特捜チーム スーパーGUTS

登録日:2011/07/15 (金) 12:44:55
更新日:2023/01/04 Wed 17:06:31
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『特捜チーム スーパーGUTS(ガッツ)とは、円谷プロ製作の特撮番組『ウルトラマンダイナ』に登場する防衛チームである。




概要

」との戦いが終わり、人類は夢とロマンを求めて宇宙に進出。
地球平和連合TPCは宇宙開発のみならず海底やオカルトなどの未知の世界への挑戦を目的とした「ネオフロンティア計画」を推進。
超古代からの破滅を乗り越えた地球人類は宇宙への大航海時代を迎える。
人々はそれを「ネオフロンティア時代」と呼んだ。

だが、それは地球人類の宇宙進出を快く思わない者や未知の恐怖との戦いの始まりを意味していた。


2014年、地球平和連合TPCはそれらの驚異に対抗する為に解散したGUTSを強化・再編したものが
Super Global Unlimited Task Squad」、即ちスーパーGUTSである。

その役目は、超常現象など怪事件の調査や、人類を怪獣や侵略宇宙人などの驚異から地球だけでなく、
ネオフロンティア計画の最前線である太陽系を未知の驚異から防衛することである。

TPC総合本部基地グランドーム内に司令室を置くスーパーGUTSは研究調査チームとして結成されたGUTSと違って当初から戦闘部隊として設立されたが、
隊長に就任したヒビキ・ゴウスケ隊長を中心とした個性的なメンバーの人柄もあって、隊内は熱血的かつアットホームな雰囲気にまとまっている。

ガッツイーグルをはじめ非常に強力な戦力を保有するスーパーGUTSだが、その最大の武器は「決して諦めず、前に進もうとする心」である。
実際、クイーンモネラとの戦いでは全てのメカを破壊されながらも親から貰った足とガッツブラスターのみで戦い抜いた。


2017年、ネオフロンティア計画を妨害しようとするスフィアウルトラマンダイナの出現以降は
互いに助け合いながらも2020年、ダイナ=アスカ隊員をはじめとする多くの犠牲を払いつつもグランスフィアを倒すことに成功した。

後に2027年にさらに発展させた『ネオスーパーGUTS』が設立。

元スーパーGUTSのメンバーはテラフォーミングが進んで人々も多数移住してきた火星へと活動の場を移し、
スーパーGUTSマーズ』が発足することとなる。


余談だが、命を張って戦う危険な職業の割に給料は松茸が買えないくらい安い。
それで良いのかTPC。




スーパーGUTSのメンバー

旧GUTS同様に7人のエキスパートチームで構成されている。
メンバーは全員が明るい性格でウルトラマンダイナのタイプチェンジ能力などの情報に精通している。

命令を受けた際の掛け声は「ラジャー」で、敬礼代わりにサムズアップするのが特徴。
この掛け声はティガTFO銀河伝説などでも行われており、スーパーGUTSマーズでも使用されている。


◆ヒビキ・ゴウスケ 隊長

演:木之元 亮

スーパーGUTSの隊長。豪快でエネルギッシュな野性味溢れる46歳のカミナリ親父。

大雑把に見えるが緻密な頭脳と冷静な観察力を備え、隊員達を厳しくも暖かく見守る姿は正にスーパーGUTSの親父である。
武道や操縦の腕前も超一流、かつての異名は「TPCの荒鷲」。
弱点は一人娘のソノカ。そしてゴミの分別。

超古代怪獣ゴルザには自身の過去に纏わる因縁がある。
その時の苦い経験からアスカに過去の自分を重ねており、そのアスカがダイナであることは割と早いうちから気付いていた様子*1

最終決戦から15年後(2035年)にはTPC総監に就任している。



◆コウダ・トシユキ 隊員→副隊長

演:布川敏和

ヒビキ隊長を補佐する副隊長格。32歳。
第34話のバゾブ戦以後からは副隊長に就任した。ヒビキ隊長も認める「右腕」で、状況に応じた戦略データを記憶している戦闘のプロ。
真面目で冷静だが涙脆く、そして実はアスカ以上の熱血漢。
第23話では親友と多くの人々の夢と命を奪った『深海竜ディプラス』に怒りが大爆発。あのアスカがなだめるという異常事態を引き起こした。

ヒビキ隊長が『親父』なら、彼はスーパーGUTSの『兄貴』。

時々妙にクサい台詞を吐く時があるが、それは彼が実は「天文学」の専門家で「ロマンチスト」かつ趣味が「オペラ鑑賞」だからである。

2035年にはTPC宇宙開発局参謀の職に就いている。

演者はご存知の通り、シブがき隊の「フッくん」。



アスカ・シン隊員

演:つるの剛士

熱血バカの主人公。詳細は項目を参照。



◆ユミムラ・リョウ 隊員

演:斉藤りさ

スーパーGUTSの誇るエースパイロット。
勝ち気な性格で、怒らせると口より先に手が出てどんな男も黙らせるが、
花をかわいがったり後輩思いだったり占い事に詳しかったりと、時折女性らしい面も見せる才色兼備の27歳。

パイロットとしての腕前はスーパーGUTSでも1、2を争う程で、歴代防衛チームでも珍しく操縦時サングラスをかける時がある。

劇中ではアスカと(時々カリヤ)コンビを組んで行動することが多かったが、決して諦めずに戦うアスカに惹かれていった。

後にスーパーGUTSマーズの隊長に就任する。



◆カリヤ・コウヘイ 隊員

演:加瀬尊朗

28歳。スーパーGUTS一の射撃の名手であり、考古学者でもある。……が、アスカに次ぐ被撃墜王。
コウダに次ぐ真面目さと冷静さを持つが、一人音楽を聞いてノっていたり一言多かったりとコミカルな描写も多かった。
特にリョウにはよく失言しては鉄拳を喰らう為に多少苦手意識がある。
アスカとよく衝突するという設定があったが、本編ではあまり生かされなかった。

知的好奇心が強く、古代文明や神話には積極的に関わるが、その度に「宇宙人に取り憑かれる」など酷い目にあう。
しかし決して夢を追うことは止めない。

彼の髪型は「カリヤヘアー」といって逆さまになろうが水浸しになろうが全く乱れない。
コーヒー党で、司令室では銀色のマグカップを愛用している姿がよく見られるが、実はアレ、私物ではなくTPCの備品だったりする。

後にスーパーGUTSマーズの副隊長となる。



◆ナカジマ・ツトム 隊員

演:小野寺丈

29歳。科学者としてメカニックと科学分析を担当している。スーパーGUTSのメカの殆どは彼の設計によるもの。
学者同士カリヤとは馬が合うようで、よく行動を共にしている。

矛盾を嫌い、自分の知識内でしか物事を判断出来ず、
常識で物事を考えて*2たしなめられることがあったが、その頭脳は紛れも無い本物で、彼の発明が逆転の鍵となることも多い。

おっちょこちょいでちょっとヘタレな性格だがそこはやはりスーパーGUTSの隊員、いざという時は非常に漢らしくなる。
また大食いであり、困ったり頭にきたりするとフライドチキンをヤケ食いする。

サーガの時代ではスーパーGUTSマーズの科学班主任に昇格、最終話でアスカに語った様に「人に認められる科学者」として様々な研究活動を行っている。
現在は闇に消えたアスカに追いつけるようにと時空移動を可能にするネオマキシマ新型機を開発中である。

最終話で彼が語った父親の話は、実は中の人による実の上話ではないかと言われている。



ミドリカワ・マイ 隊員

演:山田まりや

コンピューターのエキスパートでスーパーGUTS最年少の18歳。スーパーGUTSのアイドル的存在。
主に作戦司令室で通信や情報管理を担当している。

快活で行動的だが惚れっぽく、度々イケメンの有名人に会いに行っていたが、
心の底ではアスカに好意を寄せていたらしい*3
今時の若者っぽい一方で自分の意見は最後まで貫く通す芯の強さも見せる。

彼女はスーパーGUTSマーズに参加せず、地球で隊員訓練機関ZEROの教官に就任。
タイガ・ノゾムもマイに見い出されてスーパーGUTSに入隊している。

演じるのは当時人気レースクィーンだった山田まりやで、アイドルの起用は前作の長野博(V6)から2作連続。作中にはリアル弟も出演している。




スーパーGUTSの退治・対処した怪獣


  • スフィア多数
  • サイクロメトラ2体
  • ギアクーダ(後に再生)
  • ゼネキンダール人の怪獣地上絵2体
  • クレア星雲人シオン(宇宙船ごと)
  • 小型マリキュラ数体
  • ディゴン数人
  • クローンダイゲルン
  • ゾンボーグ兵数人
  • ダイオリウスの幼虫
  • 黒い宇宙植物メージヲグの幻影怪獣達
  • チャダビン星人2人(ハヤテ隊長の説明のみ)
  • ネオガイガレード
  • ゲランダ
  • レギュラン星人の円盤群(夢だけど)

ネオジオモス戦では、ダイナのガルネイトボンバーとガッツイーグルと旧GUTSのメカの一斉射撃を同時にぶつけて敵を倒している。

ヌアザ星人・イシリス戦、デキサドル戦、ゾンバイユ戦、モズイ戦、マリキュラ戦、ディプラス戦、デマゴーグ戦、メノーファ戦、
バゾブ戦、ゴッドジャギラ戦、トロンガー戦、モルヴァイア戦、クイーンモネラ戦、グランスフィア戦と、
スーパーGUTSの援護によってダイナの勝利をもたらした回も多かった。

ソドム戦ではダイナに怪獣を倒さないように伝えているし、サタンラブモスを元のラブモスに戻した事もある。
またレイキュバス戦、ワンゼット戦では、敵の手に堕ちたダイナを救出しているし、ゼルガノイド戦ではエネルギーの少ないダイナを回復させている。




基地


◆TPC総合本部基地グランドーム
中部地方の某山中に建設されたダイブハンガーに代わる新たなTPCの本部。
非常に広大な設備が広がっており、地上には高純度エネルギー備蓄基地や無人防衛システムによる4つの防衛線等の施設が、地下にも中央制御室、ライドメカの格納庫、大規模災害に備えた巨大シェルター、開発・整備工場、各ラボラトリー、日本各地と繋がったシークレットロードが完備されている。

特に基地中心にあるキノコのような外観のタワー・グランドームにはTPCの中枢機能が備えられており、最高司令部をはじめ参謀本部、ライドメカの発着ゲートがあり、
スーパーGUTS作戦司令室もその一角に設けられた。
まさしく地球の政治・防衛の中心地といった訳である。

グランドームは緊急時にはエレベーター部分を格納したディフェンスモードへと移行する。
強力な防衛施設やスーパーGUTSの活躍によりグランドームそのものが攻撃を受けたことはない*4が、
この手のお約束として宇宙人による潜入や内部からの破壊工作には弱かった。




スーパーGUTSの基本装備


◆ガッツアーマー
赤とグレーで彩られた隊員服。耐熱・耐冷・耐圧機能は極めて高く、追加装備で宇宙服にもなる。
ネオスーパーGUTSでも色違い(マイナーチェンジ?)の物が使用されている。


◆スーパーガッツメット
簡易通信機を内蔵した特殊合金製のヘルメット。
やはりこちらもオプションパーツによって宇宙ヘルメットになる。
こちらも色違いが約20年後でもネオスーパーGUTSの装備となっているが、
スーパーGUTSが現役の頃からTPC所属の一部のパイロットやブラックバスター隊にも支給されている。


◆W.I.T(ウィット)
小型コンピューターと通信機を内蔵した小型情報端末。


◆ガッツブラスター
隊員が常に携帯している高性能レーザーガン。
通常は「ブラスト光弾」という青い熱線を発射するが、アタッチメントを装着して機能を切り換えることが出来る。
カリヤが使うと活躍フラグ。
ブラックバスターでも黒い普及型が使用され、ネオスーパーGUTSではマイナーチェンジ版とおぼしき「ネオガッツブラスター」が使用されている。


◆ブレイクシューター
円盤状のネオブラストエネルギーを発射するマシンガン状の武器。
対怪獣用で高い威力を持つ。


◆XX(ダブルエックス)バズーカ
携帯火器では最大の威力を持つビームバズーカ。
映画版に登場した2連式で強力な光弾を連射するAタイプと、TV版中期から登場した発射口が1つになったが威力を強化したBタイプがある。
資料によっては「バズーガ」と誤植されている。


◆ギャラクシースナイパー
GUTSライフルに似たレーザーライフル。
スーパーGUTSではアスカが1話で使用しただけで、主に警務局の隊員が持っていることが多い。




スーパーGUTSのメカニック


ガッツイーグル
スーパーGUTSの主力である戦闘機。
詳しくは項目を参照。


クラーコフNF-3000
陸・海・空・宇宙の全てに対応した移動基地。
詳しくは項目を。


◆ガッツディグ
全長:11m
最高時速:250km
乗員:4名

ナカジマが開発した地底戦車。初仕事は月の地下遺跡調査と、月でも使える優れ物。
特殊合金製のドリル・スピンドラーからはアトミックサンダーを発射する。
地上戦では戦車部隊の中心として運用される。


◆ガッツマリン
全長:34m
最高速度:100kt
乗員:4名

特殊潜航艇。武器は船首からハイパワーブルーレーザーと船首下部の水中ミサイル・ブレイクシャーク。
出番は少ないが活躍の場が多い。


◆コネリー07
全長:10m
全幅:15m
最高速度:マッハ1
乗員:2名

特殊捜索救助艇。救助や偵察が主任務なので火力は抑え気味。
グレーと青のTPC普及型も存在する。


◆ゼレット
全長:4.6m
重量:1.55t
最高時速:850km以上
乗員:4名

最高時速850km以上を誇るスーパーGUTS専用のパトロール用特殊車両。
車体上部にレーザー砲のゼラリアン砲を装備する。バリヤーも装備。しかし前作と同じ悲劇が……。


◆ボッパー
全長:4.8m
重量:1.6t
最高時速:600km以上
乗員:6名

スーパーGUTS専用の4WD。
強固なボディと大出力のエンジンを備え、あらゆる地形を走破出来る。
武器は2門のビーム兵器・バウンティ砲。




スーパーGUTSの後継組織


◆ネオスーパーGUTS
 Neo - Super Global Unlimited Task Squad

2027年に発足した新たなる地球の守り手。
『ウルトラマンティガ外伝 古代に蘇る巨人』にて存在が語られたが、本作は主に縄文時代が舞台なので組織としての概要は殆ど不明。
一応、2038年の時点で旧GUTS隊員だったダイゴとレナの娘ヒカリはここのオペレーターで、その弟ツバサは卒業飛行訓練中の訓練生であることが劇中で語られている。

携帯装備一式はスーパーGUTSのマイナーチェンジがだが、ライドメカは旧スーパーGUTS時代の最新鋭機だったαスペリオルが訓練機として量産されているくらいなので戦力はかなり向上していると思われる。

TV版準拠だとわかっているのはこれだけだが、小説『未来へのゼロドライブ』では元ブラックバスター隊のフドウ・ケンジが参加している様子。




◆スーパーGUTSマーズ
 Super Global Unlimited Task Squad Mars

正式名称は変わらないが、火星基地で活動するチームは「スーパーGUTSマーズ」と呼ばれる。
『未来へのゼロドライブ』ではTPCの組織改編で各惑星付近にある拠点を守るエキスパートチームが置かれたとされ、火星のスーパーGUTSマーズ以外にも
木星第3衛星ガニメデのバーナード基地を拠点とする「スーパーGUTSジュピター」
土星第6衛星タイタンのシャングリラ基地を拠点とする「スーパーGUTSサターン」
が創設されている。


スーパーGUTSマーズはかつてアスカと共に戦った旧スーパーGUTSのメンバーが中心となっており、
TPC総監に出世したヒビキ隊長、宇宙開発局参謀になったコウダ副隊長、訓練学校ZEROの教官となったマイ以外の面子はそのまま残っている。
2035年のネオフロンティアスペースが描写された『ウルトラマンサーガ』では新人隊員タイガ・ノゾムがマイの推薦でこのチームに所属している。

詳しい戦力は不明だが、タイガが搭乗したα号は若干オリジナルと形状の違う火星仕様の物になっている。






「スーパーGUTS、追記・修正!」

「「「ラジャー!」」」


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最終更新:2023年01月04日 17:06

*1 口振りからしてT&Dの頃には確実。ちなみにT&Dは本編26~30話頃の出来事

*2 怪獣は常識外れの存在なので

*3 リアルで付き合っていた2人が撮影中に破局してしまったのでお流れになった初期設定の名残

*4 非常に広大な施設であるため、敷地内への侵入を許したことは数回あった。