐれも「おしっこくさい」という理由で洗わないで下さい、体温調節が苦手なので最悪死にます。

そしてご存知の通り夜行性の動物である。なので日中はゲージにタオルを掛けてやるなり暗くしてやろう。
また滑車を回すその姿には微笑ましいものを感じるが、これはエサの少ない環境で生き抜く為夜通し走り回ってエサを探していた野生の頃の名残。
彼らも生き延びる為に苦労していたのである。

夜行性ということで視力はあまり良くなく、その代わりに鼻がよく利く。
なので毛づくろいは手入れだけではなく自分の臭いを擦り付けることでリラックス効果も狙っている。何かに驚いても落ち着くために毛づくろいすることもある。
また、餌臭い手は間違って噛もうとすることがあるのでこまめに洗うこと。

群れになるネズミのイメージとは真逆に、ハムスターの仲間は基本的に一匹の方が好きで縄張り意識がとても強い。縄張り意識のない子供同士はよく寄り添って寝ていたりもするが、たとえ親子や兄弟といえども大人になれば突然争いを始めたりもするので、親離れしたらすぐに別居させること。
最悪死ぬまで喧嘩した挙げ句共食いまで起きかねない。
また、狭い環境でオスとメスを何匹か飼えば、1度に10匹ほども生まれる。
外敵のいない環境下では近親交配も始まってしまい、あっという間にねずみ算式に繁殖し。持て余して保護団体に助けを求める飼い主も頻発している。
念を押すがハムスターは原則単独で飼う生物と考えた方がいい。

飼い主に対しても、べったり懐くこともあれば一生警戒して威嚇されることもあったりと千差万別。フサフサでかわいいからといざ飼ったものの、案外可愛げのない性格だったとがっかりする人も割と多いとか…。
寿命は3年ほど。残念ながらあまり長生きができる生き物ではない。
それでも、飼うからには責任を持って。ネズミの仲間だからと軽く考えてはいけない。

因みに、もしも飼っているハムスターが冬眠を始めたら確実に死に至るので絶対に放っておかないこと。ガチ永眠とか洒落にならないから!

のんびりと寄り添ってモヒモヒしていそうなイメージに反して、実際は縄張り意識が強いことや餌に執着するのは上記の通り。どれも生息地が餌のない過酷な環境だったことや、小さい体のために食いだめが難しい体質から身についた習性である。
自分の食糧を守る為に必死な、悪く言ってしまえば排他的で神経質でもある性格なので、飼育を始めてから「イメージと違う!」と嘆くことにならないように気をつけたい。

動画サイトでもハムスターは他の動物同様人気が高く、日常動画だったり世話の仕方等を解説している人も多い。
一方、デリケートな生き物のイメージ故か「それはやめてあげて」とコメントで神経質になって指摘する人も少なくない。勿論、実際にその通りであることもあるが、飼う側としてはすぐ鵜呑みにせず改めて調べてから対応するべきだろう。

後述の生き餌問題にも関わるが、他のペットと同様虐待や捨てペットは厳禁。
ネット上では公然と虐待を仄めかす発言をする輩もいるが勿論真似してはいけない。ハムスターを虐待して立件されたという例はないものの、合法な訳がないのであくまでも偶然。
安くても短命でも喧嘩してばかりでも、それらは虐待が許される理由ではなく動機でしかないのだから。

◆食べ物

昔は「水とひまわりの種だけで良い」等と言われたがこれは誤り。たしかに植物の種子を好むがそれだけでは太ってしまう。
雑食性で人参・林檎・レタスといった野菜類や果物、チーズや煮干し等を食べる。水気の多いものは与えすぎると下痢の原因となるので注意。
ペットショップに行けばハムスター用のペレットも売られている。
ネズミ故に歯が伸びるので、たまに乾燥したコーン等硬いものを与えると良いらしい。
一方、犬猫同様チョコレート等のカフェインが含まれているものやタマネギは毒になるので、喜んで食うからと言って与えないように。
口に入るものはだいたい食います。


◆主な種類


  • ゴールデンハムスター
元の生息地から「シリアンハムスター」とも呼ばれる。
少し前まではハムスターと言えばこれだった。我らがハム太郎先生もコイツ。
実際はカラーバリエーションが豊富。ベージュ色は「キンクマハムスター」と呼ばれたりするものも。
縄張り意識が強く、複数飼いには特に向かない。体格通り力も強いのでうっかり噛まれるとすごく痛い。その代わりラットのように賢く、飼い主にはよく懐いてスキンシップもとれる個体が多いとも言われる。

  • ジャンガリアンハムスター
ドワーフハムスター(小型のハムスター)の一種。ショップでもメジャーな種類で現在一番人気がある。
比較的おとなしい性格が多いと言われるが、実際には個体差がかなり大きいらしく、人懐っこかったり気が強かったりと様々な性格がいる。
ただし頭脳もドワーフサイズということか、残念ながらゴールデンよりアホの子は多いといわれる。
そういう意味では複数飼いはしやすいとも、ゴールデン以上に難しいとも言われる。やはり仲が悪いと喧嘩するので、すぐ別居できる準備は忘れずに。
こちらもサファイヤブルーやスノーホワイト等カラーバリエーションが豊富。

  • キャンベルハムスター
ジャンガリアンによく似ているが若干大きめで顔が尖った形をしているおり、またカラーバリエーションが豊富。
ちょっと気が強い為上級者向け。

  • チャイニーズハムスター
米粒の様な尾を持つハムスターの中では比較的尾が長い。あと仕草がネズミっぽい。
恐らくペットで主要なハムスターの中では一番マイナーな種類であり、ペットショップでも滅多にお目にかかれない。

  • ロボロフスキーハムスター
最小のハムスター。歩く姿はまさに風に転がる毛玉。
カラーバリエーションは無いが目の上にシャチやアライグマみたいな眉毛っぽい模様がある。可愛い。
ゴールデンやジャンガリアンと並んでお店に置かれていることが多い。
比較的温厚で、珍しく複数飼いも成功しやすいハムスター。しかし大きさ故かとても神経質な性格で、人にも慣れにくい。さしずめ鑑賞向けといった所か。

  • クロハラハムスター
別名ヨーロッパハムスター。
大きさはハムスターとしては最大の約30cm*1
今のところ飼育する人はかなり少ないと思われる。


☆余談

ペットとしてよく知られているゴールデンハムスターだが、野生種は生息域がかなり小さく個体も少ないと見られている。
私達の見かける・飼っているゴールデンハムスターは全て1930年にシリアで発見された1匹の雌とその12匹の子孫。
実は絶滅危惧種である。*2

なお、シリアとトルコの国境付近という軍事的に不安定な場所が生息域なので、あまり調査がなされていないという現実がある。
更に農業地帯に生息しているので、現地住民からは当然ながら害獣扱いで、開拓で生息場所が減少したりと大変である。

●「餌用」ハムスターの賛否

実はヘビなどの肉食ペットを飼う場合には、ネズミ仲間のマウスやラットに続いて餌候補にもなる(実話)ことはあまり知られておらず、これを聞いて本気でショックを受ける人は割と多い。
動画サイトでヘビやカエルに生きたまま食べさせる動画の投稿がニュースになり、その関係で知ったという人もいるかもしれない。

ほぼネズミなのでマウス等の代わりに食べられない訳ではなく、成長しすぎたりケンカでボロボロになったりして最早買って貰えなくなったハムスターがやむを得ずそちらに回されるケースというのもある。これはペットとして有名な故のジレンマでもあるが……。

ただ、この辺は生きた餌しか食べない餌の用意に苦労するペットもいるので、それぞれ飼う側のモラルに委ねられているというのが現状。
虫やマウスが食べられても心が痛む人は勿論いるし、かといって肝心のペットを飢えさせる訳にはいかないので一概に善悪を決めるのは難しい話である。どちらにせよ動画にして不特定多数に流す必要は全くないが。

勿論、マウスやラットほど活き餌として知名度が無いのはそれなりの理由があり…
  • マウスやラットと比べて多産ではない上に繁殖が難しい。ペットの時はうっかり殖えてしまう例も多いが、ペアリングの失敗や子食い癖が多いので餌になる程増やそうとするとかなり難易度が高い。
  • ペットショップで見るペットのハムスターは法律上餌や種親にできない。つまり、餌用のハムスターを殖やすには餌用として売られた種親が必要だが、専門の爬虫類ショップ等でしか買えない。
  • そもそも世間の認識はハムスター=ペット。餌になるのは本当だが人目が悪すぎるのは否めない。*3
  • 本当に餌の為ならともかく、飼い主の意図が「ただ苦しめる為の餌やり=虐待か見世物目的」と不純なものと証明された場合には言うまでもなく犯罪行為になる。

餌として「養殖」するには縄張り意識の強さがデメリットになり、いざ与えようにも高価な上に、日本では犬や猫を食べるレベルで奇異な視線は免れないとなれば、いくらペットが食べるといっても好んで与えようとする人がいないのも当然というものである。

上記の通り、ペットを飼う人にとっては生き餌も至って大真面目な話なのだが、中にはハムスター嫌いな一部の人間が、直接虐待すると当然捕まるからと代わりに餌用ハムスターやその捕食動画でニヤニヤしているという大変嘆かわしい噂も散見される。
個人でそう見えるのは勝手だが、各々の理解と配慮で成り立っている生き餌問題に明らかな悪意を持ち込んで煽るのだから殊更始末が悪い。

事実、動画サイトではハムスター関係の動画だけに悪質なコメントをされる回数がやたらと多く、ヘビの餌は最早荒らしコメントの常套句になってしまっている。
実際の生き餌動画でも、食べる主役のペットを差し置いて食べられたハムスターへの暴言でコメント欄が埋まることもある。生き餌が賛否で割れるのは珍しくないが、餌への悪口はたとえ元害獣のイメージが強いマウスやデュビア(G)であってもここまで酷くは言われない。このハムスターだけに過激なアンチが多い理由は謎である…。

そもそも理由はともかく内容自体は人為的かつスプラッタなコンテンツなので、動画サイトによってはハムスターに限らず殆どの生き餌動画を規制の対象に指定していることもある。

もし純粋に爬虫類が好きで動画を見たいなら、最低限コメント欄に獲物を嘲笑うような書き込みがいつまでも放置されている動画は投稿者も同類の可能性がある*4ので避けたほうが無難。また、後ろめたい自覚があるのかすっとぼけたタイトルや演出も一応の目安になる。


◆ハムスターが出てくる作品

とっとこハム太郎
○ハムスター倶楽部
○コロコロクリリン(サンリオのキャラクター)
○ジュエルペット
チョコボの不思議なダンジョン
○おるちゅばんエビちゅ
おじゃる丸
ハムスターの研究レポート
時空戦士スピルバン
忍風戦隊ハリケンジャー
ヴァルキリープロファイルシリーズ
○ナッティ・プロフェッサー2 クランプ家の面々
○PaPiPuペット ベストフレンドストーリー
スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園



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最終更新:2024年01月06日 20:23

*1 ゴールデンハムスターが約15cm、ジャンガリアンハムスターが約8.5cm

*2 ※1990年代にも捕獲されて数匹ドイツに送られたりしているなど、全く見つかっていない・採取されていないわけではない

*3 逆にマウスやラットをペットにすることも一応可能だが…やはり残酷な方向に平等を求めるというのも変な話だろう。

*4 無視を決めたところで「変な輩を呼び寄せている」と思われる自体動画のイメージダウンなので、普通は残しておく理由がない。まあ、注意するにも迂闊に関わりたくないという心情もあるのだろうが。