夏目友人帳

登録日:2011/05/15(日) 19:55:48
更新日:2023/11/12 Sun 17:35:16
所要時間:約 7 分で読めます




――小さい頃から時々、変なものを見た
他の人には見えないらしい
それらはおそらく妖怪と呼ばれるものの類――



夏目友人帳とは白泉社「LaLa」「LaLaDX」で連載中の緑川ゆきの少女漫画、及びそれを原作としたTVアニメである。
少女漫画だからと敬遠すべからず。

現在単行本は30巻まで刊行。
アニメは6期まで放送され、劇場版は2作が制作されている。



■あらすじ


小さい頃から妖怪が見える少年・夏目貴志は、ある日祖母の遺品の中から「友人帳」を見付ける。
この「友人帳」とは彼の祖母・レイコが妖怪をいじめ負かした結果、奪った名を集めた契約書であった。
それ以来、名を取り戻そうとする妖怪達から狙われるようになってしまった夏目は、
とあるきっかけで自称用心棒の妖怪、ニャンコ先生(斑)と共に、妖怪達に名を返す日々を送り始める。


夏目と妖怪達の妖しく、切なく、どこか懐かしい物語。



【主な登場人物】


  • 夏目貴志
CV:神谷浩史藤村歩(幼少期)
7月1日生まれの高校1年生、15歳。
好物は猫、黒ニャンコ。

本作の主人公。
外見は祖母のレイコに似た美少年で、初対面の妖にはよくレイコと間違われる。
体型は細身で、「マッチ棒」やら「白アスパラ」やらと散々な言われよう。

しかし妖相手なら祖母譲りの強大な妖力を持ったげんこつ一発で退けることが出来る。
両親は既に他界している。その能力ゆえに親戚や周囲の人間から気味悪がられ、親戚中をたらい回しにされていた過去を持つ。
そんな過去の経験が影響してか、周囲に対して一歩引いて接してしまう傾向があった。
しかし藤原夫妻に引き取られた現在は落ち着き、人間の友人も増えてきている。

  • ニャンコ先生/斑
CV:井上和彦
夏目の「自称」用心棒である妖。
身長・体重はドッジボール2個分(招き猫の姿)。
好物はエビ、イカ、酒。
どこのおっさん?

長い間招き猫に封印されていたが、夏目が結界を切ったことにより封印から解放された。

レイコとは知り合いであったが、彼女との勝負を断っていたため友人帳に名は書かれていない。
夏目には「先生」もしくは「ニャンコ先生」と呼ばれている。
正体は、妖の間で名の知れた上級の強力な妖「斑」で、本来は大きな白い獣の姿をしている。
が、封印されていた間に依代の招き猫姿に慣れてしまい、普段は「招き猫のような猫」の姿をとっている。
と言ってもその姿が楽と言うだけで、特に制限なく元の姿に戻ることはできる。*1

招き猫姿のニャンコ先生は本作のマスコット的キャラであるが作中では「ブタネコ」やら「大福ネコ」等散々な言われようである。
が、本人はこの姿を気に入ってるようで自らラブリーと言っている。
本人以外では唯一タキのみ招き猫姿を愛でており、彼女曰く手触りはつるふかしているようである。(周囲の人間に「趣味悪ッ」とドン引きされるまでがセットだが)

性格は妖の中でも上級であるため、人間や下等な妖に対して常に上から目線であり短気。
夏目とは用心棒をする代わりに彼の死後に友人帳を譲り受ける約束を交わしている。
しかし実際は夜に勝手に晩酌しに行ったり、招き猫の姿のまま飛び掛かって下等の妖にあしらわれると言った様でどこか頼りない。まあ決める時は決めるが

夏目のことをお人よし過ぎるだの隙だらけだのと罵倒しているが、自分もよく油断をしては出し抜かれている。
そもそも本当に友人帳が欲しいだけならやる必要もない用心棒を律儀に続けている辺り、お人よし度合は本人も大概。
何かと首を突っ込みたがる夏目に何かと理由をつけて世話を焼くツンデレネコダルマ*2

余談だが、川崎のぼるの漫画作品「いなかっぺ大将」にも同名のキャラが登場する。

  • 夏目レイコ
CV:小林沙苗
非常に強大な妖力を持っていた夏目の母方の祖母。友人帳の元の持ち主で、近隣の妖怪に勝負を挑んではげんこつ等で打ち勝ち、子分として名前を書かせていた。
人間達の間では変わり者と疎まれており、当人もそんな人間が嫌いなため人付き合いは下手。ただ妖怪たちにも評判が良いほどの美少女であったらしい。

非常におおざっぱ、と言うかズボラな性格で友人帳のページがご飯粒でくっついていたり、妖怪との約束を忘れてすっぽかしていたりすることがままある。
そもそも子分としていつでも呼べるからと名前を書かせたくせに、一度も名前を呼ばれたなかった妖がごまんといる。お人よしの夏目が数十年越しに尻拭いをするのも話の定番。

回想等で登場する姿は専ら学生服姿で、若くして亡くなったらしく詳細は不明。未婚で子供を産んだらしいが…。
単行本では扉絵に毎回登場している。

  • 多軌透
CV:佐藤利奈
5月15日生まれ。
夏目と同じく15歳。
好物は可愛い物全般。
本人曰く可愛いものを見ると心が乱れてしまうとらしい。
作中唯一招き猫姿のニャンコ先生のファンである。
夏目の数少ない妖絡みの友人。
タキ自身は妖を見る能力は持っていないが、素質は有るようで祖父・慎一郎の遺した陣を描くことで、この陣の中に入った妖は見ることが出来る。
この陣で妖を見てしまったことで祟られたことがある。
先程の祟りのせいで話すことが出来ず一部の男子からは「無口でおしとやか」と思われていたが実際は「おしゃべり好きで無邪気」な性格である。
先祖が陰陽師の様なことをしていたらしく妖についての知識は夏目以上に持っている。

かわいい
中の人は日本一有名な妖怪漫画の主人公(パチスロ版)を演じている。

  • 田沼要
CV:堀江一眞
9月17日生まれ。
夏目と同じく15歳。
夏目の初めての妖絡みの友人。
実家が寺の静かで控えめな少年。

夏目と違い妖の姿をはっきりと見ることはできないが、
霊感の持ち主であり、妖の影を見たり、妖の気配を感じることは出来る。
そのため妖の「気」に当てられ体調を崩すことがある。
アニメでは出番が増えている。

  • 名取周一(なとり しゅういち)
CV:石田彰
作中の人気俳優で妖祓い人。夏目の2人目の妖絡みの仲間。
夏目の理解者であり、同じく妖を見ることが出来る数少ない人物。口癖は「きらめいててご免」。
アニメでは髪型と髪の色(茶色)が夏目と若干似ている。
俳優業の裏で妖祓い稼業をしており、柊を含めたいくつかの妖を「式」として使役する。
俳優としての資質として、自身特有のきらめきオーラを放ち、道行く女性やらを釘付けに。
ニャンコ先生曰く「新手の妖気」。自分の美貌には気づいている様子。

体に「ヤモリの形の痣」をした妖が住み着いていて、体中を動き回るという。ただし、左足だけには決して移動せず、名取本人はその事を気味悪がっている。
健康に影響は出ていないが、その正体は不明であり、この妖のことを独学で調べているうちに、妖全般について学んでいった。
夏目に対して目にかけている部分もあるが、時には夏目を利用したりと言う事もあってか、夏目は友人帳について話していないが後の話でその存在はバレてしまっている。

  • (ひいらぎ)
CV:雪野五月
一つ目の鬼のような面を着けている女妖。元は山守りをしていたが人間に蔵護りとして封じられていた妖。
かつて幼少時の名取と出会った際の思い出から、彼に退治されることを望んだが、夏目達が庇ったことによって一命を取り留め、名取の式になることを選んだ。
太刀を武器として使用している。無口で感情は希薄だが、夏目に対しては辛口な言動で接しているが気にかけている様子。
名取には忠実であり、彼を「主様」と呼び慕っている。
彼女の他にも名取の式はいたのだが、彼女の登場ですっかり影が薄くなりファンブックで愚痴っていた。

  • 藤原夫妻(藤原滋、塔子)
CV:伊藤栄次、伊藤美紀
常に厄介者扱いで親戚中をたらい回しにされていた夏目に、初めて「自分たちの所に来ないか」と声をかけてくれた人達。
この二人が超が付く程の善人であることが、夏目にとっても読者・視聴者にとっても救いとなっている。

藤原滋
身寄りがなく血縁でない夏目を引き取った藤原家の夫。
普段は無口だが夏目のことを大事にしている。
当人は覚えていないが、幼少の頃にレイコに会っている。
田沼と同じくアニメでは出番が増えている。ニャンコ先生の事は「ニャン五郎」と呼ぶ。

藤原塔子
藤原家の妻。
夏目の父方の遠縁で、身寄りのない彼を引き取った藤原家の妻。心優しくおっとりとした女性。
夏目の事を「貴志くん」と呼び非常に大切に思っている
料理上手でもあり、夏目やニャンコ先生は勿論、夏目の友人の西村達にも好評である。
ニャンコ先生の事は「ニャン吉くん」と呼ぶ。

かわいすぎる

  • 北本篤史&西村悟
CV:菅沼久義、木村良平
夏目の同級生で友人。お調子者の西村とやや真面目な北本の二人組でいつも連んでいる。
夏目が妖の類を見えることは知らないが、"視た"夏目が思わず変なことを口走っても特に付き合い方を変えることはない良い奴ら。
藤原夫妻の人となりも承知の上で、夏目の遠慮の仕方が下手なことにやきもきしている。

  • 笹田純
CV:沢城みゆき
夏目のクラスの委員長で眼鏡っ娘。
優等生で真面目な性格。
一度夏目に妖が見えるのか問いただしたことがあり、
夏目はその時ごまかしたが夏目が妖を見る能力があることを薄々感づいているようだ。
漫画の方では義父の栄転のため引っ越してしまい一話限りのキャラだったが、アニメの方ではその設定は無く準レギュラー的な扱いで、その結果オカルトマニアのようなキャラ付けになった。
しかし本筋には絡めないため、シリーズを重ねる毎に影が薄くなっている。


多軌同様、中の人は後に日本一有名な妖怪アニメ主人公を演じた。

アニメスタッフGJ

  • 子狐
CV:矢島晶子
隣町の森に棲む狐の妖。
他の妖にいじめられていたところを夏目に助けられそれから夏目に懐いている。
森に落ちていた白い帽子が宝物。

ちなみに性別は男子。つまりショタである。

  • 三篠(みすず)
CV:黒田崇矢
巨大な半人半牛の妖。カエルを手下に従え、現れる際には鈴の音がする。
妖の中では比較的話が分かる方で、当初は名を返して欲しいと言っていたが「眠いからまた今度な」で引き下がるし、
一度試験をした後は「しばらく名を預けましょう。呼ばれるのも嫌いじゃない」と友人帳に名を残したまま、ちょくちょく夏目に力を貸す。まあ試験の仕方は性質が悪かったが。
斑とも対等に口を利く上級の妖で、近隣の妖怪事情にも詳しい。斑、ヒノエと同時に現れた際には、作中最大の祓い屋一門をして「手が出ないかも」と言わしめるほどの力を持つ。

  • ヒノエ
CV:岡村明美
呪詛に詳しい女妖。夏目が呪いを受けた際に三篠の紹介で呼び出された。レイコに心底惚れていたらしく、亡くなったと聞いた時には涙を流した。
ちなみに出会った時に騙して困らせようとしたら逆に借りを作らされたのが馴れ初め。ニャンコ先生曰く「なんでそこで惚れるのか、何度聞いてもわからん」。読者にも視聴者にもわからん。
まあそういう関係だったからか、友人帳に名前を残して欲しいと頼んでもレイコの側から断られたらしい。
元々は男嫌いだが割とすぐに夏目にも惚れこんで、三篠と共に手を貸してくれる。表立って戦闘に参加することは少ないが、斑に軽口を叩き三篠と対等に話し、中級妖怪からは敬われている。

  • 一つ目の中級妖怪、牛顔の中級妖怪
CV:松山鷹志、下崎紘史
近所の八ツ原に住む妖。人に関わる相談を夏目に持ち掛けて以来、準レギュラー化。ただ名前を教えていないのか夏目からは「中級妖怪」としか呼ばれず、アニメのキャスト欄も上記。
どこから持ってきているのか、だいたい酒盛りをしている。お調子者で夏目(未成年)を酒盛りに巻き込んだり勝手に部屋に上がり込む等ちょっと…いや結構迷惑だがなんだかんだ気のいい奴ら。探し物なんかは頼めば手伝ってくれる。
当初は長命上級の妖である斑には一定の敬意を払っていたが、呼んでもないのに酒盛りに入ってきては大酒とつまみをタカるシロブタネコ*3ニャンコ先生には辟易しているのか、どんどん扱いが悪くなっている。(打ち解けて馴染んでいるとも言えるが)



―小さい頃から時々、変なものを見た
他の人には見えないらしい
それらはおそらくwiki籠もりと呼ばれるものの類―



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最終更新:2023年11月12日 17:35

*1 ちなみに招き猫姿なら夏目以外の人間にも見えるし話しかければ声も聞こえるが、元の姿に戻ると見えなくなる

*2 額傷の妖怪の件など、わざとタキに名前を呼ばせて自分が巻き込まれる口実を作ったフシすらある。

*3 または「巨顔足短(きょがんあしみじか)ブタネコ」。あとオンチの歌を披露するし加齢臭もするらしい。