右方のフィアンマ

登録日:2010/02/24 Wed 19:05:30
更新日:2024/03/19 Tue 19:50:00
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赤を基調にした服装で、体つきは大して鍛えているとも思えないが、その印象からは不自然なほど異様な重圧を与えてくる。
その正体は、ローマ正教を陰から操る『神の右席』の一員にして最大の力を振るう者。いうなれば「ローマ正教の黒幕」。
もちろん魔術的実力も破格で、ローマ教皇の用意した強力な封印術式すら物ともせず、一撃で聖ピエトロ大聖堂を半壊させた。

活躍

旧約18巻でのクーデター終結後、なんの前触れも無く登場。実はクーデターの本当の黒幕はコイツ。

18巻

インデックスとその「首輪」の制御霊装を奪うため、上条らを襲撃。
カーテナの力を失い負傷していたとはいえ、超一流の魔術師であるキャーリサを一撃で100メートル近く吹き飛ばす程に強い。
魔術的防護がふんだんに施されたバッキンガム宮殿も「ついで」程度で大破させ、その実力の片鱗を覗かせた。

上記の通り、インデックスを拉致しようとしたが、「首輪」が中途半端に壊されていた*1ため、想定していた目的の役に立たないと判断。
興が削がれたのか、「ロシアのサーシャ=クロイツェフを先に回収する」「禁書目録は修復されるまで預ける」といった意図の言葉を残し去る。
幻想殺しも最後の〆に奪いたいようだ。

この時点では戦闘スタイルや得意な術式はまったく不明。
その肩からは異様な右腕上の力が出ており、本人曰く幻想殺しと似たような物らしいが、まだまだ不出来でもあるらしい。

20巻

先の宣言通り、ロシアからエリザリーナ独立国同盟に亡命していたサーシャ・クロイツェフを強奪。
この時は上条さん、レッサー、エリザリーナ、サーシャ、前方のヴェントの5人が待ち構えていたのだが、腕の一振りで街ごと敵を掃滅し、格の違いを見せている。

彼の持つ力は「第三の腕」。より深く説明すれば「相手に応じて性質と出力を変化させ、「一撃で倒す」攻撃をする」腕。
肩から生える半透明の歪な腕は自動で必要な出力を計算し、振るえば絶対に対象を破壊する。
当然相手の防御はおろか攻撃も破壊するし、そもそも相手を目で捉える必要も無い。
距離はなんら意味を成さず*2、かの幻想殺しすら力業で破壊する。


天使の器、禁書目録の2つの要素を回収し終えたことでフィアンマは最後の計画を実行に移していく…………

ちなみにこの時ヴェントは「この世界は気づかぬ間に魔術の法則が歪められていた」と意味深な発言をしている*3


21巻-旧約ラストまで

最後の標的である上条当麻を意図的に秘密基地内に誘い込み、「プロジェクト=ベツレヘム」を実行に移す。
基地を土台に世界各地の聖具をかき集め、自律的な集合・合体を繰り返して規模を増殖させてゆき、ついには半径40kmの超巨大な儀式場兼空中要塞を創りあげた。
この儀式場と禁書目録の知識、そしてサーシャを寄り代に大天使ミハエルを降臨させて使役、計画の実行を図る。


上条と対峙したフィアンマはその目的を明かす。

彼の目的は「世界中の人間を救う」ことだった。
本来この世界は神が完璧に創りあげたものだが、現実には様々な歪みが発生し、限界を迎えていた。
(魔術的法則の乱れ、ほんの僅かな煽動で世界大戦が起きるほどの根深い心の闇を抱えた人々など)
彼はそれを糺すため、第三次世界大戦を引き起こし、その「世界中の悪意」を「敵」に認定して初めて引き出せるほどの超莫大な力でもって「世界を救う」ことを目論んでいた。

だが「世界を救う一振り」には、彼の腕は力が足りなかった。
少し振るうだけで自壊してしまう非力な腕には、それに見合う器が必要だった。

全てを語り終えた直後、難無く「上条当麻の右腕だったもの」を切り落とし自身に取り込んだことで完全無欠の救世主となった彼は、残った上条を「世界を破滅させるほどの力」で斬り伏せてしまう…ことは出来なかった


取り込んだはずの「右腕」は力を失い、上条の右肩から漏れる幻想殺しの力によって攻撃は防がれていた。
その後も神に限りなく近付いた力を駆使し応戦するも、地上の英雄たちの必死の抵抗により「世界中の悪意」は薄れゆき、彼の右腕から力が失われてゆくことで形勢は逆転する。


テメェが、そんな方法でなけりゃ誰一人救えねえって思ってんなら

まずは、その幻想をぶち殺す!!


決着後、墜ちていくベツレヘムの星に残された脱出装置は1人分。
フィアンマは要塞と運命を共にすることを当然としていたのだが、そんなフィアンマに向けて「早く脱出しろ」と催促する上条。


俺様は、『世界中』なんていうのが、どれだけ広い場所なのかも分からん人間だぞ

そうか

なら、これからたくさん確かめてみろよ


上条の言葉を噛み締めながら地上に着いたフィアンマはアレイスターと対峙する。
そして、少年が救った世界を守るため衝突し、右腕を失い散った。

旧約とある魔術の禁書目録を締めくくるエピローグにて、瀕死の彼は「魔神になり損ねた男」とイギリスの侍女のような女性に救い出されることになる。


新約4巻

東欧の街バゲージシティで、オッレルスと共にオティヌスに立ち向かう。
この時、オティヌスが上条の右手を潰していたため、フィアンマがベツレヘムの星で取り込んだ幻想殺しが機能し、出力する右手は無いが、『世界を救う力』が肩口にかき混ぜた砂糖水のような姿で渦巻いていた。

新約8巻

再度オッレルスと共にオティヌスに立ち向かう。
ステルス術式でオティヌスを欺き、妖精化を打ち込む事に成功した。

新約13巻

僧正に追われる上条と美琴を助けるために、『変異型妖精化』の術式で僧正に立ち向かったが、たった3ページで返り討ちにされてしまった。



追記・修正は完璧に圧倒的に。

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最終更新:2024年03月19日 19:50

*1 第1巻のラスト

*2 後に人工衛星を破壊している実績がある

*3 実はこの時言及された歪んだ四属性の配置はアレイスター=クロウリーの提唱しているセレマでは正しい属性配置となる。