0.愚者、fool(タロットカード)

登録日:2011/05/08(日) 18:04:25
更新日:2023/02/17 Fri 14:42:29
所要時間:約 4 分で読めます





知恵の実を食べた人間は

その瞬間より旅人となった

カードが示す旅路を巡り

未来に淡い希望を託して……







タロットカードの大アルカナにおける、始まりのカード。

当てられた数字は「0」、あるいは無し。

主要なテーマは「始まり、自然、信頼、一見愚かに見える」など。

中世ヨーロッパの宮廷における、王侯貴族お抱えの道化師がその起源とされる。
中世の道化師は普通の人々が従う慣習やルールに縛られない、例外的な存在だった。

カードには、今まさに旅立とうとする生き生きとした若者の図柄が描かれる事が多い。また、眼前にある崖に全く気付かない若者という場合もある。

このカードが表すのは、「予測不能で驚きに満ちた世界」。
何事も硬直せず、どんな事でも起こりうる可能性を、このカードは示している。

またカードの中の彼は、「人生を肯定し、期待と信頼を持って生きていく」事の大切さを表現している。
人によっては、そんな純粋で無防備な彼を「愚か」と見ることもあるだろう。
しかし、その純粋さこそが彼の喜びであり、何者にも奪えない彼を生き生きとさせ得る源でもある。

このカードの「愚者」という名が示すのは、決してカードが内包する本質そのものではない。
あくまで、今まさに旅立とうとするものが「他者からどう見えるか」に過ぎないのだ。

「始まり、挑戦、信頼」
など、これらポジティブな要素を象徴しつつ、自らを愚者と称するこのカードは、名前が本質に繋がりやすい大アルカナにおいては多分に例外的であると思われる。

さて、何か知りたい事があって、あなたが全78枚のカードの中からおもむろにこのカードを引き当てたとしよう。
その時このカードは、新たなはじまり、挑戦、旅立ち……または方向転換などを示している。

「愚者」カードが出た時は、どうか自分の心の中の声を信頼してほしい。決断を迫られた時、疑いの気持ちを持った時。


たとえその時自然に浮かんだ答えがどれほど馬鹿げていたとしても、それを信じて従うべきで在ると、「愚者」のカードは告げている。




ハッ、いかん此処は#include(テンプレ3)……
タロットの漫画、ゲームなどでの扱いも説明しておこう。
例えば愚者は

ジョジョの奇妙な冒険の第三部、スタンド使いの犬、そして漢である「イギー」が操るスタンド名で、その能力は砂を自在に操るという物。

合流当初こそ仲間への信頼も無ければ協力する気も無し、そもそも勝手に増援として協力させられただけで明確な目的を持たずに旅に同行していたのだが、
旅を続ける内に信頼を築き上げ、承太郎にブン投げられたりDIOに仕える物の蛮行を目の当たりにし自ら協力。
ついにはその特殊能力を限界まで使い、自らの命と引き替えにしてまで主要キャラの命を救った。


ペルソナ3では「影時間」の謎を追う「特別課外活動部」、
同じくペルソナ4では「霧」と「マヨナカテレビ」の真相を追う「特別捜査本部」のコミュに相当し、物語の主要人物たちの絆を繋ぐ。
土壇場でコミュがmaxになる演出はなかなかに鳥肌もの。
ペルソナ5では「ベルベットルーム」の主人「イゴール」とのコミュ
冒頭のセリフは3のラスボス、ニュクス・アバターのものである。


マジカルドロップではキャラが大アルカナをモチーフにしているため、操作キャラクターの一人として登場する。
いつもぼーっとしていて鼻水をたらし、「あにょ~」や「ふみ~」としか言わない不思議なキャラ。性別は男。顔がそっくりな猫を連れている。
2以降のフールは1のフールの弟という設定。Fでもらえるアイテムは彼本人からは「ふしぎなカバン」、猫からは「ぎんざかなのシッポ」。


また『こいつらウザすぎ』なゾンビゲームことTHE HOUSE OF THE DEADシリーズにも三作目のボスキャラとして出てくる。
ただしその扱いはラスボスとかではない、普通の道中ボス。元ネタが始まりのカードという点は特に活かされていない。
まぁ、そのゲームのボスキャラは外伝作品除いてタロットカードに準えた名前が付いているが…。
ちなみにどんなボスかというとシリーズの黒幕が遊び心で作った「怠けないナマケモノ」。
普通のナマケモノの何倍もの大きさの体で引っ掻いてきたり跳びかかってきたり死体を落としてきたりとアグレッシブに攻撃してくる。

アニメ「カレイドスター」では「フル・フール」というステージの精霊が出る。一期ではタロット占いも行う。

遊戯王においてタロットをモチーフにしたモンスター、アルカナフォースの一員として登場。
戦闘では破壊されないが、攻撃表示にされると守備に変更できず攻守共に0で運命力が足りないとデメリットも付くなど、壁としては他に使い勝手のいいカードが多く、単独での採用は愚行。
相手に送りつけてサンドバッグにするなどの賢い使い方が求められる。
アニメでもこのカードを中心とした攻防が繰り広げられた。

貴方がカードを引いた己を信じ、その結果を自らの責任で負うなら、
きっと「愚者」に限らず、あらゆるタロットは貴方の生活に有用なツールとなってくれるだろう。





追記・修正は「愚者」を引いて、怠けないでお願いします。

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最終更新:2023年02月17日 14:42